2022年2月9日 12:19
隣に住む一人暮らしのおばあさん 人見知りの中学生が、お菓子を届けに行くと…?
2021年8~10月に開催された、エッセイコンテスト『grape Award 2021』。
『心に響く』というテーマを軸に、コロナ禍により変化した生活スタイルが続く中、自分の周りであった心温まるエピソードや、心が癒されるような体験談を募集しました。
寄せられた376本もの応募作品の中から、最優秀賞が1作品、タカラレーベン賞が1作品、優秀賞が2作品、選ばれています。
今回は、応募作品の中から最優秀賞に選ばれた『お菓子便』をご紹介します。
『はなちゃん』は我が家の次女。絵とお菓子作りが大好きな中学生だ。器用な姉をちょっとリスペクトし、4つ下の弟を小さなお母さんのように可愛がってくれる。お父さんが頑張っていると「ありがとう」のお手紙をこそっと置き、お母さんが忙しい時、さり気なく手伝ってくれる。
そんな優しい娘だ。
でも、苦手なこともある。ちょっぴり人見知りで、大勢の中にいるのは得意じゃない。
特にコロナ禍でしばらく休校になり、いつの間にか進級して新しいクラスになった時、心がその状況について行く為に、いつも以上に頑張らなければいけなかった。
みんながそれぞれ苦しい思いをしている時期だが、彼女もこのような形で、コロナによる皺寄せがきていた。