0歳児も参加できる仕掛けも⁉ 『造形作家 玉田多紀 ダンボール物語』6月24日より開催
古紙ダンボールを使用して、生き物の造形美や性質をユニークにとらえた立体作品を制作するダンボール造形作家の玉田多紀(たまだ・たき/1983-)。関東の公立美術館で初となる大個展が、6月24日(土)から9月10日(日)まで、神奈川県の平塚市美術館で開催される。
SDGs(持続可能な開発目標)が社会のテーマになっている昨今、ダンボールはリサイクルが100%可能な優れた素材として注目を集めている。だが、多摩美術大学を卒業した玉田が、強度と柔軟性に優れたダンボールを素材として使い始めたのは、15年以上も前のことだ。ダンボールをそのまま使うのではなく、パルプにまで還元し、粘土のようにした上で造形する手法をとる彼女は、本来であれば捨てられていたであろう古紙ダンボールを作品として蘇らせ、そこに命を吹き込んできた。同展は、彼女がこの15年間で制作してきた、陸上や海中の様々な生き物の立体作品が約130点並ぶ賑やかな展観となる。
同展の大きな魅力のひとつは、あかちゃんからお年寄りまで、幅広い世代が自由に楽しめることだ。見るだけでなく、体験しながら鑑賞できる作品づくりを心がけている玉田は、自身の子育ての経験から0歳児も参加できる仕掛けも考えているとか。