くらし情報『『古美術かぞえうた―名前に数字がある作品―』根津美術館で 作品名のなかにある数字から鑑賞の糸口を見出す』

2024年5月10日 11:30

『古美術かぞえうた―名前に数字がある作品―』根津美術館で 作品名のなかにある数字から鑑賞の糸口を見出す

《一重切花入銘 藤浪》 小堀遠州作日本・江戸時代17世紀根津美術館蔵


古美術の充実したコレクションを誇る東京・南青山の根津美術館は、自館の収蔵品を様々な視点からひもとく企画展を定期的に開催している。 6月1日(土)から7月15日(月・祝)まで開催される今回の企画展の着眼点は「数字」。『古美術かぞえうた』という愛らしいタイトルのもと、名前に数字が織り込まれた多彩な収蔵品が勢揃いする。
ものの数量や分量、順序や回数を表す数字は、確かに私たちの身のまわりにあふれている。そして、古美術作品の名前でも、数字をともなうものは少なくないのだとか。意味があって名前に織り込まれた数字は、その作品の特徴を端的に示すものだが、その数字が意味する内容は一様ではない。ときに形を意味したり、技法を示唆したり、作品の形式を表したり……。同展は、そうした作品名の中にある数字に注目することで、作品の鑑賞や理解の糸口になることを期待して企画されたという。

例えば、花を生ける窓がひとつの花入は「一重切(いちじゅうぎり)」と呼ばれるが、これは数字が花入の形式を表しているもの。釉薬を用いて焼成する陶器の「三彩」や「五彩」は色の数を表すと同時に、技法にも関わっている。「四方鉢」や「六角鉢」のように、四角や六角の器の形を表すものもあれば、乱世を避けて隠居した4人の老人を描く《商山四晧図(しょうざんしこうず)

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