2017年10月22日 18:15
ハナエモリ マニュスクリ 2018年春夏コレクション - 絶え間ない流れの中で見たエレガンス
ハナエモリ マニュスクリ(Hanae Mori manuscrit)の2018年春夏コレクションが、東京・表参道ヒルズで2017年10月19日(木)に発表された。
「Flux」をテーマにした今季。流道、流転、絶え間なく流れ続けるというという意味を持つこの言葉を、デザイナーの天津憂は、自身のブランドにはぴたりと当てはまるという。彼はランウェイの上で、このテーマに沿う2つのシーンをみせてくれた。
ひとつめは、序盤に現れたスタイル。ハナエモリ マニュスクリらしからぬ“物静かな”ルックが目立ったように感じる。裾がほんのり揺らぐサマーツイードのスカート、幾重かに重ねた細いベルトで絞めるシアーな素材のワンピース。際立つ色柄はほとんどなく、ドレープやギャザーがメインの装飾で、特徴的だったのは、ベルトや肩まで垂れ下がった大きなイヤーアクセサリーだ。
流れるような落ち感のファブリックを背景にしたそれらは、今シーズンの「Flux」を語るにふさわしい。
なぜなら、重力に逆らわずに落ちるフリンジやタッセルのディテールは、歩けばまるでエレガンスを主張するかのように揺れるが、足を止めれば、ただまっすぐに存在する。