2024年4月26日 18:00
人気コラムニスト・犬山紙子氏執筆のコラムを公開!「俳句」と「SDGs」の2つの視点で見つめる地球の未来
桜といえば散る姿の美しさが私たちの心を動かすのに。その姿に乗せた感情たちの行き場もなくなってしまう。けれどもただ脅すだけではない。「じゃあ、どうすれば良いのか」「どういう方法で回復しているのか」まで提示してくれる。ここがすごく大切なところだ。
まずは、私たちに季語を通して季節や自然、身の回りのものを6感を使って味わい、知ることを教える。次に、その豊かさはこのまま行くと持続可能ではなくなってしまう現状を伝える。それをふまえた上で、その季語が使われている俳句を見せ、俳句の意味がぐっと変わってしまうことを考えさせる。
しかし、私たちの行動でそれらを持続可能なものに戻すことができるというメッセージを伝える。
とても丁寧に番組が構成されていると感じる。俳句の持つ力を信頼しているからこそ、この構成になるんだろう。私自身、SDGsに対して興味関心を持って本を読んだり、学んだりしていたけれど、これらの問題をどう自分ごととして捉えるか、という点にとても苦戦していた。だからこそ俳句という、自然環境が自分ごととなる文化を通してSDGsを知る、というその方法になるほど!と膝を打ったのだ。娘にも見せたいと思っている。