結婚して3年が過ぎました。オットの希望もあり避妊はやめていました。いつでも妊娠する状態。しかし、妊娠しない。実家の母からは帰省のたびに「早く産め産め」コールが。「不妊治療」という言葉はメディアなどで知っていました。しかし、治療をしようという気にはなれませんでした。結婚して数年経った私たち夫婦に子どもがいないという話になると、同情されたり、気まずい雰囲気になったりする時がありました。冗談まじりにもっと頑張れと応援されたり、妊娠に効果的なアドバイスをいただくこともありました。もちろん不妊治療を勧められることもありました。できなくても大丈夫よと励まされ、夫婦二人でも楽しむための人生のコツを伝授されることもありました。私にはそれらのすべてが、「子どもがいないとダメ」だと言われているように聞こえました。結婚したら次は子ども。それが定番の流れ。それが幸せな人生。当たり前でしょと言わんばかりの周囲の無意識の態度がどうも腑に落ちませんでした。パートで働きだした職場の宴会で、酔っぱらった男性上司に子どもがいかに素晴らしいかをねちっこく語られ、そんな素晴らしい存在を産まないなんてダメダメ! 的なお説教をされたこともありました。半笑いで対応しながら、え? 私ダメなの!? と頭の片隅でボーっと考えていました。(その上司とは説教後、表面上の付き合いだけに徹しました(笑)。)たしかに子どもは素晴らしい。子どもがいることはひとつの幸せ。自分の人生が「子どもがいること」でしか幸せじゃないとしたら、それは悲しい。子どもがいるいないで人生が幸せかは決まらない、そう思っていました。今でも思っています。幸せかどうかは結局はその人の生き方次第。子どもは人生の何分の一かを共に過ごし、子育てという体験をさせてもらう相手であって、親の一部でも所有物でもありません。ある年齢に達したら、彼らはそれぞれの人生を歩いていくでしょう。子育てという貴重な体験はとても素晴らしいものだろうけれど、人生においての素晴らしい体験はそれだけではなく、もし今回の人生で子どもを持たなかったとしても、きっとこの世に生まれてきた別の役割があるのではないでしょうか。そんなことを考えていたので、不妊治療してまで産みたいとは思いませんでした。積極的に子どもを「作る」ための治療は、自分の今の人生を否定するような気がしたのです。自然に妊娠したなら育てるし、できなければできないで2人の生活でイイと思っていました。夫婦での生活はとても幸せだったのですから。私、今でも十分幸せなんですけど? 産まないとダメですか?産まないと不幸せなんですか?大きな声で叫びたい衝動にかられていました。
2017年04月19日私が結婚したのは23才のときでした。高校の同級生の中ではとても早い方。最近では第3次の波のほうが高くなっているか…。若く結婚したので、「子どもは、まだしばらくいいかなぁ~」と思っていました。オットもその意見に賛成でした。しばらくは夫婦二人の生活を楽しもうよ。そうしよう。でも……「しばらく」の概念って人それぞれなんですよね。オットは結婚当時35才。私よりひとまわり年齢が上でした。自分の年齢のこともあり、早めに子どもが欲しかったオット。うっすらと彼の中で『夫婦二人の楽しい生活』は1年くらい…と思っていたようです。結婚1年目を過ぎたあたりから、ときどき「まだ避妊するの???」と聞かれるようになりました。そのたびに私は「うーん…」と曖昧な返事をしていました。私は、まだまだ産むつもりがなかったのです。産むつもりがなかったとはいえ、がっちり避妊! という感じでもなく、もし妊娠したら産むつもりではありました。(とはいえ、まだ自分の中で産む決心がつきませんでした)何歳で産むか。本当に残念ながら、女性には身体的にタイムリミットがあります。「子どもは、簡単にできるものだと思っていた」通っていたクリニックでできた知り合いや、不妊治療者の集うネット上の掲示板でよく聞かれた言葉です。産みたいのに産めない。まだ産みたくないけれど、年齢的にはそろそろ産んだ方がいい。私は欲しいのに夫が協力してくれない。夫は欲しがっているけれど、私にはまだ決心がつかない。自分の思い通りにいかない妊娠・出産。自分の気持ちだけを優先できない妊娠・出産。治療を始めた頃は、妊娠するのも女性・産むのも女性。しかも何歳までにという期間を言われる。どうして女性ばかりが大変な思いをするんだろうと、憤りを感じていました。~あとがき~私、中村こてつが不妊治療をしていた期間は、2005年11月~2008年10月で、あくまでも私の体験とその当時感じたことと内容となりますのでご了承ください。
2017年04月05日F Treatmentが運営する「不妊治療net」はこのほど、「不妊治療に関する実態調査」の結果を発表した。同調査は20~50代の女性を対象にインターネットで実施したもの。今回の調査の「不妊治療」とは、病院等の医療機関の診断・指示を受け、行う治療(定期的に通院するタイミング法も含む)のことを指している。不妊治療で実際に妊娠できる確率はどれくらいであると思うか尋ねたところ、不妊治療未経験者の回答は平均で47.3%だった。しかし、不妊治療経験者のうち、妊娠につながった人は全体の67.2%で、3人中2人は妊娠できていたことがわかった。不妊治療未経験者におけるイメージよりも、実際の妊娠成功率は高いことが明らかになった。不妊治療経験者に治療開始年齢を尋ねたところ、妊娠した人の41%は20歳代から不妊治療を始めていたことがわかった。一方、妊娠しなかった人のうちで20歳代から始めた人は28%だった。治療開始年齢の平均をみても、妊娠した人は30.5歳、妊娠しなかった方は32.8歳で、妊娠した人の方が2.3歳低かった。
2017年04月03日みなさんこんにちは。中村こてつと申します。これは次男のケン。もうすぐ年中さんです。長男のタロ。スローペースな7歳。50才のオットー。平日戦力外(※育児に関しては。笑)見事に同じ場所につむじのある、息子たち。同時期に受精させた卵だし、『おでこにつむじ』という同じ遺伝子情報が組み込まれていたのかも!? と勝手に考える時があります。医学的にはどうなのか分かりません…。主人と子どもたちの頭の形がそっくりなのと同じで、単純にだれかの遺伝でしょ。とも思うのですが。7年以上続けている自分のブログでは、これまで不妊治療についてはあまり触れてきませんでした。この度、ご縁があり、ウーマンエキサイトさんで『体験記』として記事を書かせていただくことになりました。主に長男のときの治療について記していこうと思っています。私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。かなり昔のことで現在の医療と違う点もあるかと思いますが、当時の気持ちや夫婦のこと・仕事のこと・周囲の人々のことなど、不妊治療を体験したからこそ感じたこと、その点については現在治療を頑張られている方々とも共通する部分は多いのではと考えます。私の体験を読んでいただくことで、どなたかが安心できたり、一人じゃないんだとちょっぴり心強くなっていただくことができれば、とても嬉しいです。隔週での更新となります。よろしくお願いいたします。
2017年03月22日F Treatmentが運営する不妊症・不妊治療専門の情報サイト「不妊治療net」はこのほど、「不妊治療患者数及び病院数の調査」の結果を発表した。同サイトによると、病院等の医療機関の診断・指示を受け、不妊治療を行う(定期的に通院するタイミング法も含む)人は、女性だけでも全国に推定約40万人(※1)いるという。さらに、不妊治療をまだ始めていない潜在層(潜在的には不妊治療に対するニーズがある人)も含めると、女性だけで全国に約109万人いると考えられるとのこと。顕在化している患者数の約2.7倍(※2)いることが推測できるという。地域別の不妊治療患者数を見ると、32%(約13万人)が首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)に集中している。近畿地方は23%だった。不妊治療患者数は、首都圏と近畿地方あわせて半数以上を占めることがわかった。不妊治療患者数を、エリア別の不妊治療病院数(同サイト調べ)で割り、1病院あたりの患者数を調べたところ、患者数が集中している首都圏では、不妊治療の病院・クリニック1件あたりの患者数は約525人だった。全国平均の436人と比べると約1.2倍で、首都圏は相対的に病院数が不足していることが明らかになった。また、近畿地方(1病院あたりの患者数: 552人)、九州地方(1病院あたりの患者数: 465人)も全国平均よりも多い。近畿地方・首都圏・九州地方は、相対的に病院数が不足していることがわかった。※1 不妊治療net調べ。定義は不妊治療を現在行なっていること。ここでの不妊治療とは、病院等の医療機関の診断・指示を受け、行なう治療(定期的に通院するタイミング法も含む)を指す※2 「(不妊治療患者数<女性>+不妊治療の検討者数<女性>+不妊治療を検討する可能性のある人数<女性>)÷(不妊治療患者数<女性>)」により算出
2017年03月01日F Treatmentはこのほど、不妊治療への意識が高まると推測される時期についての分析結果を発表した。これは2016年12月25日~2017年1月7日、同社が運営する「不妊治療net(不妊治療ネット)」のサイトPV数の推移から分析したもの。同サイトは、口コミとランキングで探せる、不妊治療に特化した検索サイト。同サイトPV数の推移を見ると、年末から12月31日にかけて徐々に下がり、1月1日~1月3日まで低水準で推移している。しかし、1月4日には急激に伸び、年末と比較すると2倍近くの水準になっている。同社では、年明けにPV数が増える理由として、「年末年始は、夫婦どちらかの実家で過ごす女性も多い。家族・親戚から「そろそろ子どもは? 」と言葉をかけられたり、きょうだいの子どもを見て引け目を感じたりする女性もいる。そのため、不妊治療に対する意識が高くなったのではないか」と推測している。
2017年02月01日質問:卵巣嚢腫と子宮筋腫の手術を受け、現在不妊治療中。妊治療しながらまた筋腫ができてしまったら、と不安。私自身のことですが、30歳の時に卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)と子宮筋腫の開腹手術をしました。今は、不妊治療中です。不妊治療しながらまた筋腫ができてしまったら、と不安になります。母や姉も子宮筋腫の手術をしていますが、子宮筋腫のできやすい家系なのでしょうか?また、妊娠しても筋腫が邪魔をするということを聞いたこともありますが、そうならないために自分自身でできる予防法はありますでしょうか?埼玉県:もちもちさん(36)回答:「子宮筋腫」についてお答えします。――子宮筋腫になる要因以前に卵巣嚢腫と子宮筋腫の手術を受けておられ、現在不妊治療中でいらっしゃるということですね。また、お母さまやお姉さまも子宮筋腫の手術を受けたことがあるということですね。確かに、近親者に子宮筋腫の方が複数おられ、ご自身も子宮筋腫を経験されていると、遺伝の関与も気になるところですよね。子宮筋腫は遺伝性はないといわれていますが、食生活など生活習慣が家族で似通ってくることが多いため、家系内に集積する傾向があると考えられています。子宮筋腫自体、30代以上の女性の2割から3割に見られ、近年の食生活の欧米化によりさらに増加傾向にあるという、とても頻度の高い疾患ですので、偶然ということももちろんあり得ます。<子宮筋腫の予防法>子宮筋腫は食生活の欧米化によって増加する傾向があること以外にも、女性ホルモンであるエストロゲンの影響を受けてできることや、一般に閉経後エストロゲンの分泌が減少すると小さくなることが知られていますが、子宮筋腫ができる原因はいまだにはっきり解明されておらず、したがって特別な、有効な予防策というものもありません。しかし、例えば身体を温め、血行をよくするようにつとめることは漢方的には子宮筋腫に効果があると考えられていますし、冷え予防や体調改善の観点からもおすすめできます。入浴の際はシャワー浴ではなく湯船にしっかりつかる、飲み物なども氷の入った飲み物ではなく、室温または温かい飲み物を選ぶようにする、あるいは軽い運動を生活に取り入れて血流を改善するよう工夫をしてみる、といったことも試してみる価値があると思います。また、肉や卵といった動物性のたんぱく質をとり過ぎることでも子宮筋腫ができる確率が上がるのではないかという説がありますので、これも心当たりがあれば、改善するとよいでしょう。いろいろと書きましたが、あまり神経質になり過ぎず、リラックスして過ごすことも子宮筋腫の再発を防ぎ、不妊治療を成功させるために必要なことと思います。一日も早く不妊治療に成功され、子宮筋腫についてもこのまま再発なく経過されることを願っております。どうぞお大事にしてくださいね。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日こんにちは、子育て研究所代表の佐藤理香です。近年、妊娠と年齢の関係がクローズアップされるようになりました。不妊治療も普及し、“2人目不妊”や“妊活”といった新しい言葉も一般的になりつつあります。今回は、年齢別の妊娠確率や平均的な出産年齢などについて解説します。●(1)自然妊娠の確率一般的に、卵子の元となる原子卵胞の数は、女性が生まれたときから決まっていると言われています。体内で保存されている原子卵胞は、保存の期間が長いほど、卵の質が落ちるという研究結果があります。つまり、年齢が高くなれば、必然的に保存期間の長い卵胞が排出されるということで、中には卵子としての機能を失っているものもあるようです。このため、なかなか受精しない、受精しても受精卵が育たないなどの不妊に影響してきます。『日本子ども家庭総合研究所』が発表している資料によると、100組のカップルが1年間避妊せずに夫婦生活を営んだ場合の妊娠確率は以下のとおりになります。・20~24歳:86%・25~29歳:78%・30~34歳:63%・35~39歳:52%・40~44歳:36%・45~49歳:5%これによると、20歳~24歳の女性が、1年間避妊せずに夜の営みをもった場合は、100人中86人が妊娠する ということを意味します。一方で、高齢となる35歳以上では、妊娠する確率が一気に小さくなり、35歳~39歳では52%、40歳を超えると妊娠するハードルがさらに上がることがわかります。●(2)第一子出産の平均年齢次に、厚生労働省が発表した平成26年の『人口動態統計月報年計(概数)の概況』から“第一子出生時の母親の平均年齢の年次推移”を見てみましょう。第一子を出産したときの母親の年齢を、年次ごとに追っているデータになります。・昭和50年:25.7歳・昭和60年:26.7歳・平成7年:27.5歳・平成17年:29.1歳・平成23年:30.1歳・平成24年:30.3歳・平成25年:30.4歳・平成26年:30.6歳このように、私たちの母親(子どもにとっては祖母)の時代は、25歳前後で出産するのが平均的でした。それが平成になると出産平均年齢が上昇し、今や30歳を超えての出産が平均 となっています。同時に、35歳以上の高齢出産が増えてきています。女性の晩婚化が進んでいることも要因ですが、不妊治療をはじめとする近年の医療技術の向上も大きな要因となっています。筆者の周囲でも40代で初産というママが珍しくありません。職場や友だち同士で不妊治療や妊活の話題がのぼることも多く、不妊治療を受けるという障壁は低くなった のかもしれません。「年齢があがっても何とか妊娠・出産したい!」という期待の高まりも感じます。年齢があがることで、不妊症や赤ちゃんの先天異常のリスクなどが心配されることはあり、赤ちゃんに先天異常がないか出生前診断を受けるという妊婦も増えています。2013年からは、これまでの出生前診断とは別に、日本医学会のもと『新型出生前診断(NIPT)』がスタートしています。倫理的な問題が懸念されてはいますが、出生前診断の認知度は飛躍的にあがり、対応する施設、利用者も増加しています。さまざまなリスクは想定されますが、トータルでみても、以前と比べると医療技術は進化し、高齢出産も比較的安心してできるようになったといえるのではないでしょうか。【参考リンク】・出産希望年齢と妊よう力知識の関連(p181図) | 日本子ども家庭総合研究所(PDF)()・平成26年人口動態統計月報年計(概数)の概況(p5) | 厚生労働省(PDF)()●ライター/佐藤理香(株)
2016年12月15日こんにちは、金融コンシェルジュの齋藤惠です。今や6組に1組の夫婦が、子どもを望んでも自然に授かることができずにいると言われている時代。不妊治療をおこなう人も年々増加傾向にある中で、その費用は大変高額で夫婦の家計を圧迫してしまいます。そこで今回ご紹介したいのが、2016年からはじまった、保険会社が提案する新たな商品『不妊治療保険 』についてです。必要ないに越したことはありませんが、知っていればより安心かもしれませんよ。●不妊治療保険とは?2016年10月に国内で初めて不妊治療保険を導入した日本生命の『ChouChou!』という商品を例にご説明します。こちらの商品の場合は、10歳から40歳の女性向けで、出産と特定不妊治療にかかる費用をサポート してくれます。他にも、3大疾病や保険期間満了時に一時金がもらえます。現代は女性特有のがん(子宮頸がん、乳がんなど)の発生率が上がり、過去の病気が原因で妊娠しにくい体になってしまう女性も増えています。そんな中で、実際の不妊治療費に加えて、それ以前の病気リスクも保険によってカバーできるのが不妊治療保険のポイントです。●加入のメリットは?あらかじめご案内しておくと、2016年10月現在は、日本生命以外で不妊治療保険は発表されていません。今後、他の保険会社が追随すれば、『ChouChou!』とは違う特徴の商品が登場することでしょう。その点を考慮しつつ、現行の不妊治療保険に加入すればどんなメリットが得られるのかを挙げてみます。・特定不妊治療で5万円から10万円の給付金がもらえる・出産給付金が無制限でもらえる・がん、急性心筋梗塞、脳卒中もサポート・死亡保険としても使える・満期一時金が受け取れる当然ではありますが、不妊治療保険の最大のメリットは、今まで保険商品が対象としていなかった特定不妊治療にかかる費用をサポートしてくれる点です。公的助成制度はあるものの、それだけでカバーしきれるほど不妊治療は安くありません。授かりたいのに授かれないという精神的な負担に加え、高額な出費 を余儀なくされるということが、これまでの不妊治療の課題でした。それだけに、不妊治療保険を待ち望んでいた人は多いのではないでしょうか?●加入のデメリットは?待望の不妊治療保険にも、注意しなければいけない点はあるようです。たとえば、下記のような点。・契約から2年待たないと特定不妊治療費が保障されない・満期一時金が払込保険料より少ない・保険料が割高である・40歳以降は契約できない一般の医療保険などにも同じような条件がありますよね。一番の難点は、やはり保険料が医療保険などと比べると割高 な点でしょうか。まだ始まったばかりの保険商品なので仕方がないのかもしれませんが、不妊治療保険を取り扱う保険会社が増えて一般的に浸透すれば、より安く良い条件で加入できる場合もあるかもしれません。不妊治療保険の今後の動向に期待したいですね!【参考リンク】・新商品 ChouChou!の発売について | 日本生命保険相互会社(PDF)()●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)●モデル/NANAMI(RIRIAちゃん)
2016年11月14日エバーセンスが運営するWEBメディア「こそだてハック調べ」はこのほど、「不妊治療」に関する調査結果を発表した。同調査は9月9日~26日、不妊治療経験のある女性827名を対象に、インターネットで実施したもの。不妊治療を開始した年齢について尋ねたところ、最も多いのは「30~34歳」(35.7%)だった。20代で治療を始めた人も多く、「25~29歳」(30.3%)、「20~24歳」(4.7%)を合わせると35.0%だった。不妊治療にかけた合計金額について聞くと、「100万円以上」と答えた人は、20代前半では7.7%、20代後半では32.0%だった。しかし、35~39歳では41.9%、40~44歳では43.4%となり、年齢が上がるにつれ、治療にかかる費用は増加する傾向にあることがわかった。また、全体の34.3%が100万円以上をかけており、そのうち「300万円以上」と回答した女性は6.1%を占めた。次に、不妊治療を受けて出産した人に、どの治療法で出産に至ったか尋ねた。年齢が上がるにつれ、費用がかかる理由として、特定不妊治療(体外受精、顕微授精)による妊娠・出産率の増加があげられる。30代後半から特定不妊治療で出産に至った人の割合が増え、40~44歳で出産した人の78.9%が特定不妊治療によるものであることがわかった。一方20代前半は、比較的費用が安く、身体への負担が少ないタイミング法での妊娠・出産率が65.6%と高い傾向にある。不妊治療をやめようと思った経験はあるか聞くと、51.7%が「ある」と回答した。中でも、特定不妊治療で出産に至った割合が多い35~39歳では60.4%、40~44歳では80.0%もの人がやめたいと思った経験があると答えている。不妊治療をやめようと思った理由を尋ねると、最も多かったのが「精神的に不安定になったから」(60.4%)だった。次いで「経済的に苦しくなったから」(35.6%)となっている。
2016年10月17日ジネコはこのほど、「不妊治療の実態調査」の結果を発表した。同調査は7月5日~22日、不妊治療経験者813名を対象にインターネットで実施したもの。不妊治療経験者に現在の状況を尋ねたところ、66.0%が「現在も不妊治療中」と回答した。「妊娠・出産した」は27.0%、「治療をあきらめた」は3.0%だった。体外受精経験者は519名で、うち169名(32.5%)が妊娠した。体外受精で妊娠した人に回数について尋ねたところ、約6割が「3回」までの治療で妊娠してることがわかった。一方、8.9%は「10回以上」と回答している。不妊治療を開始した年齢について尋ねたところ、最も多いのは「35歳」で、次点は「32歳」だった。平均は33.1歳となっており、4年前の調査より1歳若くなっていることがわかった。治療費について聞くと、「100万円以上」と回答した人は55%。そのうち「500万円以上」という高額な回答も6.0%を占め、不妊治療は経済的な負担が大きいことが明らかになった。
2016年09月09日広汎性発達障害(PDD)の原因は?出典 : 広汎性発達障害(Pervasive Developmental Disorders:略称PDD)は、コミュニケーションと社会性に障害があり、限定的・反復的および常同的な行動があることを特徴として分類される発達障害のグループ です。世界保健機関(WHO)の診断基準である『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)の診断カテゴリでは、このグループには自閉症、アスペルガー症候群のほか、レット症候群、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害という5つの障害が含まれています。広汎性発達障害は、最新の診断基準であるアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神障害のための診断と統計のマニュアル』第5版テキスト改訂版)では自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害というカテゴリに変更されています。また、広汎性発達障害の障害名、症状の中には自閉症スペクトラム障害の概念では除外されたものも含まれています。ですが、行政や医療機関で広汎性発達障害の名称を使用している場合も多いこと、すでにこの名称で診断を受けた人も多いことから、本記事では『ICD-10』の診断カテゴリに準拠して広汎性発達障害の名称でご説明します。広汎性発達障害のはっきりとした原因はまだ解明されていませんが、脳の機能障害がその原因と考えられており、親の子育て方法が原因で起こるものではありません。このうち、レット障害(レット症候群)についてはX染色体上に存在する遺伝子の突然変異が原因であることが分かっています。ほかの障害についても最近では遺伝的要因の関与が有力視されていますが、必ずしも単純に親から子どもへ遺伝するという意味ではありません。遺伝的要因と環境要因が複雑に相互に影響しあっていることが原因ではないかと言われています。しかしながら具体的な障害の原因やメカニズムは分かっておらず、様々な説が議論されている段階です。広汎性発達障害って治療できるの?出典 : 広汎性発達障害を根本的に治療する薬や手術といった医学的な方法はありません。しかし、広汎性発達障害による困難を緩和・解消するための教育・療育によるアプローチは存在します。本人が困難への対応法を学んだり、困難を未然に防ぐための環境調整をすることで、生きやすい環境を作っていくことが可能です。広汎性発達障害のある人はその特性ゆえに、生活する中で様々な困難にぶつかりがちです。他者の感情の読み取りが困難なため、会話の意図を誤解して受け取ったり、コミュニケーションがかみ合わなかったりする場合があります。抽象的な指示が理解できないために同じミスを繰り返したり、こだわりのため順番やルールを守れずトラブルになったりすることもあります。中には自分に自信をなくしたり、周りに強い被害者意識を持ってしまうこともあります。こういった日々の困難さが引き金となって、うつ病やひきこもりなどのいわゆる二次障害が発現することもあるのです。特に思春期以降の不安障害や気分障害の予防が大切です。広汎性発達障害の特性による困りごとを緩和するのに加え、こうした二次障害のリスクを極力なくすためにも、周りが障害の特性についてよく理解し、どのように対応すれば本人が行動しやすいか、生きやすいかなどを考えていくことが必要です。また、てんかん発作や感覚過敏など、一部の症状に対しては薬物療法によって症状を緩和できる場合もあります。うつ病や睡眠障害などの二次障害に対しても精神安定剤などの薬物治療が行なわれることもあります。これらの二次障害に対する治療の一つとしては、心理療法である認知行動療法の有効性が示されています。広汎性発達障害の治療の判断基準は?出典 : 広汎性発達障害は主に「社会性・対人関係の障害」「コミュニケーションや言葉の発達の遅れ」「行動と興味の偏り」の3つの症状が現れると言われています。専門機関においても上記の3つの症状が見られるかを本人や保護者への問診や本人の行動観察などから評価・判断します。親が気づく子どもの症状としては「視線を合わせない、または避ける」「言葉の発達が遅い」などの症状がよく挙げられます。また、広汎性発達障害のある人のほとんどに何らかの感覚過敏が見られます。例えば、小さな物音を怖がったり(聴覚過敏)、抱っこされることを嫌がったり(触覚過敏)、偏食が多い(味覚過敏)などの感覚過敏があります。広汎性発達障害の症状は上記のように複数存在しますが、特定の症状がでたら治療が必要という明確な線引きはできません。また症状ごとに対処法や治療プログラムは異なります。本人が特性による困りごとに直面している場合、専門家による何らかの治療や支援が必要になると言えるでしょう。障害ではないかと気づいた場合には、まずは近くの保健センターや子育て支援センター、児童発達支援センターなどの専門機関に相談するようにしましょう。広汎性発達障害の治療法と治療を行う年齢は?出典 : 広汎性発達障害の根本治療はできませんが、症状を緩和するためには療育的アプローチと薬物療法の2つが効果的です。■療育療育は何歳からでも始めることができ、なるべく早くから通うことが推奨されます。療育とは、以下のように定義されています。療育とは医療、訓練、教育、福祉などの現代の科学を総動員して障害を克服し、その児童が持つ発達能力をできるだけ有効に育て上げ、自立に向かって育成することである。■薬物療法広汎性発達障害そのものを根本的に直す薬はありませんが、特定の症状を緩和するために使用することがあります。薬によって開始できる年齢や症状が決まっており、人によって副作用がある場合もあるので、主治医とよく相談し、用法用量を守って服薬していくことが大切です。薬物療法は、症状を一時的に抑えるためのものであり、症状が軽減している間に、教育や支援を行うと効果的であるともいわれています。治療を終える判断基準については、根本治療ができないため、はっきりと決まっているわけではありません。ですが、本人が特性への対処法を習得したり、環境調整を行ったりすることで困りごとが緩和されれば、治療が必要のない状態になることも少なくありません。しかし、進学や引っ越し、転職などの大きな環境変化によってさまざまな困難が再発する可能性もあるため、十分なフォローが必要です。広汎性発達障害の具体的な療育法・治療法出典 : 療育の遊びを通じてコミュニケーションの取り方を学んだり、友達を作ったりすることができます。また、ストレスを抱えがちな親にとっても療育の場は相談できる場所であり、同じ悩みをもつ親同士の交流の場所にもなっています。療育の効果は個人差があり、子どもに合った療育が必要となりますが、子どもにとっても親にとっても療育は心の面の大きなサポートになると言えるでしょう。広汎性発達障害の療育方法は様々ですが、下記の4つがよく知られています。それぞれの位置づけは異なりますが、ここでは簡単に概要のみを説明します。■ABA(エービーエー、Applied Behavior Analysis/応用行動分析)人間の行動を個人と環境の相互作用の枠組みの中で分析し、問題解決に応用していく理論と実践の体系です。広汎性発達障害に対する療育だけでなく他の障害や教育、福祉、医療、スポーツ分野でも利用されています。■TEACCH(ティーチ、Treatment and Education for Autistic and related Communication handicapped Children)米国ノースカロライナ州で生まれた、自閉症スペクトラム障害の当事者とその家族を障害支援する総合的なプログラムです。※自閉症スペクトラム障害とはレット障害を除く広汎性発達障害を指します。■PECS(ペックス、Picture Exchange Communication System)絵カードを使ったコミュニケーション援助プログラムです。上記のABAの原理に基づいて作成されています。■SST(エスエスティー、ソーシャルスキルトレーニング)対人関係をうまく行うための社会生活技能を身につけたり、障害の特性を自分で理解し自己管理をするためのトレーニングの総称です。紹介した療育方法はごく一部ですが、療育機関ではこれらの療育理論や方法を複数組み合わせたり、独自のプログラムを利用して、子ども1人ひとりにあった療育方法が行なわれます。広汎性発達障害の根本的な治療としての薬物療法はありませんが、一部の症状に対しては対症療法として薬を使用することがあります。例えば、パニック症状を緩和するためには抗精神病薬、てんかん発作や感覚過敏には抗てんかん薬などが処方される場合もあります。その他様々な症状に対して薬物療法が行なわれますが、薬は一時的なもので、症状が完全になくなるというわけではありません。また薬には副作用が出ることもあります。薬の使用は必ず医者の指示を守りながら使うようにしましょう。適切な治療やサポートを受けられない場合、広汎性発達障害の主症状とは異なる合併症や状態を引き起こしてしまうことがあります。このような症状や状態を、一般的には「二次障害」と言うこともあります。注意すべき症状・状態には以下のようなものがあります。・気分障害(うつ病など)・不安障害・睡眠障害・不登校やひきこもり・アルコールなどの依存症などこのような症状や状態が現れた場合には専門の相談機関や医療機関で早期に相談・治療を開始しましょう。二次障害の治療には、それぞれの症状によって認知行動療法などの心理療法的アプローチや薬物療法などが用いられます。二次障害の予防のためには環境調整や周囲の理解、親や家族以外にも本人が信頼して相談できる人間関係を作ることなどが大切です。接し方で大きく変わる!広汎性発達障害の子どもへの接し方のポイント出典 : 広汎性発達障害のある子どもの中には、使っている言葉の意味を理解していなかったり、遊びのルールを理解するのに時間がかかってしまう子もいます。その際は絵や写真を使うと、理解しやすくなる場合があります。また、あいまいな表現は苦手なので、できるだけ具体的な言い方をするようにしましょう。何度叱っても同じことを繰り返してしまうために、親もイライラしてつい大声で叱ってしまうかもしれません。広汎性発達障害のある子どもは恐怖心でトラウマになりやすい傾向にありますので、大声で叱ってしまいそうになったら一度その場を離れるなど、冷静になるよう心がけてみてください。広汎性発達障害のある子どもが適切な行動を習得するまでには、根気強く教える必要があることを理解しましょう。叱るときには感情的にならず、具体的に注意する方が効果的です。上記でお伝えしたように写真や絵を使うなど、どうすれば上手く伝わるかを試行錯誤することも大切です。手をひらひらさせたり、ぴょんぴょん飛び跳ね続けたりするなど、広汎性発達障害のある子どもの中には同じ行動を長時間続ける常同行動が見られる場合があります。これらは視覚支援によって見通しを持てる環境を作ったり、コミュニケーションスキルを学んだり、適切な遊びにかえることなどで改善することが多いです。無理に止めさせようとするとパニックに陥ることもあるため、何回やったら終わりと決めたり、何か違うことに集中するための課題などを与えてあげたりするとよいでしょう。広汎性発達障害の子どもを持つ保護者は、できないことや、やめさせたい行動が多く目につき子育てが不安になってしまうこともあるかもしれません。ですがマイナス面ばかりに目がいかないように、得意分野を見つけて、できることを増やすことが大切です。また、ちょっとしたことでも褒めることが子どもの自信につながります。広汎性発達障害のある子どもの子育ては通常に比べて少しコツが必要になってきます。家族だけで解決しようとするとつまづくことも多いため、プロの手を借りて、子育ての仕方を学んでいくのもおすすめです。ペアレントトレーニングでは褒め方のコツや上手な指示の出し方、危険な行動を予防する方法などを学ぶことができます。まとめ出典 : 広汎性発達障害の根本的な治療方法はありませんが、療育によってコミュニケーションを取りやすくなったり、生活の困難に対処しやすくなります。そのためできるだけ早く療育をスタートしたほうが、本人の生きづらさも減ると思います。日常生活において不安に思ったりすることもあるとは思いますが、何かあった場合は身近な専門機関に相談してみてください。また、本人にとってよい環境を整えて生きづらさを少しでも減らせるように、周囲の人たちは障害の特性を理解した上でサポートするようにしましょう。
2016年08月17日子を望んでいるのに、自然妊娠ができないという可能性は誰にでも起こり得ること。医療が進んだ現代では、次の手段として「不妊治療」へと進むカップルも少なくない。では、世の独身男性は将来そうなった場合に、不妊治療を受け入れる意思があるのだろうか。その理由とともに、マイナビニュースの男性会員に尋ねた。Q.将来、子どもを授かりづらかったら不妊治療を受けたいと思いますか?はい 77.6%いいえ 22.4%Q.その理由を教えてください。■「はい」と答えた人・「子どもがほしいから」(34歳男性/食品・飲料/販売職・サービス系)・「自分の分身がこの世にいることは神秘的だし、あってほしいから」(31歳男性/機械・精密機器/事務系専門職)・「自分の子孫を残したいので」(31歳男性/印刷・紙パルプ/事務系専門職)・「授かる努力はしたい」(33歳男性/医療・福祉/専門職)・「少しでも可能性にかけたいから」(41歳男性/電力・ガス・石油/技術職)・「医者にアドバイスをもらうのが近道だろうから」(33歳男性/情報・IT/事務系専門職)・「妊娠する可能性を高めるためであれば利用しても良い手段だと思う。研究が進んでいるので可能性を高められることも十分あるだろうし、やってみる価値がある」(38歳男性/金融・証券/営業職)・「年齢が年齢だから」(31歳男性/金属・鉄鋼・化学/技術職)■「いいえ」と答えた人・「そこまでしたくないから」(32歳男性/商社・卸/事務系専門職)・「無理はしたくない」(32歳男性/商社・卸/ 営業職)・「自然に任せたいから」(50歳以上男性/その他/事務系専門職)・「高いから」(29歳男性/自動車関連/事務系専門職)・「終わりがないから」(28歳男性/金融・証券/営業職)■総評将来、子どもを授かりにくかった場合に不妊治療を「受ける」と答えた人は77.6%。独身男性の大多数にその意思があることがわかった。その理由では、「子どもがほしいから」「自分の分身がこの世にいることは神秘的」「自分の子孫を残したい」など、わが子を持ちたいという純粋な希望がほとんど。そのためには、「授かる努力はしたい」「少しでも可能性にかけたい」と、できる手段は尽くしたいという思いがあるようだ。さらに、「医者にアドバイスをもらうのが近道」「研究が進んでいるので可能性を高められることも十分あるだろうし、やってみる価値がある」といったコメントもあり、不妊治療をポジティブに捉えている声も多い。また、「年齢が年齢だから」といった現実的な意見も見られた。一方で「いいえ」と答えた人からは、"自然妊娠へのこだわり"がうかがえた。不妊治療の意思がない独身男性は、「そこまでしたくない」「無理はしたくない」「自然に任せたい」など、自然に授からなければ子どもを諦めても仕方がないと考えているようだ。そのほかコメントには、「高いから」「終わりがない」など、さまざまなリスクを懸念する声も挙がった。「子は授かりもの」とは言うものの、心から望んでいる人にとって不妊は切実な問題だ。治療を受けるか受けないかは、おのおののカップル間での自由な選択だが、よく話し合い、結果にかかわらず後悔のないような決断をしてほしい。※写真と本文は関係ありません調査時期: 2015年11月12日~12月1日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性193名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2016年03月25日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。全世界を対象とした不妊率は約9%。100人に9人がなんらかの不妊症であると推定されています。結婚年齢の高齢化が進む日本では、その率はさらに高い可能性さえあります。結婚生活における夫婦の権利や義務が平等であるように、妊娠における条件もある意味平等です。以前は、不妊の原因を女性に限定して考える風潮がありましたが、現在は男性不妊の可能性も広く知られるようになりました。その結果、夫婦の片方だけが責任を問われることが減り、また、正しい治療によって妊娠できる可能性も高くなってきています。ここでは、女性不妊に比べるとまだ情報の少ない男性不妊の具体的な例をご紹介します。●染色体異常女性にも男性にも可能性のある不妊原因です。染色体異常は、妊娠初期の流産の原因になることがあります。これは、受精卵に偶発的に発生する場合もあれば、夫婦のどちらかに染色体異常がある場合もあります。妊娠自体は可能であることから、不妊症の中でも不育症 という呼び名でくくられることもあります。流産をきっかけに検査を受けて発見されることが多いでしょう。●性機能障害正しい射精を行えないために、不妊となりますが、これも女性と男性のどちらにも起こり得ます。男性の場合には、『勃起障害(ED)』『膣内射精障害』『逆行性射精』『無射精』 などが性機能障害として知られています。非常にプライベートな問題なので、発見されにくく治療も受けにくい障害ですが、実はかなりの高確率で発生しているともいわれています。●無精子症無精子症とは必ずしも“精子が存在しない”のではなく、“射出された精液の中に精子がない” ことを意味します。すなわち、無精子症であっても精子はどこかに存在している可能性があり、妊娠も可能な場合があるのです。『閉塞性無精子症』 は、精子を運ぶ管が閉塞している状態、『非閉塞性無精子症』 は、精巣内の造精機能に問題がある状態です。前者は閉塞している部分の上流から精子を、後者は多少でも造精されていればそれを取り出すことで、不妊治療が可能になります。●乏精子症と精子無力症射出精液内の基準精子数が少ないのが『乏精子症』 、活動している精子率が低いのが『精子無力症』 です。どちらも発見されにくいという特徴を持ち、何度か繰り返し検査を受ける必要があります。●精索静脈瘤精巣上部の静脈が肥大した状態のことで、男性不妊の原因の一つとして考えられています。手術による治療が行われることもありますが、効果に関してはまだ科学的に全ての例で手術が認められるだけの結果は出ていません。●内分泌異常ホルモンバランスの異常 から、造精機能が正常に働かなくなっている状態です。造精機能異常の中でも、原因がホルモンだと分かっているため、ホルモン療法で結果を得やすいといわれています。●まとめとして一言に“不妊”といっても、その原因も治療法も本当にさまざまです。夫婦にとって深刻な悩みのタネとなる不妊ですが、その原因の多種多様さを考えると、一刻も早く専門医の診断と治療を受けること、そして、その原因が夫婦のどちらにあったとしても平等に受け止めていくことが大切です。お互いの信頼と協力なしには不妊治療は十分な成果をもたらしません。不妊治療は医療的な治療と同時に、夫婦や家族の協力が不可欠 なのです。【参考リンク】・男性不妊の原因と種類・検査 | 浅田レディースクリニック()●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
2016年03月19日歯が溶ける「う蝕」「酸蝕歯」に歯肉の一部が急に腫れる「妊娠性エプーリス」、口腔衛生の悪化で生じる「歯肉炎」など、妊娠時にはさまざまな歯のトラブルが起こりうる。特に、歯周病菌が原因で起こる「歯周病」を抱えていると、早産のリスクが約7倍にもなるとされている。「妊娠前にちゃんと治療しておきたかった……」という人もいるだろうが、実際、妊娠中でも歯の治療は可能だ。そこで今回、歯科医師の倉治ななえ先生に妊婦が受けられる歯の治療はどんなものなのかうかがった。○レントゲンも麻酔もOKまず、どんな治療が受けられるのか聞いたところ、「大概の治療は全部できます」とのこと。ただし、歯科治療は安定期(妊娠5~9カ月頃)に実施することを推奨しているため、妊娠が分かった段階で歯科検診を受け、治療が必要となれば安定期に入ってからということになる。歯の治療に関して、妊婦からは「レントゲンを撮ると胎児に影響があるのでは? 」「麻酔注射をしても大丈夫? 」「鎮痛剤や抗生物質は服用できる? 」などの質問があるという。倉治先生によると、これらは全て妊娠中もOKとされている治療であり、抜歯も問題ないとのこと。レントゲン撮影に関していうと、実際に放射線(X線)を照射するのはおなかから離れた歯だけであり、放射線の保護用に鉛のエプロンを着用するため、おなかの胎児が被爆する量は限りなくゼロに近い。麻酔に関しても、全身麻酔ではなく局所麻酔であるため、麻酔薬は歯の周辺に停滞するのみ。抗生物質の投与は、原則として治療の効果が危険性よりも高いと判断された場合に限り、産婦人科医も推奨している抗生物質に限定し、最小限の投与量で処方・治療される。○妊娠中に子どもの歯は形成される妊娠中も歯科治療ができることが分かっていても、実際に身重の身体で治療を受けることに不安を感じる人もいるだろう。そんなニーズに応えるべく、全国には妊婦も安心して治療を受けられる歯科医院が多数ある。2010年4月にマタニティ歯科外来を日本で初めて開設した日本歯科大学附属病院では、歯科医師も含め全スタッフが女性であり、リラックスして治療ができるように個室を設けている。なお、妊娠中の治療で歯科疾患が見つかった場合は保険対象の診療になるが、歯科疾患が見つからなかったもののクリーニングを希望する場合は自費となる。また、乳歯の形成は胎生期7週目から始まる。そのため、子どもの歯を守るためには、妊娠中から母親自身も口腔管理をし、生活習慣を整える必要がある。「お子さんの歯を診ていると、妊娠中にお母さんがどんな状態だったのか分かるんですよ。妊娠7週目くらいからお子さんに歯の芽ができ始め、その後、成長が歯に"刻印"されます。お子さんの歯にエナメル形成不全があれば、その時にお母さんが体調を崩していたということです。永久歯の石灰化は出生後に始まりますが、乳歯はお母さんのおなかの中で形成されます。そう考えると、妊娠中もお子さんの歯を守る対策が必要です」(倉治先生)。○行政を活用するのも手とは言え、自分の周囲でマタニティ期の治療を扱う歯科医院がどこにあるか分からないという人もいるだろう。そんな時には相談してみよう。例えば東京都大田区では、妊娠届を提出すると「母子健康手帳」と「母と子の保健バック」が手渡される。このバッグの中には妊婦歯科健康診査受診票も入っており、同受診票を区が指定する医療機関に持って行くと、無料で歯科検診が1回受けられるようになっている。ここまでのサポートではなくとも、行政では妊婦向けの歯科衛生指導や歯の健康相談にものってくれるところもある。一度、自分の市町村ではどのようなサービスが受けられるか調べてみると、いざという時にも安心できるだろう。※写真はイメージで本文とは関係ありません○記事監修: 倉治ななえ歯学博士。日本歯科大学附属病院臨床教授、日本フィンランドむし歯予防研究会副会長、日本アンチエイジング歯科学会理事(認定医)、東京都大田区学校保健会副会長。「クラジ歯科」(現在院長)と「テクノポートデンタルクリニック」を開設。著書として『魔法の口もと美人スティック』(学研パブリッシング)、『むし歯・歯周病の最新知識と予防法』(日東書院)など。また、「Drななえの予防歯科」を通じて、はじめての歯磨きから予防歯科まで、歯のケア情報を発信している。
2016年03月11日東邦大学医療センター大森病院(東京都大田区大森西)は2月27日、医学公開講座「妊娠を考えているあなたへ ~学ぼう不妊治療の基礎知識~」を開催する。同講座では、妊娠が成立するための条件や不妊の原因、実際の不妊治療がどのように進められていくのかを基礎から解説する。講師を務めるのは、同病院の不妊症看護認定看護師である永野妙子氏と安宅大輝氏。女性のみならず、男性やカップルでの参加も歓迎するとのこと。同病院は、「不妊のリスクを高めてしまう生活習慣や、不妊治療によって生じる身体の負担や心の悩み、経済面や仕事との両立といった社会的側面に関する問題などを共に考えてみたいと思います」とコメント。また、現在または今後、不妊治療を考えていく際に、自身のライフスタイルに合った選択ができるような機会にしてほしいとも語っている。同講座の参加は無料。事前申し込み不要で、当日直接会場で参加を受け付ける。開催時間は13時~14時30分(開場12時30分)。会場は、東邦大学医療センター大森病院 5号館地下1階臨床講堂。定員120名。
2016年02月17日アラフォー世代になると、足の爪がすべてキレイに整っている人はほとんどいません。特に「巻き爪」で苦しんでいる人は10人に1人とも言われます。その痛さは経験した人にしかわからないほど! しかも、いったん痛みが出るとなかなか治りにくく、矯正などをしても再発してしまうことが少なくありません。巻き爪を治すのってやはり難しいのでしょうか?「多くの方は、巻き爪の原因は “爪そのもの” にあると思っています。でも、実は原因のほとんどは爪ではなく “足” にあるんですよ! それを無視して爪への対処療法をするだけでは再発するのも当然なんです」と教えてくださるのは、「足のクリニック 表参道」の院長、桑原靖先生。今回は、正しい巻き爪の知識と、再発しにくい治療法を伺いました。「なぜ巻き爪になったの?」本当の原因とは・・・?そもそも巻き爪(陥入爪) とは、爪が内側へ弯曲し、巻き込んでいる状態のこと。周囲の皮膚に爪が食い込み、痛みや炎症・膿みなどを伴うこともあります。その結果、靴が履けない、上手く歩けない、爪が切れない、何もしなくても痛い…などの悩みを抱えることに。放っておくと傷口から菌が進入し、感染を起こすこともあるほどです。「巻き爪になる原因はいろいろありますが、第一には爪が受ける圧力が弱すぎる場合。爪は元々内側に巻きやすい性質があるのですが、立ったり歩いている時に圧がかかることで地面と平行の形を維持しています。ですから、体重をかけないでいると曲がっていくのはあたりまえ。長期間寝たきりになった途端、巻き爪になるなんていうのもよくある話です。また、爪にかかる圧力が均等でない場合によく起こります。つまり、足が変形している外反母趾や、足のアーチが落ちて扁平足になっている方は、痛い、痛くないは別としてほとんどと言っていいほど巻き爪になっていますね」(桑原先生)外反母趾などのトラブルがある人で、今はまだ痛みがなくても、爪の端を押すと痛む、先が細い靴を履いた時だけ痛いなどの場合、見えない部分に爪が食い込んでいることがあります。これはもちろん、放っておくと徐々に巻き爪が悪化する可能性大! また、足の指の先端の骨(末節骨)の形態異常や爪下外骨腫という良性腫瘍により、骨の形が変形してしまうなど、爪が原因ではない場合が本当に多いのだそう。巻き爪は遺伝だとか、そもそもなりやすい爪の形があると思っている人も多いものですが、違いましたね! ちょっとビックリです。巻き爪はれっきとした病気。原因にあった治療法を!ただ、先天的に巻き爪になりやすい人も確かにいるようです。それは、爪の幅が広い人、爪が大きい人など。オーバーサイズネイルと呼ばれる爪で、そもそも皮膚に爪が食い込みやすい形です。「巻き爪の原因は一概には言えないため、まずは原因を見極めることが大切です。爪の医療に詳しいドクターなら、その方の爪の形、歩き方・立ち方の癖などを総合的に見て、原因を特定することができるはずです。巻き爪はれっきとした病気です。原因を特定できないまま、やみくもに矯正などの対処療法をしても完治は望めないと思いましょう」(桑原先生)もちろん、単純に爪が原因だった場合、桑原先生のクリニックでは巻き爪専用のワイヤー矯正治療を行います。「VHO巻き爪矯正ワイヤー」と呼ばれるもので、従来のワイヤー治療に比べ、爪が短くても装着することができ、付けていても邪魔にならないのが特徴。ワイヤー挿入の際、痛みが少ないのもメリットです。 「膿んで痛みがある人は、初回は爪を切っておしまい、ということもありますね。正しく爪を切ってあげるだけで痛くなくなることも多いもの。再発予防のために正しい切り方の指導もします。また、外反母趾が原因でも、軽い巻き爪なら、きちんとした機能性インソールを入れてもらうことで改善されることもあるんです。クリニックの治療用インソールでなくとも、市販のインソールで治る人もいます。もちろん、小さすぎる靴、大きすぎる靴、つま先がきつい靴などは足に負担をかけ、巻き爪を助長してしまいますから、靴そのものにも気をつけてもらいます。こういった指導でも治らない、再発してしまう方には、根本治療の『NaOH』療法をオススメしています。痛みも少なく、歩いて帰っていただけますよ!」(桑原先生)さて、『NaOH』とはどんなものでしょう?再発しにくい、巻き爪の新治療!『NaOH』とは?桑原先生のクリニック「足のクリニック 表参道」で行っている『NaOH』は、日本ではまだあまり行われていませんが、アメリカなどではポピュラーな手術です。「手術と聞くと『え〜、巻き爪で手術までするの?』と思うかもしれませんが、1カ所5〜10分で終わり、手術直後に歩いて帰れる治療方法です。その日の入浴も可能なんですよ。手術は、巻いている爪の端を根元まで切除し、その部位から爪が伸びてこないように薬品を塗るというもの。NaOHとは、爪になる細胞を焼くための薬品の名前です。爪になる前の細胞を取ってしまうため、そこからはもう爪が生えてきません。なので、多少は爪の形が細長くなります」(桑原先生)施術する際には局所麻酔をし、十分に効果が現れてから実施するため、痛みを感じない方がほとんど。術後に痛み止めの処方をすることもあります。手術時間は合計20分程度。完治までの期間が短く、通院日数が少なくて済むのもメリットです。手術は健康保険が適用になり、料金は3割負担で10,000円程度。なお術前に別途血液検査が必要なこともあります。巻き爪で長い間悩んでいた人、さまざまな治療をしたけれど効果がなかったという方は、このNaOH手術を選択肢のひとつにしてみてはいかが? 今年の夏こそ、自信を持ってサンダルが履けるようになりましょう!桑原 靖 先生 プロフィール「足のクリニック 表参道」院長。足病学、足病外科、形成外科など。日本には足(くるぶしから下)を専門的に診療する医療機関がほとんどないことに疑問を持ち、2013年、足の痛みや変形に特化したクリニックをオープン。足に対する専門的な診療を提供することに日々力を注ぐ。「足のクリニック 表参道」
2016年01月21日女性に不妊の原因がある「女性不妊」。今回の後編では、具体的な治療法や妊娠と年齢の関係について解説します。なお、女性不妊の基本検査については前編をおさらいしてみましょう。○タイミング治療で妊娠しない場合これらの基本検査で問題がなく、女性の年齢が20~30代であれば、タイミング治療から行います。1カ月での妊娠率は、20代で約20%、30代で約10%ですが、タイミング治療で妊娠する方の約70%は6カ月の間に妊娠されます。ですので、その間に妊娠しない場合は、検査ではわからない原因がある、と考えます。そのうち多いのは、卵子が卵管に入っていない、つまり、精子と出会えていない、という理由です。卵管の端は、イソギンチャクのようにふわっとしていて、排卵した卵子をうまく掃きこむようにできています。しかし、卵管の端がなんらかの理由で卵巣と離れていると、卵管そのものに問題はなくても卵子がうまく入ってきません。特に、子宮筋腫、子宮内膜症、虫垂炎など骨盤内の炎症といった病気にかかったことがある場合や、近年増加しているクラミジア感染症の場合は、卵管の端が卵巣と離れる原因になります。性交渉や人工授精で精子は卵管まで到達していても、卵子が入ってこなければ、もちろんのことながら精子と卵子は出会えません。困ったことに、実際に精子と卵子が出会っているかを確認する方法はありません。卵子は0.1ミリで超音波にもうつらないからです。ですから、原因不明でタイミング治療(人工授精を含む)を試みても一定期間妊娠しない場合は、「体外受精」で卵子と精子を出会わせる治療をします。○体外受精をしても妊娠できない場合体外受精で受精卵はできているのに妊娠しない場合、その原因は、受精卵の問題が約80%、着床する子宮側の問題が約20%といわれます。受精卵が原因となるのは主に染色体異常で、受精後に成長せず自然淘汰(とうた)されるものです。卵子はうまれたときの数をピークにあとは減少していくのみなので、加齢と共に染色体異常の率が増えます。32歳頃より染色体異常率が増え始め、特に37歳頃より増加が顕著になり、妊娠率が低下します。もちろん40代でも正常卵子はありますが、妊娠率は確実に下がっていきます。自然妊娠で、どうしても子どもを2人欲しい場合は27歳までに、1人なら32歳までに妊活を開始したほうがよい(体外受精も可ならそれぞれ31歳、35歳)という報告が2015年、ヨーロッパ生殖医学会でありました。妊娠は1人ではできないので、なかなか難しいことも多いですが、ちょっと心にとめておいてください。○子宮の着床力と年齢着床については、まだ謎な部分が多いです。子宮の着床力は年齢とは関係なく、アメリカでは、20代の提供卵子を用いた体外受精であれば40代でも20代と同じ妊娠率となっています。一方、同じ年齢の卵子であれば、2人目不妊のほうが1人目不妊より体外受精での妊娠率は高いので、なんらかの着床因子が関係しているのは確かです。また、子宮内腔に子宮筋腫や内膜ポリープがある場合は、手術による切除が勧められます。女性の不妊治療について、お分かりいただけましたか。まずは基本検査を受けて、信頼できる医師のもと、原因に応じた治療法を検討しましょう。また未婚の女性も、将来子どもが欲しい場合は、妊娠に適した年齢や妊娠しやすい体づくりを意識してみてくださいね。※すべて費用は診療機関で一度ご確認ください※画像と本文は関係ありません○記事監修: 船曳美也子(ふなびき・みやこ)1983年 神戸大学文学部心理学科卒業、1991年 兵庫医科大学卒業。産婦人科専門医、認定産業医。肥満医学会会員。医療法人オーク会勤務。不妊治療を中心に現場で多くの女性の悩みに耳を傾け、肥満による不妊と出産のリスク回避のために考案したオーク式ダイエットは一般的なダイエット法としても人気を高める。自らも2度目の結婚で43歳で妊娠、出産という経験を持つ。2013年10月9日、「婚活」「妊活」など女性の人生の描き方を提案する著書『女性の人生ゲームで勝つ方法』(主婦の友社)を上梓。
2016年01月06日子作りをしているのになかなか妊娠できない場合、不妊治療を視野に入れるカップルも多いことでしょう。不妊の原因は男性と女性の両方に考えられます。今回は、女性に原因がある「女性不妊」の検査と治療法、費用についてお話しします。○妊娠成立とは?妊娠したいと思ったら、排卵前から排卵頃に数回、タイミング(性行為)をもってください。女性が20歳~30歳前半でしたら1年、35歳以降は半年で妊娠しなければ、クリニックを受診しましょう。もちろん、まずは検査を一通り受けておくのもよいと思います。妊娠が成立するには、「精子と卵子が卵管で出会う→受精卵ができる→子宮に着床→育つ」という流れが必要です。そのために、射精された精子は「膣(ちつ)→子宮→卵管」と動いていきます。また、月に一度排卵された卵子は、うまく卵管が取り込むと、卵管の中で精子と出会います。○基本検査で確かめる3つのこと妊娠が成立しないときはどこかに原因があるので、それを調べることになります。基本検査は、「排卵をしているか」「卵管が通っているか」「精子が入っているか」の3つを確認するものです。1. 排卵をしているか排卵を調べるのは、「超音波検査」で行います。経膣的超音波を用いて、卵胞(卵子が入っている袋)が育って破れるのを確認します。時期は、卵胞が育ちかけているとき、排卵頃、そして排卵後の確認と、1カ月に3回は必要です。保険適応は1周期3回まで可能で、1回約2,000円です。ただし保険適応は、排卵誘発剤の処方を受けた方に限られます。また、基礎体温チェックも有効なので、できるだけつけてきてください。2. 卵管が通っているか次に、卵管が通っているか。水を通す「通水試験」と、造影剤を使用する「卵管造影検査」があり、後者のほうが確実です。ただ、100%の正診率ではありません。検査時期は、月経直後~排卵前。また、注意しなければならないのは、詳細は後述しますが、卵管が通っているからといって卵子が卵管に入っているわけではないということです。通水試験もしくは卵管造影の費用は、保険適応で約4,000円です。3. 精子が入っているか最後に、精子が入っているかは「フーナーテスト」で調べます。フーナーテストでは、排卵頃に性交渉をした後で、できれば数時間~12時間以内に子宮頸(けい)管粘液を調べて精子の数を確認します。費用は、保険適応で数百円です。このほか、月経中(低温期)に行うホルモン採血、排卵後(高温期)に行うホルモン採血があります。それぞれ、卵巣が順調に卵胞を育てそうか、排卵後の黄体が機能しているかを測定します。費用は保険適応で、低温期が約2,000~3,000円、高温期が約1,000円です。他に「AMH(抗ミューラー管ホルモン)」といって、発育する卵胞の予備力をみる検査をする場合もあります。また、「抗精子抗体」という精子を攻撃するような自己抗体をもっていないかを調べる検査もあり、自己抗体がある場合は、精子と接触しないように体外受精が適応になります。AMHと抗精子抗体は自費検査で数千円のことが多いです。後編では具体的な治療法についてお話しします。※すべて費用は診療機関で一度ご確認ください※画像と本文は関係ありません○記事監修: 船曳美也子(ふなびき・みやこ)1983年 神戸大学文学部心理学科卒業、1991年 兵庫医科大学卒業。産婦人科専門医、認定産業医。肥満医学会会員。医療法人オーク会勤務。不妊治療を中心に現場で多くの女性の悩みに耳を傾け、肥満による不妊と出産のリスク回避のために考案したオーク式ダイエットは一般的なダイエット法としても人気を高める。自らも2度目の結婚で43歳で妊娠、出産という経験を持つ。2013年10月9日、「婚活」「妊活」など女性の人生の描き方を提案する著書『女性の人生ゲームで勝つ方法』(主婦の友社)を上梓。
2016年01月05日前編では、「男性不妊」の検査であるフーナーテストの内容と、テストが不良だった場合に行われる人工授精について解説をしました。後編では、「顕微授精」と「精液検査」についてお話しします。○顕微授精とは?フーナーテストで良好の場合や人工授精を行った場合は、精子は卵管に到達しているはず。それでも妊娠しない場合は、卵子が卵管に入っていない可能性を考えます。対策としては、体外受精して、卵子を確実に精子と出会わせます。また、精子が卵子と受精していない可能性も考えます。これは「受精障害」といって、原因不明不妊の約10%にあたります。精子は、卵管内で卵子と出会うと、卵子の殻を溶かす酵素を出して、卵子の中に侵入します。この酵素がうまく出ないと、精子が卵子の中に入れません。受精障害の方には、「顕微授精」を行うことで約80%は受精可能になります。もちろん、人工授精では難しいと考えられる運動精子数の場合も顕微授精の適応となります。顕微授精での妊娠は、1992年に世界ではじめて成功しました。顕微授精以前は、精液中に運動精子の数が少ない方で体外受精で成功しない場合、第三者の精子による人工授精しか方法がありませんでした。今では、日本でも2011年までに、約8万人の赤ちゃんが顕微授精で生まれています。顕微授精では、卵子に直接精子を注入します。手順としては、「卵胞を発育させる→採卵する→顕微授精する→受精卵を胚移植する→余剰卵を胚凍結する」という流れです。なので、採卵と顕微授精の費用が必要になります。自費診療のため、施設により費用は異なりますが、一般に、採卵周期の体外受精・胚移植の費用は35~55万円程度ですが、顕微授精の場合はさらに10~20万円程度必要です。凍結した胚の移植だけですと10万程度のことが多いでしょう。また自治体は、年収制限はありますが、採卵に15万円、融解胚移植に7万円などといった不妊治療助成金出しています(金額および適応は住民票のある自治体の保険所にご確認ください)。○精液検査の場合男性の検査には、フーナーテストのほかに精液検査もあります。精液検査では、精液の量、精液中の精子の数、運動率、奇形率をカウントします。もし、精子がゼロの場合、「逆行性射精」といって、尿中に精子がいることもあるので、射精後の尿を回収して尿中に精子がいるかどうか調べます。尿にも精子がいない場合は、「精巣内精子採取術」が適応になります。麻酔して精巣の一部を生検する方法で、その中に精子がいれば、回収して顕微授精に使用します。精液中にまったく精子がいない場合でも、50%くらいの確率で精巣内から精子を回収できます。採卵、顕微授精、精巣内精子採取術の費用が必要になるので、60~100万円程度かかります。男性不妊の検査と治療法について、ご想像いただけましたでしょうか。なかなか子どもを授からないことで悩んでいるカップルの方は、まずは検査を受けてみることをお勧めします。次回は、「女性不妊」についてお話しします。※自費費用は、施設により異なります※保険には診察料などが別途必要です※画像と本文は関係ありません○記事監修: 船曳美也子(ふなびき・みやこ)1983年 神戸大学文学部心理学科卒業、1991年 兵庫医科大学卒業。産婦人科専門医、認定産業医。肥満医学会会員。医療法人オーク会勤務。不妊治療を中心に現場で多くの女性の悩みに耳を傾け、肥満による不妊と出産のリスク回避のために考案したオーク式ダイエットは一般的なダイエット法としても人気を高める。自らも2度目の結婚で43歳で妊娠、出産という経験を持つ。2013年10月9日、「婚活」「妊活」など女性の人生の描き方を提案する著書『女性の人生ゲームで勝つ方法』(主婦の友社)を上梓。
2015年12月24日今や2人に1人ががんになるといわれる時代。がん治療では、信頼できる医師のもと最善の治療法を選択することになる。日本のがん治療では、手術や放射線治療、化学療法といった標準治療が一般的だが、自分の細胞でがんを治療する方法もあることをご存じだろうか。今回は、"がんの最先端治療"といわれる免疫細胞治療について、瀬田クリニックグループ 統括院長の後藤重則医師にお聞きした。○がん細胞は細胞分裂のコピーミスで起こる!人間の体は毎日、新しい細胞が生まれるとともに古くなったものが死滅している。入れ替わる細胞の数は1日に約8,000億個。新しい細胞は生まれつき持っている細胞情報(DNA)をコピーして作られるが、細胞分裂の過程でコピーミスが起こると異常細胞ができてしまう。その異常細胞の1つが「がん細胞」だ。がん細胞は健康な人の体内でも1日に数千個発生しているといわれているが、免疫細胞の働きによって排除されている。「免疫力を高めてがんを防ぐ」などといわれるのは、こういった理由からだ。では、日頃からどんなことに気をつけて生活をすれば、免疫力を高められるのだろうか。「免疫力を高めるためには、栄養バランスの整った食事、運動や睡眠など規則正しい生活を意識することが大切です。喫煙やストレスは免疫力を下げ、がんのリスクを高めるので注意しましょう」と後藤医師。○がんの最先端治療「免疫細胞治療」とはがんの標準治療は、手術、化学療法、放射線治療の3つが代表的だ。患者のがん細胞の性質や進行度、再発リスクなどによって、医師は適切な治療法を提案する。一方、患者の体内にある免疫細胞を体外で強化したうえで再び体に戻し、がん細胞を攻撃するのが「免疫細胞治療」。つまり、"自分の細胞でがんを治す"という治療法だ。自分の細胞を使うため大きな副作用がないことがメリットの1つで、QOL(生活の質)を下げない全身的な治療法として注目されている。後藤医師が統括院長を務める瀬田クリニックグループは、1999年に国内初のがん免疫細胞治療専門医療機関として東京に開院。現在は全国4カ所(東京・神奈川・大阪・福岡)で展開するとともに、同クリニックと同様の免疫細胞治療が受診できる連携医療機関も全国で44カ所存在する(2015年12月時点)。免疫細胞治療は現在のところ、その多くは自由診療として行われている。○免疫細胞治療の種類免疫細胞治療では、一部(HIV抗体陽性の人、臓器・同種骨髄移植を受けた人など)を除くほぼすべてのがん種が治療対象になる。また、早期から再発・転移を伴う状況まで病期にも関わらず治療可能だが、外来通院での治療になるため、無理なく通院できる程度の健康状態が必要としている。瀬田クリニックで行っている免疫細胞治療は次の5つだ(瀬田クリニックホームページより)。■樹状細胞ワクチン療法樹状細胞は、がん細胞を直接攻撃するT細胞にがんの目印(がん抗原)を伝え、攻撃の指示を与える免疫細胞。樹状細胞ワクチン療法では、樹状細胞に体外でがん抗原を取り込ませてから(教育してから)体内へ戻し、T細胞にがんを攻撃するよう指示させる。■アルファ・ベータT細胞療法がんに対する攻撃力が最も強い細胞のひとつであるT細胞を全般的に活性化し、増殖させてから体内へ戻す治療法。T細胞の多くが「アルファ・ベータT細胞」という種類のため、この名前がついている。がん細胞の目印が分からないとき、がん細胞が目印を隠している場合に、早期がんから進行したケースまで幅広く適用。また、免疫の働きにブレーキがかかっている患者のブレーキを外す働きもあり、化学療法や放射線治療の効果が増すことも期待されている。■ガンマ・デルタT細胞療法がん細胞を攻撃する力を持つ免疫細胞(リンパ球)のうち「ガンマ・デルタT細胞」を用いた治療法。ガンマ・デルタT細胞には、細菌やウイルスなどに感染した細胞やがん化をはじめた細胞の変化を素早く感知して攻撃をしかけるといった特徴がある。抗体医薬を使っている場合や、骨腫瘍・骨転移などの治療にゾレドロン酸を使っている場合、併用することで相乗効果を期待できる。■NK細胞療法NK(ナチュラルキラー)細胞は、末梢血中のリンパ球の10~20%を占め、極めて強い細胞殺傷能力を持った細胞の一種。体の中を常時パトロールし、がん細胞やウイルス感染細胞などの異常な細胞をいち早く発見して攻撃する役割を持つ。NK細胞療法では、患者のNK細胞を体外に取り出し、高度に安全管理された環境下で大幅に増殖・活性化して体内に投与する(治療開始前の患者の免疫状態等により、NK細胞の増殖度合いは異なる)。■CTL療法T細胞を活性化・増殖させる際に、患者のがん細胞を使ってT細胞を増殖させ、そのがんのみを攻撃する細胞傷害性T細胞(CTL)を増やしてから、体内に戻す治療法。腹水や胸水などから、患者のがん細胞が入手できる場合に治療が可能。○標準治療と併用が可能これらの免疫細胞治療は、標準治療と併用できる点も重要だ。例えば、手術、放射線治療、抗がん剤などはがん細胞を大きく減らしたり、腫瘍を小さくしたりすることが可能だが、再発のもととなる隠れたがん細胞が残る可能性もある。一方、免疫細胞治療は、サイズの大きながんを縮小させる力は弱いものの、こうした隠れたがん細胞を探し出して攻撃する力を持っており、標準治療と併用することで再発リスクを下げたり、他の標準治療の効果を底上げしたりすることが期待できる。新しい治療法であるため、現状では高齢者よりも、インターネットなどで自ら情報を探すことに長(た)けている若い人に認知される傾向があるとのこと。「若い患者さんは、ご自分でいろいろと調べてから来院されます。また、ご高齢の患者さんの場合、お子さんやお孫さんが調べて連れて来られるケースも多いですね」。なお瀬田クリニックでは、次のような場合に免疫細胞治療を提案している。1. 手術などを行ったが再発の心配があり、体に負担をかけずそのリスクを下げたい場合2. 放射線治療や抗がん剤と併用して、プラスαの効果が期待できそうな場合3. いろいろな治療を試したが、標準的な治療方法が他にないと言われた場合「免疫細胞治療は、体への負担が少ないので、例えば仕事や趣味、食事など、これまでどおりの生活をしながらがんの治療が行えます。多くの人がさまざまながんの治療法があることを知って、ご自分のライフスタイルに合った治療法を選べるとよいですね」。以前と比べて「がんは治る病気」といわれることも多くなったが、やはり自分や家族、友人ががんを患った場合、まず感じるのは恐怖だろう。事前に治療法について知っておけば、いざ治療が必要になったときも、信頼できる医師や病院、治療法を見つける手がかりになる。健康に気をつけてがんを防げることが一番だが、もしものときに備えて、がん治療に関する知識を持っておくとよいだろう。※画像と本文は関係ありません○記事監修: 後藤重則(ごとう・しげのり)瀬田クリニックグループ統括院長1981年新潟大学医学部卒業1985年県立がんセンター新潟病院1989年新潟大学医学部助手、同年医学博士号取得1991年帝京大学生物工学研究センター講師、帝京大学医学部講師1995年医療法人社団弘生会霞ヶ関ビル診療所1999年瀬田クリニック(現・瀬田クリニック東京)、2001年より同院長2008年東京医科大学内科学兼任講師2009年より医療法人社団滉志会理事長
2015年12月24日「妊娠したい」という理由で産婦人科に来られるのは主に女性ですが、約3分の1のカップルは、男性にも原因があります。今回は、男性不妊の検査と治療法、費用についてお話しします。○検査は「フーナーテスト」と「精液検査」男性の検査はというと、基本は2つ。「フーナーテスト」と「精液検査」です。それぞれの費用は、フーナーテストのみでは保険適応の場合で数百円。精液検査は男性の方が来院される場合は保険適応で数百円、自費の場合は1,000円~数千円です(特殊検査のぞく)。まずフーナーテストは、性交渉後の子宮頸管粘液(子宮の入り口に分泌されるもの)の中にある精子の状態を調べる検査です。排卵の頃(排卵前~排卵時)に性交渉をし、その後できるだけ数時間~12時間以内に来院していただきます。診察では子宮頸管粘液を採取し、その中の精子を数えます。そこに高速運動精子がいれば、子宮を通った精子は、卵子と出会うべく卵管まで到達できているはず、と考えます。フーナーテストが不良になる原因は、子宮頸管粘液が粘調、運動精子が少ない、抗精子抗体陽性などがありますが、いずれも治療法として「人工授精」によるタイミング治療を行います。○人工授精での妊娠の確率男性が人工授精ですることは、精液検査と全く同じ。つまり、検査用の清潔な容器にマスターベーションで射精していただき、数時間以内にクリニックに持参する、または院内で採精します。いただいた精液は、精液検査の後、精子洗浄液で運動精子を回収し、子宮内にチューブで注入します。名前は「人工」とつきますが、性交渉との違いは、精子が膣に入るか、子宮に入るかだけなので、あくまでもタイミング治療といえます。もちろん、同周期に性交渉をもっていただいて大丈夫です。人工授精は、挿入できても射精しない「射精障害」や、勃起しない「勃起障害」の方でも可能です。性交渉だと、「この日に」と言われるとなかなかできなかったりしますよね。そんな時でも、マスターベーションで射精できれば、排卵のタイミングを逃さないので有効です。なお、性交渉によるタイミング治療での1回での妊娠率は、女性の年齢が20代で約20%、30代で約10%。一方、男性因子がある場合、1回の人工授精の妊娠率は約6~7%です。また、累積妊娠率は3カ月で50%以上になりますが、6回程度で頭打ちになります。人工授精は自費治療で、費用は1.5万円から3万円程度が多いです。後編に続きます。※自費費用は、施設により異なります※保険には診察料などが別途必要です※画像と本文は関係ありません○記事監修: 船曳美也子(ふなびき・みやこ)1983年 神戸大学文学部心理学科卒業、1991年 兵庫医科大学卒業。産婦人科専門医、認定産業医。肥満医学会会員。医療法人オーク会勤務。不妊治療を中心に現場で多くの女性の悩みに耳を傾け、肥満による不妊と出産のリスク回避のために考案したオーク式ダイエットは一般的なダイエット法としても人気を高める。自らも2度目の結婚で43歳で妊娠、出産という経験を持つ。2013年10月9日、「婚活」「妊活」など女性の人生の描き方を提案する著書『女性の人生ゲームで勝つ方法』(主婦の友社)を上梓。
2015年12月22日世界初となる二日酔い治療専門病院が、オーストラリアに開業した。シドニーにあるこの病院では、30分から1時間で最悪な二日酔いも治せる治療を受けられるそうで、治療費は140豪ドル(約1万2,000円)からとなっている。一方でこのアイデアをよく思っていない意見も出ており、豪公衆衛生協会は「このことは人々の不適切なアルコールの消費を促すものであり、政府は十分に注意を払うべきだと思います」とコメントしている。(C)BANG Media International
2015年12月16日「2人目が欲しいのに、なかなかできない…」という悩みを抱えている人は、案外多いものです。今回は、「1人目は妊娠したのに、2人目で不妊になる」というケースについて、不妊に悩む女性への施術も行っている、『妊娠を考える女性のための治療院・天使のたまご』院長の鈴木さんに解説していただきました。 「2人目ができない」人は少なくない最近、「2人目不妊」という言葉が一般的になっているくらい、2人目を授からずに悩んでいる女性は少なくないのです。「1人目ができているのだから、2人目もできるだろう」と考えている方が多いようですが、そう簡単には妊娠しないことも多いのです。そもそも、なぜ妊娠できないのでしょうか? 何点かその理由を挙げてみましょう。2人目を授かりにくい理由<理由1>体は日々変化しているので、1人目を出産した時の体と現在が明らかに変わっている・1人目の出産で子宮や卵巣、骨盤にダメージを負った・育児や家事による生活ストレスが多く、体調不良であるそのほか、・排卵障害(黄体機能不全、多嚢性卵巣症候群、早期卵巣機能不全、卵巣性排卵障害、視床下部・下垂体性排卵障害など)・妊娠の妨げになる異常(子宮内膜症、着床不全、卵管異常、子宮異常、頸管異常)が・免疫異常(抗精子抗体)といった病気を患っているおそれもあるでしょう。<理由2>性行為の回数が減っている・仕事が忙しく、性行為へのパワーがない・性行為がマンネリ化して、どうもする気が起きない・子どもが一緒に寝ているので、する場所がない・そもそも性欲がない妊娠の確率は、性行為の回数に伴って高くなります。上記のような理由で、性行為の回数が減っている場合、2人目を妊娠しにくいこともあるでしょう。<理由3>1人目の時より歳をとっている・卵子の老化・血行不良・月経不順などのトラブル・ホルモンバランスが悪い・子宮内膜が薄い女性の年齢と妊娠は大きく関わりがあります。1人目の時より年齢を重ねている分、妊娠しにくくなるのは仕方ないといえるでしょう。・精子の運動率低下など、精子の質が良くないまた、上記のように、女性だけでなく男性の加齢が原因になっているケースもあるでしょう。自分の体を見つめることが、妊娠するための第1歩明らかな異常がある場合は病院での治療が必要となりますが、異常と判断されにくいストレスの問題や血行不良などは、自分自身で意識することで改善につながる場合も。食事や睡眠、運動といった日頃の生活を見直す必要があるのは、不妊に限ったことではありません。もちろん女性だけでなく男性も気をつけなくてはなりません。中には、サプリメントの摂取や漢方、鍼灸などを取り入れている人もいるでしょう。しかし、自分の体に必要なものを必要な分だけ取り入れていれば、妊娠しやすい体作りになっているかもしれませんが、自分に不必要な、自分に合っていないものを選択している場合、せっかくの改善策が逆効果になってしまうケースも少なくありません。私たちは1人ひとり違います。必要なもの、必要な量もそれぞれ異なるかもしれません。そこをしっかり見つめることが、2人目を妊娠するための第1歩と言えるのではないでしょうか。(鈴木元)
2015年12月04日不妊治療大国の日本。いまや社会現象になりつつありますね。「自分は不妊なんて…」そう考えるのが当然かもしれません。しかし現実は、思いどおりにいかないこともあるのです。友人や知人のなかに不妊治療をおこなっている人がいたとしても、センシティブな話なので、深く話を聞くことはできません。なかなかオープンにならない問題だからこそ、知っておく必要性があるのではと考えます。今回は、結婚10年目、9年の不妊の末に待望の赤ちゃんを授かったカップルのお話をもとに執筆させていただきます。■子どものいる同期を見て、不妊治療を決意「結婚10年目に入りました。まさか自分が不妊治療に通うとは思いもよらなかったです」。そう語るのは、IT企業の営業をつとめ、男性に負けずおとらず働いてきたSさん。愛らしい笑顔の裏には、さまざまな苦労がありました。独身時代は寝る間もなく働いていたとのこと。男女の雇用は均等で、仕事量も出世のスピードも男性との差はなかったため、仕事に対してのやりがいはとても感じていたそう。しかし、結婚して5年。まわりを見渡せば、同時期に結婚した同期は、すでに2人の子どもを産み育てていました。「なんで自分は子を授からないのだろう? もしかして、子どもができない体なのかもしれない」。そこでやっと不妊治療をする決意をしたSさん。ここからが、苦悩する日々のはじまりでした。■一般不妊治療から高度生殖医療まで、治療法もさまざまはじめはタイミング療法に挑戦することに。基礎体温をつけたところ、グラフがかなり乱れているのがわかったといいます。普段から生理不順や生理痛に悩まされていたSさんは、医師から無排卵の可能性もあるといわれたのだそうです。「忙しさにかまけて生理不順を放っておいたのがよくなかったんでしょうね」と語っていました。不妊治療には、いくつかの段階があります。治療をはじめた時期や、精子と卵子の状態によって、どれを選択するかは変わってくるようです。タイミング法一般的に最初に用いられる治療方法です。排卵日を正確に把握し、そのタイミングで夫婦生活を営んでもらい、自然妊娠を目指すというものです。無排卵や排卵の状態がよくない場合には、排卵誘発剤を使って卵胞の発育と排卵をうながす方法をとるようです。人工授精医療の手を介して、女性の子宮内に男性の精液を注入するというもの。対症療法やタイミング法などを半年から1年おこなっても妊娠しない場合や、最初の検査からタイミング法では妊娠がむずかしいと判断された場合に選択されるようです。高度生殖医療(ART)人工授精をおこなっても妊娠しない場合や、高齢などの理由から妊娠を急ぐ場合、不妊症状が重篤の場合におこないます。一般不妊治療より妊娠率が高いといわれている高度生殖医療。代表的なものが、こちらです。体外受精(IVF)…卵子を体外に取りだして受精させた後、子宮内に戻す方法。排卵誘発剤を投与して、成熟した卵子を複数取りだすケースもあるそう。顕微授精(ICSI)…取りだした卵子を顕微鏡で観察しながら精子を注入。受精させた後、子宮内に戻す方法。GIFT法…精子と卵子をふたつ一緒に体内へ戻し、卵管内で受精させる方法。ZIFT法…精子と卵子を顕微授精させ、受精を確認してから卵管内に戻す方法。TESE…精巣内を直接調べ、精子の有無を調べる検査。主に無精子症の男性に対しておこなわれる方法。 ■自分の体のことを見直す機会をつくろうSさんの場合、初めはタイミング療法をおこない、次に排卵誘発剤を使うステップに移りました。「月1度の薬を服用しながら、今回もできないのだろうなと考えていました。今日は排卵日だ、やるぞ! というのもとてもいやだったし…」と悩む日々だったようです。しかし、あきらめかけたとき、妊娠が発覚。「奇跡だと思いました」と涙ぐみながら語っていました。当たり前にできると思っていた妊娠が、じつはむずかしいということ。みなさんはどう受けとめましたか? 何が原因かは、一概にはいえません。しかし、忙しさにかまけて自分の体と向きあわないままでいると、あとでさまざまな問題が起こる可能性はあるものです。たとえば、生理痛がひどくなっても婦人科にいかずに鎮痛剤でまぎらわしていては、体の不調を見のがしてしまう場合もあるかもしれません。手遅れということにならぬよう、自分の体を見直す機会をつくってみてくださいね。
2015年11月30日晩婚化や出産年齢の高齢化を背景に、メディアでも日常会話の中でも「不妊治療」という言葉が話題になることが多くなった昨今、6組に1組が不妊カップルといわれています。あなたの周囲にも、きっと何人かは不妊治療を考えている人や経験者がいるはずです。不妊は、どんな年代の女性にも起こり得ること。ただ、ひとくちに「不妊」と言っても、さまざまなケースがあります。出産年齢のリミットがあるからこそ、必要が生じたときになるべく早く適切な行動を起こせるよう、幅広い可能性を視野に入れておきましょう。今回は、女性側に不妊の原因がある「女性不妊」について解説していきます。○「女性不妊」の原因は?女性特有の不妊原因として多いのは、以下のようなものです。・排卵障害排卵障害とは、妊娠には不可欠な「排卵」がちゃんと起こらないこと。原因は多岐にわたりますが、加齢やストレス、ダイエットのしすぎがホルモンバランスに影響して排卵障害を引き起こしていることもあります。また、卵胞の発育に時間がかかることで排卵しづらくなる「多嚢(のう)胞性卵巣症候群」や、排卵を抑制する働きを持つプロラクチンというホルモンの分泌が増える「高プロラクチン血症」、40歳未満で卵巣の機能が低下してしまう「早発卵巣不全」といった病気の可能性も考えられます。・卵管障害卵管は卵巣と卵子をつないでいる器官ですが、ここに閉塞(へいそく)や癒着などの障害があると、卵子や精子が通れず、受精も妊娠もできません。卵管障害を引き起こす原因には、性感染症のクラミジア感染症による卵管炎や、子宮内膜症などがあります。・子宮因子子宮筋腫、子宮内膜ポリープといった子宮にできる病気が、受精卵の着床を妨げ、不妊の原因となっている場合もあります。・頸(けい)管因子通常、排卵期になると、子宮頸管(子宮の入り口部分の管)から出る粘液(頸管粘液)の量がぐっと増え、粘液の質もサラサラになり、精子が子宮内や卵管へと移動しやすい状態になります。この頸管粘液に量や状態の異常があったり、子宮頸管内に腫瘍や炎症などがあったりする場合は妊娠が難しくなります。上記のほか、比較的まれではありますが、何らかの免疫異常で精子に抗体を持っている女性や、妊娠はするのに流産を繰り返してしまう「不育症」の女性もいます。また、検査をしても原因がわからないケースも少なくありません。体や精神の問題から、セックスがうまくできない性交障害が原因になることもあります。○不妊治療の進め方不妊治療と言うと、体外受精や顕微授精といった最近話題の生殖補助医療(ART)を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、専門の医療機関を受診しても、いきなりこうした高度な治療に進むわけではありません。通常の不妊治療では、タイミング法の指導、排卵誘発法、人工授精、それでも難しければ体外受精を検討する……というように、段階を踏んで進められます。不妊の原因によって必要な治療は異なるため、実際に受ける治療の内容や順番は、人によってさまざま。治療を始めてすぐに赤ちゃんを授かる人がいる一方で、妊娠までの道のりが長く、最終的に満足できる結果が得られない人もいます。そう聞くと、まだ結婚・出産を経ていない若い女性は「将来、不妊になってしまったら……」と不安になると思いますが、そんな不安を最小限に減らせる方法もあります。それは、10代や20代のうちから定期的に婦人科で検診を受けておくこと。もし病気や異常が見つかっても、早めに治療することで将来の妊娠の可能性を高めることができますし、自分の体調を把握し、「妊娠しやすい体」を意識することができるのも大きなメリットです。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 善方裕美医師日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医1993年高知医科大学を卒業。神奈川県横浜市港北区小机にて「よしかた産婦人科・副院長」を務める。また、横浜市立大学産婦人科にて、女性健康外来、成人病予防外来も担当。自身も3人の子どもを持つ現役のワーキング・ママでもある。主な著書・監修書籍『マタニティ&ベビーピラティス―ママになってもエクササイズ!(小学館)』『だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(主婦の友社)』『0~6歳 はじめての女の子の育児(ナツメ社)』など
2015年11月13日愛知県あま市にこのほど、"不妊"や"美容"に特化した鍼灸(しんきゅう)院「天使のはね鍼灸院」が開院した。鍼灸療法はWHO(世界保健機関)によりさまざまな疾患に対し、効果があることが証明されている。はりの刺激によって自律神経機能が改善され、女性ホルモンの分泌バランスが整えられることから、不妊治療の一つとして利用する人もいる。また、鍼灸には「美容鍼灸」という治療法もあり、特にアメリカでは、薬に頼らないため副作用の心配が無く、自然な若返りが期待できる美容法として注目を集めているという。同院では、現在の体の状態を正確に知るため、初診時には時間をかけ、睡眠や食事、ライフスタイルなどを丁寧にヒアリングする。手首の脈や腹部の張り具合などもチェックし、その日・そのときのカラダに合わせたオーダーメイド治療を行う。多くの鍼灸院では、顔にだけはりを刺す治療法が一般的だが、同院では体全体にはりを刺すという。手足や腹部のツボを刺激し、女性ホルモンの分泌および自律神経を整え、一人ひとりの悩みや希望にあわせた治療を行う。治療は完全個室で実施。ほかの人の目を気にする必要がないため、リラックスして治療を受けられる。完全予約制で、待ち時間もほとんどないという。一日の予約数を限定し、一人ひとりにしっかりと時間をかけ、最善の治療を行う。「美容鍼灸」では、初回限定で「90分美容鍼灸トライアルコース」を6,000円(通常9,140円)で提供する。通常プランは、Aコース(30分)が4,860円、Bコース(60分)が5,940円、Cコース(60分)が6,980円。「鍼灸治療」のはりきゅう治療(患部)は3,500円、はりきゅう治療(全身)は5,600円、逆子のおきゅうまたは安産のおきゅうは2,480円。いずれも初めての場合は初診料(2,160円)が必要だが、「ホームページを見た」と伝えれば、半額の1,080円になる。診療は土日祝も実施。定休日は火曜日。最終受付は毎日20時。※価格は税込
2015年07月23日新潟大学は6月18日、糖尿病治療で使われるインスリンなどの血糖降下薬による低血糖脳症に対し、新たな動物モデルを作成し、用いることで低血糖脳症の治療薬を発見したと発表した。同成果は新潟大学脳研究所神経内科の下畑享良 准教授を中心とする研究グループによるもので、6月18日の国際科学誌「PLOS ONE」に掲載された。低血糖脳症は、糖尿病の治療でインスリン注射や内服の血糖降下薬を用い血糖値を下げたときに、薬が効きすぎることで起きる。糖は脳にとってのエネルギー源であるため、低血糖脳症は重度の脳障害や認知症の原因となる。近年、その数が増えていることが問題となっているが、ブドウ糖注射を除くと治療薬がなく、治療薬の開発が望まれているが、良い動物モデルがないという課題があった。従来の動物モデルは低血糖におる脳のダメージによって呼吸が止まるため、人工呼吸器を使用していたが、難易度が高いという問題があった。今回の研究では、脳波をモニターしながら脳の傷害をチェックする方法を用いることで、人工呼吸器を使用しないで済む動物モデルを確立した。また、このモデルを用いることで、低血糖の治療として行うブドウ糖注射のあとに、脳内にアルデヒドのひとつである4HNEという物質が蓄積し、神経細胞を傷害すること、その障害の程度は低血糖の時間が長いほど高度になることを発見。アルデヒドを分解する酵素を刺激する薬剤「ALDH2 アゴニスト」をブドウ糖と一緒に注射したところ、脳内のアルデヒドが減少し、神経細胞の障害も抑制されることを確認した。このアルデヒド分解酵素刺激薬が実用化されれば、低血糖脳症患者の一部の予後を改善する可能性がある。同研究グループは今後、今回開発した動物モデルを用いて、さらに低血糖脳症の治療薬候補の同定を進め、最も効果が期待される治療薬を用いた治療の実用化を目指すとしている。
2015年06月18日女性の出産年齢の高齢化とともに不妊治療技術が急速に進歩している昨今、不妊治療に関するさまざまな情報が飛び交っています。中でも「卵子の凍結保存」という言葉は、誰でも一度くらい耳にしたことがあるはず。若いうちに卵子を凍結して保存しておくことができれば、卵子の老化という悩みからは解放されそうですが、実際のところはどうなのでしょうか。○「受精卵」の凍結保存は、不妊治療として一般的不妊治療では、排卵前に取り出した卵子と精子の受精を体外で行う「体外受精」が行われることがあります。体外受精でできた受精卵を凍結保存することは、不妊治療の一貫として一般的に行われています。この技術は、もともと、不妊治療で起こりやすい多胎妊娠を防ぐために考えられたもの。最近では、体外受精で状態の良い受精卵が複数できたときに、ひとつを子宮に戻して残りを凍結保存しておいたり、すべてを凍結保存し、より妊娠しやすいと考えられる周期に融解して子宮に戻したり、というように使われています。○未婚女性の「未受精卵子」の凍結も可能に!?では受精卵ではなく、未受精の卵子を凍結保存しておくことはできるのでしょうか。受精卵と同様、未受精卵子を凍結保存しておくことも技術的には可能です。従来は、主に女性のガン患者に対して将来の妊娠の可能性を残すため、治療前に卵子を凍結保存するという処置がとられてきました。ガン患者の女性が化学療法や放射線治療を受けた場合、治療後に不妊になることがあるためです。しかし2013年に日本生殖医学会が、加齢などによる将来の不妊が懸念される場合、健康な成人女性でも40歳未満なら未受精卵子凍結を認めるというガイドラインを発表。その影響もあって、最近では未受精の卵子の凍結保存を受け付ける病院が増えてきています。とは言え、卵子の凍結保存にかかる費用は高額。さらに、若いうちに卵子を凍結したからと言って、必ずしも将来、妊娠に成功するとは限らないのです。また、学会では「リスクを最小にするための妊娠出産の適齢期は20歳~34歳」という医学的な提言をしています。「卵子が凍結できるから結婚も妊娠もまだ先で大丈夫」なんて安易に考えず、まずは自分自身の人生設計について真剣に考えてみることが大切なのではないでしょうか。※画像は本文と関係ありません○善方裕美医師日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医1993年高知医科大学を卒業。神奈川県横浜市港北区小机にて「よしかた産婦人科・副院長」を務める。また、横浜市立大学産婦人科にて、女性健康外来、成人病予防外来も担当。自身も3人の子どもを持つ現役のワーキング・ママでもある。主な著書・監修書籍『マタニティ&ベビーピラティス―ママになってもエクササイズ!(小学館)』『だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(主婦の友社)』『0~6歳 はじめての女の子の育児(ナツメ社)』など
2015年05月19日エムティーアイが運営する、女性のカラダとココロの健康情報サイト「ルナルナ」はこのほど、同サイトのユーザー1,640名を対象に実施した「不妊治療」に関する調査結果を明らかにした。調査期間は1月16日~2月16日。同調査の「『不妊治療』経験者」とは、妊娠を目的とし病院を受診したことがある人を指している。まず、不妊治療の経験があるか尋ねたところ、57.0%が「ある」と回答した。治療を始めた年齢について聞くと、「30~34歳」が38.7%と最も多く、次いで「25~29歳」(31.0%)、「35~39歳」(23.4%)となっている。開始年齢の平均は32歳だった。どのような不妊治療を行ったのか聞いたところ、最も多い治療方法は「超音波検査、造影検査などの検査」(81.0%)だった。次いで「タイミング法」(78.6%)、「人工授精」(37.1%)、「体外受精」(23.7%)となっている。不妊治療で苦労したことやつらかったことを聞くと、治療面では、造影検査やホルモン注射などの痛み、吐き気・だるさといった薬の副作用が多く挙げられた。また、「毎回生理がくると落ち込む」「ゴールが見えなくて不安」「結果が出ず、主人や両親、義理の両親に申し訳ないという後ろめたさがあった」など精神的な負担も多いこともわかった。大変だったことについては、タイミング療法では「夫の仕事が忙しく、なかなかタイミングが取れない」、仕事をしている人からは「通院の回数が多く、仕事を定時で切り上げて帰るのが大変」など、治療との両立が大変だったという声も多かった。高額な治療となるため、経済的な負担を挙げる人も多い。パートナーが不妊治療に協力的であったか尋ねると、83.8%が「協力的だった」と回答した。パートナーとして、夫に対して気づかっていることについて聞くと、「無理にタイミングをはかろうとしない」「排卵日でも、夫が疲れていればまた来月にと、焦らずプレッシャーをかけないようにする」など、タイミング法に関する回答が目立った。そのほか、「普段の食事はバランスよく、亜鉛など元気になるといわれる栄養素が入った食材を使うようにしていた」「一緒にサプリを飲んで頑張った」という食事面を配慮する回答も多かった。また「日頃からケンカをしない」「よく話をしてつらさを共有した」など、パートナーを気遣う回答も寄せられている。
2015年04月21日