2021年6月22日 18:00
新しい公共建築に必要なのは「ネコの視点」だった!? 東京国立近代美術館『隈研吾展』をレポート!
第1会場では、
序論として、隈も参画した国立競技場のディテール模型が並ぶ。
国立競技場ディテール模型
国立競技場ディテール模型
以降は彼が手掛けた68件の建築が怒涛のように並んだ展示が続く。本展は、時系列ではなく、自身が考える建築の5つの原則「孔」「粒子」「斜め」「やわらかい」「時間」で分類され、構成されている。
「孔」のセクションで紹介されている「V&Aダンディー」は、日本の鳥居に着想を得て、街と川をつなぐ孔を作っている。
スコットランド《V&Aダンディー》2018年の模型
栃木県に建設された《那珂町馬頭広重美術館》は、建物内にトンネル状の孔を明けて、街と建物の背後にある里山をつなげようとしている。
《那珂町馬頭広重美術館》2000年の模型
《那珂町馬頭広重美術館》2000年の模型
「粒子」の項目では、細かいパーツを組み合わせて全体を形作る建築物を紹介している。国立競技場はこの粒子の概念を象徴した建物だ。
青山《サニーヒルズジャパン》部分 2013年
代々木《国立競技場》2019年の模型
このほか、「斜め」や「やわらかい」、「時間」のカテゴリーで隈研吾の建築が語られている。