連載記事:「無理なく貯まる!初めての投資」

忙しいママにもできる新NISA・iDeCoの始め方【「無理なく貯まる!初めての投資」 第2回】

「無理なく貯まる!初めての投資」

「無理なく貯まる!初めての投資」

物価高や円安の影響で家計が圧迫する中、低金利な銀行預金でお金を増やすことは難しい。今の時代「お金をバランスよく投資に回す」ことが必要と言われるけれど、初めての投資は不安だらけ…。そこで家計再生コンサ…

忙しいママにもできる新NISA・iDeCoの始め方【「無理なく貯まる!初めての投資」 第2回】

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第1回では、家計再生コンサルタントの横山光昭さんに、お金を増やす方法として「新NISA」や「iDeCo」で投資をすると税金が得になると教わりました。今回は、具体的な投資方法について伺います。

■「新NISA」と「iDeCo」は、どう違うの?

楢戸:子育て世代の投資初心者でも無理なくできるという「新NISA」と「iDeCo」。この2つはどう違うのでしょう?

横山iDeCoは原則60歳まで引き出せない制度なので「老後資金をしっかり確保したい」人向きです。一方、新NISAは引き出しの制限はないので、あらゆる出費に備えることができます。

また、投資の「上限枠」や「年齢要件」も、頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。新NISAで投資できる上限は1800万円までで、18歳以上なら誰でも開設できます。iDeCoは65歳未満の国民年金・厚生年金に加入している人が対象で、掛金の拠出限度額は働き方や加入する企業年金により異なりますが、2万円~6万8千円/月です。

■「新NISA」のメリット・デメリットは?

楢戸:「新NISA」のおすすめポイントと、注意点も整理したいです。 

横山:それぞれを3つに的を絞ってリストにしてみました。

【新NISAの3大おすすめポイント】

1. 購入した商品をずっと非課税で保有できる

旧NISAでは「一般NISA5年」「つみたてNISA20年」と非課税期間に制限がありました。新NISAの「ずっと」非課税という威力は計り知れません。

2. 「つみたて投資枠」は金融庁の条件をクリアする商品のみ

新NISAのつみたて投資枠は、金融庁が定める条件をクリアする投資信託とETFで構成されています。長期投資に適した商品でなければ条件を満たせないので、商品選びで失敗しづらい仕組みです。

3. いつでも引き出せる

マイホームの購入や子供の教育費などライフイベントには「大金」がかかるもの。老後を待たずにお金を引き出せるのはメリットです。


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【新NISAの"注意点"3つ】

1. 生涯投資枠は1800万円だが…

新NISAで投資できる金額は1800万円ですが、成長投資枠のみで投資をする場合は1200万円が上限です。上限の1800万円まで投資するにはつみたて投資枠を600万円併用する必要があります。つみたて投資枠のみで1800万円まで投資することは可能です。

2. 非課税枠は繰り越せない

新NISAの年間投資上限額は1年使い切りなので余った非課税枠を翌年に繰り越すことはできません。保有している商品を売却した場合は、商品の購入金額分の生涯投資枠が売却の翌年に復活します。

3. 損をしても損益通算ができない

課税口座は損失と利益を合算する「損益通算」ができますが、NISA口座は「損益通算」ができません。税金の優遇があるのは利益が出たときだけということになります。


■「iDeCo」のメリット・デメリットは?

楢戸:「iDeCo」のおすすめポイントと注意点もお願いします! 

横山:任せて下さい!

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【iDeCoの3大おすすめポイント】

1. とにかく税金がぐっと安くなる

iDeCoは3回オトクがあります。1つ目は積み立てる時に所得控除が受けられるので所得税・住民税が安くなります。2つ目は持っている時に利益が丸々自分の資産になります。3つ目は受け取る時に所得控除適用で所得税が安くなります。

2. 自営業は年間約82万円まで投資可能

自営業、フリーランスは厚生年金がない分、「じぶん年金」が大切です。会社員が最大で年間約28万円が上限なのに対し、自営業は約82万円まで投資が可能です。

3. 引き出せるのは原則60歳から

途中で引き出してしまう心配がないので、「老後資金専用口座」には最適な制度です。

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【iDeCoの"注意点"3つ】

1. 加入時や運用時に手数料がかかる

運用時には毎月収納手数料(105円/月)、事務委託手数料(66円/月)、口座管理手数料(0~500円程度/月)、受け取り時にも手数料(440円)がかかります。

2. 元本確保型商品にもリスクがある

iDeCoには元本確保型の商品があります。元本が保証されているのは安心な反面、長期運用という視点で見ると、リターンが投資信託よりも低い傾向があり、手数料負けや物価上昇時は資産価値が実質的に目減りする傾向があります。

3. 開始が50代だと60歳で受け取れない

iDeCoの加入期間が10年以上必要です。このため、50代ではじめた場合は、60歳ジャストでは年金を受け取ることができません。


■結局、投資は何からスタートすればいいの?

楢戸:「新NISA」と「iDeCo」、それぞれにメリットとデメリットがあるんですね。で、結局、投資初心者は何からスタートすれば良いのでしょうか? 

横山:「新NISA」と「iDeCo」どちらも一長一短があるので、「どちらがいいかわからない」という人は、新NISAの「つみたて投資枠」を少額でスタートするのが良いと思います。投資に慣れて家計にも余裕が生まれたら、節税メリットが大きいiDeCoを検討していきましょう。

▼資金を貯める目的はどちら?

もしくは、「資金を貯める目的」から考え始めるのもありです。老後資金を確実に用意したいのであればiDeCoだし、住宅資金や教育資金の支出に備えるのであれば新NISAです。

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楢戸:子育て中のママ世代では、住宅資金や教育資金の支出に備えることが多そうです。「始めるのは新NISA」ということで話を進めましょう。

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