くらし情報『中国の研究室がSARSの30倍で進める「新型肺炎」治療薬開発』

2020年2月6日 06:00

中国の研究室がSARSの30倍で進める「新型肺炎」治療薬開発

感染者が増えれば、日本でも流行は起こりえるでしょう」

そこで期待したいのが、抗ウイルス薬だ。科学技術の発展と幸運が重なったことで、急速に開発が進んでいるという。

「SARSのときはウイルスの遺伝子情報を集めるのに約1カ月ほど時間が必要でしたが、今は1日で解析できています。迅速に新型コロナウイルスの全体像を知ることができているのです」

調査の結果、新型ウイルスはSARSやMERSと似ていることが明らかに。

「これが幸運でした。SARSは’02年から18年も研究が続けられており、ウイルスの持つタンパク質の種類や性質はすでに判明していた。その知見を新型ウイルスに応用することができたんです」

注目されたのはウイルスの増殖に関わるタンパク質。この働きを阻害する物質を見つければ、ウイルスの増殖を抑える薬を作ることができる。


「さらなる幸運は、開発されていた薬のなかに、阻害効果の期待できるものが複数あったことです。中国の研究グループによると、エイズの原因ウイルスであるHIVの治療薬や多発性骨髄腫という血液がんの治療薬、漢方薬の成分などに効果がありそうで、なかでも2種類のHIV治療成分を混ぜた『カレトラ』という薬に注目が集まっています」

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.