2021年9月9日 11:45
ナオキトミヅカ 2022年春夏コレクション、思い出を“合成”するグリーンドレス
ナオキトミヅカ(naokitomizuka)は、2022年春夏コレクションを発表した。
“グリーンバック”の合成シートを衣服に
ナオキトミヅカが今季テーマに選んだのは「クロマキー(Chroma key)」。グリーンバックを用いた合成技術として知られる“クロマキー合成”は、特定の色の成分から映像の一部を透明化し、そこに別の映像を組み込んでいく技術だ。
ナオキトミヅカのデザイナー・富塚尚樹は、ウェアの素材にグリーンの“合成シート”を採用。「着る人の思い出」を風景として服に投影する試みを実践した。
フリル&ギャザーを駆使した浮遊感のある佇まい
全てグリーンカラーで統一されたドレスには、ナオキトミヅカを象徴するダイナミックなフリルや細やかなギャザーをあしらい、躍動感のある構築的なシルエットに仕立てた。襟周りにフリルを重ねたドレスは、袖や身頃にも空気を含むようなボリュームを持たせることで、浮遊感のある佇まいを見せる。
また、襟から前合わせにかけてエレガントに布地が折り重なるように装飾を施したドレスや、しなやかな布地の流れを生かしたロングコート、バックリボンを施し、スカート部分に細かいひだのフリルリボンを何本も走らせたドレスなど、単色の“合成シート”の無機質さとは裏腹に、有機的でファンタジックなデザインのピースが揃う。