2023年10月24日 17:03
【下剋上球児 第1話・ネタバレあり】王道…では終わらない、登場人物たちが抱える『事情』
鈴木亮平は『王道』を背負うに足る器の持ち主である。彼が導くであろう小さくて弱いものたちの奇跡の物語が三重県の美しい風景の中で始まったのだ。
物語は越山高校の社会科教師である南雲脩司(鈴木亮平)が、校長の丹羽慎吾(小泉孝太郎)と定年を迎えた野球部顧問の横田宗典(生瀬勝久)から、野球部の監督に打診されているところから始まる。
越山の野球部は活動しているのが新三年生の日沖誠(菅生新樹)一人で、あとは幽霊部員という弱小チームだ。
横浜から地元にUターンで赴任してきて、野球部顧問になる家庭科教諭の山住香南子(黒木華)からも熱心に勧誘されるが南雲は頑なに固辞していた。
越山では、地元の有力者の犬塚樹生(小日向文世)が名門チームのエースだった孫の翔(中沢元紀)の入学をきっかけに、勝手に野球のグラウンドを作ってしまう。
グラウンドの完成祝いの日に、三重県内の強豪校星葉高校野球部の監督、賀門英助(松平健)がチームを連れて見学にやってくる。かつての教え子である南雲に気づいて懐かしそうに話しかける賀門に対し、ぎこちない様子の南雲だったが…。
このドラマは開始早々、南雲の話を誰も聞こうとしないのである。