2021年8月15日 05:00
一人ひとりが幸せの価値を見出していく時代 ささやかでも楽しいことを選択し自分らしくあること
花を飾っただけで、小さな部屋は特別な空間になりました。
この10年近く、花の教室に通いながら花と対話することを学びました。仕上がりのイメージをしながら、花と対話する。
どんなふうに生けてほしい?一輪一輪の花の個性と向き合っていると、(こっちを向けて)、(この向きはどう?)と、そんな花たちの声が聞こえるようです。
花と対話。落ち込んでいるときには、花たちが寄り添ってくれているような……。妄想かもしれませんが、花と向き合っているときは、心の中の静けさに身を投じることができるのです。
食は、命を支える柱です。
凝ったものは作れませんが、料理をするのは十代の頃から好きでした。
一人暮らしをしているときも、自分のためにせっせと作り、ときどき友人たちを招いては食事会をしたものです。
コロナ禍となり、自己免疫力を高めることがより大切になりました。家から出ることも少なくなり、毎日、食事を作っているうちに、器、しつらえに凝りはじめ、料理は日々のクリエイションになっていきました。
この一年で購入した器は20枚近く。ものを減らす流れに逆行です。野菜を刻みながら、煮込みながら、盛り付けをしながら、『よりよくすること』に集中して。