福島農業の復興を手がけるNPO法人FAR-Netは、ダノンの支援をうけ、震災復興と酪農業界活性化を目指し「ミネロ牧場」を福島市にオープンする。
23日に丸の内で記者発表が行われた。
会見では、FAR-Net理事の岡正宏氏が震災による酪農業界への被害を語った。
同氏によると、3.11の震災以降、原発事故などで被災した酪農家は72戸にものぼり、現在再開しているのはわずか11戸であるという。
今回オープンする「ミネロ牧場」は、被災酪農家の雇用を創出し、また、福島酪農の復刻と生産基盤の確保を目的として開設された。
現在原発事故により休業を余儀なくされた酪農家5名の雇用が決定しており、今後も参加者を募っていくという。
また、同牧場の放射線リスク対策については、2011年10月にIRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)の監査をうけ、安全性が確認されている。
飼料に関しては、「牛の口は人の口」と同氏は述べ、安全な生乳を届けるために牛の飼料には主に輸入飼料を用いると語った。
「ミネロ牧場」開設のもう一つの目的は、共同型酪農経営モデルを実践することであるという。
酪農経営は家族によるものが通常であり、そのため経営規模は小さく、新規参入が困難といった問題があった。