2024年5月10日 12:00
福士蒼汰×松本まりかの役者の業「一瞬の快感を味わいたくて、お芝居を続けている」
福士いつかこういった作品にも挑戦してみたいと思っていました。お話をいただいたのが29歳のときだったのですが、それまでエンタメ作品に出演させていただくことが多かったので、違うこともやってみたいなという思いが自分の中で沸々としていた。だから、このお話をいただいた時は、躊躇うことなく受け入れられたんです。チャレンジングな作品ではあるので、周りの方々が気を遣ってくださっていました。
松本私も福士くんと同じで、このお話が来たときは、バラエティーとか、すごくポップな作品をやっていて。こういう作品をやれるところに行きたいけど、自分の現実と乖離しているし、という状況だったんですね。そんな中、(監督を務める大森)立嗣さんが「佳代をまりかでやりたい」とおっしゃってくださって。立嗣さんが覚悟を持って挑む作品の重要な役を私に任せてくださる。
それだけで、台本を読む前にやりたいと思いました。
――内容に対する抵抗はそんなになかったんですね。
福士僕は抵抗はありませんでした。自然と導かれるように現場に立っていたように思います。
松本私はむしろ台本を読んでから逡巡しました。正直、自分の理解が追いつかなくて、やりたいけど、やれる自信がなかったんです。