2024年2月19日 13:15
清原惟監督『すべての夜を思いだす』ご当地・多摩ニュータウンで先行上映イベントを開催
司会この映画は音が印象的です。
南波克行フィールドレコーディングという面では理想的な映画ではないかと思っています。私自身がこの近辺に暮らしていますのでよくわかるのですが、鳥のさえずり、木々のざわめき、車の音がかなり聴こえてくる。それを全て体感できるようにしている。これは、相当に力を込めて録音されたと思います。
清原監督音響の黄(コウ)さんが、撮影の合間に、本当に色々な音、ニュータウンで鳴っていたありとあらゆる音を採取してくれました。
司会タイトルについては?
南波克行すべての夜を思いだす、ですよね。極端な話、4000年前の夜も思いだすのです。
大学生のふたりが、縄文文化を展示している埋蔵文化財センターを訪問していて、ちょうど現在の多摩市と縄文期の地図が合わさる展示があります。まさに、4000年前の夜と今の夜が重ねられている。大学生のふたりは縄文時代の鈴の音を聞き、音が時空を超えて繋がっている、すごく意味のある場面だと思います。
横溝惇そのシーンにだけ、′′ニュータウン′′という言葉が出て来ますよね。あのシーンだけだったのは、何か意図があったのですか?
清原監督あのシーンを書いていた時に′′多摩ニュータウン′′という言葉を出すかどうかはすごく迷いました。