アツシ ナカシマ 2020年春夏コレクション「レイヤードの矛盾」- 音楽は堂本剛/エンドリケリー
アツシ ナカシマ(ATSUSHI NAKASHIMA)の2020年春夏コレクションが、2019年9月22日(日)にイタリア・ミラノで発表された。今回もまた、ショーミュージックは堂本剛/エンドリケリー(ENDRECHERI)が手掛けた。
「透視」をテーマにした“僕にしかできない”コレクション
テーマに「CLAIRVOYANCE(透視)」を掲げたアツシ ナカシマの2020年春夏シーズン。コレクションを俯瞰して見れば一目瞭然で、そのテーマと向き合える。特に今回は、デザイナーの中島篤が「僕にしかできないことを」と、自身の得意なパターン技術だけでなく、ドローイングやプリントに注力したという。
着ることで人体を強調する矛盾
前シーズンは、堂本剛のドローイングをワードローブにのせたが、今季は絵の得意な中島自らが筆をとった。テーマを如実に表すシースルーの素材には、トロンプルイユのように人体を描いて、着る人の“中身”を浮き彫りにする。あるいは、ジャケットを着ることで、むしろインナーのシャツがメインとなるレイヤードなど、今回は“服を着る”その行為に矛盾が生じる。
透明感のあるテキスタイルは、必ずしも繊細な印象や儚い印象だけを魅力とするわけではない。