2022年9月29日 12:00
「線」と「言葉」が織りなす楠本まきの美しい作品世界を紹介する展覧会、10月1日より開催
![ビデオ「KISS xxxx」のための 描き下ろし (1991) (c)Maki Kusumoto](https://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexpub%252Ffeed%252FLP_P_PIA%252F2022%252FLP_P_PIA_27c31262_8e2a_4d8a_8b07_1f84b9e6cf6b%252FLP_P_PIA_27c31262_8e2a_4d8a_8b07_1f84b9e6cf6b_0c80096717441fcbeeb6_1.jpg,small=600,quality=80,type=jpg)
(c)Maki Kusumoto
1984年のデビュー以来、世代を超えた多くのファンを魅了してきた漫画家・楠本まきの仕事を通覧する展覧会が、東京・文京区の弥生美術館で、10月1日(土)から12月25日(日)まで開催される。同展は、2021年の夏に京都国際マンガミュージアムで開催されて話題を呼んだ展覧会の巡回展。東京での待望の開催となる。
高校在学中に『週刊マーガレット』でデビューし、「KISSxxxx」「Kの葬列」「致死量ドーリス」「いかさま海亀のスープ」「戀愛譚」「赤白つるばみ」など様々な話題作を発表してきた楠本まき。研ぎ澄まされた線描と選び抜かれた言葉で構成された作品によって、耽美で退廃的、巧緻でスタイリッシュな世界を築きあげ、漫画界のみならず、ファッションや音楽分野などにも影響を与えてきた。
同展の魅力のひとつは、その比類なき美学を貫く楠本まき自身が展示構成を監修すること。会場には、作品の原画のほか、エッチング、全書籍、手書き指定の入った校正紙、ファックス、作品内に描かれた小道具なども並ぶ。完璧主義の楠本の精緻な美しい原画を間近で見るのは眼福であり、妥協なく繰り返される校正からは真摯な仕事ぶりが感じられるだろう。