2024年4月25日 07:00
BE:FIRSTは「筋書き通りの成功」新音楽ビジネスへの挑戦を解説【坂口孝則連載】『オリコンエンタメビズ』
もちろん、奇跡的に、です。
2021年。私が出演していた『スッキリ』(日本テレビ系)でスタッフルームにいたときのこと。次からはじまろうとするボーイズグループオーディションのフリップが目に留まりました。その名は「THE FIRST」。
女性ディレクターの方は「現場がとても熱くなっていて、凄いことになっている」と興奮しながら教えてくれたことを思い出します。そこから私はこの企画が回数を重ねるごとに、オーディションで映る彼らに傾倒していきました。そして誕生したのがBE:FIRST。
その後、2021年11月のデビューから1年でNHK紅白歌合戦に出場し、そこから大ブレイク。ついには先日、全国で40万人を動員した全国アリーナツアー・ドーム公演を成功させた――というジャパニーズドリームは、もはや説明不要かもしれません。
BE:FIRSTをビジネス観点から読み解きましたが、もし普通のビジネス原稿の書き手ならばBE:FIRSTを「プロセスエコノミーの成功例」などと手際よくまとめるでしょう。これは商品の誕生から完成までのプロセスを公開し、訴求性を高めるものです。また完成度の高い楽曲を、プロダクトエコノミーの側面などからかっこよく説明することもできます。