くらし情報『『古美術かぞえうた―名前に数字がある作品―』根津美術館で 作品名のなかにある数字から鑑賞の糸口を見出す』

2024年5月10日 11:30

『古美術かぞえうた―名前に数字がある作品―』根津美術館で 作品名のなかにある数字から鑑賞の糸口を見出す

》や《七夕図》のように、中国の故事にちなむ画題もある。また、《五徳義書巻(ごとくぎしょかん)》のように、儒教で説く5つの重要な道徳観念を記したものや、中国の名勝「瀟湘八景(しょうしょうはっけい)」のように、決まった組み合わせを示すものもある。なかでも長大な数字をもつのは、《百万塔》。奈良時代に死者を弔うために実際に100万基の小塔がつくられ、10寺院に10万基ずつが納められたが、現在は一部が残るのみで、1基でも「百万塔」と呼ばれるのだという。
『古美術かぞえうた―名前に数字がある作品―』根津美術館で 作品名のなかにある数字から鑑賞の糸口を見出す

《織部縞文四方鉢》 美濃日本・桃山~江戸時代17世紀根津美術館蔵
数字をきっかけに、こうした解説を読んでいくと、作品の理解が深まるのが同展の大きな魅力だ。また登場する作品が書や絵画、陶磁や漆工、金工、木竹工など多岐にわたる点も楽しみなところだろう。なお、同時開催の小企画展『江戸→東京 -駆け抜ける工芸-』と『季夏の茶の湯』では、明治期の漆工と金工、そして季節の茶道具も堪能することができる。
『古美術かぞえうた―名前に数字がある作品―』根津美術館で 作品名のなかにある数字から鑑賞の糸口を見出す

《青井戸茶碗銘 凉及》 朝鮮・朝鮮時代16世紀根津美術館蔵

<開催概要>
企画展『古美術かぞえうた―名前に数字がある作品―』

会期:2024年6月1日(土)~7月15日(月・祝)

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