2022年8月12日 13:06
【石子と羽男 第4話 感想】私たちへ向けた注意喚起でもある『石子と羽男』第4話
そのドライブレコーダーに映っていたのは、事故後、新庄に駆け寄り、救急車を呼ぼうとしている一奈の姿だった。その様子を傍聴席で一奈を見守る盲目の絵実に、石子は言葉で伝える。
一奈と絵美は涙を流す。たとえ目には見えなくとも、姉妹の揺るぎない信じ合う気持ちが勝ったのだ。
そしてもう一つのきょうだいの勝利。それは羽男と優乃だ。
優乃の「身内に甘すぎるっていうのも、考えもんだよね」という言葉が気になる羽男だったが、その後の大庭の調べで、新庄の妻が検察の身内であることが判明。
そして石子は優乃が初めから違法カジノの存在を知っており、上層部にもみ消されずに摘発させるために、羽男に内情を暴かせたことを見抜く。
優乃は権力に屈することなく、弟である羽男の力を信じたのだ。「弟をよろしくね」と言う優乃から感じるのは、確かな羽男への愛情だ。
しかし、執行猶予の判決で釈放され、姉妹が抱き合うという感動だけで終わらせないのが今作だ。
「人を殺す可能性があることに無自覚だった」
この一奈の言葉は、法改正により電動キックボードが無免許で自由に乗れるようになる現代を生きる私たちへ向けた注意喚起。
電動キックボードは重大な事故を引き起こし、人を殺める可能性を秘めた乗り物だ。