2015年11月19日 20:00
スイスの作家フーバー夫妻による“家たち”の絵本【NADiffオススメBOOK】
『Le case 家たち』葵・フーバー・河野
各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「NADiff(ナディッフ)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・銀座のNADiff du Champ(ナディッフ デュ シャン)です。
■『Le case 家たち』葵・フーバー・河野
南スイスを拠点に活動しているアーティスト、葵・フーバー・河野による絵本。名前でお気付きかもしれないが、名取洋之助主宰の日本工房に参加していた日本におけるグラフィックデザイナーの草分けのひとりである河野鷹思を父に持ち、パートナーは20世紀のグラフィックデザインを牽引したデザイナーのひとり、マックス・フーバーである。本書のグラフィックデザインはマックス・フーバーが担当しており、夫婦の共作ともいえる1冊。オリジナル版は1964年に出版され、本書は復刻版として刊行された。
「おしゃれの家」に「ぶどうの家」など、様々な“家たち”は、落ち着いた色合いの繊細な線で描かれ、伊・日のバイリンガルで語られる物語と呼応する。
静謐な豊かさに満ち、寒い冬に温もりを与えてくれる。