2019年12月24日 16:00|ウーマンエキサイト

夫に相手にされていない?私たち、かけちがえたボタンみたい【わたしの糸をたぐりよせて 第2話】

わたしの糸をたぐりよせて

わたしの糸をたぐりよせて

「いつか自分のブランドを出したい」。そんな想いを抱いていた学生時代。でも希望の就職先にはことごとくふられ、入社できた会社で出会った亮。結婚して、子どもが生まれて、私は幸せになれると思ったのに…。私の…

『わたしの糸をたぐりよせて』
前回からのあらすじ
アパレル業界への就職を望むも夢をかなえられなかった友里。就職した会社で出会った亮と結婚し、子どもを産むが、転勤により自分の地元に戻ることに…。変わってしまった地元、そして何より亮の態度が冷たくなり始めた…。
「夫とは口喧嘩ばかり…幸せな家庭が壊れかけていく」

※このお話はフィクションです


■夫の姿にドキっとする私

亮は年度末ということもあって残業続き。おはようくらいしか会話をしない日が続いた。

(もう少しで入園式なんだけど、亮くんちゃんと来てくれるのかな)

そう思いながらはたと気づいた。私、入園式に着ていくスーツ、持ってなかったんだ。

(どうしよう……)

「ただいま~」

亮がリビングに入ってきた。
私は幼稚園に出す書類を書きつつうたた寝してしまったらしい。

「おかえり、ごはんの支度するね。遅いからお茶漬けでいい?」

亮はうなずきながらお風呂場に向かっていった。

……5分ほどして亮がお風呂から上がってくる。亮は上裸、長めのスウェットパンツで出てきた。出会った頃と変わらず、筋肉質な身体だ。

かけちがえてしまったボタン…私、夫に相手にされないかも!?『わたしの糸をたぐりよせて』

「友里、なに見てるんだ?」

私は気恥ずかしくなりながら熱々のお茶漬けを差し出した。

「あのね、亮くん。
私、気がついたことあるんだけど……」

「なに?」

「入園式に着ていくスーツ、ないの」

「え? 友里スーツ3着ほど持ってたよね、あれじゃだめなの?」

「うん。だめなの」

私は、亮に入園式用スーツの画像を見せた。

「確かにこういうのは持ってないのはわかるけど……うーん。友里、持ってるものでなんとかならない?」

持ってるものでなんとかなるなら、こうやってわざわざ相談なんかしない。セレモニー用のスーツはノーカラージャケットが定番なのを、どうしてもわかってもらいたかった。

結局、亮がしぶしぶOKしてくれたので、私は週末にスーツを買いにひとりで出かけることになった。

それにしても、必要なもののお金を出し渋るようになったのは、私が働いていないせいなのかな…?




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