くらし情報『『中平卓馬 火―氾濫』東京国立近代美術館で開幕 初期から晩年までを網羅する没後初の大回顧展』

2024年2月14日 18:00

『中平卓馬 火―氾濫』東京国立近代美術館で開幕 初期から晩年までを網羅する没後初の大回顧展

2010年代初頭まで約50年にわたり活動を続けた。今展は「来たるべき言葉のために」(1964〜69年)、「風景・都市・サーキュレーション」(1970〜71年)、「植物図鑑・氾濫」(1972〜74年)、「島々・街路」(1975〜77年)、「写真原点」(1978〜2011年)の5章で構成。1〜4章は1977年に病により活動を中断するまでに当たり、最後の5章で再起から晩年までをたどる。

それぞれの章の主な見どころを紹介しよう。まず1章「来たるべき言葉のために」では、主に1968年に美術評論家・多木浩二、詩人・岡田隆彦、写真家・高梨豊と刊行した写真同人誌『Provoke(プロヴォーク)』を紹介。「挑発する」という意味の誌名の通り、既存の写真表現になかった「アレ、ブレ、ボケ」、すなわち荒れた粒子、ノーファインダーの構図、ピントの合っていない不鮮明な写真で賛否両論を呼ぶ。2号から森山大道が加わり、3号で終刊した。なお、「プロヴォーク」以前に『現代の眼』『アサヒグラフ』など雑誌を主戦場に撮影・執筆した記事も紹介。
高度経済成長に沸く社会に鋭い批評の眼を向けていたことが伝わる。

『中平卓馬 火―氾濫』東京国立近代美術館で開幕 初期から晩年までを網羅する没後初の大回顧展

写真同人誌『Provoke』1968-69年東京国立近代美術館蔵
『中平卓馬 火―氾濫』東京国立近代美術館で開幕 初期から晩年までを網羅する没後初の大回顧展

[無題]『Provoke』3号 1969年8月プロヴォーク社1969年東京国立近代美術館蔵
『中平卓馬 火―氾濫』東京国立近代美術館で開幕 初期から晩年までを網羅する没後初の大回顧展

寺山修司の連載「街に戦場あり」

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