2023年1月15日 06:00
「60歳の患者に不妊治療したらバカにされる」と医師に言われ…日本最高齢出産女性が明かす秘話
子供のためというなら、ご自分が1年でも長生きして、レノちゃんの人生を見守ってほしいと、そんな気持ちを伝えたこともありました。超高齢出産に関して、いまだ国内では確固とした法整備ができていませんが、現在、私どもが提携しているアメリカの医療機関では、受入れ年齢が50歳までとなっています」
■息子と暮らし始めて、愛情が深くなり、産むことより、育てていくのがいかに大変か実感
2人目を諦めた落胆も大きかったが、それ以上に、スクスク育っていくレノ君の存在は希望そのものだった。レノ君は父親の実家で暮らすこととなったが、2歳になる前には、レノ君の世話をしていた夫の姉も一緒に来日して、念願の東京ディズニーランド訪問もできた。
「レノは、ディズニーでも街中でも、若いお姉さんを見つけては近づいていき、『かわいい!』と言われるのが得意でした。それを見て喜んでた私も親バカですが(笑)」
’07年3月、公務員を定年まで勤め上げて退職。
「ずっと福祉関係の仕事でしたが、私自身、祖母を介護した体験があったので、苦悩する家族のために何ができるかと常に考え働いていたという自負はあります」
やがて、待望の日が訪れる。