2015年12月3日 16:42
IPAの今月の呼びかけ(12月) - ウイルス感染を目的としたばらまき型メールに注意を
IPAは、コンピュータウイルスや不正プログラムの状況分析から、「今月の呼びかけ」を発表している。今月は、ウイルス感染するマクロが仕込まれたばらまき型メールについて取り上げている。
○10月に検知されたばらまき型メール
IPAによると、10月8日、27日、30日にウイルス感染させることを目的とした多数のメールが検知された。具体的には、図1のようなメールである。
まず、特徴的なことであるが、日本語に不自然な点がまったく見受けられない点である。そして、実在する組織からのメールのように装うことだ。さらに、共通なのは、不正なマクロが仕掛けられたWordの文書ファイルが添付されていた。上述の3日間にIPAなどで確認されたばらまき型メールは、以下の通りである。
マクロであるが、実行されると別のウイルスをインターネットからダウンロードし、感染させるという活動を行う。これらのマクロは、ばらまき型メール用に作成されたものらしく、セキュリティ対策ソフトでは検知されなかった。同様の手口であるが、標的型攻撃などでも使われることがある。標的型攻撃と異なるのは、特定の攻撃対象にメールが送られるのに対し、今回は不特定多数に送られた点である。