2024年4月27日 20:00
【ライブレポート】「原因は自分にある。」は新たな高みへ。彼らが描く『架空のアウトライン』は進化の予兆
(撮影:米山三郎)
夢だったのかもしれない。2024年春、桜の蕾がひらく時期に合わせて幕を開けた、宮城・埼玉・愛知・福岡・大阪の5都市をめぐるホールツアー『架空のアウトライン』で、一夜の夢のようなコンセプチュアルなライブパフォーマンスを魅せつけた『原因は自分にある。(げんじぶ)』。
3月31日、三郷市文化会館でおこなわれた埼玉公演、アンコールなしの潔いステージングは、まだまだ進化の途中にある彼らの底力と、今後も観測者たち(げんじぶファンの呼称)の心を掴んで離さない覚悟に満ちていた。
序盤からトップスピードで観測者の心を連れていく
3月13日に発表されたばかりのコンセプトEP『仮定法のあなたへ』を引っ提げての本ツアー。誰もが期待していた『マルチバース・アドベンチャー』から、げんじぶの輝かしいショーが始まる。
メインモニターには薔薇色を主としたツアーロゴが堂々と浮かびあがり、ステージを這うスモークの合間からげんじぶの7人が登場。
ピンクを基調とし、袖元や襟に花やビジューがあしらわれた衣装は、さながら城からやってきた王子様のよう。高校を卒業したばかりの桜木雅哉は金髪になっており、大胆なイメチェン姿にさっそく観測者の歓声が上がる。