くらし情報『「もっと落語を信用して欲しい 噺の幹の部分を描かなくちゃ」三遊亭歌奴インタビュー』

2024年4月22日 18:00

「もっと落語を信用して欲しい 噺の幹の部分を描かなくちゃ」三遊亭歌奴インタビュー

説得力が無いとそれがずるずると悪いほうに下がっていってしまう。僕はそれを戻せる力があるって人から言われて。

例えば寄席の流れで、さっき前に出ていた人の落語をちょこっと入れたり。寄席ってそういうのも面白くて。我々もトリに向かってどんどんお客さんを盛り上げて、自分もウケて、そのバトンをあとの演者に譲っていくっていうのが寄席の流れですからね。その流れも壊さないようにやっていきたいなと思っているんです。一見同じ噺をしているようでも、日によってお客様も違いますし、繋いできたバトンによって雰囲気も全然違うので、毎日そのグルーヴの変化は寄席の醍醐味だなぁと感じますね。

「もっと落語を信用して欲しい 噺の幹の部分を描かなくちゃ」三遊亭歌奴インタビュー


──ド素人な質問で恐縮ですが、寄席って同じ番組で演目が重複しないじゃないですか。
演者さん皆さんですり合わせるんじゃなくて、先に出た方との調整をされるのですか。

そうですね。ネタ帳っていう帳面があって、自分の出番の30分くらい前に寄席に行って、前の人がなにをしているのかわからないので。例えば与太郎が出てくる噺だったら与太郎の噺はやらない、とか、自分の持ちネタと今日の気分とお客さんの雰囲気を見て、じゃあこの噺にしよう、と。だいたいふたつくらい候補があって、マクラ喋ってる頃に、ウケ方で、こっちのウケ方だったらこっちやろうとか、どっちやろうか迷いながらあがるときがありますね。

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