2019年8月3日 21:00
37歳で退職し、女ひとり渡米4年半。帰国目前で「得たモノ失ったモノ」。#最終話
これからはあなたのように本当の意味で自立したい」と告白しました。
すると彼女に「『私は誰の助けも必要としないわ!』と毅然と振舞うことって案外簡単なの。一番難しいのは、無防備な自分を晒して、相手を頼り、そして裸になってくれた相手にも頼られるという関係性じゃないかしら。生きていくうえでどうやったって、なんの世話にもならないなんて、無理でしょう。だから私がこれから意識的に取り組みたいのは、単に依存(dependence)するだけでもなく、自立(independence)するだけでもなく、助け合いによる相互存在(inter-being/inter-dependence)という関係性なの」と言われてハッとしました。
親切するのに、メリットが必要という隠れた思い込み
肩書きなし、職なし、女ひとり海外生活という状況に身を置くことで、いったいどれだけたくさんの人が部屋の鍵を私に貸してくれたことでしょう。「なんの得にもならないのに、なんでここまで私に良くしてくれるんですか?」とカリフォルニア州ベイエリアの恩人のひとり、あきよさんに尋ねたときに「アヤちゃん、どうして親切にするために得になるかどうかが必要なの?」