なかなか収まらない新型コロナ。モヤッとした世の中に必要なのは、スカッとさせてくれる笑いです!ということで、大人計画の個性派の面々が愉快な舞台『3年B組皆川先生~2.5時幻目~』を上演します。学園モノ。皆川猿時さんが先生、荒川良々さんは学級委員。テーマは2.5時幻…って、え、2.5次元じゃないの?!どういうこと?!観終わったあとに感慨深くなることが皆無。そんな笑いをお届けします。細川 徹:このメンバーで舞台をやるのは、3年ぶり?皆川猿時:そう。(大人計画の)社長から電話で「なんか、やるよ」って言われたの。内容の説明は何もなく…。荒川良々:あ、僕も。半笑いの電話で「やるよね?」って。もう決まってた(笑)。しかも、事務所の社長だからスケジュールも全部把握されてるじゃないですか。「いや、その期間旅行なんで」とか嘘も言えないし、このご時世。細川:断りづらい案件(笑)。皆川:内容も知らないのに承諾せざるを得ない(笑)。でも、細川さんって面白い作家だよね。台本があるのに「それ、まだ覚えなくていい」って言うんだから。みんな稽古場に稽古しに来てるっていうのに。荒川:以前、赤塚不二夫先生のマンガ原作で『レッツラゴン』をやった時なんて、台本、紙ペラ1枚もなかったんですから。その代わり、みんなで原作を読んで、マンガに描かれている走り方や手の動かし方なんかを、ひたすら真似させられたっていう“稽古”もあった…。細川:(笑)。今回、乃木坂46の清宮レイさんが参加してくれていて、彼女にとってはこれが初舞台なんですが、共演の池津祥子さんが「普通の演劇は、こういうんじゃないからね」って、ちょいちょい正しいアドバイスをしてくれるのがとてもありがたいです(笑)。荒川:でも、幕が開く時にはちゃんと形になっているから不思議ですね。皆川:しかもお客さんからドッカーンていう笑いが来る。すごいですよ。俺、モテた気になっちゃうもん。荒川:細川さんが作る笑いは、観終わったあと噛みしめるものが何もないっていうのが、またいいんですよ。細川:その、どうでもいい、くだらない笑いを、お二人をはじめ、演技力抜群の人たちにやっていただけるからこそ、面白い舞台になるんですよ。今回は、2.5次元ミュージカルばりに、お二人には歌ったり踊ったりしていただく予定ですからね。荒川:やりますよ、歌い踊りますよ。で、イメージとしては照明がキラキラしてるショーパブみたいな感じ?皆川:え、俺たちがショーパブ?!細川:いや、それはちょっと違うと思います(笑)。皆川:あの、今、『バイプレイヤーズ』とかに出てる世代のおじさんたちがいますが、それより若めの、僕らみたいなおじさんもいるよ、かわいいよっていうことに、この舞台で気がついてくれると嬉しいです。荒川:あの世代は締まった顔の人が多いけど、僕らの世代はぽわっとした顔が多いですからね。細川:ぽわっとしたおじさんたちの歌い踊る姿を、ぜひ(笑)。あらかわ・よしよし俳優。ドラマ『俺の家の話』などに出演。8月に宮藤官九郎作・演出の舞台『大パルコ人(4)マジロックオペラ「愛が世界を救います(ただし屁が出ます)」』に出演。みながわ・さるとき俳優。ドラマ『あまちゃん』でのコミカルな熱血教師や、『あなたの番です』での人情派刑事など、個性的な役を演じ分ける実力派俳優として人気。ほそかわ・とおる演出家、脚本家、映画監督。シティボーイズライブの作・演出をはじめ、多くの舞台を手掛ける。7月開始のWOWOWドラマ『男コピーライター、育休をとる。』の脚本も。『3年B組皆川先生~2.5時幻目~』6月17日(木)~7月4日(日)下北沢・本多劇場作・演出/細川徹出演/皆川猿時、荒川良々、池津祥子、村杉蝉之介、近藤公園、上川周作、清宮レイ(乃木坂46)、早出明弘、本田ひでゆき(本田兄妹)全席指定7000円ほか大人計画 TEL:03・3327・4312(月~金曜11:00~19:00)6月26日には公演ライブ配信あり。*掲載した情報は変更される可能性があります。※『anan』2021年6月23日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)(by anan編集部)
2021年06月20日●観客の反応をSNSでチェック作りこまれたコントを武器とするお笑いコンビでありながら、俳優としても活躍の場を広げている「シソンヌ」(じろう/長谷川忍)。あの東野幸治も絶賛する彼らは、コント、そしてライブに対して、どう向き合っているのだろうか? 単独ライブシリーズ「シソンヌライブ」の第八弾「huit(ユイット)」のDVD(発売中)に向けて、オーディオコメンタリーの収録を行っていた2人にインタビューを行い、コントに対する思いを語ってもらった。――今回の「huit(ユイット)」ですが、改めて映像で見てみるといかがでしたか?じろう:なんだろうなあ。やっぱり、本番のカメラがいつもより多かったので、今まで見たことがないアングルとかあって、いつものDVDより、ちょっと凝っている感じは、少ししましたね。見ている人は気づかないと思うんですけど。長谷川:新しいカメラのアングルが、お客様視線みたいな。前の席のお客様の視線に近かったので、普段見ているやつよりも、より臨場感があった気はするんですけど…それを見たお客さんが気付かなかったら、ちょっと寂しいですけどね(笑)。じろう:たぶん、気づかないと思うよ(笑)。――ネタのラインナップとしては下ネタも強めでしたが、パッケージとして「huit(ユイット)」はどんな単独ライブになったと感じていますか?じろう:今の時代っぽいネタもありつつ、カラオケのやつ(「飲み会のあと」)とか、家を出ていかなきゃいけない問題(「叔父と甥っ子」)みたいなものとか、どこかで似たような境遇の人がいると思うので、そういう人に届けばいいなって(笑)。男性保育士と男性看護師さんには特に、カラオケのネタを見て、どういう感想を持ってもらえるのか(笑)。長谷川:お互いに年も取って、そういう境遇の人から話を聞くことが増えて、こういうネタも増えたんだと思うので、いい年の重ね方をできて、それがネタに反映できているならいいなと。ネタにも、2人の味が出てきたらいいなとは思っていますけど、今回けっこうそれが出ていたんじゃないかな。だけど、お客さんがそう思わなかったら意味ないですからね…。――やはり、お客さんにどう届くかが重要ですよね。お客さんの反応は、SNSなどでチェックしていましたか?じろう:本番中はずっと見ていました。長谷川:どんな感じかなあって。それぞれだったよね。意外と、悪くなかった気がする。じろう:悪口は少なかったですね(笑)。長谷川:そこが救いですかね(笑)。――年の重ね方というワードが出ましたが、キャリアを重ねる中で、コント作りにおいて変わってきたことはありますか?長谷川:軸は変わってないよなあ。じろうの好きなものも変わってないし。じろう:でもやっぱり、昔みたいな、お笑いっぽい感じの作り方はできなくなりましたね。わからなくなっちゃって。どうやって書いてたのか。この設定でこういくかみたいな、コンテストを意識した感じのネタは、書けなくなっちゃって。――意識的に避けているのではなく、書けなくなった?じろう:僕がもう、書き方がわかんなくなっちゃって。そういうのは、もういいのかなっていうのもあるんです。たまに、思いついたらやるくらいの感じで。実際にいる感じの人の人間模様をどう面白くするのかっていうのが、いま自分の中で楽しくなっていると思うので、最近はそっちのネタが多くなっちゃいましたね。――憧れのシティボーイズさん的な?じろう:シティボーイズさんは、もうちょっと知性が…(笑)。僕らは、やっぱり品がない(笑)。うまくパッケージで品がある感じに見せているんですけど、実際はすごく低俗な題材が多いので、あの知性はまだないです。ああなりたいですけど(笑)。長谷川:この間、見て思ったんです。みなさんがシティボーイズさんと同じようなラインに立たせてくれるので、ありがたいんですけど、やっぱり全然違うもんな(笑)。東京03さんのライブも見に行ったんですけど、やっぱり違いますね。よく一緒に名前を挙げていただけるので光栄なんですけど、その中ではやっぱり俺らが、題材的なものは一番ひどいなと思いました(笑)。――とはいえ「くだらないからこそ好き」という方も多いんじゃないでしょうか。じろう:そういう人も、中には…。長谷川:「くだらないようなことを真剣にやる」っていう面白さでやっているところもあるので、そうですね。別に、題材はああいうものになってもいいのかなとは思っているんです。――お二人のコントでは、不器用な人の一生懸命な姿が見られるので、元気になる人もいますよね。長谷川:そう思ってくれたらありがたいですね。じろう:そうですね。●シソンヌ好きな東野幸治の反応――今回のDVDでも対談されていますが、「huit(ユイット)」について、東野さんはどんなことを仰っていましたかじろう:東野さんはいつも、見てすぐ帰っちゃうんですよ。今回は、あんまり東野さんにハマってなかったのかなって(笑)。――ええ!? そう思った理由は?じろう:いっつも(SNSとかに)書いてくれるんですよ。このネタがすごく好きだったみたいなことを。今回、なかった気がしたな…。長谷川:なかったっけ?じろう:東野さんの笑い声は目立つので、どれで笑ってるかというのはわかるんですけど…。インスタの方にも書いてなかった? 書いてたかなあ? どうだったっけ? だから、次回も来てくれるかどうか不安です。次回来なかったら、今年のはあんまりハマってなかったっていうことですね(笑)。長谷川:(インスタを調べて)書いてくれてるよ。書いてくれてました。よかった。これ(「知らない自分」)と、片付けのやつ(「CHINMARI ~Let’s キラメキお片付け~」)が好きだって書いてくれていますね(笑)。――よかったです(笑)。ところで、単独ライブというパッケージにおいてコントを作るときには、どういった点を大切にしているのでしょう?じろう:単独ライブを作るときは、なるべくジャンルが似ないように作ることは、いつも意識しています。こんなこともできるんだっていうのを、なるべく6本。全体として作ろうと思っているんです。一貫したコンセプトみたいなものは、最近はあまり持たせないようにしています。――今回は、やっていて楽しめました?じろう:毎年ですけど、今回も色々と楽しかったですね。やりがいのあるネタが多かったので。――長谷川さんのお気に入りのネタはありますか?あと、シソンヌのファンが特に喜びそうなネタは?長谷川:やってて楽しいのと、皆さんが好きなのは、また違うのかなと思っちゃうところもあるんですよね…キッチンのやつとお尻のやつは楽しかったですね(笑)。この1本目と3本目は、台本もそこまでカチッとせずに始まっていったネタなんです。なんとなく振って、ボケて、つっこんでみて、良かったら残っていくみたいな感じだったので、楽しかったですね。本番で出てこないネタもあるので、常に新鮮な気持ちでできました。バカなことを真剣にやっている楽しさもありました。お客様が喜びそうなやつ…「飲み会のあと」なんかは、やってみて思ったよね。これ、こんなに反応がいいんだって。じろう:うん。長谷川:思っていたイメージを、超えてきた感じはありましたね。●WOWOW放送で「一個、夢が叶った」――オーディオコメンタリーでも仰っていましたが、東野さん以外にも、いろいろな方が見に来てくれていたんですよね?じろう:柄本佑さんが「お尻のコント」の時の、「長谷川さんのバーテンの所作がすごくよかった」って(笑)。長谷川:ありがたいですね。そうやって見てくれている方が1人でもいるなら、頑張った甲斐がありますからね(笑)。じろう:あと、僕が1本目の洋食屋のやつで、米をよそう動きがあるんですけど、佑さんはあそこにジャーがあると思っていてくれていました。ジャー、ないですけど(笑)。「ジャー、あそこにあったんですね」みたいな。何もないのに(笑)。たぶん、動きでものごとを深く見ているんだと思います(笑)。長谷川:めちゃくちゃ見方が上手な人だから(笑)。見方がうまかったっていう話だよ(笑)。俺らじゃなくて、見るほうが上手だった(笑)。大根仁さんとかも見に来てくれて。大根さんもお尻のやつを見て「バカなことをやってるね。面白かったよ」って言ってくれました(笑)。きたろうさんも来てくれましたね。じろう:きたろうさんも「すごく面白かったです」って言ってくれて。勝手に、お尻のコントには「ニューヨーク」ってタイトルを付けてくれて(笑)。長谷川:「すごくいいよ」って言ってくれました。うれしかったですね。――今回のライブは、WOWOWで初放送されましたが、その点はいかがですか?じろう:うれしいですね。『シティボーイズ・ライブ』も、見に行けないやつはWOWOWで録画してくれたやつを、友達と回しっこして見たりしていたので、同じところで流してもらえるっていうのは…。ちょうど、東京に出てきて20年なので。確か、21歳になる年に出てきて。年齢的にも僕がシティボーイズさんを見ていたときって、シティボーイズさんが40ちょいくらいの時だったと思うんで。なんとなく、いい感じで、ついて行けてはいるのかなって。一個、夢が叶った的な感覚はありますね。制作の牛山(晃一)さんが、3・4年くらい前からずっと、WOWOWさんの方に言ってはくれていて。毎年「今年いけるかも」「いや、ダメだった」というのが続いてて、今年も話を聞いたときは「まだダメだろうな」と思っていたんですけど、「決まったよ」と言われたので、ようやくWOWOWさんも「流していいかな」と思っていただけるところまで来たのかなって。長谷川:ありがたいですね。今、じろうが言っていたみたいに、一個、称号をもらった感じはあると思うので。うまく言えないですけど…そっちの世界って言ったらおかしいですけど、ある種、ライブを見に来るお客様たちの中では、これは一個の勲章かなと僕は思っているので。お芝居を見られたりとか、コントを見られたり「シソンヌは聞いたことあるけど、まだ見に行くには…」って方が、これを見て「おお、なかなか面白そうなことやってんな」と思って劇場に来てくれるようになったらさらにうれしいです。これは一個の大きな出来事だと思っているんです。■プロフィールシソンヌじろう(1978年7月14日生まれ。青森県弘前市出身。NSC東京校11期生)と長谷川忍(1978年8月6日生まれ。静岡県浜松市出身。NSC東京校11期生)によるお笑いコンビ。吉本興業所属。作りこまれたコントを得意とする。2006年4月に結成し、2009年・2013年に「キングオブコント」準決勝進出。2014年に悲願の優勝を果たす。2013年より単独ライブ「シソンヌライブ」シリーズを毎年開催しているほか、2015年には広島ホームテレビで初の冠レギュラー番組となった『ぶちぶちシソンヌ』がスタート。NHK『LIFE!~人生に捧げるコント~』などにも出演。役者業も評価を得ており、じろうは『いだてん~東京オリムピック噺』『俺のスカート、どこ行った?』など、長谷川は『凪のお暇』『ブラックペアン』などに出演。『今日から俺は!!』にはコンビそろって教師役で出演した。
2019年11月26日Webライター/動画制作の大北栄人がコントを書いて友人たちが上演するユニット・明日のアー。「アー」とは、過去の失敗を思い出して「ああ〜!」と声に出してしまう「思い出しアー」のことで、「一般市民が出てきて一般市民的視点のコントを繰り広げる」ことをテーマとして掲げている。ネットミームや街中の看板、家族などが出てくるコントは、テレビのお笑いの視点とも、演劇ともまた少し違う位相に存在しているようだ。そんな彼らが5回目のライブ「最高のアー」を東京・ユーロライブで行う(11月3日〜6日)。主宰の大北は、長らく「デイリーポータルZ」で記事を書き、そのファンも多い。公演にはきたろうや、たまの石川も出演し、いとうせいこうもその才能を認めた大北は、何をおもしろがってコントを書いているのか。今のテレビ主流のお笑いに一石を投じる意味について話を聞いた。○■そのときに面白いと思ったことをやる――2015年からライブを初めてられていますが、1回1回、テーマがあったんですか?毎年1年間、そのときに面白いと思ったことをやるという感じで、1年目は、論理が2つ走ってるのが面白いかなと思ってやっていました。――それはどういうことですか?例えば最近ので言うと「2×4の家に父、帰る」ってコントがあって、これは菊池寛の『父帰る』が元になっています。『父帰る』はもう青空文庫に入っていて、それをベースにしているコントなんですけど、でもその登場人物が、1マスの箱になってて、家族が父、母、兄、弟、妹の5人。その人たちが、2×4マスの家の中で、同じように物語を繰り広げると、お父さんと息子が顔をあわせたくても、この向きでは顔が見れない。家族の論理と、箱の中の物理的な論理の2つが走っていると面白いなと。――2年目以降はどんなことを考えてましたか?そのときは、くだらないものとドラマを一緒にやろうと。3年目は、Twitterのタイムラインに出てくるような話題をコントにしましたね。例えばその年お酒のWEB広告が話題になってて。出張に行ったおじさんが美女に声かけられて一緒に発泡酒を飲むやつ、ぼくはあのあほくささがすごく好きだったんですけど、社会学者の岸政彦さんが「おっさんファンタジーや」と言ってて、ああ、それそれ! と思ったんです。まず、どうしてもおっさんにやさしくしてしまう女の子がいる。ある日サングラスをした女たちに「この世界はおっさんファンタジーに支配されてる! この真実が見えるサングラスをかけろ!」と声をかけられる。サングラスをかけてみる。すると街行く人のanelloのかばんの多さに気づいたり、公的機関のいらすとやのイラストの多さに気づいたりする。ああいうの「知ってる人だけ気づいて知らない人は気に留めない」やつですよね(笑)。最後は「うわー!! おっさんの顔文字だー!」って「^^;」が追ってきて逃げて終わる。話題としてはちょっと早かったかもしれないですね。○■WEBから映像、そして舞台へ――大北さんは2007年くらいから「デイリーポータルZ」でライターや映像制作をやっていたわけですが、コントを作りたいと思ったのはいつごろからですか?大阪で大学に行ってたんですけど、就職ができなくて1年休学していたときに、地元の友人と1年間毎日、修行としてしゃべるってことをやってたんです。ファミレスで話して、そのあと近所の河原にいって朝までしゃべって。その会話がふたりの間だけでガラパゴス的な発展をとげまして、誰にでもわかるわけではないけど、面白いなという感覚がありまして。そのときからコントを書きたいと思ってましたね。――自分で演じたいというのではなく?自分で書いた冗談を誰かに言ってもらいたいなと。――そのころ、どんなお笑いが好きでしたか?就活って自己分析をやるじゃないですか。そのときに自分じゃなくて、何が好きかをつきつめたらシティボーイズの、特に三木聡さんが関わっていた期間が好きっていうことにたどり着きました。――大阪なのにシティボーイズに行くというのはどんなきっかけがあったんですか?そのころ、たまたま家がWOWOWに入ってて。いわば特権階級というか(笑)。その地元の友達も入ってたので。――特権階級(笑)。今のようにネットからいろんな情報が得られる時代の感覚としてはわからないかもしれないけど、15年とか20年くらい前とかの地方に住んでる人にとってWOWOWに家が加入してくれていて、そこでシティボーイズやっているのってめちゃめちゃ重要ですよね。その頃ってCSの音楽番組からもいろんな人が出てきたりしましたしね。それで、そういう仕事が多いのは単純に東京のほうだと思って上京しました。最初にハローワークからの紹介でイベント会社に入ったけど、1年くらいで辞めてしまって。会社に入って修行させてもらってから、いろいろやれると思ったら、経験を積むこともないまま、2007年くらいから「デイリーポータルZ」で書くことになりました。そこで初めてお金をもらって何かを書くことができて、その後映像も作っていたら、誰が認めてくれたわけじゃないけど、これは面白いからライブもやれるんじゃないかと思って2015年に「明日のアー」の公演を始めました。――ロスジェネっぽいエピソードですよね。それこそライブはゼロからやる感じだったのでは。参加された俳優さんからは「稽古はちゃんと場所借りてやりましょう」って言われて初めて「そうなのか」と気付くという。「したまちコメディ映画祭」のコンペ部門の映像作ってるときにも俳優さんと知り合ったりして、いろんな人が参加してたんですけど、舞台経験のある人から、こうしたらいいよってことを聞いて取り入れるというシステムでやってましたね。――したまちコメディ映画祭ではいとうせいこうさんにも出会ったそうで。審査員をやられていて、2017年に『Windows Updateは突然に』という短編で大賞をとったときに、「明日のアー」を見にきてくれました。――そして2018年の公演では、憧れのシティボーイズのきたろうさんも参加することになって。それは、2017年にきたろうさんの息子さんの古関昇悟さんと五反田団の宮部純子さんのユニット昇悟と純子の「evergreen」という作品で作・演出をしたのがきっかけで、きたろうさんとも知り合うことになりました。――コントを一緒にやってみていかがでしたか?力量の差を見せつけられるというのはありました。誰よりも声が響くし、倍音というかホーミーみたいな響きをしていて。すげえ! って思う一方、稽古場で人の靴間違えて履いてきて、やっぱりおじいさんだ! って思ったり (笑)、台本の理解がめちゃめちゃ早いです。台本って、一行、一行に、ここが冗談だなってポイントがあるんですけど、その行の間にもきたろうさんは一個多めに笑いを入れようとする。一行でも書いたものを上回ろうとする気持ちもすごかったですね。――そういう、コントを書く上での技術というのは、いつからわかったかんじですか?そもそも世の中に明文化はされていないとは思うんですけど、台本を書いて、役者さんに読んでもらって、「なんでですか?」と聞かれて説明してるうちに、ルールや論理ができあがってきました。――演じてる人は、その笑いのポイントをどこまで共有できてるもんなんですか?きたろうさんが「面白いな……君なんも考えてないだろ!」って指摘してた役者もいたくらいなので(笑)、理解なくやってる人もいるんですが、世の中には理解がないままに面白い人っていますからね、それが良く作用するときもありますね。○■ユーモアで抗うこと――今の興味は何ですか?日常生活の中でまだ誰も発掘してないところを見つけないといけないと思いますね。例えば、街中のチェーン店にでかでかとコピーが書かれてるんですけど、あまりにもストレートなコピーだったりすると、人間の浅はかさ、品のなさみたいなものがモロに出ているなと。それにネットの人たちが簡単に動かされることとかもコントっぽいなと思って気になっています。――陳腐でストレートなメッセージに簡単に扇動されると、負けたような気になりますよね。我々に残されたものは、ユーモアでそれに抗うことかなと。――ただ、何か思うのは、昔は冷笑的にそういうものを面白がっていたけど、今って、そういうのとも違うじゃないですか。だからこそ、抗わないとのみこまれてしまう、みたいな。今ってそういう力が大きすぎるんですかね。確かに、今後は政治的なことをやりたいと思っていて。――あいちトリエンナーレでも公演をされていましたが、場所がらもあるけれど、そういうものは感じました。ドイツの写真家のヴォルフガング・ティルマンスという人の写真展を見たら普通に政治的なことを言っていていいなと思って。何かやるときに、政治的な主張を入れるのはカッコ悪いことではないなと思ったので。あと、 Twitterを見ても、そういう話題が増えて、自分の脳にもそれが増えてきたなと。ただ、主張したい気持ちが勝ちすぎると、見てられないしダサくなるというのはあるでしょうね。そこを制作のスタッフからは心配されます。逆に、「私は中立です」っていう人がなぜか保守的であったりすることもあったりして。そういうことも気になりますね。――今後は、何かもっと多くの人に見てもらいたいとか、何か長編で映像作品を撮りたいとか、書きたいということはありますか?そういう思いは実は全部あるんですけど、単純にデカい美術とか、くだらないデカいものを使いたいので、大きくしていきたいとは思いますね。コントに関しても、ものすごく考えて書いてるし、長編とかもぜんぜんできるのになと。不満ばっかり言ってます(笑)。――デイリーポータルZで書いていたことは、コントにつながっていますか?そうですね。地元の友達との間でしかわからなかった笑いが、デイリーポータルZに来て、「このガラパゴス的に発展した世界を分かってくれる人がこんなにいたんだ」と思いました。それと、何度も出させてもらっている「テアトロコント」というイベントも、デイリーの記事を見て声をかけてもらえたし、1年に1回のライブを突然始めたのにも関わらず、集客の面でも最初からあまり心配がなかったです。――内容の面ではどうですか?デイリーの記事は、気になることをテーマに書いたり撮ったりしてるんですけど、要素分解をするということはいつもやっています。それはコントでも同じですね。例えば、さっき言ったように、チェーン店の変なコピーに関しても、そこを違う要素に変えたら面白いかなって。日高屋には、「ちょい飲み」っていう言葉がデカデカと書いているんですけど、ほかのコピーもデカくしたらどうかなって。――発想として、デカい「ちょい飲み」みたいなおかしなものを集めて並べるということはあったと思うんですよ。でも、そこからまた一ひねりして考えてるんですね。太鼓って普通はバチで叩いて音を出すと思うんですけど、ほかのもので叩くとどうなるかとか。条件を変えてみると、事実があぶりだされてそれが面白さになっていくのかなと。実験と同じ方法で記事もコントも作っているんだと思います。■大北栄人1980年生。2007年からwebメディア「デイリーポータルZ」で執筆を始め「してみよう!拾い食い」「リカちゃん人形をダンボールで作ると泣けます」「女性は大変だ!とか良いこと言わずに淡々とお化粧を体験する」などの記事が話題に。同サイトの動画コーナー「プープーテレビ」も担当している。2015年より「明日のアー」というコントユニットをはじめ、2017年には映像作品『Windows Updateは突然に』で第10回したまちコメディ映画祭in台東の短編コンペティション したまちコメディ大賞を受賞した。
2019年11月02日30代半ば、ひょんなことから“姉妹”となったお笑いコンビ・阿佐ヶ谷姉妹。「どこにいても違和感があるんですよ、私たち」。そう言いながら今日も、優しさ溢れるユーモアを振りまきます。ピンクのドレス、おかっぱ 頭、そしてメガネ。お揃いポイントが三拍子そろったこの二人。姉妹になって約10年、気がつけば国民全員の“親戚のおばさん”のような立ち位置になりました。なぜだか分からないけれど、そこにいるだけで面白い。他の女芸人とはまったく違う雰囲気を漂わせるお二人の、愛らしい素顔に迫ります。――改めて伺いますが、お二人は本当の姉妹ではないんですよね?美穂:うふふふ…。江里子:ちょっと、うふふふ、じゃないわよ美穂さん。違います、赤の他人です、顔がそっくりなだけです(笑)。――30代中頃からお二人で芸人として活動されていると伺っていますが、そもそもの出会いは?江里子:もともと20代前半の頃に劇団の養成所で知り合ったんです。お互いにそれぞれ、何か面白いことがしたいと思ってオーディションを受けて、養成所に入っていたんですが、なんか似たような顔の人がいるな、と。――劇団ということは、女優志望だったんですか?江里子:ええと、特にそういうわけでもなく…。美穂:だからといって、お笑いがしたいわけでもなく…(笑)。江里子:私たちが入った養成所を持っていた劇団は、お笑いと演劇の境をいってるようなところがあったんです。なので私は、幅広く面白いことを学べる場所なのではと思い、そこを受けたんですよね。美穂:私はなんかこう、ぼんやりと、ちょっと演劇とかできたらいいなぁっていうか。先のことはあんまり考えてなかったですね。――その頃から、お互いに運命の人だという感覚はありました?江里子:いえいえ。最初はあんまりしゃべってなかったわよね。美穂:養成所に入って半年過ぎた頃にちょっと話す機会があって、好きなお笑いとか、芝居の趣味が似通ってたから、意外と気が合う人なのかしら、と思ったのか…。ま、顔も似てますし。――その頃お互いに、どんなお笑いが好きだったんですか?美穂:私はつぶやきシローさん。江里子:え?!シティボーイズさんじゃないの?美穂:あ、そうだった(笑)。江里子:忘れないでよ(笑)。でも、美穂さんのほうがなんとなーく、お笑いに関しては図抜けたものがある感じはしてましたけどね。私にジャイアント馬場さんの写真を送りつけてきたりとか…。――え、どういうことですか?江里子:それは養成所を出てからの話なんですが、バイト中に時間が余ったみたいで…って、仕事中に時間が余ること自体おかしな話なんですけど、よく時間つぶしに手紙を書いてたんですよ、美穂さんが。それである日、手紙に「今日は良いおまけが入っているぞ」と添え書きがあって。見たら、雑誌から切り抜いたジャイアント馬場さんの写真が(笑)。――美穂さん、それはどういう意図だったんでしょうか…。美穂:お姉さんだったら、その面白さを分かってくれるかしら、というのがあったんです。――江里子さんの反応は?江里子:電話で「いいわね」とか伝えてた気がします(笑)。美穂:で、「あ、分かってくれたわ」って(笑)。――養成所を出たあとは、別々に活動されていたんですか?江里子:私は別の養成所に入ったり、大学の友人と演劇をやったりしてたんですが、美穂さんは友人とお笑いトリオを組んでたわよね。美穂:そう。<らくだかばん>ね。――すごい名前ですね…。美穂:それで、人力舎さんの新人オーディションを受けたりして。江里子:私それ、応援に行ったの覚えてるわ。確かそのオーディション、1対1の対戦型だったんだけど、負けたわよね。美穂:負けた負けた。ダブルスコアくらいで負けたわね(笑)。それで、一人が辞めたいって言い出して、解散(笑)。――そしてお二人は姉妹に?江里子:いえいえ(笑)。まだそのあと紆余曲折があるんですが、まあそこは端折らせていただいて…。美穂さんが<らくだかばん>の頃から私は阿佐ヶ谷に住んでまして、美穂さんがよく遊びに来てたんです。それである日、町内の鰻屋さんで鰻を食べているとき、店主の方に「そんなに似ているなら、阿佐ヶ谷に住んでいるよく似た姉妹ってことで、何かやったらいいじゃないの」とお声がけいただいたんです。私は「そんな話がありました~」とブログに書きつつ、半分冗談で、「せっかく名付けていただいた阿佐ヶ谷姉妹、呼んでいただけたらなんでもやりま~す」と書いたら、「お笑いライブ、出る?」と誘われまして。それが阿佐ヶ谷姉妹のスタートですね。美穂:私は、「1回だけだったら」というつもりだったんですけど。江里子:由紀さおりさんと安田祥子さん姉妹がトルコ行進曲を歌われているんですが、それを延々歌う、というオマージュネタをやったんです。4分の持ち時間だったのに、のんびりしてて、結果8分。――それがウケて、今に至る、ということですか?江里子:ウケたかは…。美穂:そうねぇ、ウケてはいなかったと思う…(笑)。江里子:みなさん、クスクスしてましたね。なにこの変な人たちっていう意味の笑いは起きてた気はしますけど(笑)。美穂:常に私たち、流動的なんです。コンセプトを話し合う、とかまったくないですし…。江里子:ピンクのドレスを着たのも、由紀さおりさんと安田祥子さんがピンクのドレスを着ているビデオを見たからっていう…。普通の格好でもよかったんですけれど、そうすると本当にただの地味なおばさん二人組になってしまって、誰だか分からないのではと不安で。名前が少しでも浸透するまでは…と思ってたんですが、まさか11年もこれを着続けるとは(笑)。美穂:昔は私たち、普段もピンクなんて全然着なかったのに。江里子:このぼんやりとした感じのピンクが、ちょうどいいのよね。美穂:中身が地味だから、落ち着くのよね(笑)。――お二人の笑いは、体を張るでもないし、激しいボケとツッコミでもない、他の芸人さんたちとは違うオリジナルな芸風だと思います。うまく言えないですが、じわじわくる感じというか…。美穂:そもそも私たち、お笑い向きの顔でもないですしね。なんていうか、ちょっとじっとりしてる。江里子:あぁ、分かる。じっとりしてるわね、私たち。湿度が高い。美穂:じっとり、じんめり(笑)。江里子:あと、私たちがいた養成所で、私は“足さない笑い”というのを学んだ気がしていて。具体的にそう言われたわけではないんですが、諸先輩方の背中を拝見する中で、すごくそれを感じたんですよ。だから私たちのやってることって、派手さがないんです。もっと言うと、足し算の笑いの作り方が分からない(笑)。美穂:明確なボケとツッコミではないから、そういう意味でもちょっとぼんやりしているのかも。天然の人と、たしなめの人がやってるから、あまりキツい感じにならないってことなのかしら。江里子:た、たしなめ?美穂:そう。お姉さんがたしなめ担当よ。江里子:たしなめ…(笑)。まあ私たちって、いわゆる“おばさんあるある”的なことをやっていますが、おばさんたちをただぶった切るのとは違って、妹が好き勝手なことを言ってるのを姉がたしなめる形なんですよね。多少キツいこと言ってもお許しをいただいているのは、両方ともおばさんだし、姉妹だしってことがあるからな気もします。美穂:実際一緒に住んでましたし、まあ今はアパートの隣同士の部屋ですけれども。でも私、お姉さんがいるおかげで、ちゃんと仕事ができてるなって思ってます。江里子:やだ!そんな話初めて聞いたわ…。美穂:だってほら、取材のとき、ちゃんとしゃべってくれますから。今日もそうですけど。江里子:そこ?!(笑)でも、今回私たちの暮らしを題材にしたエッセイが一冊の本にまとまって、お互いのキャラクターが今までよりハッキリした気がしたわよ。美穂:私は結構、日頃の鬱憤の原因になっているお姉さんの性質を暴露しましたし、そういう意味ではいいストレス発散になりました。江里子:私も、美穂さんの暴露のおかげで、ありのままを書くしかないんだと腹をくくることができまして(笑)。でも自分と、そして美穂さんを客観的に見ることができた、良い機会だったと思います。――拝読していて、日々もめ事はありつつも、なんだかとても幸せそうに暮らしている感じが、すごく印象的でした。美穂:幸せ?どうかしら(笑)。江里子:フフフフフ(笑)。でも確かに、ああでもない、こうでもないって小競り合うこともありますが、ごはんを一緒に食べたり、おしゃべりしながら一駅歩いたり。そういうお仲間がいることって、すごく幸せだなぁって思いますね。美穂:幸せだけど、地味ね(笑)。江里子:いいじゃないの(笑)。今20~30代の女性で、ひとりぼっちだと思っている人もきっといると思うんですが、おばさんになったら、こういう形の友情や幸せが待ってるかもしれないってことを知ってもらえたら…って、ちょっとかっこつけかしら(笑)。美穂:いつか親や独り者のお友達と集まって、一つのアパートに住むのが私たちの夢なんです。その名も<阿佐ヶ谷ハイム>。そのために、仕事頑張らなきゃって。――ということは、目指せ冠番組、とかですかね。江里子:いえいえ、そういうことではなくて、日々健康で働ければ、と思ってます。美穂:これからは健康が大事よね。江里子:この間、健康のためのストレッチ特集みたいな番組に呼んでいただけて、すごく嬉しかったので、健康系のお仕事をいただけると嬉しいです(笑)。美穂:そういうの、いいわね。人間ドック行く企画とかね。ぜひお待ちしております。あさがやしまい写真1枚目右・渡辺江里子(1972年生まれ、栃木県出身)、左・木村美穂(1973年生まれ、神奈川県出身)によるお笑いコンビ。‘07年に結成。バラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』内で披露した由紀さおりと安田祥子姉妹の物まねで注目を浴び、ブレイクした。以降バラエティ番組での活躍はもちろん、江里子さんは女優としてドラマに出演することも。※『anan』2018年9月5日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)取材協力・フルーツパーラー たなか
2018年08月31日お笑いコンビ・とんねるずの木梨憲武が、18日に放送された文化放送のラジオ番組『大竹まこと ゴールデンラジオ!』(毎週月~金 13:00~15:30)に生出演し、お笑いオーディション番組『お笑いスター誕生!!』の裏話を語った。番組パーソナリティの大竹まことらのコントユニット・シティボーイズととんねるずは、30年来の付き合いがあるという。かつて日本テレビ系で放送されていた『お笑いスター誕生!!』を振り返り、大竹は「1週ずつ勝ち抜いて行くんだけど、二組とも10週目で落とされたんだよね」と、とんねるずとの関わりを語る。シティボーイズととんねるずの関係は深いようで、木梨は「出だしの頃、とんねるずはどこも稽古する場所がなく、シティボーイズさんは稽古場を方南町にもっていて、『ないんだったらお前ら来い、一緒にやろうぜ』って言ってくれて」と明かした。また、シティボーイズの一員であるきたろうがとんねるずのネタに対して厳しかったことも木梨は告白し、「俺らが『意味ないっす』って言ったら、『意味考えろ!』『いや考えないっす!』なんつって」と振り返る。しかし大竹によると、後に大阪の漫才師も意味のないことで笑いを起こすのを発見し、「その時はじめて『あ、とんねるずの方が正しかったんだ!』って(笑)」と気づいたそうだ。
2018年04月19日大倉孝二とブルー&スカイによる演劇コンビネーション“ジョンソン&ジャクソン”(以下J&J)。その新作『ニューレッスン』の上演が決定した。そこでゲストのいとうせいこう、池谷のぶえにも参加してもらい、新作の構想を聞いた。【そのほかの画像はこちら】今回2年ぶりの新作上演にあたって、大倉は「少人数で、原点に立ち戻ってやりたい」と考えるようになったという。加えてブルーには「そろそろ日本一くだらない芝居をつくりたい」という願望も。そこで白羽の矢が立ったのが、いとうと池谷だ。「嬉しいのと怖いのと両方ですね。ただせいこうさんと4人という意味では、(プレッシャー的な)怖さの方が上回るかな。私、せいこうさんには絶対に嫌われたくないので…」(池谷)。「嫌わないよ!僕はずっとJ&Jに出たかったんですよ。今まで芝居ってほぼシティボーイズとしかしてこなかったから。ただ池谷さん同様、4人と言われた時のプレッシャーったらなかったですけどね」(いとう)少数精鋭だからこそ、トライしたいつくり方がある。「物語にとらわれる気はないので、断片的なアイデアをいくらでもぶち込んでいけるものにしていきたいですね」(大倉)。「例えばせいこうさんには“それは浅はかだよ”とか、池谷さんには“それ前もやってたよ”とか言って欲しい。その上で何か新しいものを見つけられたらいいですね」(ブルー)タイトルはまずブルーが“レッスン”を、大倉が“ニュー”を提案し決定。その内容とは?「ストーリーを考えようって気がまずないんですけど(笑)。ただ誰かしらが、何かしらを教える話にはなるかなと(笑)」(大倉)、「教えるのか、教えないのか」(ブルー)、「教えないこともあるのね(笑)。それがニューなんだ?」(いとう)、「それ、ちょっとドキドキしますね(笑)」(池谷)今回のタイトルには、大倉とブルーの「ふたりの先輩から学びたい。くだらないことの研究会がしたい」という思いも込められている。さらにブルーは「レッスンものの最高傑作にしたい!」と宣言。ほかの3人の苦笑いを見て、「レッスンコメディかな」と言い直すも、「レッスンものがいいよ。そもそもそんなものないんだから(笑)」といとうのツッコミが。すでにこのやり取り自体、ネタになりそうな4人。そんな彼らが本気を出した時、舞台上にどんな見たことのない笑いが広がるのか。この舞台はきっと事件になる。公演は6月21日(木) から7月1日(日)に東京・CBGKシブゲキ!!、7月6日(金)から8日(日)まで大阪ABCホールにて上演。なお、一般発売に先がけて、プレリザーブを実施中。受付は4月9日(月)午前11時まで。取材・文:野上瑠美子
2018年04月03日「ネプチューン」名倉潤、原田泰造、堀内健が司会を務め、出演者たちがチーム制でクイズとゲームに挑む「ネプリーグ」の16日(月)放送回に、ゲストとして映画『殿、利息でござる!』から阿部サダヲ、千葉雄大、きたろう、磯田道史が“参戦”する。同番組への出演は3年ぶりとなる阿部さんだが、座長としてチームをまとめる役割だけにその知識や常識力が勝負の行方を大きく左右する。“女性に温もりを与えるイケメン”として「ヌクメン」と呼ばれ人気急上昇中の千葉さん、シティボーイズのメンバーとしてデビューしコメディからホラーまで様々な役柄をこなすきたろうさん、『殿、利息でござる!』の原作者で歴史学者でもある磯田さんの3人は番組初出演となり実力は未知数。ネプチューンの堀内さんもチームに加わる中で、阿部さんが前回の出演時の経験を生かしてチームを勝利に導けるか。結果は放送をお楽しみに。一方、今回阿部さんらと戦うのは名倉さん、原田さんに加え、おおたわ史絵、田中康夫、新美有加(フジテレビアナウンサー)が参加する「名門大チーム」。中でもおおたわさんは今回が15回目のネプリーグ参戦ということで経験充分。初参戦となる新美アナは上智大学卒、田中さんは元長野県知事で衆参両院で議員経験もあり名門・一橋大学卒とポテンシャルは高い。そのパワーがクイズでどう生きるのか。今回は名勝負になりそうだ。今回ゲストで出演した阿部さん、千葉さん、きたろうさんが出演する映画『殿、利息でござる!』は5月14日(土)より全国で公開される。今回番組にも出演した磯田さんの著書「無私の日本人」(文春文庫刊)の一編「穀田屋十三郎」を映画化した作品となり、『予告犯』『残穢【ざんえ】 -住んではいけない部屋-』の中村義洋がメガホンをとる。重税で夜逃げが相次ぎ破産寸前の宿場町で、藩に大金を貸し付け、その利息で宿場を救うための千両(3億円)を巻き上げようとする人々の奮闘をコミカルに描いた物語が展開する。今回番組にゲスト出演した3人のほか、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、松田龍平ら豪華キャストが共演し、フィギュアスケートの羽生結弦選手が“殿”役を演じ映画初出演を果たすことも話題となっている。「ネプリーグ」は16日(月)19時00分~フジテレビ系で放送。(笠緒)
2016年05月16日小泉今日子と二階堂ふみが母娘役を演じる『ふきげんな過去』。この度、追加キャストに高良健吾と板尾創路が出演することが明らかとなった。「あたし生きてたの」。大都会と下町が隣接する北品川の食堂で暮らす果子の前に、突然、18年前に死んだはずの伯母・未来子が戻ってきて、そう告げる。ある事件を起こして前科持ちになってしまった未来子の登場に慌てふためく家族と、自分の部屋に居候する図々しい彼女に苛立ちを隠せない多感な女子高生の果子。ただやり過ごすはずだった退屈な夏が、自分が本当の母親だという未来子の出現によって、特別な時間に変わる。いまにも世界を爆破してしまいそうな未来子に反発しながらも、2人はひと夏をともに過ごす――。本作は、劇作家、小説家、シナリオライターそして映画監督とジャンルを超えて多才に活躍する、いま最も注目されている稀代のマルチプレイヤー・前田司郎監督が監督第一弾の『ジ、エクストリーム、スキヤキ』から満を持して挑む完全オリジナル脚本の監督第二弾作品。主演を演じるのは、映画やテレビ、舞台などジャンルを超え活躍する小泉さんと『オオカミ少女と黒王子』の公開も控える若手実力派の二階堂さん。そして今回新たに発表されたキャストは、小泉さん扮する未来子を連れ去りにくる謎の男・康則役に高良さん、二階堂さん扮する果子の甲斐性のない父親・タイチ役に板尾さんが抜擢された。『悼む人』、『きみはいい子』などに出演し、『蜜のあわれ』や『うつくしいひと』など話題作への出演が絶えない高良さんは、「とにかく不思議な居方でした。演る前までとにかく迷って、演るときにはなにも疑わずとにかく真面目にやりました。それがこの映画のズレになってればいいなと思います。とにかく前田さんの現場の中に、思い込みMAXで真剣にいれたのはとても楽しかった。この映画の中にあるズレ。それはもしかしたら日常の真ん中にあるのかもしれません」と語った。また「救命病棟24時第4シリーズ」、『地獄でなぜ悪い』など芸人でありながら俳優業もこなす板尾さんは「ずっと見ていられる心地いい感じで、もっともっと先を見たい映画。全体的に緊張感がありながらも、ニヤニヤさせてくれ、醸し出している雰囲気ややりとりから滲み出ている感じが、どんどん物語の奥の見えていない部分が気になる、釘付けになる作品です」と本作を絶賛。監督も「板尾さんは昔からファンだった。余計な芝居をしないのに、存在感のある人物をやれると思った。タイチは此岸と彼岸の間にいる不思議な人物だ」とコメントを寄せている。さらに、連続テレビ小説「花子とアン」で吉高由合子の幼少期を演じ、その演技力で話題を呼んだ山田望叶が小泉さんと二階堂さんの親戚の子ども役で出演し、シティボーイズの大竹まこと、きたろう、斉木しげるが三人揃って癖のある街の住人らを演じている。ここではない世界を求めては孤独になってしまう人たちの滑稽さと、家族だからこその辛辣な愛情表現を描き、クスクス笑えてほろ苦い涙が錯綜する、切なくも可笑しい人生の縮図のよう本作。向田邦子賞受賞など錚々たる賞を受賞してきた前田の真骨頂といえるその台詞、本作でもその巧みな台詞回しにも注目を集めそう。『ふきげんな過去』は2016年夏、テアトル新宿ほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2015年12月10日舞台のみならず、映画、ドラマでも活躍する個性派、ナイロン100℃の大倉孝二が来年4月、ケラリーノ・サンドロヴィッチの演出でひとり芝居に挑む。上演するのは、いとうせいこうがサミュエル・ベケットの名作『ゴドーを待ちながら』を下敷きに書き上げた、待たれている男を描くひとり芝居『ゴドーは待たれながら』。1992年にいとう自身が演出、シティボーイズのきたろうのひとり芝居として上演され話題を集めた作品だ。本家『ゴドーを待ちながら』ではふたりの男が正体不明のゴドーを待っていたが、本作では何者かに待たれているゴドーその人を描き出す。ゴドーは誰が、いつ、どこで、自分を待っているのかを知らない。そもそも、今いる場所がどこなのか、今日が何曜日なのかもゴドーは知らない。待たれる身のゴドーは自問自答を繰り返す。「つまり神はどうやって自分が神だと確信出来るのかってことだ。そりゃ水を葡萄酒に替えたり、大蛇を退治したりすれば、人は神と崇めてくれるだろう。だけど、だ。だからって自分が本当に神なのかどうか、本人は疑問に思うんじゃないかってことだな。もっと偉い神様がそいつに、いやその神様に、お前は神だって言ってくれるなら、まあ信じてもいいかなって気にもなるだろうが。問題は、一番偉い神様かどうかだ。いや、神様がたった一人しかいない場合はもっと悲惨だろう。アイデンティティの崩壊はないのかね」20世紀を代表する戯曲に真っ向勝負を挑んだ、いとうせいこうの作品に大倉がどう切り込んでいくか。ケラリーノ・サンドロヴィッチが10年以上にわたり大倉を口説いて実現させたという本公演に注目が集まる。■ナイロン100℃ side SESSION#12『ゴドーは待たれながら』2013年4月上旬東京芸術劇場シアターイースト他、4月中旬から5月上旬 地方公演を予定チケット一般発売開始:東京公演2013年2月3日(日)
2012年12月10日2004年に刊行され“現代版ロビンソン・クルーソー”と評された椎名誠の小説「ぱいかじ南海作戦」が、このほど主演に阿部サダヲ、さらに永山絢斗、貫地谷しほり、佐々木希ら若手人気キャスト陣を迎えて映画化することが決定した。リストラと離婚を機に唐突に南の果ての西表島に飛んだ主人公・佐々木が、そこで4人組のホームレスに全財産と全荷物を盗まれてしまったのをきっかけにして、島にやってきた3人の若い男女と奇妙な海浜生活をしていく姿をユーモアたっぷりに描く冒険活劇。そんな奇妙な共同生活の最中、佐々木は全財産を盗んだホームレスのうわさを聞き、リベンジをするべく“ぱいかじ南海作戦”に挑む!本作のタイトルにある「ぱいかじ」とは、沖縄地方の方言で“南から吹く風”という意味。原作を忠実に再現するため、約1か月にわたりオール西表島ロケが敢行され、透き通る海と突き抜ける青い空をもつ“現代のパラダイス”とも言える西表島の自然をスクリーンいっぱいに表現する。大自然でのロケとあって、撮影中には幾度にもわたる地震やスコールのような雨の連続に見舞われ、まさに“サバイバル”な撮影となったが、強風で何度テントが飛ばされても、くじけることなく組み立てなおしては撮影を敢行し、11月末に無事クランクアップした。仕事も妻も失い、全てをリセットするために南の島へと旅立つ男、佐々木を演じるのは『舞妓Haaaan!!!』、『なくもんか』などでコメディアンの才覚を発揮し、今年は主演ドラマ「マルモのおきて」の高視聴率も記憶に新しい、阿部サダヲ。「本当の自然がたくさん残っている素敵な島です。そこで自然と戦いながら楽しく撮影しています」と西表島での撮影を楽しんだ様子。また、佐々木と海浜生活を共にする世間知らずな若者・オッコチを演じるのは、NHK連続テレビ小説「おひさま」や先日公開された『ハードロマンチッカー』と幅広い役に挑戦する永山絢斗。そんな男2人となぜか一緒にサバイバル生活を送ることになる女子、アパ役とキミ役には貫地谷しほり、佐々木希といういまをときめく女優が抜擢された。撮影については、「現地の方々も良い人ばかりで、行きつけの飲み屋さんでは顔見知りになりました。区長さんのお宅でのバーベキューにお邪魔したのも楽しかったです」(永山さん)、「美しい海と砂浜という最高ロケーションの中で、阿部さんを始めとする最高のキャストのみなさんとワイワイ楽しく撮影できて、本当に幸せです」(貫地谷さん)、「ロケ中は天候の変化が激しく大変でしたが、みんなでヤドカリと遊んだりクイズをしたり、撮影合間も楽しく撮影していました」(佐々木さん)と、それぞれ南の島ならではののびのびとした空間を楽しんだ様子。そして、椎名誠の傑作小説の映画化を託されたのは、本作が長編映画監督デビューとなる細川徹。コントユニット「男子はだまってなさいよ!」の主宰であり、シティボーイズ・ライブの作・演出などを手がける新進気鋭の実力派が、どんな息を吹き込むのかが期待されるところ。阿部さんも細川さんの監督・脚本というのが出演の大きな決め手になったそうで、「本を読んでみて、全く知らない世界の面白い話だったので、気合いが入りました!!」と話す。原作者の椎名さんからも「これは原作よりもはるかに痛快、面白映画になりそうだ」とのお墨付きを得ている本作。南の楽園で出会う個性あふれる男女が力を合わせて“作戦”を遂行する姿が、観る者に元気と癒しを与えてくれそうだ。『ぱいかじ南海作戦』は2012年夏、新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:ぱいかじ南海作戦 2012年夏、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2012 「ぱいかじ南海作戦」製作委員会
2011年12月01日『亀は意外と速く泳ぐ』や『転々』など、ゆるりとしたギャグと徹底的に作り上げられた独特の世界観で数々のファンを魅了する、日本映画界きっての奇才・三木聡。またもや摩訶不思議なタイトル『インスタント沼』と名づけた、監督の集大成とも言うべき最新作がDVDリリースされた。作品の随所から見られる監督の「映画」へのこだわり、そしてその原風景について、話を聞いた。実は、「〜沈丁花ハナメの冒険〜」という副題を考えていたと話す監督が、今回主軸に置いたのは、30歳前後の岐路を迎えたヒロイン・沈丁花ハナメ(麻生久美子)の“成長譚”。これまでにも増して、この作品では、主人公が前向きに人生と向き合っていくさまがストレートに描かれている。「ただギャグをやる以外の、別の楽しみ方を映画の中で見つけたいという気持ちはあった」と監督は話す。「人生の中で、成長しなきゃいけないとか、利益を上げなきゃいけないとか、いろんなことの目標値を周りに設定されるじゃないですか。でも、目標のない人生がむなしいというのは単なる植えつけで、別に意味なく一生を過ごしてもその人が良ければそれでいいわけじゃないですか。頑張らなきゃいけない理由なんて何にもないんですよね。そういう柵からちょっとフリーになってもいいんじゃないかという気持ちはあったと思います、2008年の夏は。それはそのときの気分だったんだろうし、それを観た人がまた別の気分を見出してくれると、ちっちゃい思想しかない映画が勝手な広がりになっていく。観た人がそれぞれ自由に思ってくれることが一番ですよね」。そんな三木監督の作品に欠かせない要素というのが、ナンセンスなジンクスや“未確認”生物の存在。今回も、物語のゆくえを司る“沼”しかり、河童や空飛ぶ龍しかり、期待を裏切らない、ナンセンスがそこかしこに転がっている。「やっぱり目の前にあるものだけを認めなくてもいいんじゃないかというのは、映画の基本構造としてあります。僕自身も、底なし沼があったらいいなと思ってた世代なわけですよ。小さい頃は、アマゾンに人が落ちたらピラニアに喰われて骨だけが浮いてくるということにドキドキした世代だから。デヴィッド・リンチとかも大好きな監督なんだけど、ある種の“まがまがしさ”というのを映像にしていくことに惹かれるんです」。続けて、監督は楽しそうにこう語る。「僕の映画の原始的な体験って小さい頃大好きだった西部劇ごっこなんです。おもちゃの兵隊を目の高さに持ってきて、別の世界をミニチュアサイズの中に作っていくという構築の仕方はいまも影響されてるのかなと思います。小学校6年生くらいのときって男子より女子の方が成長してる感じがあるじゃないですか?その関係っていまもあると思うけど、女性の監督さんはその辺がすごくドラスティックで、俺が作っている映画の方が随分単純でくだらないなと思うことはありますね(笑)」。では今回、なんでまた“沼”を題材に選んだのか?それも日本の社会が急成長した70年代、幼い頃の日常にあった、沼が埋め立てられ団地にされていくという景色と深く結びついていた。「沼とかがブルドーザーで埋められてるのを見て、何で埋め立てちゃうんだろうと。社会が成長していく上で排除されているものに対して、あってもいいんじゃないという気持ちはありますね。雑多なものやイメージが街の中にあるからこそ街なんだという気もするし、そういうことへのアンチテーゼも池や沼に結びつき、骨董屋にも結びついていったんだと思います。電球商会(劇中の骨董屋)というのはまさにカオスで、昔は古着の山の中にすごく高いものが埋まってるんじゃないかという幻想みたいなのがあったと思うんだけど、そういうのが無くなることへの懸念もあったり。『転々』のときも、無くなってしまうだろう空き地とか、開発中の変な建物だとか、ぽつんと駐車場に取り囲まれたアパートとかを背景にしているんですよ」。脱力系ワールドとは裏腹に、既成の価値観やルールをぶち壊すスピリットを強く感じさせる三木監督。改めて、監督にとっての“映画”とは何かを聞いてみた。「こうでなきゃいけないというのがない、懐の深さが映画の最大の特徴だと思います。特に2000年以降は、映画界以外の分野からいろんな人が参入したり、いろんなトライ&エラーがなされてきた。(不景気の煽りを受け)いまはちょっとみんなへこんでますけど、それが終わったときに映画がどんなトライ&エラーをしていくのか楽しみですし、自分も目撃者としてそこにいたいという気はありますね」。早くも次回作が待たれるが、では監督、次はどんな映画を撮ってみたいですか?「ロックな映画をやってみたいですね。僕も一時期バンドをやっていたことがあるんですけど、大きな声でバカバカしく歌うっていう。昔の『ロッキー・ホラー・ショー』でおっさんが編みタイツ履いてたり、ああいうロックそのものの破天荒でバカバカしいイメージを再現したいなと思いますね(笑)」。三木聡監督プロフィール1961年神奈川県生まれ。テレビの構成作家やシティボーイズのライブの作・演出などを務めた後、最近では、高視聴率のドラマ「時効警察」の脚本・演出でも話題になる。監督作に『イン・ザ・プール』(’05)、『転々』(’07)など。「インスタント沼ミラクル・エディション」発売元:角川映画/販売元:ポニーキャニオン価格:4,935円(税込)発売中© 2009「インスタント沼」フィルムパートナーズ■関連作品:インスタント沼 2009年5月23日よりテアトル新宿、渋谷HUMAXシネマほか全国にて公開© 2009「インスタント沼」フィルムパートナーズ■関連記事:『蒲田行進曲』と麻生久美子の浅からぬ因縁とは?風間杜夫は必死の自毛アピール【どちらを観る?】加瀬亮の“染まり”を検証『重力ピエロ』&『インスタント沼』幸運!?の“ジリ貧”『インスタント沼』特製マグカップを2名様にプレゼント「出たとこ勝負(笑)!」麻生久美子が30歳を前に迎えた岐路と出会いとは?引越し大好きの麻生久美子、“ジリ貧”脱出法を伝授「おかげで運気が上がった」
2009年12月08日