くらし情報『中村ゆり、“自分は何もできない”からの役者人生 人一倍の意識忘れず「全部自分に返ってきますから」』

2024年5月3日 08:00

中村ゆり、“自分は何もできない”からの役者人生 人一倍の意識忘れず「全部自分に返ってきますから」

中村ゆり、“自分は何もできない”からの役者人生 人一倍の意識忘れず「全部自分に返ってきますから」

●『鬼平犯科帳』で密偵・おまさ役
映画『鬼平犯科帳 血闘』(5月10日公開)に出演する中村ゆり。演じるのは、主人公・鬼平に密偵になりたいと申し出る「おまさ」だ。

時代劇の仕事には、描かれる時代背景を勉強するなど入念に準備して臨むというが、その背景には、役者として駆け出しの頃に抱いた「自分は何もできない」という実感があるという――。

○台本に書かれていない人生の状況を理解

――今回の『鬼平犯科帳』には、どのように臨まれたのですか?

『鬼平犯科帳』という作品はもちろん知っていましたが、正直に申し上げると、歴代の作品のこともあまり知らない中で出演のお話を頂いたので、まずは原作小説を読んだり、過去の作品を見たりして、いちから一生懸命勉強するという感じでした。

時代劇というものにあまり触れる機会がなかったので、決闘し合うようなイメージを持っていたのですが、今回の『鬼平犯科帳』は、とても人間模様を描いている。時代は違えど、人の営みや気持ちは今も昔も変わらないんだという発見もありました。銕三郎さん(=「鬼平」こと長谷川平蔵の幼名)という人物も、身分制度があった時代の中で一筋縄にはいかないものを背負っているということが魅力的で、捕まえる立場でありながら、同時に人を救っている面がすごく多いお話だなと思いました。

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