2019年1月3日 14:00
冨井大裕の個展「線を借りる」、一着のコートとパターンの線から考察する彫刻
東京・南青山にあるギャラリー、ヴォイドプラス(void+)で、冨井大裕の個展「線を借りる」が開催中。
冨井大裕 線のためのポートレイト(近藤恵介)、2018 、アクリル板、 ドローイング:近藤恵介
展示風景:「卓上の絵画・春」MA2ギャラリー、2018 撮影:柳場大 ©Motohiro Tomii、Courtesy of Yumiko Chiba Associates
彫刻の新たな可能性を探り続ける冨井大裕。これまでに、付箋や色鉛筆、スポンジ、ゴミ箱、脚立、画鋲、プラスチックコンテナなど、身の回りにある既製品を用いて作品作りを行い、従来の物の用途や意味を取っ払い、新たな魅力や存在に焦点を当てて全く別のものに昇華させるという、あらゆる彫刻の形を提示してきた。
ある時は、作品を作った後に必ず冨井が残している指示書を、指示書のみで展示し観客自身がその指示に従い彫刻作品となるプロセスを踏む作品など、そのものに対する何気ない行為や態度そのものが作品として成立をするか、また芸術作品となるにはどのような要素が必要かを模索している。
そんな冨井が新たに考察した「線を借りる」という本展には、タイトル通り、他人の作品から“線”を借りた作品が展示されている。