2022年6月11日 06:00
性暴力を引き起こす映像業界の劣悪な労働環境「撮影所で寝ているところを狙われる」
撮影は、深夜1時頃まで行われるのは当たり前。撮影後にセットを解体して、車につめ込んで帰り、倉庫でまた翌日の撮影の準備をします。気づけば朝の3時になっていることも。帰宅しても、その数時間後には家を出なければなりません。
睡眠時間4時間以下で毎日働いて、心身ともに限界の状態なんです」
少しでも睡眠時間を稼ぐため、スタッフらは車中や会社に泊まることを選ぶ。そこで、性被害に遭うというのだ。
「例えば、上司から無理やり関係を迫られるんです。寝ているところを狙われて、身体を触られたり襲われたりします。
撮影所の美術ルームや装飾ルームなど鍵のかかる個室で寝ていても、性被害に遭ったというケースも耳にしました。そして被害者は女性だけでなく、男性スタッフの場合もあります。
まだまだ男性優位な職場です。男性俳優や男性スタッフが、自分の性体験や女性観をふざけて大声で話すこともしばしば。私はその度、不快な思いをしています」
■性器を顔面に乗せられたり、うどんを口移しで食べさせられたり
羽賀氏は「劣悪な労働環境と性暴力の深い関係性」について、続けてこう明かす。
「監督やプロデューサーの言うことは、理不尽なことでも“絶対”です。