2021年12月18日 11:00
誤った基準で補償がゼロに…脳性麻痺児の母が救済訴える
(中西さん)
中西さんたちは「対象外になった脳性麻痺児家庭に救済を」と訴える。その要望について、多くの医療過誤訴訟を担当してきた弁護士・堀康司氏はこう語る。
「これまで私はこの制度に対して、訴訟を減らすための制度ではなく、脳性麻痺のお子さんやそのご家庭を支える制度であるべきだと指摘してきました。同様の麻痺があっても出生週数などで扱いが区別されるため、脳性麻痺児を抱える家庭を分断する結果を生んでいます。
少なくとも、28週から32週で出生した子を区別してきた基準が医学的に不合理だったのですから、過去に行った区別の是正策も新たに検討されるべきです。
この制度の財政には余裕があるといいます。不合理な排除を受けた子と家族の境遇に対する十分な想像力をもって、制度の運営にあたっていただきたいと思います」
中西さんたちは来週12月24日、厚生労働省の副大臣に要望書を提出する予定だ。
「親としては自分たちがいなくなった後の子供のことを心配しています。
重度の障害を持っている子でも、蓄えがあれば将来の選択肢を増やしてあげることができるかもしれない。そのために行動するのは、自然なことではないでしょうか」(中西さん)
「2歳娘の車内閉じ込められ動画」を投稿したファミリーYouTuberに批判続出→謝罪動画アップ後に全削除