2024年5月3日 08:00
中村ゆり、“自分は何もできない”からの役者人生 人一倍の意識忘れず「全部自分に返ってきますから」
○京都の職人スタッフで思い出す緊張感
――京都での撮影はいかがでしたか?
やはりスタッフの方も独特の職人気質というのがありますよね。プライドがしっかりあって、だからこそプロフェッショナルなのだと思います。例えば、カメラマンさんが「ちょっとおまさ、そこ瞬(まばた)きせん方がええな」と言ってくれたりして、こちらに遠慮するよりも作品愛を一番に考えているのが素敵だなと思いました。その分、私も緊張するんです。ベテランのスタッフさんに厳しい目で見られているので。でも、それが自分の役にとってプラスに働くということが分かるから、もう皆さんどんどん言ってください、という感じでした。
――キャリアを重ねられてきた中で、技術のスタッフさんにそのように言われることは、あまりないですか?
そうですね。でも、私は出だしが井筒組(井筒和幸監督『パッチギ! LOVE&PEACE』)だったので、そこでボッコボコにされましたから(笑)。
あの緊張感を久々にちょっと味わう感じがあるので、ピッと身が引き締まりました。
――インスタグラムを拝見していると愛犬に溺愛している様子がうかがえますが、長期の京都での撮影で離れるのは寂しかったのではないでしょうか。