くらし情報『誤った基準で補償がゼロに…脳性麻痺児の母が救済訴える』

2021年12月18日 11:00

誤った基準で補償がゼロに…脳性麻痺児の母が救済訴える

あと今年、子供が2回手術しました。療育費用も宿泊費用も、手術代も一気にかさんで苦しかったですね」(Sさん)

■「自分たちがいなくなった後の子供のことが心配」

いっぽう、彼女たちは「お金を作りたくても働けない」という現実に直面してきた。障害児育児は、そうでない子供を育てることの何倍もの時間と労力を消費するからだ。

「今年から特別支援学校の1年生なんですが、医療的ケア児(生活のなかで人工呼吸器による呼吸管理などの医療行為を受けることが欠かせない児童)なので看護師のいないバスに乗ることができません。いまは片道1時間、往復2時間もの時間をかけて送り迎えしています。それに子供が入院すると私も病院を離れられないので、仕事に時間を割くことができません」(Aさん)

「子供が0歳の時、保育園に受かりました。でも、障害を理由に預けることができなくなってしまって……。いまはデイサービスを利用しながら、可能な範囲で働いています。
フルタイムで働くことはまず無理ですね。生活保護を受けている家庭もあるくらいです」(Sさん)

「子供の障害が重ければ重いほどお金が必要なのに、仕事を諦めざるを得ない。一番の経済的な負担は、『仕事に就けないという状態』なんです」

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