2021年11月10日 15:30
【『最愛』感想 4話】想いの純度の高さが壊すもの・ネタバレあり
Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2021年秋スタートのテレビドラマ『最愛』(TBS系)の見どころを連載していきます。
見ていたほとんどの人が、「えっ、そこまでばらしていいの?」と仰天したと思われる4話のラスト。本当に出し惜しみのないサスペンスだと驚いた。
SNSの考察が様々に繰り広げられるオリジナルのサスペンスドラマにおいて、視聴者の予想通りに舵を切り続けるというのは、逆に大胆かつ異端なのではないか。『最愛』(TBS金曜22時、主演・吉高由里子)を見ているとそう思う。
オリジナルサスペンスで視聴者が感じる「こんなに分かりやすいならミスリードではないか」を逆手に取り、4話までに初回で提示された二つの殺人の犯人はほぼ特定された。
主人公・真田梨央(吉高由里子)の弟で、行方不明になったままの朝宮優が今どうしているか、誰なのかも、予想通りに「情報屋」と呼ばれている青年(高橋文哉)だと判明した。
しかし、これだけ手の内を晒されても、見ている私たちのもやもやは晴れないし、近づけば近づくほど見えなくなる気分になる。