くらし情報『THE YELLOW MONKEY、苦難の末に到達した東京ドーム公演『SHINE ON』オフィシャルレポート』

2024年4月30日 12:00

THE YELLOW MONKEY、苦難の末に到達した東京ドーム公演『SHINE ON』オフィシャルレポート

熱唱を振り絞った吉井が足場に倒れ込むと、場内のクラップは割れんばかりの大音量へと高まりを見せていった。そこから一転、最新楽曲の「ソナタの暗闇」でダーク&ミステリアスな疾走感を描き出すと、続く「天道虫」でそのスリルをさらに加速させていく。再集結期のアルバム『9999』の中でも、ひときわ鋭利でダイナミックなロックの魅力に満ちていたこの曲。スクエアなビートの強度が観客を揺さぶり、高らかなクラップの輪を生み出してみせる。楽曲終盤の特効の花火が、ドーム会場ならではの非日常的な狂騒感をかき立てたところで、さらに「太陽が燃えている」へと雪崩込む。今度はエマがアリーナ中央へ移動、リフターで高く持ち上げられると、大歓声とシンガロングはさらに熱を帯びていった。

ここで場内が暗転、舞台の巨大ビジョンには4人のドキュメント映像が映し出されていく。2022年1月に吉井の病が明らかになった後の、4人の表情とそれぞれの想い。
命と向き合う場面で、それでもメンバー全員が「その先」を信じる不動の覚悟。「『死にたくない』って思ってたけど、ずっと。癌になってから、不思議とその恐怖はなくて。『下手したら死んでるんだな』っていうふうに思ったら……人はみんな死ぬし、過去には戻れないし。

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