くらし情報『余命5年宣告、娘たちの会話は「パパが死んじゃったら困るな」 病気について話すことをもっと当たり前に…自叙伝に込めた思い』

2024年4月24日 06:00

余命5年宣告、娘たちの会話は「パパが死んじゃったら困るな」 病気について話すことをもっと当たり前に…自叙伝に込めた思い

「低空飛行ですが、なんとか墜落しないで操縦しています」。知人に体調を聞かれた時、僕はこう答えることが多い。「トップガン」の如くふわ〜っと上空に飛び上がり、翔けていくような感覚は久しく味わっていないが、それでもプスン、プスンと言っているプロペラで山や谷を避けながらなんとか自分を操縦している。

最近はコツを覚えたので安定してきたが、調子に乗るとすぐに姿勢が傾き、ぶつかりそうになる。整備不良は日常茶飯事、エンジンの故障も抱えながら、それでも飛んでいる。そんな飛行中には、色々と考え事をするし、見える景色も様々だ。

若い頃はそれこそジェット機に飛び乗ってかっ飛ばしていたが、同時に多くのものを見逃していた。今はかなりゆっくり、ふらつきながらも周りを見渡すことができている。
僕は病気をしてからのほうがより広くものが見えるようになった(片目を失明しているので皮肉な話ではある)し、物事を深く考えるようになった。この本では僕が見えるようになった、考えるようになった物事を紹介したい。病気をしてから、過去の自分の振る舞いや考えの意味も少し分かるようになったと思う。僕は両親を病気で亡くしているが、その体験がどういう意味を持っていたのか? 僕自身もタイミングが悪ければ死んでいた可能性があったが、病気とは、死とは何なのか? この本はそうした問いに対する今の考え方を書いている。

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