『不揃いバウム』の揃っている部分はどこへ? 無印の回答に「そんな努力が」「素敵」
つまり、焼き色が強かったり、丸みを帯びていたりするところが『不揃い』ということですね。
※写真はイメージ
――そろった部分が別にあるわけではないとは…。では、『不揃いバウム』の名前の由来は?
『不揃いだけれど味は変わらずおいしい』という意味合いを込めています。
もともと、『無印良品』の商品開発の考え方の1つに、『工程の点検』というものがあります。
商品本来の質に関係のないムダな作業を省いて必要な工程だけを活かすという考え方で、これに基づいています。
――そもそも『不揃いバウム』を作ったきっかけは?
『不揃いバウム』の発売以前も、いろいろな味のバウムは売られていました。しかし当時はリング型などもあり、値段や大きさ、形もバラバラだったんです。お客様に選んでもらいやすくするのに店舗での価格が統一されていたほうが、値段を気にせず「今日はこの味食べたい」と選んでもらえるのではと考え、値段をそろえたいというところから始まりました。
ただ、高い値段にそろえるとお客様にとっては改悪になってしまうので、値段も抑えつつ選んでもらいやすくするにはどうすればいいかと考える必要がありました。
そこで、コストダウンの打開策を見つけるために、当時の担当者が実際にメーカーの製造現場に足を運び、話し合いを重ねていくうちに『味は変わらないのに捨てられている部分』に着想を得たというわけです。