育児をするうえで避けては通れない寝かしつけについて、これまで3回にわたり、子どもの睡眠コンサルタント・愛波文さんにお話をうかがってきました。最終回となる今回は、ママの悩みにお答え! お子さんの保育園・幼稚園の入園、ママの仕事復帰などで生活が変わると、子どもがなかなか寝てくれなくなったというお悩みをよく聞きますね。そんな時に応用できる、スムーズな寝かしつけのヒントやコツを教えてもらいました。お話をうかがったのは…愛波 文(あいば あや)さん子どもの睡眠コンサルタント。APSCアジア/インド代表。IMPI日本代表。一般社団法人日本妊婦と乳幼児睡眠コンサルタント協会代表理事。慶應義塾大学卒業。2012年に長男出産。夜泣きや子育てに悩んだことから乳幼児の睡眠科学の勉強をはじめ、米国IMPI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得。2015年に次男を出産。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングや個別相談、日本人向けに子どもの睡眠教育プログラムを提供。IMPIと提携し、オンラインで妊婦と子どもの睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。著書に『ママと赤ちゃんのぐっすり本 「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』(講談社)がある。 ・ホームページ(Sleeping Smart) ・オフィシャルブログ ・Instagram ・Twitter ■子どもが不眠? 生活が変化しても「トータル睡眠時間」は確保――例えば、子どもが保育園・幼稚園に入園し、ママも仕事復帰。そういった時の子どもの寝かしつけには、どんなアドバイスがありますか?愛波さん:ママが仕事に復帰すると、これまでのお子さん中心の生活から、仕事と育児の二本立ての生活に激変しますよね。ママはもちろん、お子さんの心境にも変化が出て当然。夜泣きなど、睡眠トラブルが出てもおかしくありません。もし現在、トラブルに悩まされているようでしたら、まずは、睡眠時間をしっかり確保することから始めてみましょう。――大抵の保育園では昼食後、お昼寝の時間がたっぷり設けられていますよね。愛波さん:そうですね。ですから、担任の先生にお子さんの普段のお昼寝状況を確認して、十分睡眠がとれていないようでしたら、帰宅後の就寝時間を早めるようにしましょう。復帰前と復帰後、昼寝の時間を含めた1日のトータル睡眠時間が同じになるのが理想です。週末もしっかりお昼寝の時間を設けましょうね。■お迎えが遅くなった時の奥の手「とりあえず、おにぎり」――お迎えが遅くなる場合はどうでしょう? 夕食の時間もずれ込み、就寝時間もその分、遅れてしまいそうですが…。愛波さん:子どもは疲れすぎると癇癪(かんしゃく)を起こしたり、寝ぐずりしたり、夜泣きにつながるケースがあります。例えば、お迎え時におにぎりやパンなどを用意して、帰宅途中にベビーカーなどで食べさせてしまうのもおすすめです。これなら子どもも空腹になりすぎず、機嫌も損ねません。帰宅後の夕食は具だくさんみそ汁などの簡単なものでフォローすれば、就寝時間を早めることができ、寝かしつけもスムーズにいくはずです。子どものリズムが整うまでと割り切って、最初のうちは適宜対応してください。お子さんも、徐々に保育園のリズムに慣れてくるはずです!――確かに、子どもが保育園に慣れるまでの数カ月と思えば、ママも乗り切れそうですね。愛波さん:そして特に大切なことは、ママ自身があせったり無理しすぎないこと。仕事復帰直後、ママも緊張するのは当然ですが、子どもはそんな気持ちをすぐ察知します。ママの心が不安定だと、子どももぐずることが多くなり、睡眠トラブルにつながることも。仕方のないことですが、できることならママも子どももご機嫌でいたいですよね。そのためにも、もしママ自身がイライラしていると感じたら、まずは深呼吸をして。心を落ち着かせてから、子どもに接しましょう。日中一緒にいられなかった分、帰宅後はギューっとハグをしてあげたり、「大好きだよ」と声をかけてあげて愛情表現をしてあげてください。私もワンオペ育児時代に痛い思いをしているので、ママたちの気持ちはよくわかります。ぜひとも無理をしないで。そしてママ自身もたっぷり睡眠をとって、心と体をしっかり休養させてあげてください! ■お昼寝や夕方のちょい寝…夜なかなか寝てくれない時はどうすれば?――「保育園で長時間お昼寝をしてくるため、逆に夜寝てくれなくて困る」という声をママたちからよく聞きます。愛波さん:アメリカの保育園では、年中〜年長さんクラスになるとお昼寝はなくなるのですが、日本の保育園はお兄さん、お姉さんでもお昼寝はあるんですね。私もよく相談を受けますが、これに関しては私も頭を抱えてしまいます…。対策としては、就寝までにたくさん体を動かすこと。保育園から寄り道をしながら帰ったり、帰宅後、家族でお相撲ごっこをしたり、適度な運動をすると、自然と眠気も生じてくるでしょう。――逆に、2〜3歳くらいのお子さんで、保育園ではまったく寝ず、帰宅したとたん、夕ごはんも食べずに寝てしまう子もいるようです。愛波さん:このケースに関しては、保育園のお迎えの帰路で寝かしつけをして、30〜40分くらい仮眠させてあげましょう。中途半端な時間に寝てしまうと、夜寝てくれないのでは? と心配になるママもいますが、以前お話したとおり、疲れすぎが寝ぐずりや夜泣きの原因になってきます。短時間の適度な睡眠は脳をリフレッシュするので、かえって夜の寝かしつけがスムーズになりますよ。ただし、3歳以降の場合、保育園の帰りに仮眠してしまうと、夜なかなか寝てくれなくなってしまうことがあります。その場合は、先でご紹介した“おにぎり作戦”を応用しましょう。保育園の帰路でおにぎりや軽食を与えて気をまぎらわし、帰宅後に具だくさんみそ汁でフォローし、早く就寝させるといいでしょう。■バナナや牛乳がおすすめ「睡眠と食べ物の関係」――ちなみに、子どもの睡眠にあまり良くない食べ物ってあるのでしょうか?愛波さん:アイスクリームやチョコレートなど、甘いものは消化に時間がかかるのでおすすめしません。揚げ物などの脂っこいおかずも、胃に負担がかかるのでなるべくなら避けたいところですね。逆に、バナナや牛乳などは良い睡眠をうながすので、おやつなどに最適。また、しらす干しや大豆製品、海藻類など、鉄分やマグネシウムを豊富に含む食材も、良い眠りにつながる食材といわれています(※)。こちらも意識してとりたいですね。――まだまだうかがいたいことはたくさんありますが、最後に一言。ママたちにメッセージをお願いします。愛波さん:日本のママたちは、本当に毎日頑張っていると思います。特に小さなお子さんをお持ちのママにとって、寝かしつけはひと苦労だと思いますが、ほかのママたちも同じ悩みを抱えています。あせらず、私の提案する改善法を実践してみてください。そして肩の力を抜いて、毎日をハッピーに過ごしてくださいね。愛波さんのお話はいかがでしたか? ママたちにとって、夜の寝かしつけは毎日が真剣勝負ですよね。子どもがぐっすり眠らないのには、ちゃんと原因や理由があります。わが子の寝かしつけについて、これまでひとりで頭を抱えていたママたちも、愛波さんのアドバイスにホッと心が軽くなったのではないでしょうか。ぜひ日々の寝かしつけに取り入れてみてください!参考図書: 『ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』 (講談社)愛波 文著/西野精治監修 1,200円(税別) これまで経験値でしか語られてこなかった赤ちゃんの睡眠対策。日本人で初めて子どもの睡眠コンサルタント国際認定資格を取得した著者と睡眠研究のエキスパート西野精治先生が、科学的エビデンスに基づいて日本人の生活スタイルに合わせた解決方法を紹介。夜泣き、寝ぐずり、早朝起きなど、ママやパパを悩ませる赤ちゃんたちの睡眠トラブルを解決します。※参考文献:1.Dawn M Richard,1 Michael A Dawes,1 Charles W Mathias,1 Ashley Acheson,2 Nathalie Hill-Kapturczak,1 and Donald M Dougherty1Int J Tryptophan Res,L-Tryptophan: Basic Metabolic Functions, Behavioral Research and Therapeutic Indications 2009; 2: 45–60.2. Yawen Zeng,1,* Jiazhen Yang,1,2 Juan Du,1 Xiaoying Pu,1 Xiaomen Yang,1 Shuming Yang,1 and Tao Yang1Strategies of Functional Foods Promote Sleep in Human Being; Curr Signal Transduct Ther. 2014 Dec; 9(3): 148–155. 取材・文/長谷部美佐
2018年08月09日子育て中のママを悩ませる毎晩の寝かしつけ。夜中に何度も泣きぐずったり、早朝起きをしたり…。子どもの睡眠トラブルの多くには原因があることを、 前回 までのインタビューで睡眠コンサルタント・愛波文さんに教えていただきました。今回は、愛波さんが著書を出版するきっかけとなったニューヨークの子育て事情をお聞きします。日本とアメリカ、ママたちの意識やライフスタイルに違いはあるのでしょうか?お話をうかがったのは…愛波 文(あいば あや)さん子どもの睡眠コンサルタント。APSCアジア/インド代表。IMPI日本代表。一般社団法人日本妊婦と乳幼児睡眠コンサルタント協会代表理事。慶應義塾大学卒業。2012年に長男出産。夜泣きや子育てに悩んだことから乳幼児の睡眠科学の勉強をはじめ、米国IMPI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得。2015年に次男を出産。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングや個別相談、日本人向けに子どもの睡眠教育プログラムを提供。IMPIと提携し、オンラインで妊婦と子どもの睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。著書に『ママと赤ちゃんのぐっすり本 「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』(講談社)がある。 ・ホームページ(Sleeping Smart) ・オフィシャルブログ ・Instagram ・Twitter ■子どもの眠り「添い寝か、親と別々か…どっちがいいの?」――日本では添い寝をしているママが多いですが、アメリカではいかがでしょう? 幼い頃から子どもは自分の部屋で寝ているイメージがありますが。愛波さん:やはり夫婦と子どもは別々に寝るのが一般的ですね。親子が別々に寝るメリットは、夫婦間のプライベートスペースが保たれることです。親の気配で子どもを起こしてしまう心配もありません。デメリットとしては、授乳や泣いた時に、親がその都度子どものところに行かなくてはいけないことでしょうか。ただ、赤ちゃんのうちは別の寝床でも、同じ部屋で寝ることが多いです。アメリカの小児科学会でも1歳までは「親子同室、寝床は別」をすすめているのですが、これは乳幼児突然死症候群のリスクを考慮してのこと。同室なら、赤ちゃんに何か異変が起きてもすぐ対応できますからね。一方、添い寝の場合は、ママの隣で寝ているので安心して眠れる、子どもの要求にすぐ対応できる、授乳が簡単にできる、などのメリットがあります。ただ、窒息やベッドから落ちてしまうなどの危険性もありますから、安全面に注意を払う必要がありますし、添い寝や添い乳をしている場合、夜中に頻繁に起きてしまう確率が上がりますので、親が睡眠不足になるデメリットも否めません。――それぞれにメリット・デメリットがあるのですね。アメリカでは別室が支持されているのはどんな理由からでしょう? 愛波さん:前述のとおり、安全面のこともあると思いますが、何よりアメリカのママたちは、母親であると同時に、一人の女性としての意識がすごく高いんです。つまり、四六時中子どもの面倒を見るのではなく、育児と仕事、それにプライベートの時間を分けて考えているため、自然と親子別室が当たり前になるのだと思います。そのため、2週間くらいかけて子どもがひとりで寝られるように、ねんねトレーニングをする親が多いですね。ねんねトレーニング中に子どもが泣いてしまうこともありますが、睡眠の土台が整っていれば自信を持ち続けることができます。一貫性をもって続けることで、「大好きだよ、おやすみ」と言うだけで子どもは1人で朝までぐっすり寝てくれるようになるんですよ。そうやって、アメリカのママたちは、子どもを寝かしつけた後、プライベートの時間を楽しみます。ベビーシッターに子どもをみてもらい、夫婦で映画を観に行ったり、パパにお願いして自分一人でヨガに行ったり。自分の時間がきちんと毎日あり、心が満たされているから、育児疲れになることも少ないのでしょうね。■「子どもの眠りってなに?」マタニティ時期から予習――日本だと、家族や子どもを残して自分だけが楽しむなんて、なんだか負い目を感じてしまいそうですが、そんなネガティブな意識はないのですか?愛波さん:ありませんね(笑)。育児に関しては「ママがハッピーなら家族もハッピー」という考えなので、自分を犠牲にしてまで育児をするなんて発想はあまりないような気がします。できないものはできないときっぱり割り切り、その分、民間のサービスを利用するなどしてフォローをします。日本ではサービスにお金を払うことに対して抵抗を感じる方が多いようですが、アメリカでは普通のことです。私がサンフランシスコでワンオペ育児をしていた頃、地域のコミュニティセンターのママたちがみんな輝いて見えたと以前言いましたが、あれは間違っていなかったんですね。心の余裕が表情に出ていたんです。――自分の時間を確保してリフレッッシュするためにも、子どもの寝かしつけはとても重要なんですね。愛波さん:そうだと思います。だから、アメリカのママたちはみんな、寝かしつけの知識を出産前にある程度身につけておきますし、子どもの睡眠に関する本も、日本とは比べものにならないくらい出版されています。おかげさまで、私もママ友から紹介してもらった一冊を機に、子どもの睡眠トラブルを改善することができました! ■「ママがハッピーなら家族もハッピー」人やサービスに頼るのもアリ――ちなみに、アメリカのママたちも働いている方は多いのでしょうか?愛波さん:もちろん! 私の周りのママたちもバリバリ働いていますよ。みなさん向上心が高く、話しているとすごく刺激になります。育児と仕事、それにプライベートの時間の使い方がうまくて。生活にバランスが取れていて、私も見習うことが多いです。――まずはママの幸せを優先。すると寝かしつけもスムーズになり、結果として家族みんながハッピーになる。理想的な考え方ですね。愛波さん:本当にそう思います。日本のママたちも、まずは肩の力を抜いて、時には人の力も借りながら育児を楽しんでみてください。そうすれば寝かしつけも以前よりスムーズになり、結果としてママもラクになるはずです。日本とアメリカ、それぞれに育児のスタイルや考え方があると思いますが、共通して言えるのが、ママ(保育者)の幸せがとても大事。これだけは断言できます。以前、アメリカ映画を観た時に、子どもを寝かしつけてから夫婦でデートにでかけるワンシーンがありましたが、あれは間違っていなかったのですね。日本では子どもをベビーシッターに預けて夫婦で外出する光景はあまり見かけませんが、子どもができたとたん夫婦仲が悪くなった…なんて悲惨な話もあるくらいですから、アメリカの育児スタイルを参考にしてみるのも一案かもしれません。参考図書: 『ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』 (講談社)愛波 文著/西野精治監修 1,200円(税別) これまで経験値でしか語られてこなかった赤ちゃんの睡眠対策。日本人で初めて子どもの睡眠コンサルタント国際認定資格を取得した著者と睡眠研究のエキスパート西野精治先生が、科学的エビデンスに基づいて日本人の生活スタイルに合わせた解決方法を紹介。夜泣き、寝ぐずり、早朝起きなど、ママやパパを悩ませる赤ちゃんたちの睡眠トラブルを解決します。取材・文/長谷部美佐
2018年08月02日ピクサー・アニメーション・スタジオ記念すべき20作品目は、『Mr.インクレディブル』の最新作『インクレディブル・ファミリー』です。正義のために戦うスーパーヒーロー一家の活躍を描く本作ですが、今回はヒーローとして怪力を誇るパパが、子育てに大奮闘するという物語になっています。ママ1人が日々踏ん張る“ワンオペ育児”の話題が絶えない昨今。外面だけではなく中身もともなった“イクメン”は、ママが切望する存在。そんな世相を反映してか、本作では「パパも子育てしましょう」キャンペーンが推奨されている気がします。■家事がこんなにも重労働とは…パパの子守大変あるある人々を守るために、体を張って戦ってきたMr.インクレディブルことボブたち一家ですが、戦いでビルなどを破壊してしまったことから、活動を禁止させられます。仕方がないと、すぐに気持ちを切り替えて職探しを始める妻ヘレン。このあたりは、現実を見すえたママらしいなと。そんななか、ヒーロー復活をかけた任務が入りますが、任されたのはボブではなくヘレンでした。そのことに心からがっかりしながらも、やせ我慢して弱みを見せようとしないボブの表情がたまりません。良き夫で良きパパであろうとするボブは、ヘレンに代わって、末っ子の赤ちゃんジャック・ジャックや子どもたちの面倒を見ることになりますが、いきなりやってみた家事の大変さに大わらわ。ヘレンがなんなくこなしていた家事業が、こんなにも手間のかかる重労働だったことを実感していきます。前作の終盤で特殊能力を覚醒したジャック・ジャック。本作では家族の前でも無邪気にそのスーパーパワーを放ち、まさに目が離せない状態に。子守でヒゲをそる時間もなく、睡眠不足でボブの目にはクマが。また、ティーンエイジャーの娘・ヴァイオレットとコミュニケーションを図ろうとするも、繊細な思春期の乙女心をまったく理解できないボブは反感を買ってしまう始末。ヒーローとしてはじつに頼もしいMr.インクレディブルにとって、子育てというミッションは、かなり手ごわいものだったようです。イクメン映画が登場した社会背景を考える本作を監督したのは、『Mr.インクレディブル』と『レミーのおいしいレストラン』でアカデミー賞長編アニメーション映画賞を受賞したブラッド・バード。本作には、実生活においてもボブと同じ家長であるブラッド・バード監督の実体験がエピソードとして入っているそうです。自分自身の子ども時代はもちろんのこと、家庭をもってから、妻とぶつかっては自分が非を認めたり、妻とともに子どもの成長を見てきたりした、子育ての体験談のほか、本作に関わっているスタッフ陣のエピソードも盛り込まれ、より生き生きとした家族のドラマに仕上がりました。本作は、ピクサー・スタジオの記念すべき20本目の映画でもありますが、すばらしいファミリー映画を作ってきたピクサー・スタジオには「家庭を大切にする」という社風が息づいています。常に時代を映し出す作品を作ってきたスタジオですから、女性の活躍が増え、共働きの家庭も多くなった昨今の家庭事情も反映された作品になった気がします。■イクメン奮闘をファミリー映画で描く意義折しも大ヒット中の『未来のミライ』の細田守監督も、ブラッド・バード監督と同じように、自身のイクメン奮闘体験を作品に織り込んでいます。2作に共通するのは、パパ目線で語られる子育ての苦労ですが、ともに理想論や美談を提示するのではなく、ごくありふれた家族の日常を描くことに徹しています。さらにこの2作が秀でている点は、赤ちゃんや子どもの描写のリアルさを追求することで、「親だった自分も昔は子どもだった」ということを、あらためて思い出させてくれる点です。それをファミリー映画、しかもメガヒット級の娯楽作で描いていること自体、とても意味があると感じています。いわば客層としての守備範囲が広い。だからこそ、子育て中の親は、親だけではなく、子ども目線にもなれて「昔はこういうことに悩んでいたな」とか「親はこんなふうに子どもを見ていたのか」と若き日の自分に思いをはせることもできる。誰もが映画を観れば、家族へのいつくしみを感じるとともに、親に対する感謝の思いもこみ上げてきます。折しも夏休みが始まり、家族で観られる娯楽映画もたくさん封切られてきました。『インクレディブル・ファミリー』は、いよいよ8月1日(水)の公開となるので、猛暑が続く夏、ぜひ家族を連れて映画館へ行ってみてはいかがですか?『インクレディブル・ファミリー』8月1日(水)公開パパもママも 3 人の子供も、それぞれ異なるスーパーパワーを持ったヒーロー家族のMr.インクレディブル一家。家事も育児も世界の危機も、驚異のスキルと家族の絆で乗り越える!日本版声優は三浦友和、黒木瞳、綾瀬はるか、山崎智史ら。
2018年08月01日こんにちは、佐原チハルです。ワンオペ育児は、ママに大きな負担を与え、追い詰めてしまうことがあります。パパ自身も、家庭に居場所をなくしてしまうかも ……?そこで今回は、ワンオペ育児の問題点と、仕事に忙しいパパの「うちはこうしてるよ!」の声をご紹介してみたいと思います。ワンオペ育児で心が折れてしまったママ筆者の友人家庭はかつて、妻のワンオペ育児が続いたことが原因で、危機を迎えました。友人は、多忙な会社で働く30代の男性です。家族想いの男性ですが、“家事・育児は妻の仕事”と当たり前のように信じてもいました。産後のママさんの姿は友人から見れば完璧で、とても頼もしく思えたそうです。しかしその後、彼女はしきりに「辛い」と言い始めたそうです。そんな生活が数週間続いた頃、ついにママさんは動けなくなって しまいました。泣き続ける赤ちゃんの声から、お隣さんが窮状に気づいてくれたのが助けになりました。その方に助けられながら、ママさんは遠方に住む実家の親にどうにか連絡をし、保護してもらって事なきを得たそうです。あの日お隣さんが不在だったらと考えると、今でも恐怖を感じるそうです。ワンオペ育児で子からパパへの信頼もクライシスに?ワンオペ育児に耐えかね実家に帰った、というママ友は、私にも数人います。ここでご紹介するのは、そのまま離婚に至った友人です。彼女は30代、当時は専業主婦でした。●ワンオペがきっかけで抱いた、妻としての夫への不信「子どもが首すわった頃くらいのとき、元旦那に『最近料理してないよね』 って言われたの。『家事サボりすぎ』って」乳児期の育児は、息つく暇もありません。トイレに行くことさえ難しいこともあります。「そんな状態で家事なんてできるわけない」と、友人は元夫にも伝えたそうです。「そしたら『食洗機でも買えば』 って言われたんだよね。で、あぁこれは無理だわって思って」便利家電の導入は、負担を軽くはしてくれますが、肩代わりはしてくれません。「一緒に家庭運営していくパートナーなのに、道具だけ与えて自分は何も変わるつもりがないって、そんな無責任な人とはやってけないって思ったの」●ワンオペで育てられた友人は、“父”への信頼も失っていたこの友人のお父さんは、家事も育児もしない人でした。友人は、“ワンオペ育児で育てられた子ども”でもあったのです。「何もしてないくせに保護者面してる父親のこと、今も軽蔑してる。実際の家事・育児の量じゃなくて、主体性の問題 。丸投げなのに親ヅラって、恥ずかしいよね。」彼女の話は、極端な例に感じられるかもしれません。しかしこれも、確かに存在する一例。ワンオペ育児を黙認するパパは、家庭に居場所を失う原因を自分自身が作って いる可能性について、考えてみる必要があるのかもしれません。それでも「育児する時間がとれない」パパへの3つの提案「ワンオペさせるなって言っても仕事が忙しい」「帰ってくるのが深夜なのに、どうすりゃいいんだよ!?」というパパもいらっしゃるかと思います。そんなパパにもできそうなことを、3つほどご紹介させていただきますね。●1、外注先の手配と準備をしてみる少しは家事育児してよ、と言われると「託児でも利用すれば?」と返してしまうパパさんは多いようです。でも外注の準備って、高負担 なんです。ワンオペでいっぱいいっぱいになってしまうと、外注すらできなくなってしまうことも。「依頼くらい電話一本じゃん」と思ったパパ。休日にでもよいので、一度パパ自身でセッティングと託児のための準備をしてみましょう。●2、家事はパパが全面的に請け負う「育児する時間がないのに家事なんてできない」と考える人もいるようです。でも、それは大きな誤解。家事と育児は、全くの別物です。育児は、相手の都合に合わせるもの。計画性を持ったり、タイミングをはかったりできないものが大半です。しかし家事は、ある程度自分のペース で行えますし、効率化もはかれます。最初にご紹介した多忙な筆者の友人パパは、ママさんの負担を減らすため「家事は全面的に自分が行う」と決めました。「風呂上がりはさっと浴室を洗っておく」程度のことなら、帰宅が深夜でもできるそう。イクメンではなく、カジメン を目指してみるのもよいかもしれませんね。●3、休日はママのフリータイムも確保する平日仕事をしているパパは、「休日くらい休ませてくれよ!」 と思うかもしれません。でもそれ、ワンオペしているママも同じことを思っています。パパとママが、同じくらい休めるようにできるとよいですね。休み時間の公平化のため、ママにもできることがあります。「ワンオペでは休める時間がない」ことを、パパにもわかるよう見える化するのです。何時頃に何をしていたのか、詳細に記載して渡してみましょう。私はエクセルでフォーマットを自作しましたが、24時間の時間軸がついたタイプの手帳があると便利です。----------以上、いかがでしたでしょうか。ワンオペ育児をさせてしまうことは、ママにはもちろん、パパ自身にもデメリットとなることがあります。夫婦間での負担感を均せるよう、何度でも話し合う価値はありそうですね。なお厚生労働白書(※)によれば、休日にもワンオペ育児になる家庭が2人目の子を持つ割合は、10%弱。休日は夫も6位間以上家事育児をする、という家庭の6〜7分の1となっています。ワンオペ育児の解消は、少子化問題の解消にもなるのかもしれません。●ライター/佐原チハル●モデル/福永桃子・藤沢リキヤ
2018年07月26日こんにちは。フリーママライターの横山かおりです。わが家の夫は、平日は基本的に日付が変わってから帰宅します。つまり平日は完全にワンオペ育児。育児、家事、仕事に追われるこの大変さ、果たして夫はきちんと理解しているのでしょうか?今回は世のパパたちに「ワンオペ育児の大変さ」をわかってもらいたいと思います!ワンオペ育児のつらさを、仕事に置き換えわが家の平日ワンオペスケジュールを紹介します。さらにパパにもわかりやすいように、大変さを仕事に置き換えてみました。夫は朝の時間もギリギリまで寝ているので、育児にはノータッチ。起床、洗濯、朝食、準備、掃除。毎日バタバタ家の中を駆け回っている私を、彼は不思議に思うかもしれません。「もう少し早く起きればいいのに」 と。でもそれ、パパに置き換えてみたら「毎朝余裕をもって家を出発しているのに、電車の遅延で遅刻ギリギリ。毎朝ダッシュ!」というのと同じこと。自分のせいじゃないのにダッシュするの、つらくないですか?こちらも予想外の展開を毎朝引き起こす子どもたちの対応に必死なのです。夜まで家事、育児に休憩はなくお風呂、夕食、寝かしつけと続きます。休憩がないのって本当につらい。トイレの中まで娘は追いかけてくるし、お風呂もゆっくり入れません。料理中は足もとに絡みつく娘…。これもパパに置き換えてみたら「夜まで5つの会議が休憩なしで続く」 「お昼休みも毎日気を使う上司と一緒」。こんな感じでしょうか。とにかく気がぬけない時間が朝から夜まで続くのです。1人でトイレに行けて、1人で電車に乗れることを羨ましくさえ思ってしまいます。ここが大変、ワンオペ育児ワンオペ育児のなかで、個人的に特に大変なポイントをご紹介します。一番大変なのは、やはりお風呂でしょう 。子どもが大きくなるにつれて少しずつ楽になってきましたが、とにかく2人目が生まれた直後は大変でした。上の子を洗って下の子を洗って、首のすわらない娘をひざに置きつつ自分も洗う…。お風呂を出たあとは、自分のことは後回し。子どもたちの着替えを終わらせるまでしばらく全裸で駆け回る私の姿は、客観的に見たらかなり滑稽だったでしょう。食事の準備中や片付け中も大変。キッチンに立っている間、子どもたちはずっと騒がしい…。「静かに!」「おもちゃ片付けて!」 と毎日呪文のように繰り返されます。「猫の手も借りたい」という言葉がピッタリハマるほど、とにかく手が足りないワンオペ育児です。ワンオペ育児に必要なのは「慣れ」ワンオペ育児はつらいことだらけと思われがちですが、そんなことはありません。私もワンオペに慣れるまでは本当に大変でしたが、いまは当たり前になりすぎて苦とも思いません。そう、慣れてしまったのです。ワンオペ育児はママの行動計画がすべて。言い換えれば、ママの自由にスケジュールを決めることができるのです。毎日のルーティンを決めてしまえば、ママも子どももストレスなく1日のやるべきことをこなすことができます。ワンオペ育児に慣れているママたちは「平日は自分のペースで全部できるから気が楽」 と口を揃えて言います。もちろん土日、パパが手伝ってくれるならそれにこしたことはありません!お風呂もトイレも1人でゆっくり入りたいですからね。でも何もしないパパが土日に追加されるよりは、子どもと自分だけの平日のほうが楽に決まっています。「土日はパパが手伝ってくれるから、平日は自分のリズムでストレスなくワンオペできているよ」とママが思えるように、ぜひ土日こそパパには家事育児に協力してほしいですね。----------ワンオペ育児、最初は本当に心が折れそうになるくらい大変です。でもそれも子どもの成長と共に変わり、ママも慣れるまでの辛抱です。きっとそのうちに自分にピッタリのルーティンが見つかり、ストレスなく過ごすことができますよ。それでもどうしても大変なときは、ママ友や周りの人に協力してもらって過ごしていきたいですね。つらいときは無理せず、パパにも相談してみましょう!●ライター/横山かおり●モデル/REIKO
2018年07月25日育児をしていると、どんなにかわいいわが子でも、思うようにいかずイライラしてしまうことがたくさん! 人によって悩みのタネは違いますが、多くのママが口をそろえて訴えるのが、子どもの寝かしつけ。日中、たくさん遊んだからよく寝てくれると思いきや…深夜に何度も起きて泣きぐずったりと、大人では理解できない行動をとるのが子どもです。どうして子どもはなかなか寝てくれないの? そのメカニズムと解決策を、子どもの睡眠コンサルタント・愛波文さんにうかがいました。お話をうかがったのは…愛波 文(あいば あや)さん子どもの睡眠コンサルタント。APSCアジア/インド代表。IMPI日本代表。一般社団法人日本妊婦と乳幼児睡眠コンサルタント協会代表理事。慶應義塾大学卒業。2012年に長男出産。夜泣きや子育てに悩んだことから乳幼児の睡眠科学の勉強をはじめ、米国IMPI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得。2015年に次男を出産。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングや個別相談、日本人向けに子どもの睡眠教育プログラムを提供。IMPIと提携し、オンラインで妊婦と子どもの睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。著書に『ママと赤ちゃんのぐっすり本 「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』(講談社)がある。 ・ホームページ(Sleeping Smart) ・オフィシャルブログ ・Instagram ・Twitter ■寝ぐずり、夜泣き…子どもはどうして寝るのが下手なの?――寝つくまでに時間がかかったり、早朝起きてしまったり、子どもの睡眠トラブルが絶えません。そもそもどうして、子どもは上手く眠れないのでしょう?愛波さん:大人は疲れたらその晩はぐっすり眠れますが、子どもはその逆で眠れなくなってしまうんです。というのも、疲れすぎると目覚めをうながすホルモン、コルチゾールが過剰に分泌されてしまうため、興奮してしまうんですね。こうなってしまうと大変で、なかなか寝つけなかったり、早朝起きしてしまうなどの結果を招くんです。――ということは、疲れすぎないようにすればいいのでしょうか?愛波さん:すこしニュアンスが違いますね。疲れすぎないようにするのではなく、疲れすぎる前に眠らせるのがコツです。ただ、小さなお子さんはまだ言葉がしゃべれませんので、疲れているかどうか判断するのは難しいですよね。そこで注意して見て欲しいのが、以下に挙げられる子どもの眠い時のしぐさです。・あくびをする・目をこする・目を大きく開ける・おもちゃに興味を示さなくなる・転ぶ・ぐずる・背中をそらせるほかにも、子どもによっていろいろなパターンがありますが、こんなしぐさをし出したら眠くなってきた証拠。理想としては、このようなしぐさをする前に寝かしつけることですが、そのサインを見逃さずに睡眠へ誘導できるといいでしょう。特に就寝前は興奮させすぎないでくださいね!――なるほど。疲れすぎる前に寝かせる。まずはこのキーワードを頭に入れて寝かしつけをすれば、ある程度、睡眠トラブルは改善できそうですね。愛波さん:ただ、寝ぐずりの原因はいろいろありますので、疲れすぎる前に寝かせれば大丈夫、とは言い切れません。これを踏まえたうえで、睡眠の質を上げる“睡眠の土台”を整える必要があります睡眠の土台には下記のとおり、3つの要素があります。【睡眠の土台】1) 寝室など睡眠にかかわる環境(睡眠環境)2) 子どもとのコミュニケーションやママなど保育者の心の安定(幸福度)3) 生活リズム(ねんねルーティン)睡眠の土台について、一つずつ解説していきましょう。 ■「子どもの眠り」土台つくり1:明るさ・温度・音楽愛波さん:まず、1)の「睡眠にかかわる環境」ですが、子どもが朝までぐっすり眠るためには、寝室の環境が重要になってきます。就寝時の照明はすべて消すのが基本。遮光カーテンをつけて、真っ暗な状態で朝まで眠らせるのが理想です。ただ、真っ暗だと夜中の授乳やおむつ替えが困難な場合は、足もとを照らす おやすみライト を利用してみましょう。音に関しては、無音の方が睡眠には良さそうですが、なかには不安を感じる子もいます。特に月齢の低い赤ちゃんにその傾向が強く、そのような場合は、安心して眠れる ぐっすりノイズ を流すのがコツ。テレビやラジオの砂嵐の音や波の音などが該当するのですが、換気扇の音や専用のCDなどを代用するのも手。流す時は、寝かしつけから朝起きるまで流しっぱなしにすると、たとえ夜中に起きたとしても、子どもは安心してまた眠りにつく確率が上がります。また、室温は一年を通して20〜22度を目安に、子どもの様子を見ながら適宜エアコンの温度を調節してください。私のところに相談に来られるママたちからも、「室温を下げて涼しくしたら夜泣きがなくなった」という報告をたくさんいただいています。――少し寒いぐらいのほうが子どもにはちょうどいいとは意外です! これもすぐ実践できそうですね。愛波さん:睡眠環境はほかにも整えるべきことはありますが、まずは身近な照明と音、室温の改善を実践してみるのがいいでしょう。■「子どもの眠り」土台つくり2:ママの幸せ愛波さん:続いて、2)の幸福度について話をすすめますね。幸福度とは、心がどれだけ満たされているか、その度合いのことです。 前回の記事 でも触れましたが、私自身、心が満たされていない時は育児に対しても消極的でした。それが寝かしつけの改善を機にハッピーになり、子どもにも優しく接することができるようになったのです。つまり、ママの心が満たされていれば子どもの心も安定して、結果として寝かしつけがスムーズになるというのは科学的にも証明されています。(参考文献: Wendy A. Hall, Melissa Moynihan, Radhika Bhagat and Joanne Wooldridge, Relationships between parental sleep quality, fatigue, cognitions about infant sleep, and parental depression pre and post-intervention for infant behavioral sleep problems,BMC Pregnancy and ChildbirthBMC series – open, inclusive and trusted201717:104 )逆に、ママ自身が疲れていたり忙しすぎると心に余裕がなくなり、その気持ちが子どもにも伝わり、ぐずったり睡眠トラブルが起こりやすくなると言われています。そのため、睡眠不足になり、悪循環におちいることも…。親子にとってどちらが幸せなのか、言うまでもありませんね。――では、ママの幸福度を上げるにはどうしたらいいでしょうか?愛波さん:日頃、頑張りすぎているのですから、時には、ママや妻をお休みしてはいかがでしょうか。家事の手抜きをしたり、パパや公共のサービスに育児を助けてもらうなどして、ママ自身がリフレッシュする時間を設けてみましょう。ママがご機嫌なら、子どもも安心して眠れるのではないでしょうか。■「子どもの眠り」土台つくり3:生活リズム――仕事や育児に没頭しすぎると、いつの間にか心も体も疲弊してしまいますからね。もっと気楽に過ごすことも大切ですね。愛波さん:土台1)、2)が理解できたら、最後は3)の生活リズムの見直しです。子どもは、次に何をするのかわかっていると安心しますし、体もその流れに慣れて、リズムができます。つまり、寝るまでの流れ(ルーティン)をつくっておくことが大事なのです。例えば…お風呂に入る→パジャマに着替える→絵本を2冊読む→ぐっすりノイズをつける→電気を消す上記のような流れはいかがでしょうか? このルーティンは新生児からでも始められます。とにかく一貫性をもって毎日続けることで、いつのまにかママと子どもの寝る前の“儀式”になり、寝かしつけもスムーズになるでしょう。こちらもぜひ、毎晩意識してトライしてみてください!睡眠には精神を活発にしたり落ち着かせる作用があるほか、疲労回復、記憶力アップ、ストレス解消、肥満を防ぐなど、さまざまなメリットがあるそうです。逆に睡眠不足は集中力の低下、イライラして短気になる、自主的に遊ぼう・学ぼうという能力の低下などを招くそうです。大切なお子さんの将来のためにも、あらためて普段の睡眠を見直してみてはいかがでしょう。もしトラブルを抱えているようでしたら、まずは睡眠の土台づくりから試してみてもよさそうですね。参考図書: 『ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』 (講談社)愛波 文著/西野精治監修 1,200円(税別) これまで経験値でしか語られてこなかった赤ちゃんの睡眠対策。日本人で初めて子どもの睡眠コンサルタント国際認定資格を取得した著者と睡眠研究のエキスパート西野精治先生が、科学的エビデンスに基づいて日本人の生活スタイルに合わせた解決方法を紹介。夜泣き、寝ぐずり、早朝起きなど、ママやパパを悩ませる赤ちゃんたちの睡眠トラブルを解決します。取材・文/長谷部美佐
2018年07月18日新米ママの毎日は、すべてが赤ちゃんペース。自分の時間なんて皆無に等しいですよね。なかでも、多くのママが頭を抱えるのが寝かしつけ。やっと寝たと思ったら、数時間後に起きてぐずったり、夜泣きを繰り返したり…。育児の中でもとくにママを悩ませる寝かしつけの改善法について、日本とアメリカで子どもの睡眠コンサルタントをしている愛波文さんにお話をうかがいました。お話をうかがったのは…愛波 文(あいば あや)さん子どもの睡眠コンサルタント。APSCアジア/インド代表。IMPI日本代表。一般社団法人日本妊婦と乳幼児睡眠コンサルタント協会代表理事。慶應義塾大学卒業。2012年に長男出産。夜泣きや子育てに悩んだことから乳幼児の睡眠科学の勉強をはじめ、米国IMPI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得。2015年に次男を出産。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングや個別相談、日本人向けに子どもの睡眠教育プログラムを提供。IMPIと提携し、オンラインで妊婦と子どもの睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。著書に『ママと赤ちゃんのぐっすり本 「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』(講談社)がある。 ・ホームページ(Sleeping Smart) ・オフィシャルブログ ・Instagram ・Twitter ■赤ちゃんの寝かしつけに疲弊する日本のママたち――愛波さんのところへ相談にくるママは、アメリカと日本で違いはあるのでしょうか?愛波さん:まったく違います! アメリカでは寝かしつけ本はとてもポピュラーで、ママたちも子どもの睡眠について、ある程度、予備知識があります。そのため、彼女たちは今後、寝かしつけに悩まないための“予防策”として、私のところに相談に来られます。ママ達も知識を身につけることに対して意欲的で、全体的にポジティブな印象を受けますね。一方、日本のママは、育児も家事もすべてひとりでこなし、そのうえ寝かしつけも思うようにいかない…。そんな心も体も極限の状態で来られる方が目立ちます。最後の砦(とりで)のような感覚で私のところに来られるので、お子さんの寝かしつけ以前の問題として、まずはお母さんの心のケアから始めることが多いですね。少し話を聞いてあげただけでも、みなさんホッとするのか、その後「寝かしつけが思うようにいった」なんて声を聞くこともよくあります。――今回、 『ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』 を出版されようと思ったのも、そんな日本のママたちの育児事情も少なからず関係しているのでしょうか?愛波さん:そうですね。ニューヨークで暮らしていて思うのは、日本のママたちは頑張りすぎているんじゃないかなって。育児も家事も完璧にこなし、そのうえ仕事もしている。私も、辛い育児経験があるのでわかるのですが、もっと人やサービスに頼って、ママ自身が楽にならないとやっていけません! アメリカでは「Happy Mom,Happy Family」(ママがハッピーなら家族もハッピーになる)という言葉がありますが、本当にその通りだと思います。まずは、ママ自身の心に余裕ができるように。そんな願いも込めて、今回寝かしつけ本を出版させていただきました。■アメリカでワンオペ育児「私も寝かしつけに悩む一人でした」――最初は、どうして子どもの寝かしつけに着目したんですか?愛波さん:現在、私は家族とともにニューヨークに住んでいるのですが、以前は主人の仕事の関係でサンフランシスコにいました。そこで長男を出産し、当初はこれから赤ちゃんとのバラ色の生活が始まるのだとひとり幸せに浸っていたのですが…それは想像に過ぎませんでした(笑)。主人は仕事が忙しく、また親族も日本にいるので頼る人が近くにおらず、まさに絵に描いたようなワンオペ育児をしていました。息子と私、1対1の生活に日に日に孤独を感じるようになり、さらに追い打ちをかけるように、生後7カ月頃から夜泣きがひどくなり始めたんです。当時は子どもの睡眠に関する知識がなかったので、ただひたすら抱っこをしてあやす日々。気づいたら、息子の泣き声に恐怖すら感じるようになっていました。パンク寸前になった私は、このままではダメだと思い、地域のコミュニティーセンターに顔を出してみたんです。そこで出会ったママたちは、とにかく元気で明るく、疲れ切った私とのギャップに衝撃を受けました。彼女たちに育児に関する悩みを打ち明けたところ、あるママから一冊の本を紹介されました。それが子どもの睡眠に関する本だったんです。 ■知ることで劇的に変わった「息子の睡眠」――睡眠本…専門書のようで、なんだか難しそうですね。愛波さん:いいえ、誰でも手軽に読める一般書ですよ。先ほどもお話したように、アメリカは日本と違って子どもの寝かしつけに関する本がとても普及しているんです。書店では壁一面に「寝かしつけ本」のコーナーがあるくらい! しかも内容もバラエティに富んでいて、なかでも科学的根拠に基づく理論的なものが定着しています。――ママ友から紹介された一冊も、理論的な内容だったのですか?愛波さん:そうなんです。科学的な視点からつづられているもので、私にはとても新鮮でした。その一冊をきっかけに、子どもの寝かしつけに関する知識をもっと身につけたいと思うようになり、関連する本を15冊ほど買って一気に読みあさりました。著者によっていろいろな考え方がありますが、自分なりに解釈したうえで、泣きぐずるわが子に、専門書のノウハウを実践してみたんです。――息子さんが生後7カ月の頃でしたよね。結果はいかがでしたか?愛波さん:まずはぐっすり眠れるように、土台となる寝室の睡眠環境やスケジュール、自分の幸福度などを2カ月かけてじっくり改善していきました。その時点で、すでに夜泣きの回数は減っていたのですが、なんと生後10カ月になった頃には、朝までぐっすりひとりで寝てくれるようになったのです。あの時の感動は今でも忘れられませんね。寝かしつけの呪縛から解放された私は、みるみる元気になっていきました。自分が満たされているから、息子にも主人にも、まわりのみんなにも優しく接することができる。心からそう思いました。わが子の寝かしつけができるようになった自信から、私はますます子どもの睡眠について興味を持つようになっていったのですが、そんな折に出会ったのがIMPI(International Maternity & Parenting Institute)でした。2009年にアメリカで設立された、子どもの健康的な睡眠習慣の確立を目的とした機関です。オンラインで勉強を始め、子どもの睡眠コンサルタントの資格、米国IMPI公認資格を取得。今ではアメリカと日本のママ向けに、子どもの睡眠に関する教育プログラム、コンサルティング、個別相談、セミナー等を提供しています。確かに、日本のママたちは朝から晩までフル回転しているイメージがありますよね。しかし、ママの心に余裕がなければ、寝かしつけも思うようにいかなくて当然。それでは、ママがハッピーになれば、わが子もぐっすり眠るようになるのでしょうか? 次回は、愛波さんに寝かしつけのノウハウをうかがいます。参考図書: 『ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』 (講談社)愛波 文著/西野精治監修 1,200円(税別) これまで経験値でしか語られてこなかった赤ちゃんの睡眠対策。日本人で初めて子どもの睡眠コンサルタント国際認定資格を取得した著者と睡眠研究のエキスパート西野精治先生が、科学的エビデンスに基づいて日本人の生活スタイルに合わせた解決方法を紹介。夜泣き、寝ぐずり、早朝起きなど、ママやパパを悩ませる赤ちゃんたちの睡眠トラブルを解決します。取材・文/長谷部美佐
2018年07月08日■多くの家庭で見られるママたちの「ワンオペ(※)」「イクメン」「家事メン」という言葉が浸透しつつある半面、近年注目されることが増えている、ママたちの家事の「ワンオペ(※)」。パパが単身赴任や病気・入院などの特殊なケースだけでなく、同居している場合であっても、パパの協力が得られずママ一人で家事をこなす「ワンオペレーション」状態になっている家庭は少なくないのが現実なのです。※ワンオペ:パートナーの協力が得られず、自分1人で家事・育児をこなす「ワンオペレーション」になっている状態を指す言葉■子どもとの買い物は意外と大変NTTドコモが行った調査で、こうした「ワンオペ」が料理や掃除といった家の中の家事だけでなく「買い物」にも及んでいることが明らかになりました。なんと、「買い物はワンオペ状態になることが多いですか?」という質問で「はい」と答えたママは、76%と約8割にのぼったそうです。具体的な理由として、ママは「洋服やインテリアなどの商品がゆっくり選べない」(71%)、パパは「子どもが店内をうろちょろする」(45%)に回答が最も集まったとのこと。また、子どもからのおねだりや、レジでの支払いシーンにおいては、パパ・ママ共通でストレスを感じている人が多いようです。「レジ横のお菓子をねだられると、後ろの人に迷惑をかけてしまう気がして買わざるを得ない感じになる」(43歳・男性)「特売日などでレジに行列ができていると、その間に子どもがグズって、なだめても収まらない」(39歳・女性)重い荷物を持ちながら、子どもからも目が離せない買い物において、ワンオペ状態は体力的にも精神的にも重労働のため、ストレス要因となりやすいのかもしれません。・他の家事と比較してみると…?「買い物」と「その他の家事」について、そのストレスの度合いを比較したところ、食器洗いや洗濯、トイレ掃除よりも「買い物」のほうがストレスを感じる人が多いことが判明したそうです。この結果から分かるように、ママにとって買い物のワンオペ状態は、他の家事以上にストレスの原因となっているようです。■知っている人は始めている“キャッシュレス”とは…?このような買い物のストレスを軽減するための手段として、今後注目していきたいのが「キャッシュレス」な決済方法。先程紹介した、子どもとの買い物でのストレスをキャッシュレスで解決している人も多いようです。・お悩み1「洋服やインテリアなどの商品がゆっくり選べない」「子どもが騒いでも大丈夫な店にしか行けない」⇒キャッシュレス決済で、自宅にいながらスマホで買い物をする:61%・お悩み2「子どもが店内をうろちょろする」⇒キャッシュレス決済でたまったポイントや特典を、子どものために使い、楽しみをつくってあげる:81%・お悩み3「レジの行列や支払いを子どもが待てない」⇒子どもがグズらないように、キャッシュレスで支払いをして会計時間を短縮する:76%その他にも、すでにキャッシュレスを導入しているというパパ・ママたちの中には、自分ならではのキャッシュレスの活用法をしている人もいるようです。【やりくり系】 「たまったポイントでお菓子やジュースを購入し、おこづかいの足しに」(41歳・男性)【へそくり系】 「電子マネーで、こっそりへそくりをしている」(32歳・女性)【家計管理】 「カード会社の明細を家計簿代わりにしている」(37歳・男性)ただお買い物のストレスを解消するだけでなく、ポイントでの「へそくり」、家計簿アプリと連動した「家計管理」など、キャッシュレスを賢く使うパパ・ママたちが増えているようですね。さらに、こちらの調査では、子どもを連れた買い物において、現金よりも「キャッシュレス」で支払うパパ・ママは46%と約半数にのぼることが分かっており、そんなキャッシュレス派の、実に89%が「キャッシュレスにすることで、買い物ストレスは軽減されると思う」と回答したというデータも。買い物のワンオペ状態に悩んでいるママたちにとっては「キャッシュレス」で買い物が楽になれば、これまで億劫で子どもとのお買い物から遠ざかっていたパパにも分担がしやすくなるし、その間に他の家事や、自分のやりたかったことに時間を使うこともできるし、一石二鳥!と言えるのではないでしょうか。<調査概要>NTTドコモ 「パパ・ママの買い物事情」に関する調査調査エリア:全国 / 調査期間:2018年5月29日~5月31日 / 調査実施機関:楽天リサーチ株式会社調査対象:22歳~49歳 既婚男女1000名 ※0歳~7歳までの子どもがいる方(親の性別および子どもの年齢で均等割付)■「キャッシュレス」をスタートするならせっかくキャッシュレス生活を始めるのであれば、おトクさや、使いやすさといったポイントもこだわりたいところ。NTTドコモでは電子マネー、スマホ決済、クレジットカード など、さまざまなキャッシュレスサービスを展開中。ライフスタイルに応じて、自分にあったキャッシュレスサービスを利用することができます。その1. 「支払いをとにかく早く済ませたい」人には、電子マネー「iD」とにかくスピーディーに支払いをすませたい方には、電子マネーがおすすめです。NTTドコモが発行している「iD」(アイディ)は、いろんな場所で、いちばんつかえる(※)。後払いでチャージ不要の「ポストペイ型」、予算の分だけ使える「プリペイド型」、「デビット型」の3種類から、自分のスタイルにあわせて選ぶことが可能です。※「月刊消費者信用2017年9月号“おもな少額決済方式の実績”「端末数」に基づく(ポストペイのみ)」その2. 「支払い方法を1つにまとめたい」人には、スマホ決済「d払い」ネットも街での買い物も、支払いをスマホ1つにまとめたい方にはスマホ決済の「d払い」がおすすめです。携帯電話の支払いとまとめたり、クレジットカードや、口座を連携させたりと、さまざまな支払い方法が選べます。いつも手にしているスマホでの支払いで、お買い物がとっても楽になります。その3. キャッシュレスの魅力が集約された、お得なクレジットカード「dカード GOLD」キャッシュレスサービスの中でも、特にドコモユーザーにおすすめなのが「dカード GOLD」です。普段の買い物での支払いを「dカード GOLD」に切り替えるだけで、ポイントがドンドンたまるほか、ドコモの携帯電話のご利用料金およびドコモ光のご利用料金の10%(※1 ※2)がポイント還元されるなど、様々な特典が用意されています。また、「dカード GOLD家族カード」であれば、1枚目は年会費無料でdカード GOLD会員と同様のサービス(※3)が利用できます。さらに、電子マネー「iD」やスマホ決済「d払い」を「dカード GOLD」からの支払いにすればさらにdポイントがたまります。※1:1,000円(税抜)ごとに100ポイントがたまります。※2:「dカード GOLD」、「DCMX GOLD」のご利用携帯電話番号として登録している携帯電話番号(もしくはdアカウント®)のご契約者が対象です。※3:一部「dカード GOLD」には家族会員が対象外になるサービスがございます。*「d払い」「dアカウント」は、株式会社NTTドコモの商標または登録商標です。ポイントがたまりやすくなったり、月々の支払額の一元化ができるようになったりと、キャッシュレスのメリットの多さは一目瞭然ですね。現在NTTドコモでは、特設サイト 「パパ・ママ必見! キャッシュレスまるわかりサイト」 を公開中。今回の調査結果のほか、パパ・ママのためのキャッシュレスについての疑問解消コンテンツなどを紹介しているので、これから我が家でもキャッシュレス化を始めよう!という方は参考にしてみてはいかがでしょうか。■「買い物」からワンオペ解消買い物は日々行う家事の一つだからこそ、少しでもストレスを軽減させたいもの。これからはキャッシュレス決済の力を借りて、日々の負担を軽くしていくのは賢いやり方かもしれません。また、キャッシュレスにすることでたまったポイントを自分へのご褒美に使ったり、クレジットカードの利用特典を活用したりと、現金にはないおトク感も魅力的。パートナーとの家事分担で「ワンオペ」そのものを解消しつつ、キャッシュレスを通じてラクに・おトクに買い物をすることは、これからのスタンダードになっていきそうです。 (文:ソーシャルトレンドニュース編集部)提供/関連リンクNTTドコモ パパ・ママ必見! キャッシュレスまるわかりサイト
2018年06月29日「ワンオペ育児」や「孤育て」という言葉が話題になるほど、子育てはママひとりのことになりがち。でも、ご家庭によってはパパが育児に協力してくれることも多いもの。そこで、ママがパパに感謝していることやパパにお願いしたい育児について調べてみました。感謝していること1位は遊び相手ママのパパに対するホンネを探っていたところ、株式会社赤ちゃん本舗が、2018年5月25日~5月29日までの期間に、子育て中の10~50代の女性1318名に実施した「子育てをがんばっているパパ」に関するアンケート調査結果を発見。同アンケートでは、「パパの子育てで一番感謝していることは何ですか?」と質問しており、回答結果は以下の通りに。1位:お子様の遊び相手(65.3%)2位:お子様のお風呂(64.9%)3位:おでかけ(59.7%)4位:おむつ替え(58.8%)5位:お食事(ミルクや離乳食)(36.3%)6位:寝かしつけ(31.8%)7位:しつけ(25.3%)8位:その他(3.0%)無回答:5.8%1位になったのは「お子様の遊び相手」。ママの料理や掃除、洗濯などに、ちょっと子どもの遊び相手をしてくれているだけでも、ママとしては助かりますよね。2位の「お子様のお風呂」や3位の「おでかけ」も1位同様に、パパが見てくれているうちに、ママは家事をすることができるから、有り難いもの。結果を見ると、パパの育児としては比較的メジャーどころがランクインしている印象を受けます。では、ママがさらにお願い育児は…?さらにお願いしたい育児1位は「寝かしつけ」同アンケートの「また、さらにお願いしたいことは何ですか?」という質問結果をランキング化すると…。1位:寝かしつけ(44.0%)2位:しつけ(38.4%)3位:お食事(ミルクや離乳食)(35.7%)4位:お子様の遊び相手(33.8%)5位:おむつ替え(27.1%)6位:おでかけ(23.7%)7位:お子様のお風呂(23.1%)8位:その他(4.4%)無回答:22.0%半数近くのママが回答し、1位となったのは「寝かしつけ」。パパが寝かしつけをしてくれるようになると、家事をできる時間が増えるだけでなく、子どもの「寝るときはママじゃないとダメ!」ということも防げますよね。パパと一緒に寝てくれるようになれば、急きょ家を留守にしないといけないときでも安心。2位は「しつけ」。たとえば基本ともいえる「おはようございます」や「いただきます」などに関しても、ママはしっかり声に出してやっていても、パパがしてくれないと、子どもは「?」状態に。しつけに関しては、夫婦そろって共通認識を持って育児をしたいところです。ランキング上位を見ると、子どもとの信頼関係を築きやすそうな項目が目立っています。日ごろ、仕事で子どもと接する時間が少ないパパだから、育児を通じてより子どもとの絆を深めてほしいと願っているのがママのホンネなのかもしれません。(文・山手チカコ/考務店)
2018年06月19日夫婦の家事分担、ワンオペ家事、家事の偏り……。ここ数年で、家事のあり方について話題にのぼることが増えてきましたね。筆者は整理収納アドバイザーとして活動しつつ、3児を育てる母でもあります。そして夫は単身赴任中なので、「ワンオペ育児&家事」でてんてこ舞いになる日も。今回は、一人でてんてこ舞い暮らしを経験してきた筆者が、家族を自然と家事に参加させてしまうポイントを3つお伝えします。■ 1.家族がスムーズに参加できるような仕組みは必須!家事に家族を巻きこむのなら、家事に参加できる仕組みを整えておくのは必須!例えば掃除道具。筆者の家では、わかりやすい場所にDIYでポールを取り付け家族全員がいつでも掃除道具を取り出せるようにしています。特に、子どもの手が届く場所に設置するのが大事。せっかくやる気があっても、「掃除道具どこ?」と探しながらウロウロすると、やる気がしぼんでしまうのは大人も一緒ですよね。道具を取り出しやすくすることで、家事へのハードルは確実に下がるので、まずは仕組みづくりを確実にしましょう。■ 2.家族への声掛けは「お願い」ではなく「決定事項」で!家族に家事をしてもらいたいとき、お願いをしていませんか?お願いをすると、本来なら自分がやるべきことを他の人にやってもらう……というニュアンスになり、自然と”家事はお母さんがやるべきこと”という認識になってしまいます。家事をするときは、「今から掃除するよ!」とか「次は洗濯物をたたもうか」というふうに決定事項のように伝えてみましょう。特に子どもには効果てきめんで、小さいうちからこのような声掛けをしていくと家事をすることが自然と身につくのでオススメです。■ 3.感謝の気持ちより「結果への評価」を!家族が何か家事をしたあと、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えているという方は多いと思います。でもちょっと待ってください!確かに感謝の気持ちは大事だし、「ありがとう」を言われて悪い気のする人はいませんよね。しかし、その「ありがとう」を時々は評価の言葉に変えてみませんか?感謝の気持ちだけを伝えると、伝えられた方は嬉しくなるとともに、「本来は他の人がやるべきことを自分がやってあげた」と解釈してしまいます。筆者の家では、家族が何かしら家事をしたときは、感謝の気持ちより家事の結果について評価し、とにかく褒めて褒めて褒めまくります!評価されると自信が湧くのと同時に、「これは自分がやろう!」という次へのやる気にもつながります。せっかく芽生えたやる気を消してしまうのはもったいないので、間違っても、自分とやり方が違うからといって低い評価をしないようにしてくださいね。■ 家事は手伝うものではなく、分担するものだという意識を高めよう!家事における家族への声掛けポイントについて、筆者の家で効果のあったものについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか?声かけひとつで、家事とは手伝うものではなく、分担するものだという意識を育めます。家事に対して家族全員が当事者意識を持てば、あとは全員でとりかかるだけ。テクニックも費用もかからない方法なので、ぜひご家庭でチャレンジし、孤独な家事から脱出しましょうね。
2018年05月30日女性なら、大好きな彼氏との結婚や子どもを産むことに夢を抱くものですよね。いざ、子どもが生まれた時に果たして彼氏は育児に協力してくれるのでしょうか?まだまだ先のことと考えずに結婚前から彼氏をチェックしておく必要があります。大変なワンオペ育児の実態!今よく耳にするワンオペ育児についてちょっと勉強してみましょう。(1)そもそもワンオペ育児とは?ワンオペとは「ワンオペレーション」の略で本来は、レストランを1人で回している忙しい状態を指す言葉として使われていました。ちょっと前までは、単身赴任などやむを得ない理由で旦那さんが育児に参加できなくなった環境を言う言葉として表現されてきました。それが今では旦那さんはいても育児に自ら進んで参加しないことを指す言葉へと変化してきたものです。(2)旦那さんの育児参加時間は?昔と具体的に比べてみると20代の男性は0.3時間が0.7時間に、30代の男性は0.2時間が0.5時間に少しですが増えている傾向にあるようです。徐々にではありますが、よく育児をする「イクメン」が増えてきている結果だと言えるでしょう。しかしこの時間は海外に比べるととても低いもので、まだまだ日本は男性の育児参加が少ないと言えるでしょう。(3)イクメンではなくニセイクメンの登場!今「イクメン」という言葉に対して「ニセイクメン」という言葉があるのを知っていますか?ニセイクメンとは、自分では育児に参加したつもりになっている場合と、人目を気にして外出中だけ育児参加するタイプに分かれます。どちらにしても女性にとって歓迎できるタイプではないことがわかりますよね。(4)ワンオペ育児に悩むママたちの声結婚当時の2人だけの生活感覚のまま過ごしているので、育児に忙しく家事が山積みになっていてもまったく協力することはありません。また、近くで子どもが泣いていてもスマホゲームに夢中で相手をしてくれないケースもあります。共働きの場合でも女性の方が保育園にお迎えに行き、夕飯を作り寝かしつけることを1人で負担していることも珍しくはありません。ワンオペ育児の大変さがよく伝わってきますよね。2:ワンオペ育児にならないようにチェックすべき項目!将来ワンオペ育児になるかどうか、お付き合いしている時から男性の特徴をチェックしておきましょう。(1)いつも上から目線昔の考え方で「男は働いて、女は家庭を守る」という言葉がありましたが、自分は稼いでいるからエライと考えている男性は結構います。一緒にいても「コーヒー淹れて」「洗濯溜まっているから干しておいて」など一方的に用事を押し付けられることがあるのなら、ワンオペ育児になる要注意なポイントとなります。(2)何でも自分のことが優先お付き合いしているのに、デートより自分の趣味に没頭するタイプの男性も将来育児参加しない傾向にあるでしょう。たまに好きなことをすることはもちろんいいのですが、2人の時間より優先するものがあるのなら、結婚して子どもが生まれても自分の姿勢を一切崩さない可能性がとても高いです。(3)実家暮らしが長い今はある程度年齢がいっていても実家暮らしの男性は意外と多くいます。実家にいるということは、家事のすべてを母親がやってくれているので何もしなくていい生活をしています。置き換えると結婚したら、女性が母親の後を継いで家事を負担することを当たり前だと考えるので育児参加は大きな壁となりそうです。3:ワンオペ育児への対処法!もし、ワンオペ育児になった時どう対処するかあらかじめ知っておきましょう。(1)とにかく褒めるニセイクメンの場合は、世間体を気にするので外出中に育児に積極的に参加してきます。その時にすかさず「オムツ取り替えるのも上手だね、すごく助かるよ」「いつも手伝ってくれてありがとう、嬉しい」と言葉で感謝の気持ちと助けになっていることをアピールします。この言葉に快感を覚えると旦那さんもうちでも育児に参加してくれるようになるでしょう。(2)ちょっと弱いところを見せるワンオペ育児になると「自分がしっかりしなければ」と思って完璧に育児をこなそうと頑張ってしまいがちになります。それでは旦那さんは「自分が育児をしなくてもいいや」と思ってしまうので、時々「もうミルク作るのが大変」「洗濯物が溜まってくると辛いな」と悲しそうな顔をしてつぶやいてみましょう。それを聞いた旦那さんは「自分の出番だ」と考えて行動的になってくれるでしょう。(3)子どもの気持ちを代弁して見るワンオペ育児になるということは旦那さんはまだあまり父親になった実感がない可能性があります。そこで「パパ、ミルクが飲みたいって言っているよ」「パパに遊んでほしいみたい」と子どもの心を代弁するような言葉をかけてみてください。可愛い我が子のために旦那さんも育児参加してくれるようになるでしょう。まとめ今現在のワンオペ育児の実態と彼氏の特徴をチェックすることで、将来育児参加するかどうかわかったと思います。徐々におすすめした対処法を参考に旦那さんをコントロールすることで、2人での育児を目指してみてください。
2018年05月29日単身赴任で夫がそばにいない、家事・育児・仕事をすべてひとりでこなしている…。一度は、「ワンオペ育児」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?そもそも、「ワンオペ育児」とはどういう状態のことを指すのか、「ワンオペ育児」になりやすい夫婦の傾向など、これまでママテナでは、さまざまな側面から「ワンオペ育児」というものを掘り下げてきました。そこで今回は、なかでも反響のあった「ワンオペ育児」関連記事を6つピックアップ。「ワンオペ育児」と聞いて心当たりがあるなら、ぜひ読んでみてください。その1●「ワンオペ育児」が増えている理由は?そもそも「ワンオペ」とは、「ワンオペレーション」のこと。もともとは、飲食店などの店舗をひとりでまわしている状態などを指して使われていた言葉です。「男性の育児参加時間は増えている」というデータもありながら、「ワンオペ育児」が増えている理由は?どうやら「共働き」が関係していそうです。▼続きはこちら▼その2●「ワンオペ育児」にならないための3つのコツ夫の単身赴任や病気などの特別な事情で、ママがひとりで育児をしなければいけないことを「ワンオペ育児」といいますが、夫婦共働きであることが理由になることもあるそう。共働きでも、「ワンオペ育児」にならないようにするコツはないもの?心理カウンセラーの霜丘麻依さんが、3つのコツを伝授!▼続きはこちら▼その3●夫婦で「ワンオペ育児」のつらさを共有する方法おもに、母親が育児や家事を一手に引き受けざるを得ない状況を意味する「ワンオペ育児」。問題のひとつに挙げられているのが、「パートナーにつらさを理解してもらえないこと」だそう。「どうせわかってもらえない」と諦めるのは、早合点。夫婦で「ワンオペ育児」のつらさを共有するための2つのポイントを紹介します。▼続きはこちら▼その4●完璧主義なママは危険!?「パラレル家事」で「ワンオペ」を回避完璧主義なママほど、夫や子どもに頼らず、ひとりで何でもしようとする傾向があるといいますが、それでは「ワンオペ家事」や「ワンオペ育児」になりかねません。もし、ママが病気になったら…?そんな状況を作らないためには、「パラレル家事」がおすすめとのこと。「パラレル家事」の特徴をまとめています。▼続きはこちら▼その5●専業主婦とワーママでは「ワンオペ育児」のつらさが違う?おもに、ママが家事や育児、そして仕事をひとりでこなす状況のことを「ワンオペ」と言いますが、専業主婦と働くママでは、そのつらさが異なるそう。それぞれの「つらさ」について、解説しています。▼続きはこちら▼その6●「ワンオペ育児」になりがちな夫婦の性格「ワンオペ育児」になってしまう原因はさまざま考えられますが、“イクメン”の理想と現実のギャップもそのひとつなのだとか。また、夫婦の性格も影響しているケースも…。「ワンオペ育児」になりがちなママ・パパの性格は?▼続きはこちら▼
2018年05月26日赤ちゃんが生まれると、育児に家事に奔走するママたち。悪気がないのはわかるけれども、そこに追い打ちをかけるのが、夫の行動ですね。「子どもを早く寝かせたいのに、仕事から帰ってくるなりテレビをつけてしまう」「家事をしたいのに、子どもの面倒を見てくれずスマホばかり見ている」などママたちのイライラは募る一方…。つい文句を言ってしまって夫婦げんかになることはありませんか?子どもが生まれる前はけんかをしない仲良し夫婦だったのに、なぜ産後はけんかが増えるのでしょうか? 脳研究者で自身も子育て中の池谷裕二先生にお話をうかがいました。池谷裕二先生 プロフィール研究者、薬学博士。東京大学・薬学部教授。専門は神経科学および薬理学で、脳の成長や老化について研究している。『海馬』(新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(講談社ブルーバックス)など著書多数。近著に『パパは脳研究者』(クレヨンハウス)がある。プライベートでは二児の父。■育児で脳がスタミナ切れ!? ママの脳内で起きていたのは…―― 仲の良かった夫婦が、産後、急にけんかが増えたという話を聞きます。なぜそのようなことが起きるのでしょうか?池谷裕二先生(以下、池谷先生):まず、考えられることとして、脳の「自我消耗」があります。自我消耗とは何かひとつのことにパワーを費やすと、別のことにパワーを使えなくなることを指します。言い換えれば、「精神力のスタミナ」を使い果たしてしまうこと。ママたちは初めての育児だと特に精神面での負担が大きく、育児で精神力が尽きてしまった結果、夫婦関係にまで気が回らなくなってしまっているのではないでしょうか。―― たしかに、一日の生活の中で子ども優先に考えるようになるので、夫のことはつい後回しにということはあるかもしれません。池谷先生:自我消耗は産後に限った話ではなく、あらゆる人に起こります。たとえば、気力の充実している午前よりも、疲れの出てくる午後のほうが、人はウソをつきやすくなる傾向にあります。海外旅行でお金をドーンと使ってしまうのもそう。初めての場所で極度の緊張状態からそうなってしまうのです。「対ストレス」という意味では、一般的に人生経験が少なく若い人ほど自我消耗しやすいといわれています。多くのママがそれに当てはまり自我消耗しやすいため、けんかが多くなると言えるでしょう。■産後のイライラ、実は「子どもを守るため」―― よく聞かれるのが、産後のママはホルモンバランスが変わってイライラするということ。やはりホルモンの影響はあるのでしょうか?池谷先生:そうですね。イライラとはちょっと違うかもしれませんが、「オキシトシン」の影響が大きいと思います。「オキシトシン」とは、子育て中に出るホルモンで、別名「愛情ホルモン」とも言われるので聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。生物学的に見て、産後すぐから1年間くらいまでがピークです。オキシトシンの影響で子どもに対して無償の愛情を注ぐ一方で、わが子を守るがゆえに他者に対して攻撃性が増すという側面もあります。人間がまったく同じとはいえませんが、赤ちゃん連れの猫や猿が攻撃的になっている姿を思い浮かべていただければわかりやすいかと思います(笑)。―― 同じ家族なのに攻撃されてしまうパパが気の毒になってきました(笑)。池谷先生:いえいえ、オキシトシンは何も女性だけに出るものではないんですよ。子育てへの参加率が高い男性からもオキシトシンが出ていることがわかっています。パパもぜひ育児に積極的に参加してみてはいかがでしょう。 ■「自分ばかり家事育児をやっている」は単なる思い込み!?―― ママたちの間でよく話題になりがちなのが、「夫が家事をしてくれない」「家にいる自分ばかりがやっている」ということですが、それについて先生はどう思われますか?池谷先生:物理的にパパのほうが仕事で外にいる時間が長く、家事をやる時間が短くなる傾向はあるでしょう。ただ、ママのほうに「セルフ・サービング・バイアス(自己奉仕バイアス)」がかかっている場合もあるといえます。セルフ・サービング・バイアスとは、何か問題が起きて原因を考える際に、自分を高く評価し、外部に原因を追究してしまうこと。自分の手柄ばかりに注目して、他人を怠慢と思い込んでしまうのです。そうすると、「もう、いつも私ばかり食器を洗っている!」なんていうことになってしまいます。―― そうなんですか!? 世の中のママたちから反論を受けそうです。池谷先生:ここはパパの立場として弁解させてください。パパたちも言わないだけで家のことや子どもの面倒をみていることだってあるんですよ。よく思い起こしてみたら、「実はお風呂上がりにお風呂掃除をしてくれていた」「たまっていた段ボールを捨ててくれていた」なんてことがあるかもしれません。冷静に判断してみるといいですね。■夫婦円満…それって必要? 産後は“防御と割り切り”で乗り切る―― なるほど。最後に、夫婦円満になるための秘訣を教えてください。池谷先生:円満になる必要はないですよ。産後すぐの時期はオキシトシンの影響もあって、なかなかうまくいかないもの。ここは、産後をどう乗り切るか考えてみるといいでしょう。―― ええ!? どうすればいいのでしょうか?池谷先生:パパはママから攻撃されない工夫をしましょう。産後、イライラしているママにあれこれ言うだけムダです。パパは具体的に指示されたほうが動きやすいので、ママが何をしてほしいのか率先して聞いてみるのもいいですね。一方のママは、「イライラしている自分」にイライラしないことが大切です。「なんだか私イライラしているな。でもホルモンのせいだから仕方ないか」などと割り切れるといいですね。ママ自身もパパになるべく具体的にやってほしいことを言うといいでしょう。ちなみに、夫をたてようとして、ママたちの輪の中で「うちの夫は家事も育児もよくやってくれて~」みたいな話をするのはやめたほうがいいでしょう。ママ同士で「夫自慢大会」をすると、かえって自分の夫に足りない部分に目がいってしまう傾向があります。実際に「妻が不満に思うかどうかは、友人の夫の手伝いぶりで決まる」というデータがあるのです。夫の良いところはわかっていても、「あそこの家は〇〇やってくれるのに、うちは…」みたいに“あら”が見えてくるようになり、かえって夫婦仲が悪化してしまっては大変です。「自慢も愚痴もなるべくなら言わない」のが一番ですね。
2018年05月20日全国で2,200カ所を超え( 「こども食堂安心・安全向上委員会」 の調査による)、大きなムーブメントとなっている「子ども食堂」。もともとはごはんをちゃんと食べられず困っている子どものために、食事を提供したいという思いで始められたものですが、今では地域交流など、さまざまな役割をもつスペースになっています。しかし、ボランティア活動であるがゆえに課題もたくさん。政府が発表した最新のアンケート結果からその課題を読み解きます。■「子ども食堂」が抱える“6つの問題点”急増する「子ども食堂」ですが、実際に運営するのはやっぱりたいへん? 農林水産省が3月にまとめた「子ども食堂」運営者へのアンケート結果( 農林水産省「子供食堂と地域が連携して進める食育活動事例集~地域との連携で食育の環が広がっています~」 )には、主要課題として6つのポイントが挙げられています。1)来てほしい人や家庭の参加2)資金の確保3)スタッフの負担、スタッフの確保4)地域との連携5)リスク管理6)会場の確保「1)来てほしい人や家庭の参加」は、お金で解決できるわけではないだけに難しい問題です。「子ども食堂」は親子で訪れる人も多いように誰でも利用できるオープンな場ですが、そもそも運営者は「生活困窮家庭の子どもの居場所作り」を活動目的にしている人が多く、その割合は90%にもなります。それなのに実態としては「来てほしい家庭の子どもや親に来てもらうことが難しい」と感じている人が40%も! つまり、ちゃんとしたごはんを食べられない生活をしている子どもに食事をさせてあげたいという気持ちで食堂を始めたのに、実際にはそういった子どもは来てくれないというジレンマを抱えています。これを少しでも解消するためには、学校や行政、民生委員との連携が欠かせないようです。大阪府の子ども食堂(朝ごはんを提供)「個別児童の朝食欠食状況について、運営者が把握し対象の児童を絞って事業を実施することは難しいため、小学校を通じて全校児童に呼びかけをする」滋賀県の子ども食堂「民生委員や学校の先生が気がかりな家庭の子どもたちにそっと声をかけて誘ってくれたり、連れてきてくれたりすることもあります」また、非営利の「子ども食堂」とはいえ、運営するには普通のレストランと同じように場所と食材・調理器具などが必要です。先立つものはまずお金。「2)資金の確保」では、約70%の「子ども食堂」が社会福祉法人や市区町村などの助成制度を活用しているという結果が出ました。また、お金としては受け取らなくとも、食材を無償で提供してもらう場合も多いようです。農家やJAから農産物、肉、魚などを直接もらったり、食品メーカーからパッケージ商品を寄付してもらったり、スーパーの余剰在庫を提供してもらったり、「フードバンク」というNPO活動から集めた食品を提供してもらったりと、さまざまに工夫しているようです。「3)スタッフの負担、スタッフの確保」は、「子ども食堂」が基本的にボランティア活動であるがゆえに、賃金として支払えず、難しい課題になっているようです。経費面では人件費がかからないのはプラスですが、アンペイドワークゆえに人を集めにくい。「運営スタッフの負担が大きい」と考えている割合は30%にもなります。新潟県の「子ども食堂」「食事の準備、配膳、片付け等は、主催者3名とボランティア(地域住民および市内の大学に所属する学生等)により行われています。ボランティアは事前登録制ですが、ボランティア活動への参加日や時間は自由で、事前連絡も求めていません」「4)地域との連携」では、「学校・教育委員会の協力が得られない」と答えた人が最も多く約17%、続いて「行政の協力が得られない」と答えた人が13%。「住民の協力が得られない」と答えた人も3%いました。「町内会で子ども食堂を立ち上げようとしたら『貧困家庭はこの地域にいない』と言われてしまった」(「広がれ、こども食堂の輪!」全国ツアー参加者より)など、“見えない貧困”について理解が広がっていないこともうかがえます。「5)リスク管理」で最も心配されているのは、やはり食中毒を出してしまうこと。それぞれの「子ども食堂」では火を通したものしか提供しないなど、注意を払っているようですが、利用者からすると、知らない人が調理したものを子どもに食べさせることに不安を抱く場合もあるでしょう。福岡県の子ども食堂「初回の時、おにぎりの提供風景が新聞記事に載り、保健所から衛生管理について問い合わせを受けました」千葉県の子ども食堂「ボランティアを含めた調理スタッフ全員が毎年、検便検査を受けることにしています」81%以上の「子ども食堂」が事前に保健所に相談し、スタッフに衛生管理の知識がある人を加え、万が一の事態に備えて保険に加入しています。「6)会場の確保」についても周囲の協力が不可欠でしょう。最も多い例となっている「公共施設(公民館、児童館等)」を借りるのもお金がかかりますし、飲食店の定休日にそこを使わせてもらったり、お寺や教会などの宗教法人に場所を提供してもらったりという場合でも、光熱費などを支払う必要が出てきます。 ■自分で「子ども食堂」を開いてみたら!? 予算をリアルにシミュレーションちなみに、もしこの記事を書いている私が「子ども食堂」を開いてみるとしたら、どのぐらいの予算が必要なのか。アンケート結果を参考にしてリアルにシミュレーションしてみました。まず会場代。自分の住む地域の福祉センターで調理室と28人収容できる洋室を、夜間の時間帯に借りるとします。1室1,000円で合わせて2,000円。調理室は、準備のために昼間から借りると考えて、会場代はトータル約3,000円になります。メニューはカレーライスとサラダとゼリーと仮定し、1日の来場者見込み30人分で換算してざっと2万円。スタッフは自分のほかに3人ほどママ友に来てもらうとして、ボランティアなので良くも悪くも人件費ゼロ。開催の告知は、自分でポスターを50枚作成し配布するとして5,000円。ここまでで2万8,000円となります。さらに、来てくれた子どもたちが遊べるような折り紙などを用意することを考えると、トータルで3万円ほどかかりそうです。食堂の料金は子ども無料、大人は300円。子ども20人、大人が10人来たとして、売上は3,000円なので、収支はマイナス2万7,000円。これを月1回開催していくと、1年間での出費は32万4,000円です。この金額がすべて私個人の持ち出しになってしまう。そう考えると、正直、私には「子ども食堂」を運営するお金は出せそうにありません。このマイナスを埋めるために、多くの「子ども食堂」では寄付金や補助金を受けています。ちなみに私が住んでいる地域の「子ども食堂」のひとつは市の地域福祉活動支援事業に選ばれ、助成金を年間75万円受け取っています。こちらは月2回の開催なので、ちょうど試算の倍になり、プラスマイナスゼロ。やはり毎回の支出が3万円というのがリアルな数字なのではないでしょうか。「もし私が『子ども食堂』を開くとしたら」シミュレーション1回につき来場者30人として試算。【支出】会場代 3,000円食材代 20,000円広告宣伝費 5,000円予備費 2,000円合計 30,000円 ※保険料含まず【収入】大人300円×10人来場。合計 3,000円収支マイナス27,000円 ※この分を寄付か助成金でまかなえるか?ただ、助成金や寄付金でまかなえる可能性も低くはないですし、まずは寄付金を募っておいて3万円集まったら開催するという不定期のやり方も考えられます。また、ひとりではなかなかお金が出せなくても、PTAの有志が集まって資金を出し合い、その外部活動として年に数回、開催しているところもあるようです。1回3万円はイタイと考えるか、そのぐらいなら出せると思うか。または「みんなでお金を集めたり出し合ったりすれば3万円ぐらい集まるよね」と話し合えるような仲間がいるかで、ハードルの高さは変わってきそうです。現状として全国に2,200カ所まで増えたわけですから、「やってみよう」と踏み出す人が多くなってきているわけですよね。もし、「子ども食堂」が気になっているのなら、まずは利用者として訪れるところから始めてみませんか? ・「こども食堂安心・安全向上委員会」 ・農林水産省「子供食堂と地域が連携して進める食育活動事例集~地域との連携で食育の環が広がっています~」
2018年05月20日30代の子持ち男性を中心に浸透している「イクメン」という言葉がありますよね。夫に、すきま時間にサクッと家事や子どもの送迎などをやってもらうのは、妻の負担も減り、何かと助かりますよね。その一方で、夫の仕事が忙しく帰りが遅い、かつ実家のサポートがほとんど受けられず、ほとんどの育児を妻が担う「ワンオペ育児」陥っているケースもあります。今回はワンオペ育児のストレスを減らす方法について、先輩ママとしてのアドバイスをお話ししたいと思います。Ushico / PIXTA(ピクスタ)■ 最近やたら耳にする「ワンオペ育児」って知ってる?ucchie79 / PIXTA(ピクスタ)「ワンオペ育児」とは、妻が夫や実家などのサポートなしで子どものお世話を一人で担っている育児のことです。工場や飲食店などの現場を一人で担う様子と、妻だけが育児をしている様子とが似ていることからきているネーミングのようです。ひと昔前は「家族の枠をこえて地域で街の子どもを育てる」というスタンスでしたが、核家族化と共働き家族の増加によって近所付き合いが希薄になっています。それに伴い、妻1人で育児を抱えてしまう傾向となります。こうしたライフスタイルによって、妻にストレスが生じる可能性が高くなります。特に年齢が近い乳幼児の兄弟姉妹が2人以上いる世帯は、必然的に妻に負担がのしかかるのが現状です。ワンオペ育児経験者の私が、実体験に基づいたストレスを減らす方法3つについてご紹介します。■ 方法1.夫の返信がなくてもOK!LINEなどで家や学校のことをこまめに報告cba / PIXTA(ピクスタ)国が「働き方革命」を推進しているといっても、すべての働く人のワークスタイルが改善されたとは言い難く、やはり一家の大黒柱であり、働き盛りの夫は、仕事が忙しいのが現状かもしれません。夫の仕事が忙しい場合は、子どもの様子(例:テストで100点をとった、リレーの選手になった、病気になった…など)をLINEなどで早めに報告する習慣をつけると良いでしょう。そうすることで夫も子どもの様子が把握できるので、家のことに関心を抱くきっかけになりますし、子どもの成長を共有できると思います。夫からの返信がなくても、既読スルーでも、妻が子どもや家のことを報告し続ければ、何かのときに助けてくれるかもしれません。また夫に発信することで、自身のストレスが次第に減るかもしれません。■ 方法2.定期的に妻の「自分」時間をつくるYp111 / PIXTA(ピクスタ)実家から遠い場所に暮らしていると、乳幼児の子どもを抱える妻にとって、「自分」の時間をつくることは難しいことです。けれども妻が、夫の家にいる日や時間帯を把握し、先手必勝で自分が一人になる時間を設けることをオススメします。妻がストレスを抱えて育児をするのは、子どもにダメージを与えるのは言うまでもありません。心身のリフレッシュのためにも、「自分」の時間をつくるよう努めましょう。■ 方法3.夫婦それぞれの得意分野を生かすSatoshi KOHNO / PIXTA(ピクスタ)夫婦で価値観や人生観が同じでも、それぞれ得意とする分野は違いがあると思います。夫の得意分野を洗い出し、分担してもらうのもオススメです。例えば、夫がクルマの運転が得意なら休日の買い物や子どもの送迎をお願いする、キャッチボールの相手をしてもらう……など、役割を与えると妻のストレスも軽減されるかもしれません。tomos / PIXTA(ピクスタ)私には高校生と中学生の子どもがいます。子供たちが乳幼児だったころは、平日のほとんどは自分一人で育児をしていました。その当時、ワンオペ育児のストレスが少なからずあったので、1人で抱え込まないよう夫に家の様子を連絡、「自分」時間を作る、夫婦で得意分野を分担するよう意識しました。私自身、この3つのことを実践することで、育児でストレスがあった場合でも前向きに捉えることができました。ワンオペ育児でお悩みの方、これらを実践することでご自身のストレスを減らすよう努めて下さいね!
2018年05月18日全国各地に着々と増えつつある「子ども食堂」。その総数はなんと現在2,200以上という調査結果があります( 「こども食堂安心・安全向上委員会」 の調査による)。この数年で爆発的に増えているといっても過言ではない普及ぶり。しかし、まだ一度も行ったこともない、その場を見たこともないというママも多いはず。そもそも「子ども食堂」とはどんなところなのでしょうか?■今や6人に1人…貧困対策として始まった「子ども食堂」子どもの相対的貧困率が16%を超えている( 内閣府「子どもの貧困」 )、つまり子どもの6人に1人が“見えない貧困”に陥っているという今、満足に食事をとれない子のために、無料または1食100~300円ほどで夕食を提供しているボランティアワーク。料理を作る人や食材を提供する協力者がいて、社会貢献のために活動している。それが「子ども食堂」の基本的なスタイルです。具体的な運営形態について、農林水産省が3月にまとめた運営者へのアンケート( 農林水産省「子供食堂と地域が連携して進める食育活動事例集~地域との連携で食育の環が広がっています~」 )を参考にしました。まず、開催会場は公民館、児童館などの公共施設が最も多く39%、ほかにはお寺や教会、飲食店などが多いようです。そして、開催頻度は「月1回」が最も多く48.5%。続いて「2週間に1回」が24.5%を占めています。「週1~2回」は10.3%、「ほぼ毎日」はわずか3.3%に過ぎません。“食堂”というと、毎日オープンしているというイメージを抱きがちですが、実際は月1~2回ほどの開催がほとんどという現状です。食堂というよりはイベントのような感覚で参加する子も多いのかもしれません。「子ども食堂」を運営する人たちの根底には、生活困窮家庭の子どもを支えるセーフティーネットになりたいという思いがありますが、ほかにもいろいろな目的があるようです。農林水産省のアンケートによると、「子ども食堂」の活動目的として最も強く意識されているのは「多様な子どもたちの地域での居場所づくり」(78.8%)。たとえば低所得世帯ではなくても、親が仕事などで不在がちで夕食をひとりで食べなければいけない「孤食」の子や、親の虐待やネグレクトがあって家庭ではごはんを食べられない子など、さまざまな事情が考えられます。また、「子どもたちにマナーや食文化、食事や栄養の大切さを伝えること」という「食育」や、「高齢者や障害者を含む多様の地域な人との共食の場の提供」という「共食」についても、約3分の1の運営者が「とても意識している」と回答しています。 ■半数が母子で利用「ママもごはんをゆっくり食べられる」が魅力そして、1回の参加者数を見てみると、平均値は子ども23.7人、大人14.9人。つまり、「子ども食堂」を訪れる子どもの半数以上が、親といっしょに来ていることがうかがえます。「うちは生活困窮家庭じゃないから」と遠慮することはなく、ママも気軽に利用していいのです。ママがワンオペ育児の重労働や子どもの反抗期に疲れた時や、ごはんを作りたくない、誰か家族ではない人と話したいと思ったら、子どもを連れて行ってみるのもいいでしょう。そこで“ママ友”ができることもありうるのです。農林水産省のアンケート結果では、実際にそうした保護者の実例も紹介しています。仙台市の子ども食堂のコメント「初対面の参加者同士でもスムーズに、楽しそうに話されています。70代のボランティアメンバーにたびたび相談に訪れる母親もいます。小さい子どもを抱っこしながらの食事は“両手を使って食べる”ということがなかなかできません。子ども食堂では、ボランティアが子どもと遊んだり見守ったりするので、親も安心してゆっくりと食事ができ、リフレッシュされているようです」千葉県の子ども食堂のコメント「引っ越してきて、周囲に知り合いがいない母親は、ボランティアが子どもの世話をしている間にゆっくりごはんを食べられ、悩みごとを気軽に相談できる」新潟県の子ども食堂のコメント「子どもが家族以外の大人とコミュニケーションをとる機会になる。親がゆっくり食事をとれるなど、親にとって息抜きの場にもなっています。食べ終わった後には子どもたちはトランプで遊び、親同士はおしゃべりして情報交換する様子も見られます」こうした実際の声を聞くと、行ってみようかな? という気になりますよね。自宅の近くにあるか分からない場合は、地域名と「子ども食堂」というワードを組み合わせてネット検索してみるといいかもしれません。また、 「こども食堂ネットワーク」 のWEBサイトには、全国の子ども食堂の一部が掲載されています。大人が利用する場合の多くは有償ですが、子どもが無料で食べさせてもらうのは気が引けるという人は、食材を持参して寄付するのはいかがでしょうか? ほとんどの食堂が寄付を歓迎しています(事前に確認するほうがベター)。共助の精神を忘れず気軽に参加して、困った時はちょっと甘えてみる。そんな母子にとって居心地の良い場所が、ますます増えてくれるといいですね。 ・「こども食堂安心・安全向上委員会」 ・内閣府「子どもの貧困」 ・農林水産省「子供食堂と地域が連携して進める食育活動事例集~地域との連携で食育の環が広がっています~」 ・「こども食堂ネットワーク」
2018年05月11日夫の愛が冷めてゆく…それは、妻にモンスターワイフの影が見えるから…。今回は、夫婦が最も陥りやすい「産後のセックスレス」にスポットを当てていきます。育児雑誌でも、これまで何度もこの特集の監修をいたしました。それほど多くの夫婦が直面している問題なのです。交際中も結婚後もそれなりにセックスを楽しんでいた夫婦でも、妻の出産という一大イベントを機に、ガクンッとセックスレスに陥ってしまう危険性は大いにあります。女性にとって妊娠、出産、そして育児は、とても幸せな体験。けれども、同時に肉体的にも精神的にも、女性に大きな負担を強いるものです。夫とのエロスは忘れてしまい、聖母のような気持ちで赤ちゃんを見守る時期。夫より赤ちゃん優先の時期といえます。そして、ふと気づけば完全なセックスレスだった…そんなケースが後を絶ちません。産後セックスレスに陥って後々泣かないために、気をつけるべき点をご紹介しましょう。■産後セックスレスは「変わらない夫」への報復?「セクシャル系モンスター イライラモンモン」代表:加奈(仮名)32歳の場合授乳をすませ、ようやく娘を寝かしつけた加奈は、子ども部屋から戻って来るなり、首から上がカァーッと熱く頭に血が上るのを感じた。夫が夕食を取っていたダイニングテーブルから、汚れた食器は消えていた。しかし、その食器はキッチンに下げられていただけで、食洗機には入っていない。加奈はイライラで爆発しそうになりながら、食器を食洗機に放りこみ始めた。授乳に行く前に、食べ終わったら食器は片づけておいて」って言ったのに…。「片づける」って、食器を食洗機に入れて、洗剤も入れて、食洗機をスタートするところまでのことでしょ? 子どもじゃあるまいし、そんなことまで私が逐一指示しなくちゃいけないわけ? 赤ちゃんの世話で目が回りそうに忙しいのに、いい年をした夫の面倒まで、私が見なくちゃいけないなんて、自分のことは自分でやるよう小学校で言われたでしょ…! 夫への怒りが一気にふくれ上がる。2つ年上の和久と結婚して3年。もうすぐ1歳になる娘の彩乃の世話に忙殺される毎日。加奈も和久も子どもが欲しいと願い、望みどおりかわいい女の子を授かった。幸せなはずの毎日。けれども初めての育児に心身ともに疲れ果てていて、幸せを感じる余裕がない。それどころか、毎日苛立ちの連続だ。娘はあちこち歩き回っては何もかもグチャグチャにする。1日3回、離乳食を食べさせるのもひと苦労。授乳もまだ続いているので、時間も栄養も吸い取られている。こんな時にこそ自分の夫であり、娘の父親である和久にしっかりしてもらわなければならないのだが…和久がこんなに「使えない男」だったとは、育児が始まるまで知らなかった。娘の泣き声で、加奈はわれに返った。しまった。イライラしていて、食器の音を立て過ぎたか。そこへ和久が、風呂場から戻ってきた。「彩乃、泣いてるよ」そののんきな顔を見た途端、加奈は怒りでこめかみに激痛が走るのを感じた。「誰のせいで、彩乃が起きたたと思ってるのよ! せっかく寝かしつけたのに。私は疲れてるの! 死ぬほど疲れてるのに、どうしてあなたは食事の片づけひとつまともにできないわけ!?」和久は娘が生まれてからの加奈の豹変(ひょうへん)ぶりに、戸惑っていた。出産前の加奈は理知的で、感情的になることはあまりないタイプだった。そんなところが和久の好みだった。ところが彩乃が生まれてからというもの、加奈は自分にも娘にも、しょっちゅう怒鳴り散らしている。いつでもカリカリしている。ベッドの中ですらそうだ。彩乃が生まれて半年ほど経った頃、和久は遠慮がちにおうかがいを立てた。体はもう大丈夫? そろそろセックスを再開するのはどうだろう、と。しかし、加奈は和久をにらむと、ピシャリと言い放った。「勘弁してよ。24時間無休で、彩乃の面倒見てるの。あなたの世話までしてられないわ」世話…妻にとって俺とのセックスは「世話」でしかないのか。和久はひどく侮辱されたと感じ、またさみしかった。けれどもその後も何度かは、和久のほうからお誘いをかけてみた。もともと加奈と和久は体の相性がよく、交際中も新婚時もセックスをとても楽しんでいたのだ。二人の間にセックスが復活すれば、常に苛立っている加奈も、ピリピリした空気も、少しは和らぐのではないか。そんな希望を抱いてのことだった。けれども毎回、加奈はつっけんどんに和久を拒絶した。2度断られるだけでも、しょげてしまうのに、それでも頑張って誘ってみて…10度近くは断られただろうか。和久のプライドは崩れ落ちた。そして、妻とのセックスをあきらめてしまった。もはや加奈には、セックスへの関心の欠片もない…和久はそう思っていた。 ■「役立たずな夫」「豹変する妻」気持ちもセックスもすれ違う二人事実は少し違っていた。確かに、産後半年ほどで和久から誘われた時の加奈は、初めての育児に肉体的にも精神的にも疲労困ばいしていた。体のほうも本調子と言っていいものか、まだ自信がなかった。お産の時に膣と会陰が傷ついているので痛いのではないか、赤ちゃんが出てきた場所でまたセクシーな行為を行うことができるのか。けれども、何度か誘われた時には、実を言えば加奈のほうにも「そろそろしたい」という思いがあったのだ。加奈の性衝動をストップさせたものは何か。昼間の夫の役立たずぶり、そのせいで自分がどれだけイライラさせられたかを思い出すにつけ、「私もしたい」とは死んでも言いたくない気持ちになっていた。ある日、加奈は忙しく離乳食の準備をしながら、和久に「出かける時にゴミを出して行って。今日は燃えるゴミの日なの」と頼んだ。すると外出の支度を済ませた和久は、加奈のところへ戻って来て「ゴミはどこ?」とたずねた。「ゴミは自動的にゴミ袋に入ってあなたを待ってるとでも思ったの? 家中のゴミ箱からゴミを集めなきゃ、捨てに行けるわけがないでしょ! どうしてそんなことも分からないの!?」加奈は、ものすごい剣幕で和久を責めた。娘が吐き出した離乳食で手がベトベトと気持ち悪かった。甘ったるいかぼちゃの匂いが鼻につく。イライラは倍増した。びっくりした娘が泣き出すと、それが余計に加奈の神経を刺激した。「早く食べなさい!」大泣きする娘に、加奈はさらにきつい口調で怒鳴り散らした。本当は私だって、自分の娘に怒鳴ったりしたくない。優しいママでいたい。けれども、自分はあまりにも忙しく、あまりにも疲れている。娘が生まれてから自分の時間など皆無だし、趣味や楽しいことなど、何ひとつしていない。それに比べて、和久はどうだろう。結婚前から参加している焼酎サークルの集まりに、今でも月に一度は顔を出している。会社の飲み会にだって、以前とほぼ同じ頻度で参加している。私だってお酒は大好きなのに、妊娠が分かってから一度も口にしていない…。そして何と言っても、和久の家事・育児での役立たずぶり。私は死ぬほど疲れているのだ。そんな中で、常にやらなければならないことに追われている。そんな泣きたくなるような状況で私が必死に頑張っているのに、どうして夫はもっと私を助けてくれないのだろう。テキパキ動いてくれないのだろう。そんな不満でいっぱいの状態で、和久からのお誘いだ。とても「私もしたい」なんて言えない。夫は私よりずっとラクをしている。楽しい思いもしている。夫はズルい。私だけ損してる。こんな状態でセックスをして、夫にさらに楽しい思いをさせてやるなんて、まっぴらごめんだ。私とセックスしたいなら、もっと夫として、父親としての役目を果たしてから誘うべきなのだ。不満だらけの夫に、セックスなんてさせてやらない。加奈はかたくなになっていた。それにこれだけ不満を抱いている相手に、自分がベッドの上で喜ばされることを想像するのも我慢がならなかった。けれども出産のダメージから回復した加奈の体は、セックスを求めていた。この間など、気づいたらネットで官能小説を探していた。夫に求められ、それを素直に受け入れられる世のすべての妻に、加奈は嫉妬した。夫はもう誘ってこない。私はこんなにしたいのに…欲求不満が、加奈のイライラぶりをさらに加速していった。それでも自分のほうから抱いて欲しいだなんて、絶対に言えないし、言いたくない。加奈はストレスとフラストレーションを、ひたすら小言口調の態度で表現するばかりだった。ガミガミママになると同時に、セックスレスにも陥ってしまった加奈さん。果たして彼女のその後は…?そして、あなたには加奈さんと同じ失敗を繰り返してしまう危険性はないでしょうか? 次回ご紹介する チェックテスト で、リスクを判定してみてください。
2018年04月28日前回、夫の強迫性障害について書きましたが、今回はそんな夫との付き合い方についてです!!強迫性障害の症状が酷いと起きているのが辛いようで、気絶したように寝てしまうことが多かったのですが…週末、ひたすら寝続ける夫。休職中、ゲームしてるか寝るか、の夫。病気だもんね、仕方ないよね。しっかり休んで、少しでも良くなってほしいね…なーんて思えなかったですよ!!!!!わたしは残念ながら人間が出来ておりません…。2人の子ども達の育児家事に追われ、休職による経済的な不安も抱え、家で寝てる夫を見て、優しい気持ちになれることはほとんどありませんでした。ここには書けないような暴言も随分吐いてしまいました。きっと恐ろしい顔をしていたでしょう…。今思い返しても、あの頃は本当にいっぱいいっぱいでした。そして怒り疲れたある日のこと…復職してからも、やはり週末は死んだように寝てしまうことが多く、それがわたしは不満でした。「普通の家庭のお父さんなら、休日くらい子ども達と外で遊ぶものじゃないの? 公園に連れて行ったり、ちょっと家族でお買い物に出かけたり。それくらい、やってよ!!!」そうやって、何度も何度も不毛な喧嘩を繰り返しました。寝てる夫の布団を引っぺがしたり、無理やり布団から引きずり出したり。だけどそうやって引きずったところで、玄関だろうが堅い床の上だろうが寝てしまうんですよ!!(笑)さすがにわたしも怒り疲れて、あきれ返って、ふと思いました。わたしは、理想の家庭の形を勝手に押し付けていたのではないか?父親なんだから、こうあるべき!! と押し付けていたのではないか?わたしが、母親らしくしなさい!! と言われるのが嫌なように、夫だって理想的な父親像を押しつけられたら嫌に決まっている。家族の数だけ、幸せの形があるはずだから、いびつでもいいし、外から見たら変でもいいから、我が家なりの幸せの形を作っていきたいと思っています。あ、もちろん今でも般若の顔はしますけどね(笑)※強迫性障害の症状は人それぞれです。ここに書いてある症状がすべての人に当てはまるわけではありません。
2018年04月10日夫に協力を頼めない、ほかに頼る人がいない…。自分1人で子育てのあらゆるタスクをこなしている状況を「ワンオペ育児」と呼ぶそうです。そんな状況下では、1人の辛さや苦しさから気持ちに余裕を持てなくなったり、生活を切り盛りするのが難しくなったりする人も少なくないと聞きます。ワンオペ育児で心が折れないために、どうすればいいのでしょうか。■ワンオペ育児は「自分劇場」? 女優魂で乗り切ろう1人で子育てしていると「どうして私だけがこんなに辛いんだろう」と思ってしまうこともあるでしょう。でも、その「私だけ」という気持ちは心をもろく、折れやすくしてしまうものです。そんな時は、自分を主人公に見立て、「自分劇場、開幕!」としてみてはいかがでしょうか。映画やドラマでは何かしら事件やトラブルが起こりますよね。それを解決するために主人公が立ち上がるわけですが、自分もそうした世界の主役であると想像してみましょう。「寝坊した! 子どもを園に送る時間まであと15分。やるしかない!」「明日のお弁当に使える材料がひとつも見当たらない。さあ、どうする…」と事件(!)の当事者になったつもりで、そのシチュエーションを楽しんでみるんです。「私は“母1人子1人劇場”の主人公で、女優なの!」と思い込めば「さっきの演技、こうしたほうがもっとうまくいったかも」なんて改善点が見つかることもあるかもしれません。イライラする気持ちも生まれにくくなるのではないでしょうか。しかし、子育ては長きにわたる大仕事。女優モチベーションがずっと持続できるか心配になるでしょう。もし、「もう自分劇場の主人公でいられない」と感じる時があったとしたら、それはほかに原因があるはず。自分の気持ちを見直す時間を持つようにしてみると良いですね。■自分で自分を苦しめない「罪悪感」の解消法「仕事で忙しく、子どもと過ごす時間が少なくて申し訳ない」「専業なのに、自分だけの時間を持ちたいなんて贅沢」なんて思ってはいませんか? 「時間はすべて子どものために使わなければ」という自己犠牲ともいえる思い込みが、ワンオペ育児をいっそう辛く感じさせてしまうものです。だからこそ、積極的に自分だけの楽しみ、自分だけの時間を作るよう意識してほしいのですが、その邪魔をするのが「罪悪感」という名のモンスター。そんな罪悪感を解消する方法のひとつが、三者択一で自分の心の声に耳を傾けることです。例えば、「1人の時間を持ちたいからといって、仕事もしていないのに子どもを誰かに預けるのは忍びない」と思っている人は、「私は1人の時間を持ちたい」「私は1人の時間を持ちたくない」「私は1人の時間を持たなくてもいい」の3つを思い浮かべてみましょう。どれが心にズキンと響くでしょうか。この質問を自分に問いかけて、自分の心の声としっかり向きあい、3つの中で「私は1人の時間を持ちたい」が一番気持ちにフィットするのであれば、自分が楽しむのは、家庭のため! と発想を切り替えましょう。実際に、1人の時間を過ごしたり、自分が楽しむことにお金を使うことで、気持ちが軽くなりハッピーな気分になれば、それは子どもや夫にも伝染し、結果的に周囲との関係性も良くなっていくものです。また、自分の子どものことを、周囲の人に対してむやみやたらと「忙しくてずっとそばにいてあげられなくてかわいそう」と言うお母さんがいますが、それは今回説明したものとはまた別物。その場合は、「子どもをかわいそうと思うこ とで得ることができる、なんらかの感情」を抱えているケースが多いです。例えば、「今の状況は子どもにとってかわいそうと思うことで、(実際はともかく)自分は育児をしっかりこなしている、きちんと子どもを気にかけているお母さんなのだと周囲の人に思われたい」のかもしれません。もしくは「子どもはやはり母親がぴったりと寄り添って育てたほうがいいのだ」といった価値観に自分が苦しんでいるのかもしれません。 ■もっと育児を楽にする「思い込み・理想を手放す」自分1人で子育てを続けていると、「この子のことをわかっているのは私だけ」という思い込みが強化されますし、どうしても視野が狭くなってしまいます。そのため、子どもを他人に預けることをためらってしまうこともあるでしょう。でも、それではお母さんと子ども、1対1の 関係は煮詰まるばかりです。育児に関してほかの人と共有できる、もしもの時に頼れる人がいるというだけで、気持ちがずいぶんと楽に感じられるはずです。夫や父母が当てにならないとしたら、一時保育先の先生やベビーシッターさんなど何人かお会いしてみましょう。その中で「この人になら預けられる」と直感で信用できる人がいたら、思い切って短い時間からでも子どもを預けてみましょう。お母さんから離れても、変わらず楽しんで過ごす子どもの様子を見れば、さまざまな人とかかわることが子育てのマイナスにはならない…と、自分の思い込みも変わっていくでしょう。また「21時までに寝かさないと子どもは大きくならない」「お惣菜ばかりの食事では栄養がきちんととれない」など、“理想の育児”にとらわれて、目には見えないルールに毎日ががんじがらめになっていませんか?そんな時は一度「これって、誰が決めたルールだろう?」と考えてみてはいかがでしょうか。そのルールが自分にとってストレスがなく「スッキリする」「楽しい」ものであればいいですが、そうではない場合、一度ルールを見直してみるのもアリだと思います。もし、あなたがワンオペ育児を「辛い」と感じているなら、すぐに苦しみを解消していく方法を考えていきましょう。大変なこの状況を舞台設定として、女優気分で楽しむ。遠慮せず自分を楽しむ。思い込みのルールを捨て他人を信じる。ひとつでも意識することで、少しでも心を軽くしていけるでしょう。
2018年04月10日結婚前は、あんなに子どもが好きと言っていたのに。気が付けば、育児はすべて自分でこなしている。ふと、そう感じたら、それはワンオペ育児かも。最近よくメディアで耳にするワンオペ育児とはいったい? その詳細から、ワンオペ育児に陥る理由など、様々な記事をまとめました。その1 まずはワンオペ育児というものを理解しようワンオペ育児とは一体どんなものなのか。男性の育児参加時間は増えているのに、どうしてワンオペ育児が増えるのか。NPO法人のtadaima!代表理事の三木智有さんが解説してくれました。単身赴任や病気などの事情によって、ひとりで育児を行っているママは、2002年から2012年までの10年間でなんと約8万に増加しているそうです。▼続きはコチラ▼「ワンオペ育児」って、いったい何?その2 ワンオペ育児のどんな点にみんなつらさを感じている?同じワンオペ育児に陥っているままでも、専業主婦と兼業主婦のままでは、負担に感じるポイントが異なるといいます。それぞれどんな点につらさを感じているのか。それぞれの事情について、ママ向けのコーチングを行う山崎洋実さんが話してくれました。▼続きはコチラ▼専業主婦と共働き それぞれ違うワンオペ育児のつらさその3 つらいワンオペ育児から抜け出す方法はあるのか?もし自分がワンオペ育児に陥ってしまったら…。いったい、どうやったらその状況から抜け出すことができるのでしょうか。根本の解決には社会構造全体を変えていく必要がありますが、ファインコーチングの山崎洋実さんは、夫婦間で解消するアプローチを教えてくれました。▼続きはコチラ▼つらいワンオペ育児 パートナーに理解してもらうには?その4 ワンオペ育児になりやすい家庭には傾向がある?今はワンオペ育児でなくても、今後ワンオペ育児に陥る可能性も。ワンオペ育児に陥りやすい夫婦には、実はある傾向があるそうです。それは、意外なことでした。▼続きはコチラ▼ワンオペ育児になりがちな夫婦の傾向は?その5 ワンオペ育児の解消にパパはどうすれば?ワンオペ育児に陥ってしまっている家庭の夫婦に話を聞くと、実はパパもある程度家事は手伝っているということが多いそうです。しかし、手伝う家事の内容と手伝ってほしい家事の内容にギャップが生まれているのだそう。▼続きはコチラ▼「ワンオペ育児」の意外な実態とはその6 ワンオペ育児は外部に助けを求めることももし家庭内だけではどうにも解決できない場合は、家事代行やシッターなどを頼むのも良いとNPO法人tadaima!の代表理事・三木智有さんは話します。育児で夫婦がつぶれてしまわないために大切な心掛けとは?▼続きはこちら▼「ワンオペ育児」を解消するコツ
2018年04月04日出産して数年くらいは育児にいっぱいいっぱいで、くまさんが「今日は仕事で飲み会だ~」だの「今日は仕事で泊まってくる」なんていう言葉にいちいち「なにぃ~」って嫌味を言っていたような気がします。いくら仕事とはいえ、育児から解放されて大人と会話できてお酒がのめるなんてうらやましい!って思っていたんです。それが先日久しぶりに「接待で一泊してくる」って報告を受けたのですが、あのときの気持ちは一切なくなってました。むしろ「大変だなぁ~接待きついなぁ~」って思ったくらいです。子どもも7歳になるとわたしもここまで変わるものなんだなって自分でもびっくりしました(笑)。くまさんは接待泊から帰って来ましたがやっぱり大変だったみたいです。そして来月はまた新年会で一泊らしくて、ほんと大変そうだなぁ~。
2017年12月09日ウーマンエキサイトで連載中のちゅいママさんの記事 「ワンオペ育児は夫の働き方改革だけではなくならない」 に集まったアンケート。2,000件近くの回答いただくなど、とても反響がありました。Q.夫の子育てにたいする意識に不満はありますか?1.とても不満 37.7%2.やや不満 44.3%3.不満はない 18.0%夫の子育てに対する意識に不満がある人の合計はなんと82%。ほとんどのママが不満を持っていることがわかります。最近良く耳にするようになった「働き方改革」について、さらに「男性の子育てにたいする意識」に切り込んだちゅいママさんの記事は、たくさんのママたちに共感されているようです。■ママが正社員だとしたら、パパはバイト感覚!?ママたちの不満の中で最も多かった意見は、夫が育児をやらないわけじゃないけどメインは母親だと思っている点。ママたちはその主体性のなさや、積極性のなさにイライラしているようです。「お母さんが子育て会社の社員だとしたら、夫はパートさんな感じ。いつでも自分時間優先に感じる」「たまに休日に子どもを任せるときがある。『今日はありがとう!おかげで楽しかったよ!』と大げさに言ったりするけど、冷静に考えて平日ワンオペなのにこんなに感謝する必要あるかなと思ってしまう。夫もそれに気付くべき」「夫は自分のことを監督だと言っている。なので、子育てには基本参加せず、口だけ挟んで批判だけする。しかも、知識をつけようとしないので、都市伝説的なことばっかり言う」「我が家は共働き、子ども2人の4人家族です。1人目のときはごみ捨てくらいしかしてくれませんでしたが、それでも『俺は家事を手伝っている』と言っていました。2人目が生まれてからはごみ捨てとお風呂掃除と朝の洗い物をしてくれるようになりました。夫はすごくやっている気になっていますが、私からしたら全ての家事の10%程度。あと何人生んだら平等になるの。その前に子どもの方が戦力になりそうです」「母親は子ども中心の生活になるのに対して、夫はいつまでも、自分中心の生活を続けようとしている」あくまで副担当だという雰囲気を出すパパ。たまに夫が育児をやってくれたときに、ここぞとばかりにほめてはみるものの、どうしてこんなに私が気を使わなければならないのかとふと疑問に思うママ…。育児をやらなくはない、多少はやる。でも、その「手伝う」という意識がそもそもおかしいということに気づいて欲しいです!■働き方改革だけじゃ解決しない! 男性の意識改革が最も大事もちろん男性の育児休暇の取得や、労働時間を短くする「働き方改革」も大切ですが、男性の意識改革のほうが大事だと思っている人もたくさんいました。「とにかく早く帰ってきてもらいたい。仕事が終わるように考えながら仕事をこなしてもらいたい。残業することに対して慣れすぎている。本来であれば定時までに全部仕事を終えることができるよう調整しながら動くべき」「独身気分が抜けない。全部わたし任せ。遊ぶ=子どもにテレビ観させて、自分はゴロゴロしながら携帯を触ってもいい時間と思ってる」「なぜ働く男性は帰宅後や休日は好きなことのみやって良い風潮なのか、なぜ働く女性は帰宅後や休日でも食事の用意に家事に育児をしなければいけない風潮なのか。家族のために働いてるのは、男性女性どちらも同じ。小学生でさえ家での役割があるのに、なぜ男性は帰宅さえすれば何をしてもいいだろうと開き直るのか。この風潮が変わりますように……」「夫の育った家の環境をもっと結婚前によく知れば良かった。人間の根っこは変わらないと心底思ったので、あきらめてアテにしません。自分の息子はこうならないように育てようと心がけています」父親としての役割は、"仕事をしてお金を稼ぐことだけ"から変わってきていると感じます。「私は専業主婦ですが、夫が外で働いている時間は妻である私が育児、夫は仕事が終われば2人で家事育児をする時間、そのため不満はありません。家事育児は【手伝う】ものではなく、2人の仕事なので。専業主婦も日中は子どもの相手でほぼ終わり(乳幼児2人で、上の子はもうお昼寝しません)、夫が帰宅するまでに家事育児全て終わるわけではないし、終わらさなければならないわけでもないので、家事の大部分は夫が帰宅後にやってもらっています」こちらの意見のように、共働きかどうかは関係なく家事育児は2人でするものという意識を持たないと状況は変わらなさそうです。■諸外国から見れば日本の女性にも意識改革が必要?意識改革は実は女性側にも必要なこと。どちらかが早く帰って、どちらかは残業するという形ではなく、本来は両親ともに早く帰ってきて家族みんなで食卓を囲めるのが理想です。すでにそんなスタイルが当たり前になっている海外在住の人、または国際結婚したの人からのコメントもありました。「両親共に早く帰宅できるのが一番良いと思う。現在オーストラリア在住(夫は日本人)、幼稚園や学校の送り迎えは男女比5:5で、両親共に夕方までには帰宅しているのが普通。思い返しても、日本の一般的な会社勤めは、両親共に本当にしんどいだけで誰も得しないと常々思う」「私の夫はスウェーデン人です。子育てはきっちりやりますし、それが彼の喜びになっています。現在1歳3ヶ月の息子が1人いて、夫は仕事を定時(4時)で終わらせて帰ってきます。帰宅後は息子と遊んでくれるので、私はその間に夕食を作ります。食事中、息子のフォローは夫がやります。食べ終わったら後片付けは私がやり、夫は息子をお風呂にいれます。そしたら私が授乳、授乳が終わったら夫が寝かしつけます。そうすると息子も8時には寝てくれるので、その後にゆっくり自分の時間を持てるのです。子育てに参加しない男性が信じられないです…」「同じ事を考えていて驚きました。根本の原因は日本人男性がなんやかんやで面倒な子育てから逃げている事だと思います。ヨーロッパ在住ですが、日本は男性の子育てに対する考え方が30年くらい遅れていると思います(同じく女性の意識も)」日本には「お母さんが育児をするもの」と言う風潮が強い傾向にあります。長期出張などの仕事も、母親なら育児放棄で父親なら仕事熱心と正反対に思われたりすることも…。日本はまさにいま過渡期。私たちができることは、少なくとも自分の子どもには「家事育児は2人でするもの」と教えてあげることなのかもしれません。Q.夫の子育てにたいする意識に不満はありますか?アンケート回答数:1983件
2017年11月16日こんにちは。コソダテフルな毎日のちゅいママです。長男(小3)、次男(年長)、三男(年少)の3兄弟の母です。前回の記事でいちばん大変だった3兄弟赤ちゃん時代を振り返りましたところで…。■とにかく夫に早く帰ってきてほしいあらためて今、私がひとつだけ「どうすれば4人目を生みたいと思えますか?」と聞かれたら、「夫が毎日早く帰ってきてくれるようになれば、具体的に言うと17時30分に帰ってきてくれるようになれば生みたいと思えるかもしれない」と答えます。夫に、世のお父さんたちに、もっと早く仕事を終えて家に帰ってきてほしいです!!!三男が保育園に行っていたころ、次男、三男それぞれ預け先が違ったので迎えにいくだけで時間がかかりました。夫がお迎えに行けるなどという選択肢はそもそもないので、毎日私が両方お迎えです。そこからお風呂にいれて、晩ごはんを食べさせて、寝かしつけて、すべてがひとりです。働いても働かなくても状況は一緒。結局育児、家事は全部私の仕事でした。だって、夫がそもそも家にいないのですから。頑張ってくれている夫には申し訳ないけど、いい加減にしてよって思ってる奥さん、いっっっぱいいると思います。ひとりで頑張ってるお母さん、いっっっっぱいいると思います。ひとりでやらざるを得ないから鍛えているうちに、ひとりでなんでも出来るようになっちゃって、「夫なんて留守で元気がいちばんいい!」と鋼の女化した奥さん、いっぱいいると思います。そんなに夜遅くまで働かなくちゃダメ?! 夜遅くまで何をそんなにしないといけないの!?お願いだからはやく帰ってきてよ。誰かが帰れないと帰れない雰囲気なんだったらいっそのこと会社の鍵を18時に鍵閉めてほしい!保育園も必要。待機児童も解決してほしい。幼児教育だってそりゃ無償化できるんならしてほしいですよ。でも、子育てのパートナーである夫にももっとはやく家に帰って来られるように、今の働き方、なんとかなりませんかね?お給料は減らさずに、もっと早く家に帰れるようになりません?男性の働き方改革をもっと推し進めてほしいです。だけれども、これについて夫から言われたんです。■夫に言われた衝撃のホンネ「夕方17時30分に帰れるようになったとしても、家にまっすぐ帰る男がどれだけいるかなぁ?」衝撃でした。いやいや、そりゃ帰るでしょうよ!! 家で奥さんと子どもが待ってるんですから。「頭ではそうするべきだって分かっていても、あえて帰ろうとしない男性だって一定数いるはず。仕事から帰って子どものお風呂入れてご飯食べさせて皿洗って寝かしつけて・・正直しんどいもん。子ども相手だから思い通りいかないし、家事なんて喜んでしたいものでもないし。なにかしら理由つけて忙しいフリして帰ろうとしない人だっていっぱいいると思うけど。」そ…そんな!!そんなひどい話ないでしょう!? と思ったのですが、冷静になって考えてみたら…男性のリアルな本音でもあると思います。仮に私が男だったとしても仕事から帰って子どもと20分ぐらい顔を合わせていちばんかわいい瞬間だけ味わったら、あとはもうすんなり寝てほしいですもん。早く帰ろうと思えば帰れるのにあえて仕事をしていたい(すでにそうしてる)お父さん。なぜなら子育てのほうが仕事より大変だからです。となると働き方改革を進めても効果があるのかどうか怪しくなってきました。■ママの負担は「夫の働き改革」だけでは解消されない働き方の改革だけでなく、日本の男性の家事育児に携わる意識を変えていかなければいけないような気がします。日本はどうしてこうも子育て=お母さんのイメージが強すぎるんでしょうか。お父さんの影が全然ありません。男性の子育てにたいする意識は子どもを持ってから急に培おうとするものでなく、子どもを持つずっと前から根付かせていかなければ、帰宅時間を早めたところであまり意味がないような気がします。たーだーし、それがいつになればその意識が浸透するのかを考えると果てしなく気が遠くなります。いつか根付く時が来るのでしょうか。今はまだ想像がつかなさすぎて…。いったい日本のお母さんはいつまでひとりで頑張らないといけないのかなと、気が遠くなります。
2017年11月09日ウーマンエキサイトをご覧の皆さん、こんにちは。コソダテフルな毎日のちゅいママです。長男(小3)、次男(年長)、三男(年少)3兄弟の母です。■理想的な子育てのカタチとは?この少子高齢化ってどうやったら改善すると思います?(突然すぎるわ!!)いや、この間ニュースを見ながら夫と話してたんです。どうすればこの少子化に歯止めをかけれるのかって(真面目か)。お金がもらえると生もうと思う人が増えますかね? 保育園がもっと増えたら? 子どもを育てながらもキャリアを積むことができるなら?私には既に3人の子どもがいるので少し違ってくるかもしれませんが、仮に「どうすれば4人目の子どもを生もうと思いますか?」と聞かれたとします。それに正直に答えるとするならばこうです。「つわりが全くなくて、未修園児の上の子を幼稚園なり保育園に預けることができて、出産が無痛で、産んだあとは24時間サポートしてくれる人がいて、保育園にも難なく入れて、仕事もできて、子どもがグズってもすみませんすみませんと肩身の少ない思いをしないで済む寛容な社会の中で、小・中・高・大まで十分育てられるだけのお金があったら生みたいと思います!!」私にはとてもじゃないけど、4人目を生む体力も気力もありません。もうおなかいっぱいです。今、若い人たちの間では子育てにたいしてあまり良いイメージがないそうです。もしかしたら…その要因は私たち現役子育て世代にあるのかもしれません…。子育て真っ最中の私たちが、子どもを育てるってこんなに素晴らしいよ! こんなに楽しいよ! と伝えるよりも、「大変」「しんどい」「忙しい」そんなイメージばかり発信してしまっているせいなのかもしれません。では、わが子の赤ちゃん時代を振り替えってみたとき、真っ先に思い浮かぶ思い出は何ですか?■ひとりで頑張るお母さんが多すぎる思い出は美化されると言いますが、私の場合、わが子が赤ちゃんだった頃を思い出してみて真っ先に思い浮かぶのは、いつもひとりで孤軍奮闘していた姿です。美化されるどころか時間が経てば経つほど美しい部分を思い出せなくなっています。泣きじゃくる三男を床に転がして次男にパジャマを着せ、裸のまま脱衣所で三男に授乳する姿。背中に三男をおんぶし、足元には泣き崩れる次男をからませながら、晩御飯を作る姿。布団に置けば起きてしまう三男を抱えながら、寝息をたてる長男次男を眺め、真っ暗な部屋でどうしようもなく座っていた姿。そしてどのシーンにも夫の姿はありません。きっと日々の生活の中にはかわい姿、楽しい思い出いっぱいあったと思うんです。でも、たった数年前のことなのに、長男、次男、三男とも思い出す記憶はどれもみなしんどかった思い出ばっかり。かわいい盛りであるはずの時期が黒い記憶で埋められていること自体が、そもそも悲しいことだと思いませんか?少し前におむつメーカーのネットCMが炎上した件がありました。(赤ちゃんのお世話に孤軍奮闘するお母さんを写し出し、「今はしんどいかもしれないけれど、いつかきっと素敵な思い出になるよ」的なメッセージを込められたCMでした)フラットな立場から見れば、「だよねだよね。いつかきっと素敵な思い出になるよね!」と違和感もなく受け入れられるものだったと思うのですが、母親がひとりで赤ちゃんのお世話に一生懸命になってる姿を見て自分の思い出と重ね合わせて辛くなったり、当時を思い出してしんどくなってしまった人もたくさんいたようです。この反応が今の子育て世代の本音を表しているように思います。ひとりで頑張るお母さんが多すぎます。当時の私がいつも望んでいたことがあります。■「こっちが泣きたいよ…」自己嫌悪の日々「家の中にもうひとり大人がいてほしい」でした。切実な願いでした。自由な時間が欲しいでもなく、ゆっくり寝たいでもありません。とにかく家の中に私以外の大人にいてほしかったんです。そりゃもちろん夫にそばにいてほしいですよ。でも仕事で家にいないんですもの。こうなったら友達でも、義理の母でも、なんなら隣のおばさんでもいい。私と子どもっきりの密室だと息が詰まるんです。自分の感情がコントロールできなくて、歯止めが効かなくなってしまうんです。やめたいと思っても止められないんです。小さな子どもに向かってヒステリーに怒鳴ってしまう自分が嫌でしょうがありませんでした。特に次男2歳~3歳、三男0歳~1歳の時なんてほんっっっと~~~に修羅の家状態で、何をするにも一筋縄に行かず、2人3人同時に泣かれた時にはこっちが泣きたくなりました。私の場合は転勤族だったので近くに頼れる両親もいませんし、夫はとにかく帰りが遅くて23時過ぎて帰ってくるなんて当たり前でした。おまけに専業主婦なので24時間365日みっちり子どもと一緒です。私は途中から働きだしましたが、はっきり言って専業主婦のほうがよっぽどきついです。子どもとずっと一緒な上に、夫にたいしては「外で働いてくれてるんだから、疲れてるんだから…」という妙な遠慮まで抱えてしまい、自らより厳しい環境で頑張ろうとしていました。子どものかわいさも、子育ての楽しさも経験してる私でさえも、真っ先に思い浮かぶのがこんなことばかりなのですから、子どもを持っていない若い人たちが、漠然と子育てにたいして不安を抱くのも無理がないという気もします。↓後編につづきます(最後のページで、ワンオペ育児についての読者アンケートを実施中!)
2017年11月02日ウーマンエキサイトをご覧のみなさん、こんにちは。tomekkoです。急に涼しくなってきましたね。寒暖差で親子ともども風邪を引いたりしていませんか?今回は、この急な寒さで鼻を垂らしている子どもたちを見ていて思い出した、子育ての洗礼について書きたいと思います。■これぞ保育園児あるある! 保育園児の洗礼長男は1歳で保育園に入園しました。当時は私は時短正社員として復帰したばかりでしたので、母子ともども慣れない環境に悪戦苦闘。毎日戦争でした。そして入園して1ヶ月…そろそろ疲れが出てくる頃の大型連休で、典型的な保育園児の洗礼を受けることになったのです。そう、まだ免疫が不十分な子どもが持ち帰る、菌、菌、菌…!!幸い長男は丈夫で、発熱なども少ない方ではありましたが、連休前に鼻水・咳を伴い発熱。私は復帰早々会社に行けないワーママあるあるを早速経験しました。長男の熱もすぐ下がり、2日程度で回復したので、連休も遊びに行けるかな、とホッとしたのですが…。大変なのはその後!! 免疫がないのは子どもだけじゃなかったんですよねー!!大人の私も、慣れない新生活の疲れに加えて顔面に噴射されるクシャミ…。うつらないわけがない!!さらには頼みの綱の夫までも看病疲れでダウン。なんと大型連休中に、夫婦揃って高熱を出してしまったのです…!!■夫婦そろって風邪でダウン… 子どもの面倒はどうする?我が家は両家の実家も離れており、当時はどちらの親もまだ仕事をしていたので、今日明日でいきなりヘルプ! というわけにもいきませんでした。結局頼れる場がどこにもないまま、夫婦交代でフラフラしながら元気な子どもの相手をして連休を乗り切る、という地獄を見たのです…。そんな経験から、保育園に入ってるかどうかに関わらず、幼子を抱えるワンオペ家庭に一言アドバイスを。いざという時の頼れる場所は事前に確保しておくべし!!保育園も、年中無休ではない園の方が多いですよね。日祝などお休みの場合は頼れません。私の場合、友人家庭なども検討しましたが連休中なので用事もあるだろうし悪いな…。また、まだ保菌者な病み上がりの子を預かってくれというのは言いづらいな…。と躊躇(ちゅうちょ)しました。そんな時にあったらよかったなーと思うのは、休日を問わず、家まで来てくれる地域のファミサポさんやベビーシッターさん。当然ですが事前登録や面談が必要で、今日いきなり必要なのでお願いします! は無理です。こういったよりどころを手間を惜しまず用意しておくと、本当に困った時に助かりますよ。もちろん、親も子も元気な時にこそ、やっておきましょう!
2017年09月26日こんにちは! 3兄弟を育てながら、毎日必死に生きているママライター土屋菜々です。これまでに3人を出産してきた私ですが、里帰り出産はしたことがありません。2017年3月31日に三男を出産したときも、里帰りはしないでなんとか乗り切りました。里帰りをしない出産は特に上の子がいる場合、“事前準備”がとても重要です。そこで今回は、2011年・13年・17年生まれの3兄弟を出産するとき、里帰りをせずに乗り切ってきた体験談から、“準備したほうがよいこと”を中心にご紹介します。私が里帰り出産しなかった理由冒頭でもお話しましたが、私は里帰り出産をしたことがありません。子どもたちは3人とも同じ個人クリニックで出産をしているのですが、1人目のときはクリニックがベランダから見えるマンション住まい。里帰りをしたら逆に遠くなってしまうため、産後も自宅で過ごしました。2人目3人目のときには、クリニックまで車で40分弱の現在の自宅から、出産時は車でクリニックに行き、産後も自宅へ帰宅しています。【理由その1】実家が同じ都内で両親も働いている里帰りをしなかった理由には、実家が同じ東京都内にあることも大きかったと思います。1人目のときには、実家と自宅は電車で40〜50分ほどの距離。2人目3人目は電車とバスを乗り継ぐため1時間20分ほどかかってしまいますが、飛行機や新幹線の距離ではなく、緊急事態が起これば来てもらえる距離にあります。また、子どもの祖父母である両親がまだ現役で働いていることもあり、里帰りしても日中は結局子どもと二人きり。自宅にいるのと変わらないなら行っても仕方ないと1人目のときから里帰りは考えませんでした。【理由その2】パパである夫と一緒に子育てしたかったもっとも大きな理由が“夫と一緒に子育てしたかった”からです。夫は会社員で、育休が取得できるような環境ではないため、仕事には行っていましたが、それでも朝と夜一緒に子どもと過ごす時間がもてたことはよかったと今も思っています。何より、私自身が一番頼れる存在の夫の近くにいたかったというのもありました。【理由その3】幼稚園に預けられたから3人目のときのみですが、上の子を2人とも幼稚園に預けられたことも大きな理由です。赤ちゃんと2人で過ごすのはまったく問題ないのですが、上の子が1日家にいるのは地獄絵図。長期休暇中も預かり保育がある幼稚園で、入園式前から年少さんも受け入れてくれるありがたい園だったため、送迎を夫や友人、仕事がおやすみの日の母に頼み、産後直後を乗り切りました。里帰り出産しないで乗り切る準備とは?里帰り出産をしないで乗り切るためには、事前準備が肝心です。それぞれどんな準備がしてあるといいのかをまとめてみました。なかには、3人目の出産時に用意しておかなくて大変な思いをした経験からピックアップしているものもあるので、しっかりチェックしておくことをおすすめします!【里帰り出産しないで乗り切る準備1】食事掃除はしなくても生きていけますが食事はとらないと倒れてしまいます。特に、母乳育児をしていると、ひたすらお腹が空くので食事の準備はしっかりしておいたほうがいいです。<おすすめの食事準備>・レンジで温めるだけで食べられる食材の確保→冷凍食品(焼きそば・ラーメン・チャーハン・ピラフ・グラタンなど)・手作り派さんはおかずを大量に作り、冷凍保存→肉団子(鶏・豚・合い挽きなど/加熱味つけなし)・ハンバーグ(加熱後)・ロールキャベツ(加熱後)・煮物など・レトルト食品→特にカレー、パスタソースがあると便利・冷凍うどん→乾麺よりも冷凍うどんのほうが茹で汁を捨てるなどの処理がいらない分お手軽・お米→産後直後でもお米を研ぐくらいはできるので、お米の確保は大切(冷凍ごはんのストックがあるとなおよし)3人目出産のとき、必要だとわかっていたのに準備を疎かにしていたため、冷凍うどんとお米しか準備していませんでした。結果、産後に「ごはん作りしんどい…」となった私は、「出産祝い何がいい?」と聞いてきてくれた友人に「食べ物を…。食べ物をください!」とお願いをする羽目に…。機転をきかせた友人が、段ボールいっぱいのレトルト食品や手軽に食べられるものを送ってくれたおかげでなんとか乗り切れました。とにかく食べ物の確保は重要です。【里帰り出産しないで乗り切る準備2】家事体制家事体制を整えておくと、掃除や洗濯など後回しにしてもいいけど、やっておきたいこともスムーズに回ります。特に、それまであまり家事をしてこなかったパパの場合、産後すぐからママが動くことになってしまうので、パパでもできるようになっておいてもらうととてもラクになります。・掃除→“掃除機をかける”ただそれだけのことが億劫になってできなくなるのが産後のリアルです。特に問題なく退院していれば多少起きて掃除機をかけるくらいは不可能ではありませんが、気力の問題で「できない」と思っていたほうがいいので、夫や上の子にお願いできるよう、産前からお手伝いしてもらうのがおすすめです。・洗濯→「洗濯機を回すくらいカンタン」と思っている方もたくさんいますが、どこに洗剤を入れてどう干してどこにしまうのか、までは把握していないパパも意外と多いです。そこまで把握してはじめて“洗濯”は終了する、ということからまずは教えていきましょう。事前に伝えられなかったときには、図に描くなどで洗濯機をきちんと使えるようにしておくのがいいですよ。また、退院後は洗濯機を回すのはママもできます。でも、干すのは立っている時間も長く、上のほうに手を伸ばすのがつらくなります。できるだけ干すのはお願いしたほうがいいので、干し方を教えるかママとは違う干し方になっていても目をつぶるように心を鍛えておくと気持ちもラクになります。我が家では、掃除はパパも得意で、今自宅にある洗濯機は回したことがありませんでしたが、一人暮らしの経験があったため、やってみればスムーズにできるようになっていました。その点、とても助かったな、と思います。【里帰り出産しないで乗り切る準備3】買い物買い物にはしばらく行けなくなります。基本的には、ネットショッピングか誰かに買ってきてもらう生活になると考えておきましょう。普段ネットショッピングを利用していないのであれば、登録をして一度試しに買ってみておくと安心です。ママが動けるようになってくると、赤ちゃんを家で誰かに見てもらっている間にサッと買い物をしに行くこともできますが、動くと疲れもドッと出てくるため、できるだけネットショッピングで済ませるのがおすすめですよ。【里帰り出産しないで乗り切る準備4】上の子の預け先や遊び先の確保食べ物の確保の次に大切なのが、上の子がいる場合の預け先や遊び先の確保です。上の子どもの年齢にもよりますが、乳児〜幼児期であれば日中ずっと家にいられるのはつらいものがあるため、保育園や幼稚園、お友だちのおうちなどどこかに行っていてくれる場所を確保しておくようにしましょう。一時保育やファミリーサポートなど、利用できるものは自治体によってさまざまなので、出産前に調べて予約などをしておくと安心です。2人目のときには、長男は2歳で保育園に入っていなかったため、一時保育に登録して、いつ生まれるかわからないけど、予約できる日数目一杯取っておきました。当時は夫が海外単身赴任中だったため、送迎はファミリーサポートでお願いして、お金はかかりましたがゆっくり休めて助かったことを覚えています。3人目のときは、先ほど書いたように、幼稚園の預かり保育に2人を行かせ、朝は主人が送り、帰りはお願いできる誰かにお迎えをしてもらって過ごしました。【里帰り出産しないで乗り切る準備5】「何かあったときは頼らせてほしい」と周囲に伝えておく友人や近所の方、上の子のママ友など周囲の方に「何かあったら頼らせてね」と伝えておくことも大切な準備のひとつです。実際に頼るかどうかは別として、一言伝えておき「いいよ、何かあったら言ってね」と言ってもらえるだけでも安心して過ごすことができます。頼れる先はいくつも確保しておくことのがおすすめです。私が里帰りしないで乗り切れたのは◯◯のおかげ里帰りをしないで乗り切れたのは、“周囲の方の協力のおかげ”だと思っています。長男のときには、あまり人に頼れず主人の帰宅を首を長くして待っていましたが、2人目のときは利用できる制度をめいっぱい使って、3人目になると頼れるものはすべて頼ると言わんばかりに、近所の方から友人まで「助けて!」「お願い!」と頼らせていただきました。また、夫にも頑張ってもらいました。幼稚園の送迎はもちろん、入院中は子どものお弁当まで作ってくれ、産後の1週間健診や、その後体重の増えが悪く再健診になったため三男の体重測定で病院へ行ったときにも、午前休を取って車を出してくれました。はじめは遠慮して「お願い」と言えなかったのですが、来てくれるとわかって喜んでいたら「早く言えばいいのに」と言われ、「そうか、お願い! って頼ればよかったのか」と気が付きました。私は3度の出産を経て、「人に頼ること」を覚え、人として成長できたように感じています。■次男の入園式/幼稚園の保護者会にも参加!三男が生まれたのは3月31日。次男の入園式は4月10日でした。退院はしていたので、入園式には出席できるものの、三男はまだ生後10日。連れ出すのは可哀想だったため、近所の方に入園式に出かける数時間見ていてもらいました。また、その後年長・長男、年少次・男それぞれの保護者会が別日にあり、年長保護者会の日は母に仕事を休んでもらい、年少保護者会の日には育休中の友人に来てもらって1人で出席をしました。たくさんの方の協力があって、上の子の母としての役目もなんとか果たせたのです。里帰り出産しない方へ…里帰り出産しないでも、まだ小さい上の子がいても、産後をなんとか乗り切ることはできます。ただ、ママの身体はしんどくなることも多いです。実際、私も3人目の産後1週間以内に動き回りすぎて腹痛で動けなくなったことがあります。それでもなんとか乗り切れたと感じているのは、周りの助けを借りるために「助けて!」「お願い!」が言えたためだと思っています。まずは、パパに「お願い」をしてみましょう。それでは手が足りないときには、自治体の制度を利用したり、友人や近所の方に「助けて!」と伝えたりして、手伝ってもらえるようにお願いしてみてください。「里帰りしないんだから、全部自分でやらなきゃ」と気負う必要はまったくありません。むしろ、「里帰りしないのだから周りに甘えよう」と思って過ごすことをおすすめします。そのための準備として、頼れる先を確保しておくことはとても大切ですよ。「ありがとう」という感謝の気持ちは忘れずに、里帰り出産しないで過ごす日々を乗り切れるよう、頑張ってくださいね。
2017年07月14日たったひとりで家事、育児に追われ、疲れた、辛い、イライラするという方もいるのではないでしょうか。ワンオペ育児で辛い思いをしているママたちに、その乗り切り方のアイデアをご紹介します。ワンオペ育児とはワンオペとは、「ワンオぺレーション」つまり「ひとり勤務・ひとり稼働」という意味で、、大手飲食チェーン店などが深夜など人手の足りない時間に休憩なしで一人シフトの体制で長時間の業務を行わせていたことが問題となり、広く知られるようになりました。今、家庭内でも、この「ワンオペ」が問題視されています。夫が単身赴任や仕事などで家にいる時間が少ない場合、あるいはシングル世帯の場合など、ひとりで家事と育児をこなし、仕事のある方は仕事も含め、すべてをひとりでこなさなければいけない育児環境を「ワンオペ育児」と呼ばれるようになりました。 核家族化も進み、実家や夫方の両親と離れて暮らしているケースも。困ったことやお願いしたいことがあっても、遠くから呼び寄せるとなると、頻繁にお願いするは無理なので、必然的にママひとりに育児の負担がかかってしまいます。 共働きのママの辛いワンオペ育児の現実とは外で仕事をしている共働きのワンオペ育児の方には、こんなに辛い現実があります。 朝早くからお弁当や朝ごはんの用意をし、子どもの準備と出勤前の自分の準備をします。 時には子どもがぐずって思うように進まない日もあるでしょう。そんな日はイライラを募らせながら子どもを保育園や学校へ送り出し、職場へ急いで向かいます。 ここまでで、すでにひと仕事を終えたくらいのエネルギーを使っていますので、とても疲れた気持ちになります。そして、気持ちに余裕がないと仕事でミスも多くなって、辛い気持ちはさらに強くなります。 また、子どもが病気になって迎えに行かなくてはならないとき、すぐに行けないことも…。他に頼れる人がいなければ、ひとりですべてを抱え込むことになりますので、気を遣うばかりです。 「今日は何事もなく一日が終わった」と思える日の方が少ないかもしれません。 仕事が終わるとすぐに保育園のお迎えや子どもの帰宅、買い物や洗濯物の取り入れ、夕飯の支度などが始まります。子どもが小さければ、お風呂の用意や入浴もすべてひとりで行わなければなりません。 疲れた体をフル回転させ、イライラする気持ちを抑えながらも、用事を一つひとつこなしていきます。 子どもが眠ってからも片づけや保育園の準備、学校の提出物など、やることは山のようにあります。このように、時間に追われる日々が毎日続くのです。寝不足は続き、疲れた体を休める時間がありませんので、病気に罹りやすくなってしまうことも。これは一例ですが、実際はこれ以上ハードなワンオペ育児をしている方もいるでしょう。 専業主婦の辛いワンオペ育児の現実とは 専業主婦は、仕事をしていないので基本は子どもを保育園に預けられません。幼稚園の年齢になるまでは、家で一緒に過ごす必要があります。子どもとは離れずに、休みのない育児環境が続きます。 乳児であれば、夜中も母乳やミルクの時間があり、少し寝ては起きての繰り返しで睡眠不足が続きます。 日中も、疲れた体でオムツ替えや泣いている赤ちゃんを抱っこ、母乳やミルクを飲ませるなど、やることはたくさんあります。育児に休みはありません。 1、2歳になっても一緒に家で過ごすので、公園へ連れていくことも大事なルーチンになります。親子ですのでワガママが出やすく、イヤイヤ期には親がイライラしてしまうこともあります。 子どもがいつも一緒にいると子育てに時間を取られ、合間に家事を進めようと思っても、思うように進まないこともあります。子ども中心に時間を使っていますので、自分の時間がほとんどありません。また、子どもと二人きりの生活が続くと、社会や世の中から遮断されたような閉塞感を感じるかもしれません。 これも一例ですが、専業主婦の場合、子どもとずっと一緒にいなければいけないこと自体がストレスの元になります。 共通の辛い現実 もし、ワンオペ育児中に病気になったら、家事、育児は誰がやってくれるのでしょうか。頼れる人がいない場合は、どうればよいのでしょうか。病院に行くこともはばかられます。毎日やらなければいけない家事や仕事に追われ、気持ちが落ち着かず心の余裕も持てなくなってしまいます。 また、自分ひとりのワンオペ育児となると、子育ての責任をひとりで背負い、相談する相手もなくさまざまな決断をひとりで決めなければならず、その責任感も多大なストレスとなります。 ワンオペ育児を乗り切るための5つのポイント ■1.「家事は手を抜こう完璧でなくてもよい」くらいの気持ちの余裕例えば食事の準備。いまは栄養価の高いものがたくさん売っていますので、出来合いのお惣菜または簡単な手抜き料理でもいいと思うようにしましょう。 毎日、凝った料理をつくる方がよい育児なのではなく、親が笑顔で子どもと向き合えることが大切です。疲れたと思ったら手抜き料理でもオッケーにしましょう。 また、掃除や洗濯も毎日しっかりやろうと思わずに、間に合う程度にやっておけば大丈夫だと思うようにします。そうすると、気持ちが楽になって時間にも余裕が生まれます。 ■2.交流の場を持つ愚痴を言ったり、仲間と共感すると気持ちがスッキリします。ママ友やブログ、SNSでの交流、職場の人に話すなど、誰かに気持ちを伝えるようにすると、気持ちの整理ができます。 ■3.自分の時間を必ずつくる子どもが保育園や学校へ行っているのであれば、自分の時間を楽しめる日をつくりましょう。 とはいえ、有給はすべて子どもの病欠に使ってしまってそれどころではない、というママも少なくないと思います。 パパにも休みを取ってもって、自分の時間を持てたらいいですね。ストレスを溜めてしまう前に、しっかりとリフレッシュできる日をつくりましょう。 ■4.身近な人に助けてもらう。誰かに相談する頼れる人が身近にいる場合は、積極的に手伝いをお願いしましょう。1、2時間だけでも子どもを預かってもらうだけで、気持ちに余裕を持てるようになります。 しかも、子どもはいろいろな人と関わり、さまざまな経験を増やせます。ママ以外の人と関わると、いままで知らなかった遊びに出会い、違う刺激を楽しむことや我慢することなど、たくさん学べます。子どもにとっても、よいことは多いのです。 もちろん、旦那さんがいる場合は頼るべき人物ナンバーワンは旦那さんになります。パパと相談し勤務時間や場合によっては勤務場所を会社に相談してもらうなどもできるでしょう。 親族が遠くに住んでいる、という場合はインターネットでビデオ会話もできます。頻繁に連絡をとると、おじいちゃん、おばあちゃんも喜ぶかもしれませんね。 もし、身近に誰も頼れる人がいない、という場合は市区町村の役所へ聞いてみるとよいでしょう。 いきなりワンオペ育児の不安を伝えるのも気がひけると思いますので、育児サークルを聞いてみたり、緊急時の預け先や連絡先などを聞いておくと安心に繋がると思います。 ■5.疲れすぎる前に対処する疲れすぎやイライラが溜まると、気持ちに余裕が持てなくなります。判断力も鈍り、本来の自分とは違う自分になってしまうこともあるでしょう。 ワンオペ育児で辛い思いをして追いつめられないように、ママは自覚をもって対処することが大切です。笑顔のママでいられるように…筆者もワンオペ育児経験者ですが、幸いにも実父母と同居することで救われ、辛さから解放されました。 赤ちゃんはママひとりだけで育てるものではなく、社会全体で育てるものだという認識が高まっています。お母さんが強いストレスを感じている場合は、ひとりで抱え込まないで積極的に助けを求めるようにしましょう。母親として、育児の助けを求めることは、決して恥ずべきことではありません。 気持ちに余裕を持ち、子どもにいつでも笑顔を見せられるような素敵なママでいたいものですね。
2017年06月18日こんにちは、歯科衛生士の鈴木ハナコです。今日もワンオペ育児がんばってます!同志のみなさまいかがお過ごしですか?ワンオペ育児で交代要員がいないと、子どもの不調もさることながら自分自身の体調にも悩まされますよね。中でも一番避けたいのはインフルエンザ!実は私も、予防接種をしていたにも関わらずかかりまして、大変な目に遭いました。今回は手洗いうがいなどの基本的な病気予防に加えて気軽にできる予防法を紹介します。●普段の予防法に一工夫、インフルエンザは歯磨きで予防する!手洗いうがいが基本のインフルエンザ予防ですが、流行期にはさらに一工夫していつもより丁寧に歯磨きをしましょう。口の中にはインフルエンザのような悪質なウイルスが体内に入るのを手助けする細菌がたくさんいるので、口の中の清潔を保つことは風邪やインフルエンザにきちんと対抗できる体づくりの一助 になると言えそうです。日々育児に追われ無理をしがちなママは免疫力も弱りがち。手洗いうがいに加えて歯磨きに力を入れるだけなら簡単にトライできますよ。『インフルエンザや風邪の予防には朝の歯磨きが大切です。夜のうちに増えた細菌を一掃してしまいましょう。舌ブラシという舌を磨くのに適したブラシを使うのもいいですよ』(東京都/20代女性/歯科衛生士)●効果的な歯磨き方法歯磨きはインフルエンザ予防に効果がありますが、テキトーに磨いているだけでは効果が薄れてしまいます。コツは細かく小刻みに!鉛筆を握るように持った歯ブラシを細かく小刻みに動かしながら一歯ずつ磨いていくのがベスト 。歯ブラシの他にもフロスなどを使うとより高い清掃効果が得られます。『自分自身の歯磨きを見つめ直す機会はそうそうあるものではありませんよね。ご自身が歯科検診を受けられる際には、歯科衛生士に気軽に歯磨きの相談もしてみてください。最近では妊娠時の歯科検診で歯磨き指導を受けられる方もいて、ママたちの歯への意識の高さに感心します』(東京都/30代女性/歯科衛生士)----------風邪やインフルエンザなどの流行を歯磨きで阻止しようという動きは、集団生活を余儀なくされる避難所での暮らしなどでも試みられており、実際に被災地支援として歯ブラシを送ったり配ったりする歯科関係者の姿も多く見られました。忙しいママでも普段の歯磨きにちょっぴり力を入れるだけ!という予防法なら、簡単にトライできそうですね。ぜひお試しください。●監修・文/歯科衛生士・鈴木ハナコ●モデル/貴子(優くん、綾ちゃん)
2017年03月14日こんにちは、佐原チハルです。ブラックバイトの就業形態として有名になった“ワンオペ”という言葉。こうしたニュースに対しては、「こんな働き方させられてるなんて酷い!」「倒れても当然」などの声が寄せられることも多いです。その一方で、なかなか理解されずにいるのが“ワンオペ育児”。今回は“ワンオペ育児”の苦労と、その解決方法について紹介してみたいと思います。●“ワンオペ育児”って?ワンオペは、ワンオペレーションの略。ワンオペレーションとは、たった一人で、あらゆる工程で必要な作業を行うことです。“ブラックバイト”の問題では、たとえば深夜などの時間帯に一人でシフトに入り、全ての作業をその一人が行なう というような状況を示す言葉として使われています。その育児バージョンが“ワンオペ育児”という言葉。育児にまつわるさまざまなタスクを、(多くの場合はママが)一人で行わなければいけない環境に陥っているという状態を示した言葉です。●ワンオペ育児に苦しむママたちの声『夫も仕事が大変なのはわかってるけど、「夫には睡眠時間がある」「夫には休日に休む時間がある」と思うと、なんで私ばっかりこんなに大変なんだろうって思う。寝てないのも、休日に家事育児してるのも私だけ。おかしい』(1歳の子のママ)『共働きなのに、何かあってお迎えに行くのも、仕事を休むのも私。夫は休日遊んでいるだけ。本当に腹が立つ』(1歳と3歳の子のママ)『もういろいろ無理。平日は睡眠時間削って、休日も平日のための準備とかたまった家事とかで潰れることが多くて、休む暇がない。時短とかいろいろしても追いつかない。夫に「少しは手伝って」って言っても、言ったときだけやってすぐやらなくなる。お金以外の意味で夫がいる必要性がない』(2歳の子のママ)「自分にはパートナーとしての夫がいるはずなのに、その役割を果たしてくれない」ことへのストレスはやはり高いですよね。またワンオペ育児の苦労は、「もっと頑張る」というような方向では解決しない ということもよく伝わってきます。もうすでに、十分すぎるほどに、ママたちは頑張っているのです。●ワンオペ育児、どうやって解決する?ワンオペ育児を解決するには、ワンオペ状態をなくす以外に方法はありません。「できてりゃ苦労しないよ!」と思うでしょうが、「するしかない」と腹をくくる必要に、私たちはもう迫られているのではないでしょうか。もちろんワンオペ育児は“ママの意識”の問題ではありません。ママが腹をくくってみたところで、それで解決する話でもありません。けれど、ママ以外のみんなが腹をくくったとしたら どうでしょうか。『牛丼屋だってワンオペじゃ無理って、もうみんな知ってる。それなのに、仕事して家事して育児して……ってママがワンオペをできて当たり前って思われてるのはおかしい。無理に決まってるって、なんでみんなわからないんだろう』(3歳の子のママ)ワンオペ育児について「それくらいどこの母親もやってる」「ママなら普通にやるでしょ」というパパは近くにいませんか?上司や会社の人たちはどうでしょうか。●“夫の協力をすぐには得られないママ”は、結局どうしたらいいの?あらゆる手段を使って、一人でまわす状態を回避しましょう。●人手を増やす私たちが“頼っていい”のは、夫や実家だけではありません。家事代行 や家事援助サービス を頼んでみましょう。行政によっては、ホームページでそうしたサービス情報について載せていることもあります。チェックしてみましょう。●道具で解決するロボット掃除機や食器洗い乾燥機、乾燥機付き洗濯機などを導入しましょう。これらの道具を導入しても、手間が完全になくなるわけではありません。けれど、「作業がこれだけで済む」というだけでずいぶんと楽になれますよ。●家事をやめる人手も時間もないのですから、仕事量を減らすしかありません。ワンオペが問題視されていた飲食店では、深夜営業をやめた店舗もあったそうです。育児タスクにはやめることが難しいものも多いですから、まずは削れる家事を削りましょう。掃除の頻度を減らす、レトルトや冷凍食品を取り入れるなどさまざまありますが、“削っても罪悪感が募らない”ものを探してください。ワンオペ状態を回避することで、必要経費が増えたり、一時的に家の中が荒れたように思われたりすることもあるでしょう。そのことで夫婦間でもトラブルが起きる かもしれません。けれど、これはきっと必要なこと。ママだけが我慢して負担している状態よりもマシなはずです。夫婦間でのトラブルは、話し合いのチャンス。乗り越えていきましょう。●ライター/佐原チハル(フリーライター)●モデル/神山みき(れんくん)
2017年01月07日このところ「おむつなし育児」という育児法が話題になっています。多くのママは、「おむつなし」と聞くと、まった全くおむつをしないの? 床や部屋が汚れはしないのかな? などと疑問に思うかもしれません。そこで今回は話題の育児法、「おむつなし育児」について解説、検証してみます。■「おむつなし育児」は、かつては日本でもやっていた「おむつなし育児」は、決して目新しいものではなく、布おむつも紙おむつもなかった時代、当たり前にやっていた方法です。いつのまにか日本では途切れてしまいましたが、今再び注目されています。簡単に言えば、「おむつの中でおしっこやうんちをすることを当たり前にせず、なるべくおむつの外でさせることで、赤ちゃんのうちに排せつの気持ちよさを伝えてあげる方法」です。言い換えれば、「おむつでうんちやおしっこをすると気持ち悪い」という感覚を当たり前にすることだといえます。■おむつをまったくしないわけではありません「おむつなし」とは言っても、普段はおむつをしています。赤ちゃんをよく観察して、おしっこやうんちが出そうかな? というタイミングでおむつを外し、なるべくおまる・トイレなどでさせてあげるのが、おむつなし育児の基本です。とはいえ、何がなんでもおむつなしで! と気合いを入れ過ぎる必要はありません。家ではおまるでしていても、外出時は紙おむつでしてOK! くらいの緩やかな気持ちで取り組むことがポイントです。「おむつを外す」ことが目的ではなく、赤ちゃんの頃から排せつの仕組みや楽しさを親子で共有することが最も大切な目的。そこが、いわゆるトイレトレーニングとは違うところでもあります。歌を歌ったり、掛け声をかけたり、時には遊んでみたりと、コミュニケーションしながら行うのもおすすめです。■ママにとって子育ての自信につながります! 出産してすぐは、赤ちゃんがどうして泣いているのか、何を求めているのかがわからなくて戸惑うママがほとんどです。でも、時間を重ねて赤ちゃんに向き合っていくうちに、だんだんと赤ちゃんの欲求に気付きやすくなっていきます。これと同じように、おむつなし育児を続けていくと、徐々に子ども自身のサインやタイミングが、自然にわかってくるようになるそうです。しかも赤ちゃんは自分の欲求がすぐに満たされるとご機嫌な時間が長くなります。それは、ママにとって育てやすさを感じることにも繋がります。また、排せつ以外の欲求も気付きやすくなることが多く、結果的に子育ての自信に繋がることにもなります。とある国では、生後数ヵ月間は、家の床に赤ちゃんを置いてはいけないという風習があり、赤ちゃんはずっと、スリングのような布の中でママに抱っこされて過ごすそうです。すると、赤ちゃんとママがずっと密着しているため、五感で感じ合うようになり、排せつのタイミングがわかるようになる、という話を聞いたことがあります。おむつなし育児とは、まさにこうした感覚なのでしょうね。■おむつなし育児を実践しているママに聞いてみました!「いつの間にか子どもの排せつのタイミングがわかるようになって、親として自信が持てたような気がします!」(6ヵ月の子のママ)「ずっと便秘がちでしたが、おむつの外に出すほうがたくさん出るようで、便秘も自然に解消できました!」(7ヵ月の子のママ)「以前は布おむつを使っていましたが、だんだんおしっこの量が増え、洗濯が大変になってきたので、おむつなし育児に切り替えました。今では助かっています」(5ヵ月の子のママ)「オムツ代が節約できます! しかもエコですよね」(8ヵ月の子のママ)「トイレでうんちやおしっこをすることに抵抗を感じることがなかったので、トイレトレーニングに苦労せずに済みました」(1歳6ヵ月の子のママ)おむつオムツなし育児とはつまり、赤ちゃんとじっくり丁寧に向き合うこと、そして、親子のコミュニケーションを豊かにするためのひとつの方法だと感じました。軽い気持ちで構わないので、興味がある人はぜひ実践してみてはいかがでしょうか。
2014年09月19日