2017年8月26日 14:45
日本で最初に離婚したのは誰?その理由は?知られざる神々の恋愛事情
第12代景行天皇の皇子である倭建命は、父親に命じられて征討の旅に出ます。愛知県西部から神奈川県へと進んだところ、途中で地方の役人にだまし討ちに合って、火に囲まれる事態に陥りました。
なんとか難を逃れて先に進み、東京湾に出たので船で海を渡ろうとします。しかし、今度は海の神様が邪魔をして、高い波のせいで海を渡ることができません。
◎妻の犠牲で無事対岸へ
困っていたら弟橘比売命が
「あなたに代わって、私が海に入りましょう」
と言って、さらに
「さねさし相武(さがむ)の小野に燃ゆる火の火中に立ちて問ひし君はも」
(相模の野原で燃える火の中に立ちながらも、私に呼びかけて案じてくださったあなた)
と歌を詠みました。
弟橘比売命の犠牲によって波は静まり、一行は無事対岸に着きます。そして7日後、波とともに弟橘比売命の櫛が打ち寄せられるのです…。
◎今も続く夫婦の絆
倭建命は旅を続けるものの、道中で三度ため息をつき、
「吾妻はや(我が妻よ)」
と亡き妻に呼びかけます。
別れ別れになっても、2人の絆は強く結びついているんですね。そんな2柱にあやかりたい方は、ぜひ妻恋神社に訪れてみてください。
◆まとめ
日本の神々の恋愛秘話、どのように感じましたか?
死別したパートナーとの再会を望むとか、二度と会えない寂しさにため息をつくなど、人間の恋心のようで共感しやすいですよね。