2022年8月16日 16:08
【『初恋の悪魔』感想5話】このレールはどこに辿りつくのか・ネタバレあり
自分にとっては人生で唯一の恩人と思っていた人物が実は猟奇犯罪者であることを知って呆然とする鈴之介だが、同時に偏屈で人嫌いな自分と出会うことで静枝が救われたこと、安らかな気持ちで死んでいったことを知り、複雑な思いを噛みしめる。
静枝は厭世観(えんせいかん)に沈むかつての鈴之介に語りかける。
静枝「世の中を恨む悪魔になっちゃだめ」
鈴之介「人間は苦手なんです」
静枝「人は人。自分らしくいれば、いつかきっと未来の自分が褒めてくれる。僕を守ってくれてありがとう、って」
悪魔というこのドラマのタイトルの半分が初めてここに現れる。
自分が救われたと思っていたけれども、実際には自分が相手を救っていた。
恋ではないけれども、マイナスとマイナスが掛け算してプラスに転じるような出会いだった。
そしてこれは3話の居酒屋のシーンで星砂が悠日に語りかけた「誰かと出会ったとき、それが変わるんだよ。
平凡な人を平凡だと思わない人が現れる。異常な人を異常な人だと思わない人が現れる。それが、人と人との出会いの…いい、美しいところなんじゃないか」というセリフにも繋がっていく。
初回、医師が多忙すぎて患者が命の選択に晒される、2話、兄弟同士の格差が分断を起こす。