ロンドンを舞台にムスリム(イスラム教徒)女性だけで構成したパンクバンド“レディパーツ”が繰り広げる海外ドラマ「絶叫パンクスレディパーツ!」。この度、レディパーツメンバーを演じる吹き替えキャストが発表され、吹替版の予告編映像が公開された。ロンドンに住むマジメな大学院生が、全く正反対のタイプの女性だけで構成したパンクバンドに勧誘されたことから巻き起こる爆笑のドタバタ劇。音楽はハラム(禁忌)だと言う保守的な友人たちとの間で悩みながらも、音楽を通じ次第に自分らしく生きることの素晴らしさに気づき輝いていく主人公を清々しく描く青春音楽コメディ。「抑圧された犠牲者のように取り上げられることの多いムスリム女性のイメージを覆し、本来の姿を見せたかった」と語るのは、監督・脚本を務めた「ドクター・フー」の新星ニダ・マンズール。恋愛や家族関係の悩み、ムスリムや有色人種の女性に対する偏見への不満を痛快な歌詞のパンクロックに乗せて発散する彼女たちの姿に注目だ。そんな本作の吹き替えを担当するのは、主人公アミーナ役(リードギター)に寿美菜子、サイラ役(リードボーカル)に高垣彩陽、アイーシャ役(ドラム)に戸松遥、ビズマ役(ベース)にニケライ ファラナーゼ、モンタズ役(マネージャー)に豊崎愛生という豪華なキャスティング。今回解禁された吹替版の予告編映像では、バンドの演奏中に喧嘩を始める5人の姿が…!5人の見事な掛け合いに期待が高まる予告映像となっている。寿さん、高垣さん、戸松さん、豊崎さんは普段「スフィア」というユニットとしても活動しており、「15歳のころから同期としてメンバー3人とは一緒にいるので、人生の半分ぐらいは一緒にいるからこそ、“シスターフッド”というよりかは“ファミリー”という印象が強い」と寿さん。「2年前私がイギリスに留学していたのと、コロナ禍ということもあって、なかなか直接会える機会は無かったのですが、オンラインでは仕事としても毎週のように、イギリスに居る時から繋がっていました」という。寿美菜子そして高垣さんは本作について、「オリジナリティに溢れた人達が集まって一緒に曲を作ってバンドをやっていて、自分たちなりの意思を形に出来ているというのが歌詞・楽曲からも感じられると思うのですが、そこが凄く素敵だし、憧れますね」と激賞する。高垣彩陽戸松さんは、そんなバンドの仲間のように「気を使わないでいられる関係というのは共感できるポイント」と語り、「レディパーツのメンバーが買い食いしているシーンなども、共感できる関係性」と言う。戸松遥「お互い好きな物や育ってきた環境、性格も全然違っていて、個性がバラバラ」だが、「人間性として、一緒に居て心地良いなと感じているので、そういう意味では、アミーナが親友のノームと大学で築いている女子の集まりの関係性よりも、レディパーツのメンバーが築いている絆の方がスフィアの4人に近いなと思いました」と豊崎さんも語る。また、イランにもルーツを持つニケライさんは、「本作で描かれている、『イスラム人なのでアッラーに心からお祈りしています。もちろんイスラム人である事に誇りを持っています。けれども、パンクやロックが好きです、好きだから演奏しています!』みたいな今の時代ならではの多様性をポップに描いている『絶叫パンクス レディパーツ!』みたいな作品が出てきた事が純粋にすごく嬉しいです。これを機にもっとこういう色んな多様性を表現した作品が増えてきたら」と喜びを交えてコメント。ニケライ ファラナーゼ「どんな人種で、どんな境遇でも、やりたい事を全力でやっていて、一人ひとり苦難や葛藤はあるけれども、めちゃくちゃポジティブに行動している彼女たちの物語を是非一人でも多くの方に観て頂けたら嬉しい」と期待を込めている。(text:cinemacafe.net)
2022年04月20日ロンドンを舞台にムスリム女性たちが日頃の不満をパンクにぶつけて絶叫する、青春音楽コメディドラマ「絶叫パンクスレディパーツ!」が5月2日(月)より「スターチャンネルEX」にて日本初配信決定。予告編映像と日本版キーアートが公開された。本作は、ロンドンに住むマジメな大学院生アミーナが、全く正反対のタイプの女性たちが集うパンクバンドに勧誘されたことから巻き起こる爆笑のドタバタ劇。音楽はハラム(禁忌)だという保守的な友人たちとの間で悩みながらも、音楽を通じ次第に自分らしく生きることの素晴らしさに気づき輝いていく主人公を清々しく描いた青春音楽コメディだ。ムスリム女性が日頃抱いていても、これまで映画やドラマではほとんど描かれることのなかった思いを的確に代弁し、音楽にぶつける姿に元気をもらえると高い支持を集め、本国イギリスで大ヒット。監督・脚本は世界最長のSFシリーズ「ドクター・フー」の新星で、自身もパキスタン系ムスリム家庭出身のニダ・マンズール。製作総指揮は『ブリジット・ジョーンズの日記』や『ラブ・アクチュアリー』などの大ヒットコメディを手掛けたティム・ビーヴァン、エリック・フェルナーらが務めた。この度解禁された予告編映像では、マジメな理系学生のアミーナが、ムスリム女性の保守的なイメージとは正反対の“レディパーツ”メンバーに出会い、バンドに加わる様子が映し出されている。練習中にバンドメンバーで喧嘩勃発の様子も…。これから始まるレディパーツの成長物語、活躍に期待の高まる映像となっている。また、日本版キーアートには、革ジャンにヒジャブを纏った女性の背中にレディパーツのメンバーが!これまでにない青春コメディを象徴したビジュアルとなっている。恋愛や家族関係の悩み、ムスリムや有色人種の女性に対する偏見への不満を痛快な歌詞のパンクロックに乗せて発散する彼女たちの姿に爆笑、そして感涙必至。「抑圧された犠牲者のように取り上げられることの多いムスリム女性のイメージを覆し、本来の姿を見せたかった」と監督・脚本を務めたマンズールは語る。アフリカ系、南アジア系、といった異なる地域のムスリムのキャラクターやファッションの違いなど、ムスリム社会の中の多様性も描いているのも興味深い。■バンドメンバーを演じたキャストは実際に楽器を演奏それぞれ強烈な個性の立った“レディパーツ”のメンバーを演じた4人、リードギター:アミーナ(アンジャナ・ワサン)、ベース:ビズマ(フェイス・オモーレ)、リーダー&リードボーカル&ギター:サイラ(サラ・カミーラ・インピー)、ドラム:アイーシャ(ジュリエット・モタメド)は、本作のためにオリジナル楽曲を共同作曲したマンズール監督の兄弟のシェズ・マンズールからコロナ禍にZoomでレッスンを受け、本格的な撮影が始まる前にバンドとして作り上げられた。マイクの前に立ち、激しく歌う彼女たちの姿と、少々浮いている主人公のギャップも見どころ。歌詞の面白さも大好評で、実際にキャストが演奏した音源を収録したサントラも発売されるほど。■シーズン2も決定!英国アカデミー賞6部門ノミネート本作はもともと2018年に、コメディのパイロット版を作り、面白い作品だけがシリーズ化されるというチャンネル4の番組「Comedy Blaps」でパイロット版を製作。コロナ禍を挟み、2021年5月にようやくシリーズの本国での放送が実現した作品。マンズール監督の現代ムスリムの多様性とリアリティを軽快なコメディ作品で描き切ったその手腕が評価され、ムスリム・コミュニティからも高い支持を集めた本作は、英国アカデミー賞(BAFTA)TV部門でコメディジャンルの作品賞、脚本賞(ニダ・マンズール)、女優賞(アンジャナ・ワサン)を含む計6部門にノミネート。英ガーディアン紙は「こんなにリアルなムスリム女性像を描いた作品は英国TVのメインストリームでは見たことがない!」と絶賛。Rotten Tomatoesで100%フレッシュ、Imdb 8.1をマークし、11月には早くもシーズン2の製作が発表されている。(text:cinemacafe.net)
2022年04月06日M·A·C(マック)は“ムスリム協会”からインスピレーションを得た「M·A·C モザイク マスターピース」をM·A·C店舗・公式オンラインスショップで発売予定。M·A·C公式オンラインショップでは、2020年5月8日(金)より発売される。“ムスリム協会”から着想したコスメ「M·A·C モザイク マスターピース」は、華やかなパッケージが魅力的なメイクアップコレクション。イスラム教のラマダンを祝う、神秘的なムスリム協会からインスピレーションを得たゴージャスなモチーフをゴールドで描き出した。人気ハイライターが限定デザインにM·A·C人気のシルキーなつけ心地で肌にツヤをもたらすハイライター「エクストラ ディメンション スキンフィニッシュ」は、この時期だけの限定デザインで登場。ライトソフトホワイト/シマーのパウダー表面には、“ムスリム協会”から着想したモチーフを刻印。パッケージにもゴールドのモチーフをあしらっている。9色1度にGETアイシャドウパレット1度に9色のアイシャドウがゲットできる「スモール アイシャドウ×9 クリエイティブ コッパー」も注目。パレットの中には、ニュアンス違いの2色のゴールド、ブリックオレンジ、ピンキーコーラルといった華やかなカラーと、締め色になるブラウン、ブラックをセットした。ゴージャスパッケージの限定リップM·A·Cのリップスティックも、モザイクデザインにアップデート。“ムスリム協会”からインスピレーションを得たパッケージは、キャップを開けると中からゴールドが顔を出すラグジュアリーな仕上がりだ。カラーは使いやすいヌードトーン、青みピンクなど3色を用意した。その他、アイライナー「リキッドラスト ウォータープルーフ ライナー」、マスカラ「イン エクストリーム ディメンション 3D ブラック ラッシュ」など、魅惑的な目元をメイクするアイ製品も展開される。【詳細】「M·A·C モザイク マスターピース」取り扱い店舗:M·A·C店舗・公式オンラインスショップ※M·A·C公式オンラインショップでは、2020年5月8日(金)より発売。※M·A·C店舗での発売時期未定。・リップスティック 限定3色 各3,300円+税・スモール アイシャドウ×9 クリエイティブ コッパー 5,900円+税<限定品>・リキッドラスト ウォータープルーフ ライナー 2,500円+税<限定品>・カジャル クレヨン 2,900円+税<限定品>・イン エクストリーム ディメンション 3D ブラック ラッシュ 3,500円+税<限定品>・エクストラ ディメンション スキンフィニッシュ 5,000円+税<限定品>・#494SES プレシジョン ブラッシュ ブラシ 6,600円+税<限定品>【問い合わせ先】M·A·C(メイクアップ アート コスメティックス)TEL:0570-003-770
2020年04月27日まつエクサロンでは、日本初のムスリム対応MEGALASH株式会社が運営する、東京・渋谷にあるまつ毛エクステサロン「Crazy Beauty(クレージービューティー)」は、ムスリム観光客の受け入れ対応・接客に取り組むと発表した。施術に関する情報開示や、礼拝スペースの用意などを行っており、このようなまつ毛エクステサロンのムスリム対応は日本初の取り組みだ。増加するインバウンド客に対応同サロンは、最新のトレンドと技術を常に採用した、ハリウッドセレブも認めるサービスを提供している。テレビ出演も多く、またYouTube動画やSNSなどを通して、今や国内だけでなく、外国からのインバウンド客からも注目されている人気のサロンだ。このため、一般社団法人メイドインジャパン・ハラール支援協議会の支援・監修を受けて「ムスリム・ウェルカム」対応に踏み切ることとなった。具体的な対応内容は、英語による施術に関する情報開示、礼拝スペースの対応、ムスリムに配慮したおもてなし、の3つだ。英語による情報開示、礼拝スペースの提供も情報開示はウェブ上で行っている。豚由来成分の含まれていない医療グレードの接着剤を使用していること、少量のアルコールが含まれていることを示し、最終判断は施術を受ける本人に任せるとしている。また、礼拝用に空きスペースが利用できること、礼拝マットの貸し出しを行っていることも明示している。施術の際にはハラール認証取得済みのアルカリイオン除菌、洗浄、消臭剤を使用し、施術中にはマレーシアのJAKIM認証取得の水「MOMA WATER」、施術後にはハラール認証取得済みのお茶を提供する。「ハラール」観光客対応が喫緊の課題世界で18億人に上ると言われているムスリム人口は増加の一途をたどっている。そのため日本においても、ムスリム観光客の受け入れ対応は、飲食店や商業施設にとっての急務だ。ムスリム対応で最も重要なことの一つが「ハラール」だ。観光庁が発行した「ムスリムおもてなしガイドブック」では、ノンポーク・ノンアルコールなどが定められている。(画像はクレージービューティー公式サイトより)【参考】※クレージービューティー公式サイト
2020年02月13日いわゆる異文化交流モノは過去にもいろいろあったけれども、『サトコとナダ』はありそうでなかった設定の面白さが光る作品だ。ひとつは、日本に暮らす多くの人にとってあまり身近とはいえないイスラムを扱っていること。女同士の友情を描いていること。そして舞台となる“移民大国”アメリカは、ふたりの主人公にとって異国であること。国籍や文化が違っても女子は女子。異文化交流マンガ、注目の完結!『サトコとナダ』はユペチカさんの留学体験に基づいているものの、あくまでもフィクション。しかしサトコが当初抱くムスリム女性への先入観は、ユペチカさんの気持ちを代弁もしている。「ニカブ(目以外を覆うベール)を着ていると、それだけで違う世界の人だと思ってしまうじゃないですか。だけど実際に仲良くなってみると、私たち日本人よりも自己主張が強かったり、あけすけなところがあったりして衝撃を受けたんです」サトコとルームシェアをするのは、サウジアラビア人のナダ。ホームパーティでセクシーな格好をしたり、アプリを駆使して礼拝を行ったりなど、序盤はイスラム文化とその意外な一面を紹介する内容がメイン。2巻目以降はナダにお見合い話が浮上し、より物語性を帯びてくる。「お見合い結婚をさせられると聞くと、私たちはマイナスイメージを持ってしまいがちですけど、そうやって幸せに暮らしている方にもたくさんお会いしたので、プラスの面も伝えたかったんです。最終的には“イスラムだから”とか“サウジアラビア人だから”というのではなく、サトコとナダ、それぞれの生き方を見せたいと思っていました」生まれた国や文化、宗教などまるっきり違うふたりが、たまたま一緒に住むことになり、お互いの違いを認め合いながら友情を育んでいく姿は尊く、何より楽しそうなのがいい。「ほんの少しでも世界が優しくなるといいなと考えながら、いつもこの作品を描いていました。マンガでイスラムを扱うことはチャレンジングではありましたが、私自身も本当にいい夢を見させてもらいました」イスラム文化への純粋な興味から読み始めるのもよし、友情物語として読むのもよし。世界の広さ、価値観の多様さを感じながら、最後は清々しい気持ちに包まれるだろう。『サトコとナダ』4監修・西森マリーアメリカで留学生活を送る日本人のサトコと、ムスリム女子・ナダのルームシェアの日々を描いた4コママンガ。留学生活が終わりに近づく、感動の最終巻。星海社640円ユペチカマンガ家。Twitterに趣味で投稿していた本作が注目され、WEBマンガサービス「ツイ4」で連載をスタート。「このマンガがすごい!2018」オンナ編第3位に選ばれる。※『anan』2019年3月6日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2019年02月27日ムスリム(イスラム教徒)と聞くと、どこの地域に住んでいる人を思い浮かべるだろうか?サウジアラビアなどアラブ諸国を思い浮かべる人は多いかもしれない。だが、アラブ諸国にいるムスリムは一部にすぎず、ムスリム人口が最も集中しているのは南〜東南アジア。そして世界一のムスリム人口を誇るのはインドネシアで、人口2億5000万人のうち9割がムスリムなのだ。(参照元:ハラル・ジャパン協会)Be inspired!が日本で暮らすムスリムの若者たちに「ぶっちゃけ話」を聞くシリーズも3回目を迎えた。今回インタビューに答えてくれたのは、インドネシア出身で現在日本に住んで5年目のアマンダ。彼女も「私イスラム教徒だよ」と話すと、「そう見えないね」と言われるそうだ。東京ストリートを楽しむ平成生まれのムスリムに聞いた、ぶっちゃけ話。▶︎VOL.1 「イスラム教に無知な日本人へ」。VOL.2 メディアはイスラムを偏向報道している。ムスリムとは、イスラム教を信仰する人(イスラム教徒)のことをさす。7世紀にムハンマドが開祖となったイスラム教は、唯一神アッラーを信仰し、啓典は『コーラン』。1日5回メッカの方角へ向かって礼拝をし、イスラム暦の9月である「ラマダーン」には日没まで断食をすることが特徴で、断食には自身を清める以外に貧者の立場に立つという意味がある。また、不浄な動物とされる豚肉を食べることや飲酒などが禁止されている。 ー神様はムスリムにとってどんな存在ですか? イスラムへの信仰は、私が自分で選択したものではなく、イスラムの環境に生まれていつの間にか信じるようになっていたもの。なので私からしたら神様を信じることは、空が青いくらいの感覚。だからすごく説明しづらいけど、自分が弱っているときになぜか心の中に神様がいるような感じ。神様はどんなときも見ていてくれて、不思議と苦しいときも悲しいときも安心させてくれる存在。イスラムだけじゃなくてほかの宗教も、最終的に帰る場所として機能してることもあると思う。心を穏やかにしたいときに慣れている祈り方があれば落ち着く人もいるだろうし、神様は落ちるときの最後に持つところみたいな、そんな感じに思っている信者も少なくないと思うかな。
2017年12月06日「ムスリム(イスラム教徒)」という言葉を聞いて、“テロリスト”を思い浮かべる人はどれくらいいるだろうか。言うまでもなくムスリムの多くは“テロ”と何ら関係ないが、現に「ムスリム=テロリスト」という偏見は、日本だけでなく世界に存在しており、イスラム教を信仰する人たちにとって大きな悩みの種となっている。彼らをそんな偏見なしに見るには、実際にイスラム教を信仰している人と知り合って、「彼らがどのような生活を送っているのか」や「何を考えているのか」を知る機会を作るのが手っ取り早いかもしれない。だが、そうは言っても、その機会を一人ひとりが作ることは決して簡単ではないだろう。そこでBe inspired!は日本で暮らすムスリムの若者たちにインタビューを行ない、彼らが話してくれたことを紹介する記事シリーズを始めた。
2017年11月07日日本にいるムスリム(イスラム教徒)の数は現在10〜20万人程度だといわれ、現在も少しずつ増加してきている。その多くは留学生や企業の研修生としてアジアを中心とする地域から訪れているのだ。そんな彼らの存在を知っていても、彼らがどのように日本で暮らし、日本での生活をどのように感じているかまではわからないかもしれない。今回Be inspired!は日本で暮らすムスリムの若者たちにインタビューを行ない、彼らが話してくれたことをシリーズで紹介していく。今回答えてくれたのは、イスラム教に厳格なことで知られるサウジアラビア出身の2人、写真の左から日本に住んで7年のバーセル、6年のゆせふ。
2017年10月19日「ムスリム(イスラム教徒)」と聞いて何を想像するだろうか。「ヒジャブ」と呼ばれる頭と首を覆うイスラムの伝統的なスカーフを被る女性たちや、一日に幾度かのお祈りをする姿、はたまた“イスラム過激派”かもしれない。残念ながら、約3000万人ものムスリム人口(参照元:Pew Research Center)を抱えるアメリカでも、ムスリムに対する理解はこれくらいなのだ。そんななか、あるムスリム女性がプレイボーイに載ることになった。民放初のヒジャーブを被ったキャスターを目指してムスリムのアメリカ人でヒジャブを被るジャーナリストのノアール・タグーリ、22歳。学校には通学せず、家庭に拠点を置いて学習を行うホームスクーリングで高校の勉強をしながらローカル新聞で働き、16歳で大学に入学した彼女。ハフポストライブのレギュラーゲストを務めたのちハフポストブロガーを経て、ニュースショーのキャスターを目指していた。その理由は、ヒジャブを被った民放のキャスターがアメリカには存在しなかったからだ。そして映画のような話だが、18歳になって数日後のこと、タグーリが大学での詩の朗読パフォーマンスを終えると、いきなり舞台に上がってきたCBSラジオのディレクターに「ジャーナリズムと報道の専攻なの?ワシントンでインターンしないか」と直接誘われ、彼女の新たなキャリアは始まった。(参照元:
2017年01月25日写真:PIXTAイスラム市場に詳しい米調査会社DinarStandardによると、ムスリム(イスラム教徒)向け観光市場は今後急速に拡大する見込みです。航空、ホテル、レストランなど観光関連サービスのムスリム旅行者の支出(アウトバウンド)は2012年に1370億ドルでしたが、2018年には1810億ドルに達すると見込まれています。グローバルの旅行支出全体の12.5%に相当する割合です。また、シンガポールでムスリム観光の調査やコンサルタント業務を手がける「CrescentRating」によると、来日ムスリム旅行者数は2013年時点で年間30万人でしたが、2020年までに年間100万人に達すると見込まれるようです。日本への旅行者全体の4%に相当する数といいます。このような拡大トレンドを背景に、ムスリム旅行者を取り込むための施策を練っている企業も少なくないはず。しかし、ムスリム旅行者を取り込むためには、礼拝室を完備したりハラル認証の食材を使ったりする必要があり、一筋縄ではいかないでしょう。特に非イスラムである日本ではムスリムの習慣を知らないため、何をどのように対応すればよいのか分からないかもしれません。ムスリム旅行者にやさしい旅行先ランキング1位はシンガポール左上:©TRIPPING! 洗い場をハラル対応と非ハラル対応と分けているホーカー「ラオ・パサ」 左下&右:©ASEAN-Japan Centreシンガポールに暮らすムスリムの人々一方で非イスラムでありながら、ムスリム旅行者の獲得に成功している国があります。「シンガポール」です。CrescentRatingが毎年発表している「ムスリム旅行者にやさしい旅行先ランキング」によると、シンガポールはイスラム協力機構(OIC)非加盟国の中で、ムスリム旅行者にやさしい国で1位となりました。ちなみに日本は17位。シンガポールには少数ですがマレー系国民もいることから、昔から礼拝室やハラル食品への対応を行っており、このことがインドネシアや中東諸国のムスリム旅行者を呼び寄せる要因になっているようです。シンガポールの人口は約500万人。そのうちムスリム人口は15%ほどです。シンガポールを旅行すると電車・バスや街なかでヒジャブ(スカーフ)をしたムスリム女性をよく目にします。現地人か旅行者かは分かりませんが、ムスリムが多いことを実感できます。筆者にはムスリムのインドネシア政府高官の友人がいます。彼は世界中を飛び回っていますが「シンガポールは食事や礼拝などで心配する必要がなく、他の国に比べ非常に過ごしやすい」と言っていたことからもランキングには納得感があります。著者撮影 チャイナタウンのKFCもハラル認証を取得しているシンガポールでは政府系の「MUIS」がハラル認証を与える唯一の機関です。MUISは厳格な独自の基準で評価をすることから、国際的にも定評があります。シンガポール国内にはMUISに認証された飲食店が2000店以上あるといわれています。また、ムスリムに欠かせないモスクも国内に70カ所ほどあり、礼拝の場所探しで困ることは少ないといいます。街なか(中)を歩いているとモスクが多い印象を受けます。©ASEAN-Japan Centre シンガポールのサルタン・モスク日本でもハラル認証を取得する動きが増えているようにみえます。千葉県の機内食提供会社「ティーエフケー」が2014年9月、日本の食品会社として初めてMUISからハラル認証を受けたほか、ANAがハラル認証の機内食ニーズの高まりとマレーシア・クアラルンプールへの就航に伴い、2015年7月からハラル認証を受けた機内食を充実させると発表するなどしています。こうしたことからもムスリム旅行者が増加しており、ハラル食品の需要が高まっていることが分かります。シンガポールのチャンギ空港では各ターミナルにそれぞれ礼拝室を完備しているだけでなく、ハラル認証を受けたレストランを多数配置しています。このように国の玄関口である空港にムスリム旅行者に配慮した施設を配置していることも、旅行先としてシンガポールが選ばれる理由になっているのではないでしょうか。シンガポール地元紙ストレーツ・タイムズがティーエフケーの話として伝えたところによると、海外旅行するムスリムの3分の2以上がハラル食品の有無を最大の懸念事項として挙げているといいます。増加するムスリム旅行者を日本がうまく取り込むためには、シンガポールなどムスリム旅行者向けの取り組みを先進的に行っている国から多くを学ぶ必要がありそうです。参考サイト・ムスリム旅行者旅行先ランキング(text : 細谷 元)アジBiz ~1分で読める東南アジアのビジネス情報~その他の記事を読む>
2015年07月10日水をはじくマニキュアは御法度だったが…1月23日、ニューヨークマガジン(New York Magazine)には、ムスリムの女性にも使えるマニキュアの記事が掲載された。マニキュアはイスラム法に背く行為か、そうではないか。ムスリムの女性がしばしばぶつかる疑問である。法では、1日5回の祈りの前には顔と手を水で清めなければならないとされており、水をはじくマニキュアで爪を覆うことは法に背くことになるとする見方が主流だ。そのため、不浄の期間として礼拝をすることができない生理中や出産後だけ、マニキュアを楽しむ女性も多いということだ。しかし、ポーランドのコスメティックブランド INGLOT が発売する O2M Nail Enamel は、この問題を解決する。このマニキュアにはコンタクトレンズ用のポリマーが使われており、酸素と水分を通すことができるのだ。ハラル化粧品の展開ムスリム女性のファッションに変化これまでにも、ハラル(イスラム法で許可されている項目)をクリアし、ムスリム社会で成功を収めている化粧品は存在する。例えば、アルコールと豚の脂を使用しないスキンケア・コスメティックブランド OnePure はハラルプロダクトとしてムスリム女性に愛用されている。このような基礎化粧品ではなく、個性を主張するマニキュアが一般的になることで、ムスリム女性のファッションにも大きな変化が見られるのではないだろうか。元の記事を読む
2013年01月29日