2024年4月3日 17:00
初舞台以来8年ぶりの倉持裕とのタッグで、林遣都が今の自分のすべてを注ぎ込む。
──ついに、その機会が訪れたわけですね。
いやもう本当にうれしいです!
自分が大事にしてきたことを信じて
──倉持さんが久しぶりの林さんと一緒につくりたいと思われたのは、『帰れない男』というタイトル通り、親切にした女性に招かれて来た屋敷から帰れなくなる、というちょっと不思議な物語。発表時に倉持さんは、「舞台に出現する不可解な世界は、たいてい主人公の精神から発生していて、すると自ずと、そんな風に世界を丸ごと構築してしまうような、強い精神力の持ち主に見える俳優が必要になってきます。そこで、それには林遣都がぴったりだと思いました。あの頑なな目。直進が似合う身体――。僕が彼に感じる魅力は、着実にキャリアを積み重ねてきたことで、より濃くなっている」というコメントを寄せられていました。
あの倉持さんの言葉は本当にうれしかったです。
いつからか僕がお芝居をするうえでとても大事に思うようになった部分を、見てくださっていたんだなと。
僕は、役者が見たもの、想像したものを信じて魂を込めて演じていれば、同じものがお客さまにも見えて伝わるはずだというような、お芝居の可能性みたいなものを追求してやっているところがあるんです。