2024年4月2日 08:40
多様化する「恋愛演出」の現在地、“乾いた”愛情表現がトレンドのなか“ド直球”は再び主軸と成り得るか?
“ド直球”な愛情表現といえばコレ! 90年代を代表する名作『101回のプロポーズ』『東京ラブストーリー』
映画、ドラマ、マンガなどのエンタメコンテンツには“大枠”と呼べるジャンル・カテゴリーが存在する。『ドラゴンボール』などを筆頭とした「バトル」系、『SLAM DUNK』などを筆頭とした「スポーツ系」などだ。これらは定番コンテンツとして、今なおヒット作が続く。近年では「異世界転生」などもすっかり定番化しているが、一方で、いわゆる「恋愛系」コンテンツは多様性を増しており、近年は特に“乾いた”愛情表現が主軸傾向にある。では、“ド直球”とも言うべきストレートな愛情表現が時代錯誤かというと一概にそうとも言えない。エンタメコンテンツにおける、多様化する恋愛演出の軌跡を辿ってみよう。
■トレンドとしての“乾いた恋愛模様”は令和の多様性を象徴
1980年代後半~90年代前半にかけて、エンタメ業界において恋愛を主軸においた作品群が軒並み大ヒットを記録。ドラマ『101回のプロポーズ』(91年)における名場面「僕は死にません! アナタが好きだから!!」や『東京ラブストーリー』(91年)における名場面「カ~ンチ、セックスしよ?」