2023年9月27日 11:00
蛭子さん“最後の展覧会”制作現場の挨拶は「毎回『初めまして』」
週2回、1回4時間ほどかけて仕上げた“傑作”の前で、漫画家や編集者など仲間に囲まれて笑顔がはじける蛭子さん(撮影:加治屋誠)
認知症公表から約3年、テレビ出演が激減し蛭子能収さん(75)だが、ただ今開催中の「最後の展覧会」展が連日の盛況を呈している。
蛭子さんの再婚は何を隠そう、本誌のお見合い企画から。以来、20年の付き合いがある本誌記者が、今回の展覧会に至るまでの裏側に完全密着。約1年をかけて新作絵画19点を描き上げた蛭子さんと、それを支えた旧友たちの愛と葛藤の物語。認知症700万人時代は、“助け合い”と“笑い合い”で乗り越えるのだ――。
「あれ〜、すごいですね。でも絵はちょっと雑なような……」
自分の作品が並んだ展覧会場で、タレントで漫画家の蛭子能収さんはこう口にした。
’20年7月に認知症を公表した蛭子さんが、今夏に描き下ろした絵画19点を展示する「最後の展覧会」(監修・根本敬)が、9月7日から30日まで、東京・南青山にある「Akio Nagasawa Gallery Aoyama」で開催されている。
開展日の前日、同じ会場で蛭子さんを古くから知る漫画家や編集者たちを集めたレセプションパーティが行われた。