小松菜奈と松田龍平がW主演、ベルリンやヴェネチアなどで認められた富名哲也監督・脚本の映画『わたくしどもは。』が第36回東京国際映画祭コンペティション部門に公式出品決定。2024年に劇場公開されることも決定し、場面写真・ティザーポスター・特報が一挙解禁された。本作は、ヴェネチア国際映画祭が新鋭監督を支援するプロジェクト「Biennale College Cinema 2018-2019」において、インターナショナル部門9作品のうち日本から唯一選ばれた企画。香港国際映画祭、昨年の東京国際映画祭など多くの国際映画祭でも映画化の期待と注目を浴びており、企画から5年の月日を経て、10月23日(月)に開幕を迎える東京国際映画祭のコンペティション部門公式出品作品として念願のワールドプレミアを迎える。江戸時代、無宿人と呼ばれる戸籍を剥奪された人々が内地から佐渡島に連れてこられ、金山で過酷な労働を強いられた結果、多くの方が命を落とした。佐渡島を訪れた富名監督は、この金山跡地の片隅にひっそり佇む墓地、“無宿人の墓”の存在から本作の着想を得たという。戸籍のない“無国籍者"は、遠い過去の出来事ではなく、日本そして世界的にも増加し現在の問題となっている。「この社会に記録上存在していない、無宿人と無国籍者は、亡くなってもその存在は永遠に認められることがないまま、その魂は“彷徨える魂”としてこの世を漂っている。忘れ去られないためにもこれをテーマに映画を作りたかった」と監督。さらに続けて、「この映画の物語を支えるプロットとし、佐渡金山を象徴する二つに割れた山、道遊の割戸と呼ばれる金山が大切な役割を担っている。じっと眺めていると、その割れた裂け目はあの世とこの世を繋ぐ出入口に思えたことが映画の強いインスピレーションになった」と作品への強い思いと着想を得た瞬間について語った。富名監督は、英国ロンドンフィルムスクールで映画を学んだ後、2013年、短編『終点、お化け煙突まえ。』(主演:岸井ゆきの)を監督・脚本し、第18回釜山国際映画祭の短編コンペ部門を始め、第8回JOGJA-NETPAC Asian Film Festivalの短編部門ではグランプリを受賞、世界10か国以上の国際映画祭に招待され上映された。2018年、続く長編初監督作品『Blue Wind Blows』(内田也哉子・内田裕也 父娘初共演)は、第68回ベルリン国際映画祭ジェネレーション・コンペティション部門正式招待されたのを皮切りにサンパウロ国際映画祭ほか、台湾、インドネシア、スペイン、ポーランド、オーストラリアの映画祭などで上映。主演に小松さんと松田さんを迎えた本作が待望の長編監督第2作となる。監督・脚本の富名哲也は、「叶わぬ恋をした悲運の男女のその後を描いています。二人は“彷徨える魂”として、生きているのか死んでいるのかわからないままこの世を漂い続けているのです。そんな現実離れした物語の難しい人物像を、主演の二人である小松菜奈さんと松田龍平さんが圧倒的な存在感でこの映画に説得性をもたらしてくれました」とコメント。「私のプロデューサーでもある妻(畠中美奈)と製作した本映画の独特で不思議な世界観を、劇場で多くの人に体感して頂けたらと思っています」と寄せている。【あらすじ】舞台は佐渡島の金山跡地。倒れている女(小松菜奈)が目覚める。女には過去の記憶がない。女は、清掃員の女性キイに助けられ、家に運ばれる。そこにはアカとクロという名の女の子も暮らしている。名前を思い出せない女はミドリと名付けられ、キイと一緒に清掃員として働き始める。ミドリはそこで警備員の男(松田龍平)と出会う。男もまた名前と過去の記憶がないという。そんなミドリと男は互いに惹かれ合っていく…。『わたくしどもは。』は2024年、公開。(シネマカフェ編集部)
2023年09月27日11月10日(金) に公開される映画『正欲』が、第36回東京国際映画祭コンペティション部門に正式出品されることが決定した。原作は、第34回柴田錬三郎賞を受賞した朝井リョウによる同名小説。家庭環境、性的指向、容姿など“選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく衝撃的な物語を、原作とは違い、ある種のラブストーリーとして映画化される。第36回東京国際映画祭は10月23日(月) から11月1日(水) に開催。本映画祭が『正欲』のワールドプレミアとなる。今回の出品決定に際し、主人公の検察官・寺井啓喜役を演じた稲垣吾郎は、「観た後、それぞれ違った感じ方をしていただきたい映画」とコメント。また、広島のショッピングモールで契約社員として働く桐生夏月役を演じた新垣結衣は「自分が想像しえない世界は確実にあって、そこにいまも生きている人がいる。それがどういうことなのかを常に考えながら撮影した作品」と、あらためて完成した本作への思いを語っている。併せて本作の新たな場面写真が公開となった。■稲垣吾郎 コメント全文観た後、それぞれ違った感じ方をしていただきたい映画になっていると思います。全てに疑問を持ちながら、純粋な気持ちで演技に向き合うことができました。■新垣結衣 コメント全文問われている感覚が、原作を読んだ時から、映画が完成した後もずっとそばにあります。自分が想像しえない世界は確実にあって、そこにいまも生きている人がいる。それがどういうことなのかを常に考えながら撮影した作品でした。■磯村勇斗 コメント全文観終わった後、温かい気持ちになり、自分を大切にしようと思いました。この『正欲』を通して、我々と観て下さった方が“何か”を共有し育み、互いに勇気を持って、一歩でも半歩でも自分の人生を進めていけるようなれたら嬉しいです。■佐藤寛太 コメント全文善く生きるということ。人と共存するということ。人生の意義を考えること。暮らしのなかでは保留することができる答えのない問いが、映画という実態を伴って眼の前に現れました。僕はこの作品を引きずって大人になっていこうと思います。■東野絢香 コメント全文完成された『正欲』は、人間の命がとても美しく描かれた映画でした。上手に息が吸えない私たちに、今を生きるための酸素を送り届けてくれる作品です。この映画が、少しでも多くの方に届く事を、心から願っております。<作品情報>映画『正欲』11月10日(金) 公開(C)2021 朝井リョウ/新潮社(C)2023「正欲」製作委員会関連リンク公式サイト::
2023年09月27日難民をテーマとした映画を通じて、難民問題への関心を高める取り組み「第18回難民映画祭」が開催されることが決定した。これまでに世界各地から集められた260作品を上映し、10万人以上が参加している「難民映画祭」。今年は、難民となった人たちの困難を力強く生き抜く姿に焦点をあてた、日本初公開の5作品、2021年に上映した1作品を上映。『南スーダンで生きる ~ある家族の物語~』日本初公開作品は、指揮者グスターボ・ドゥダメルを描く『ビバ・マエストロ! 指揮者ドゥダメルの挑戦』、家族と国を調和させようとする3人の女性の世代を超えた対話を描く『南スーダンで生きる ~ある家族の物語~』、「第16回難民映画祭」の上映作品『シャドー・ゲーム』の続編『マインド・ゲーム ~自分の道を信じて~』などがラインアップされている。『マインド・ゲーム ~自分の道を信じて~』なお、10月12日(木)10時より公式サイトにて予約受付開始。劇場開催(東京)は、先着順で定員に達し次第、締め切りとなる。「第18回難民映画祭」は11月6日(月)~30日(木)オンライン開催、11月6日(月)/23日(木・祝)/25日(土)劇場開催(東京)。(シネマカフェ編集部)
2023年09月26日11月中旬まで音楽や演劇、美術、映画など、計15以上の公演・企画を展開中の「Bunka祭」。その中で、今回はBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下で満喫する「映画×食×本」を紹介。現在、複合文化施設「Bunkamura」は、隣接地の再開発工事に伴い、オーチャードホールを除き、2027年度中まで長期休館中だが、渋谷を中心とした代替施設で活動継続中。6月、ミニシアターの街・渋谷で30余年培ってきたBunkamuraカラーを携え、渋谷駅前・宮下エリアに誕生した「Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下」。今秋は、名作の一挙フィルム上映に始まり、愛される偉人たちの生き様や言葉が胸を打つドキュメンタリーから社会派サスペンス・スリラーまでバラエティに富んだラインアップとなっている。ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映“35ミリで蘇る ワーナーフィルムコレクション”selected by ル・シネマワーナー・ブラザース作品の中から、厳選した全15作品を貴重な35ミリフィルムで上映する「ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映“35ミリで蘇る ワーナーフィルムコレクション”selected by ル・シネマ」が、9月29日(金)より特集上映。そして、愛にあふれたローマ教皇の真の姿に迫る『旅するローマ教皇』、衝撃の実話の映画化『私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?』、作家パトリシア・ハイスミスの素顔を映し出す『パトリシア・ハイスミスに恋して』、第35回東京国際映画祭で主要3冠を獲得した心理スリラー『理想郷』が、順次公開スタートとなる。『旅するローマ教皇』また、「ドゥ マゴ パリ」が、ル・シネマ 渋谷宮下の各階ロビーで小さなスタンドカフェ「ドゥ マゴ パリ プチカフェ」としてオープン。プチサイズにリニューアルされた名物・タルトタタン、オリジナルブレンドのホットコーヒーをはじめ、特別な映画体験に寄り添うメニューを提供。29日(金)からはプチ・キッシュ、赤ワインにクレーム・ド・カシスを加えたカクテル・カーディナルは『旅するローマ教皇』公開日より提供予定。「プチ・キッシュ(三元豚のベーコンキッシュ)」500円(税込)※9/29より提供ロビーで目を引く「LIBRAIRIE」コーナーには、アートショップ「NADiff」による特別なキュレーションがなされたブックストアも併設。映画鑑賞の前後にはもちろん、映画を観ない日にも、行くだけでなにかある空間が広がる。(シネマカフェ編集部)
2023年09月26日第76回カンヌ国際映画祭Acid部門選出、アヌシー国際アニメーション映画祭2023長編アニメーション部門で最高賞クリスタルを受賞した映画『リンダはチキンがたべたい!』(原題『Chicken for Linda!』)が、2024年日本公開決定。第36回東京国際映画祭アニメーション部門にてジャパンプレミア、第10回新千歳空港国際アニメーション映画祭コンペティション長編部門にも選出された。本作は、『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』で、その独特な映像スタイルが日本でも注目されたセバスチャン・ローデンバックと、N.Y.インディーズ映画界のハル・ハートリー監督作品でお馴染みのルーマニアのエリナ・レーヴェンソンを追った実写映画『Simple Woman』(原題)を手掛けたキアラ・マルタの夫婦による共同監督作品。フランスのとある団地でのストライキの日を舞台に、かつて父が作ってくれたチキン料理をどうしてもたべたい8才の少女リンダと料理が苦手な母ポレット、ニワトリをめぐるふたりの騒動に巻き込まれる街の人びとを描いたコメディ。美しい線と色が躍動するアニメーションならではの生き生きとした喜びに満ちた唯一無二の映像、はつらつとした生命力いっぱいのチャーミングなキャラクターたち、いまは亡き父(夫)をめぐるエモーション――。アヌシーの観客を虜にした珠玉のスラップスティックコメディが日本に上陸する。『リンダはチキンがたべたい!』は2024年、全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:リンダはチキンがたべたい! 2024年、全国にて公開©2023 Dolce Vita Films, Miyu Productions, Palosanto Films, France 3 Cinéma
2023年09月25日米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF & ASIA)」は、10月19日(木)~22日(日)に東京都写真美術館にて、また9月28日(木)~10月27日(金)にはオンライン会場にて「秋の国際短編映画祭」を開催する。25年目を迎えたSSFF&ASIAには今年も世界120の国と地域から5215点が集まり、約200作品が上映。秋の国際短編映画祭では、6月に発表された世界で唯一のジョージ・ルーカスの名を冠したグランプリ受賞作品『希望のかけ橋』(ポーランド/日本)、ライブアクション部門(ジャパン)優秀賞を獲得した永山瑛太主演作品『半透明なふたり』を含む、来年のアカデミー賞候補となる可能性を秘めた各部門受賞作品を上映。『半透明なふたり』そのほか、観客の支持をもっとも集めたオーディエンスアワード受賞作品として、野村萬斎が初監督した窪田正孝主演『虎の洞窟』など、今年のベスト・オブ・ベストのショートフィルムと、映画祭プログラマーがセレクトした作品を「Kids are Alright」「さまよえる魂」「あの人の足跡」「敵は誰だ!?」「チガウを巡る物語」「うつろいゆくものたち」といった6つのテーマでキュレーションし上映・配信する。『虎の洞窟』また、特別企画として、韓国のショートフィルムを特集するプログラムでは、ソ・イングクによる監督作品『TRAP by Seo In Guk』含む、映画祭プログラミングチームがセレクトした韓国ショートフィルムを紹介。『TRAP by Seo In Guk』さらに、東京都写真美術館の会場では、約2,000点の応募作品から選ばれた「ニコンフォトコンテスト2022-2023」動画部門の上位入賞作品も特別上映される。「SSFF & ASIA 2023秋の国際短編映画祭」期日および会場<オンライン会場>オンライン・グランドシアター9月28日(木)~10月27日(金)オンラインサテライト会場1「DOOR」 シアター 期間同上2ブリリア ショートショートシアター オンライン 10月4日(水)~4週に渡りハロウィン特集<リアル会場>赤坂インターシティ コンファレンス 10月17日(火)東京都写真美術館ホール 10月19日(木)~22日(日)サテライト会場1東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場(HIBIYA CINEMA FESTIVAL 2023内上映)10月13日(金)~22日(日)2シアターギルド代官山 10月16日(月)~18日(水)※プログラムにより上映開始時間が異なります。ウェブサイトにてご確認ください。(シネマカフェ編集部)
2023年09月23日能登半島(石川県)の先端に位置する珠洲市全域で開催されてきた「奥能登国際芸術祭」。その3回目となる「奥能登国際芸術祭2023」が9月23日(土)〜11月12日(日)に開かれる。三方を海に囲まれ、「さいはての地」とも呼ばれる珠洲は、かつて日本海に開かれた「先端」としての歴史があり、祭りや食など里山・里海の豊かな文化も残る農漁村だ。塩田千春、トビアス・レーベルガーら国内外のアーティストがこの土地と向き合い、これまでに制作された恒久展示作品に、今回は40組による新作が加わり、14の国と地域から計59組のアーティストの作品やパフォーミング・アーツが展開される。2021年に旧小学校の体育館を改修し、珠洲市の家々に眠っていた生活用具の数々を民俗・人類学的視点から保存・展示する「スズ・シアター・ミュージアム」では、「珠洲の大蔵ざらえ」プロジェクトの中心となった南条嘉毅をはじめ、三宅砂織や竹中美幸ら気鋭のアーティストが生活用具に新たな命を吹き込んだ作品群も見られる。また、田中泯の「場踊り−歩む」(9月22・23・24日)、詩人の大崎清夏が珠洲の暮らしを採話して書き下ろした物語を、長塚圭史の演出、阿部海太郎の音楽のもと、常盤貴子が朗読する『さいはての朗読劇 うつつ・ふる・すず』(9月29・30日)の公演もある(チケットは完売)。イラン生まれ、アメリカ在住のシリン・アベディニラッドは、漂着物であるシーグラスから発想し、かつての漁具倉庫でインスタレーションを行う。漁網を蔵の天井に張り巡らし、酒瓶のかけらに光を当て、床にカラフルな影を投影し、人間の存在の儚さを表現する。ドニプロ(旧ロシア、現ウクライナ)生まれ、ロシア在住のアレクサンドル・ポノマリョフは、古いパーゴラ(東屋の支柱)のある場所に、地元の酒造所で使われなくなった酒タンクを利用し、帆柱、帆桁、帆網を駆使して船をモチーフとした音も鳴るインスタレーションを制作する。また、アーティスト・コレクティブ「SIDE CORE」は、観客が実際に風力発電所に足を運び、土木やインフラをめぐる「空間や時間のスケール感」を体感するインスタレーションを展開する。今年5月の奥能登地震で被災した珠洲市では、街の復旧を進めながら、会期を変更して芸術祭の準備を進めてきた。応援を込めてぜひ訪れてほしい。<開催情報>「奥能登国際芸術祭2023」会期:2023年9月23日(土)~11月12日(日)会場:石川県珠洲市全域(247.20km²)休館日:木曜パスポート料金:一般3,300円、大学1,650円、高中小550円公式サイト:
2023年09月22日10月23日(月)~11月1日(水)にて開催となる第36回東京国際映画祭の予告編が解禁。世界の国際映画祭で注目された話題作や邦画大作の最新作を含むガラ・セレクション部門全14作品が決定した。オープニング作品は『PERFECT DAYS』、クロージング作品は『ゴジラ-1.0』。そのほか、ヴェネチア国際映画祭やトロント国際映画祭で大きな話題を巻き起こした、サーチライト・ピクチャーズ提供の3作品が決定。まず、『哀れなるものたち』(2024年1月26日公開)はジャパンプレミア。『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス監督、エマ・ストーンが再集結して描く、映画史上最も大胆で、空前絶後の感動に満ちた待望の最新作。先日開催された第80回ヴェネチア国際映画祭で最高賞である金獅子賞を受賞し、早くもアカデミー賞最有力候補として話題沸騰中。なお、日本での劇場公開同様、オリジナル無修正R18+バージョンで上映する。タイカ・ワイティティ監督が、第92回アカデミー賞脚色賞を受賞した『ジョジョ・ラビット』以来、サーチライト・ピクチャーズと2度目のタッグを組んだ最新作『ネクスト・ゴール・ウィンズ』(2024年2月23日公開)はアジアン・プレミア。2014年に『ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦』としてドキュメンタリー映画化もされた奇跡の実話をベースに、『ソー:ラブ&サンダー』などのハリウッド大作から『ジョジョ・ラビット』といったセンスとユーモアにあふれた心打つ感動作まで幅広く手掛けるワイティティが監督・脚本を務め、独自の世界観とユーモアを盛り込みつつ描く。マイケル・ファスベンダーが主演。アンドリュー・ヘイ監督作『異人たち』(2024年春公開)も本映画祭でアジア初上映。日本を代表する名脚本家・作家、山田太一が1987年に発表した長編小説「異人たちとの夏」(新潮社刊)を、『荒野にて』『さざなみ』が世界で絶賛されたアンドリュー・ヘイ監督の手により再映画化。テルライド映画祭でのワールドプレミア以降、絶賛の声に溢れ、「テルライド映画祭で最も成功した映画」「本年度アカデミー賞に絡むこと間違いなし」といった声が早くも上がっている。さらに、北野武監督の『首』、三池崇史監督の『怪物の木こり』、塚本晋也監督の『ほかげ』など日本作品を含め、「ガラ・セレクション」部門全14本中11本の映像が予告編には収められている。また、今年のFUJI ROCK FESTIVAL ’23でも圧巻のパフォーマンスで会場を沸かせた「TESTSET」(砂原良徳×LEO今井×白根賢一×永井聖一)の楽曲「Japanalog」が“第36回東京国際映画祭フェスティバルソング”として起用が決定。全編英語詞でロック、テクノ、ファンクの要素を孕んだジャンルレスなディスコチューンは日本発のオリジナルスタイルともいえ、東京国際映画祭の目指す方向とも合致していることから今回フェスティバルソングとして選出された。「TESTSET」(LEO今井)は「我々TESTSETの『Japanalog』という曲も、映画の世界を通して誰かの想像力に突き刺さされば嬉しい限りです」とコメントを寄せている。第36回東京国際映画祭は10月23日(月)~11月1日(水)、日比谷・有楽町・丸の内・銀座エリアにて開催。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ネクスト・ゴール・ウィンズ 2024年2月23日より全国にて公開©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.哀れなるものたち 2024年1月26日より全国にて公開©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.異人たち 2024年、公開(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2023年09月22日10月23日(月) から11月1日(水) に開催される第36回東京国際映画祭の予告編が公開された。今回の約60秒の予告には、オープニング作品の『PERFECT DAYS』とクロージング作品の『ゴジラ-1.0』のほかに、世界の国際映画祭で注目された話題作や邦画大作の最新作などを上映する「ガラ・セレクション」部門の全14本中11本の映像が含まれている。また予告編には、TESTSET(砂原良徳×LEO今井×白根賢一×永井聖一)の楽曲「Japanalog」が本映画祭のフェスティバルソングとして使用されている。全編英語詞でロック、テクノ、ファンクの要素を孕んだジャンルレスなディスコチューンは、日本発のオリジナルスタイルともいえ、東京国際映画祭の目指す方向とも合致していることから、今回フェスティバルソングとして選ばれたという。なお予告編は、本日9月22日(金) より都内近郊の各劇場でも上映される。■LEO今井(TESTSET)コメント音楽の世界に憧れる前から、映画の世界に憧れていました。今となっては、新しい音楽情報を追っかけるよりも、映画のサウンドラックを通して新たに好きな曲やアーティストに出会う事の方が多いです。我々TESTSETの「Japanalog」という曲も、映画の世界を通して誰かの想像力に突き刺されば嬉しい限りです。第36回東京国際映画祭 予告編<イベント情報>第36回東京国際映画祭開催期間:10月23日(月)~11月1日(水)会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区公式サイト:
2023年09月22日「このミス大賞」受賞作を映画化した『怪物の木こり』より場面写真が解禁。さらにシッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭への出品も決定した。鬼才・三池崇史監督が亀梨和也、菜々緒、吉岡里帆らを迎えて贈る本作は、凶器の斧で脳を奪い去る連続猟奇殺人事件の犯人と狂気のサイコパス弁護士、そして警察が三つ巴の攻防を繰り広げる、先読み不可能な“超刺激”サスペンス。三池監督作品初参加で主演を務めた亀梨さんは「非常に難しいなと思いましたが、すごく良い意味でやりがいがありました。非常に特殊で、序盤から中盤に向けてのストーリーの構築や、”サイコパス”という変わった設定の部分が大きい一方、本質的な人間の心の動きも丁寧に描かれていたので、そこは大切に演じきりたいなと思いました」と語る。事件の真相を追う刑事でありながら自身もどこか怪しげで独特のオーラを纏う戸城嵐子を演じた菜々緒さんは「怒涛の展開の連続で、あっという間に読み終わってしまいました。嵐子自身がサイコパスな一面を見せるような描かれ方がされている部分もあり、そういったところをどのように演じていくかを考えながら、台本を読ませていただきました」とふり返っている。その本性を知らずに二宮に優しく寄り添う婚約者、映美を演じた吉岡さんは「主人公があまり見たことのないタイプのキャラクターですごく面白いなと思いましたし、同時に常に切なさが同居しているように感じました。”怪物”と一言で言ってしまうと恐ろしくて怖いものというイメージがありますが、怪物の悲しさみたいなものがこの台本の魅力だなと感じました」と役柄同様に二宮のキャラクターに寄り添うようにコメント。三池監督作品には度々出演している染谷さんも「ドキドキしました。ミステリー要素が強く、どうなっていくのか?犯人は一体誰なんだ?何が起きているんだ?と、どんどん読み進めていってしまいました。」と本作のストーリー展開には衝撃を隠し切れない様子だった。この度解禁された場面写真は6点。血を流しながら深刻な表情を浮かべる“サイコパス弁護士・二宮”や事件の真相を追いかける刑事・戸城、物憂げな表情を浮かべる映美など、個性豊かなキャラクターたちが切り取られている。中には二宮が戸城の眉間にナイフを突きつけるシーンや、遠くに佇む不気味な“怪物の木こり”の姿を捉えた一枚も。そしてこの度、本作が、第56回シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭で、世界中から選りすぐりのスリラー・サスペンス・アクションなどの作品がセレクトされるÒRBITA(オービタ)部門と、アジアの新作のショーケースであるFocus Asia部門、2部門で出品されることが決定。ÒRBITA部門ではクロージング作品としての上映を予定している。三池監督作品としては観客賞、最優秀美術賞を受賞した『十三人の刺客』(10)以来、13年ぶりの受賞の可能性に期待が高まる。また今回、主演の亀梨さんと三池監督がスペインへ渡航、本映画祭のレッドカーペット&プレミア上映に参加することも決定。スペインの観客の前での登壇に向け、亀梨さんと三池監督からコメントが到着した。亀梨和也 コメント『怪物の木こり』という作品を通して三池監督と繋がれた事。そしてこの作品と共に海を渡れる事。非常に光栄です。国を超えて沢山の方々に楽しんで頂ける事を願っています。初スペイン、初シッチェス映画祭。自分の細胞レベルでしっかり感じて来たいと思います。三池崇史監督 コメント欧州のファンタ野郎が大集合な歴史ある映画祭。シッチェス万歳!ビーチに美食と亀梨和也。『怪物の木こり』と共に最高の時を過ごせそうだ。『怪物の木こり』は12月1日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:怪物の木こり 2023年12月1日より公開©2023「怪物の木こり」製作委員会
2023年09月21日第36回東京国際映画祭が、10月23日(月) から11月1日(水) に開催される。このたび、目玉企画として実施される映画監督・小津安二郎の生誕120年を記念した特集上映とイベントの詳細が発表された。2023年は小津の生誕120年、没後60年にあたる。今回の特集上映は、新たにデジタル修復した多くの作品が初公開されるほか、国立映画アーカイブでの小津安二郎監督週間(10月24日(火) ~29日(日))のフィルム上映と合わせるとほぼ全ての小津作品が網羅される大々的な内容となる。また、世界的に活躍する映画監督を招き、それぞれの視点から小津を考える国際シンポジウム「SHOULDERS OF GIANTS」を10月27日(金) に三越劇場で開催する。シンポジウムは、冒頭にヴィム・ヴェンダースによる小津へのオマージュ(讃辞)に続き、『お早よう デジタル修復版』を上映。その後、黒沢清、ジャ・ジャンクー、ケリー・ライカートといった映画監督が登壇し、小津作品をめぐるトークセッションが行われる。そのほか、この1年の日本映画を対象に特に海外に紹介されるべき日本映画という観点から選考された作品を上映する「Nippon Cinema Now」部門では、デビューから100本以上の作品を手がけ、昨年だけでも『愛なのに』『女子高生に殺されたい』『ビリーバーズ』『夜、鳥たちが啼く』などの話題作が立て続けに公開された城定秀夫監督を特集。さらに、昨年までのジャパニーズ・アニメーション部門は、アニメーション部門として今年からコンセプトも新たに再スタート。まずひとつめの柱は「ビジョンの交差点」と題して海外での話題作も取り上げ、国内の最新作と合わせて9作品を上映。レトロスペクティブは「海外映画祭と監督」というテーマで、海外映画祭で賞に輝いた監督の作品を3作品上映する。各企画の詳細は東京国際映画祭の公式サイトでチェックを。<イベント情報>第36回東京国際映画祭開催期間:10月23日(月)~11月1日(水)会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区公式サイト:
2023年09月20日インド映画の中でも、いま日本で最も注目されている南インド圏の映画4作品を同時上映する特集上映「熱風!! 南インド映画の世界」が、10月20日(金)より全国順次開催されることが決定。ポスターも解禁された。昨年から公開され、いまなお大ヒット上映中の『RRR』をきっかけに、注目されているインド映画。本特集上映では、多言語国家インドの中でも『RRR』と同じく南インドのテルグ語圏を中心に製作された映画に焦点を当て、選りすぐりの4作品を上映。ラインアップには、2021年にインドで公開されその年のNo.1興収を記録した、高級木材“紅木(こうき)”の密輸を巡る争いと、ある男の壮絶な人生を描く迫力満点のエンターテインメント『プシュパ 覚醒』。『プシュパ 覚醒』テルグ語映画界の大スター、チランジーヴィが主演し『RRR』の俳優ラーム・チャランが製作を務め、1840年代に英国軍と戦った偉人ナラシムハー・レッディを描いた歴史アクション超大作『サイラーナラシムハー・レッディ 偉大なる反逆者』(19)が日本初公開。『サイラーナラシムハー・レッディ 偉大なる反逆者』さらに、『RRR』の主演2人、NTR Jr.とラーム・チャランの出演作品であり、『RRR』『バーフバリ』シリーズのS.S.ラージャマウリ監督作品『ヤマドンガ』(07)と『マガディーラ 勇者転生<完全版>』(09)も上映。『マガディーラ 勇者転生<完全版>』『ヤマドンガ』は、映画配信サービスJAIHO(ジャイホー)にて配信済みだが、スクリーン上映は本特集が初となる。『ヤマドンガ』到着したポスターは、本特集上映で初公開となる作品に対する期待感と、開催を祝う気持ちを込めて明るく華やかな雰囲気で、上映される4作品の迫力ある写真を配置。コピーには、一度のみならず二度三度繰り返し観たくなる南インド映画の魅力を「沼」と称し、ワクワク感が込められている。「熱風!! 南インド映画の世界」は10月20日(金)より新宿ピカデリーほかにて全国にて順次開催。(シネマカフェ編集部)
2023年09月19日新千歳空港国際アニメーション映画祭では、2023年11月2日(木)~6日(月)の5日間、北海道新千歳空港にて「第10回 新千歳空港国際アニメーション映画祭」を開催いたします。この度、映画祭のメインビジュアルを公開しました。「第10回 新千歳空港国際アニメーション映画祭」メインビジュアル市川春子による、第10回映画祭を飾るメインビジュアルを公開!9月14日より新千歳空港館内での装飾・ポスター掲出も順次開始本年映画祭の顔となるメインビジュアルの担当作家は、「月刊アフタヌーン(講談社)」にて、現在『宝石の国』を連載中で学生時代を北海道で過ごした漫画家 市川春子(いちかわはるこ)氏です。作家本人の映画祭来場経験をもとに描かれた本ビジュアルは、記念すべき10周年を迎える映画祭に、過去現在未来を超え様々な種族や北海道の生物たちが集まる、映画祭開催への期待感の高まりを感じさせるビジュアルとなっています。本メインビジュアルは、2023年9月14日(木)以降、順次新千歳空港館内での装飾やポスター、映画祭公式サイトなど各所で展開してまいります。詳細は映画祭公式サイト( )をご確認ください。作家コメント赤と青が動脈と静脈のように交わる生き生きとした空港シアターに、様々な種族や伝統的あるいは未来的な人々、そして開催地である北海道の生物が集まり、シームレスで楽しい映画祭が始まりそう、というイメージを描きました。素敵な時間になると良いですね。市川春子(漫画家)市川春子(いちかわ はるこ)プロフィール学生時代を札幌で過ごす。投稿作『虫と歌』で「アフタヌーン2006年夏の四季大賞」受賞、『星の恋人』でデビュー。初作品集『虫と歌 市川春子作品集』が第14回手塚治虫文化賞・新生賞受賞。「アフタヌーン」にて『宝石の国』を連載中。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の人物キャラクターデザインを一部担当。メインビジュアル : 新千歳空港国際アニメーション映画祭とは新千歳空港国際アニメーション映画祭は、北海道と世界を結ぶゲートウェイである新千歳空港ターミナルビル(北海道千歳市)を会場とした、アニメーション専門の国際映画祭です。記念すべき10回目の開催となる今年は、2023年11月2日(木)~11月6日(月)の5日間で、国内外の話題作など招待作品の上映はもちろん、アニメーションの意義を拡張する様々なプログラムを展開し、アニメーションの意義を拡張するような新しい価値を生み出す「遊び場」として、エネルギーを持ち帰ることができる文化交流拠点の創造を目指します。第10回 新千歳空港国際アニメーション映画祭 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年09月14日お笑い芸人・福田麻貴(3時のヒロイン)、加納(Aマッソ)、サーヤ(ラランド)が出演する短編映画『蟹から生まれたピスコの恋』がイギリス最大級の国際映画祭「レインダンス映画祭」にノミネートされ、このたびキャストと監督がコメントを寄せた。○■福田麻貴、加納、サーヤが出演する短編映画『蟹から生まれたピスコの恋』テレビ朝日のバラエティ番組『トゲトゲTV』(毎週水曜 深夜24:15~)に出演中の3人が、佐藤寛太(劇団EXILE)、長久允監督と制作し、今年4月にTELASA(テラサ)で配信された今作。「差別」という重いテーマを、カニの父と人間の母の間に生まれた女子高生・石田ピスコ(加納)の恋物語と半生に乗せて真面目さと不真面目さが絶妙に交錯するブラックユーモアをもって鮮烈に描いた。そんな今作が、10月25日から英国ロンドンで開催される「第31回レインダンス映画祭」のフィクション短編部門にノミネートされた。今作はすでに、9月28日からカナダで開催される「第42回バンクーバー国際映画祭」の国際短編部門や、9月2日から英国で開催中の「Short Com International Comedy Film Festival」でもノミネートが決定している。レインダンス映画祭ノミネートを記念し、加納が映画の主人公・ピスコとして歌った主題歌「蟹から生まれたピスコの恋」が、Apple MusicやSpotifyなど各種音楽配信サービスでサブスク配信を開始。この楽曲は長久監督が作詞、アーティスト・春ねむりが作曲を担当。中盤のポエトリーリーディングともいえるエモーショナルな語り部分にも注目で「愛とかいう人間じゃなかってんけどなー」と、ポツリとつぶやくピスコのセリフに、加納の表現力の高さが凝縮されている。○■加納(Aマッソ)/石田ピスコ・役コメントレインダンス映画祭にノミネートされるなんて、すごいですよね! 海外の人は英語字幕で見るんですよね? 一体どんなふうに見られるのか楽しみです。上映時は我々がコメディアンであることや、バラエティ番組から端を発した映画ということは伏せて、「映画界の巨匠が鬼才アクター3人のスケジュールを何とか調整して撮った作品」という感じで打ち出していけたらいいなって思います(笑)。私が歌った主題歌がサブスク配信されることも、ありがたいです。すごくロック・テイストの曲なので、親がうっとうしい時なんかにぜひ聴いてほしいです。ただ、自転車に乗っている時や水回りの作業中は聴かないでください。……って、なんで聴かないでほしい時の話になるねん!? 意味わからへん(笑)。○■福田麻貴(3時のヒロイン)/ピスコの母(石田みつみ)・役コメントノミネートしていただいて、ありがとうございます。私たちからにじみ出る華もあったかと思いますが(笑)、すべては長久監督のおかげです。長久ファミリーになれて、とても光栄です。イギリスから見た日本の映画としては斬新なんじゃないかと思うので、何かしらの賞は取るだろうなと思ってます。○■サーヤ(ラランド)/くぼかよ・役コメント日本の少子化がなぜ進んでいるか……そのすべてが『蟹から生まれたピスコの恋』で描かれています。この作品を通して、イギリスの皆さんにも日本の社会問題を見ていただけたらなと思います。○■長久允監督コメント『蟹から生まれたピスコの恋』が、由緒あるクールなレインダンス映画祭にノミネートされたこと、心よりうれしいです! 最高です! 思わずダブルピースしちゃいます。加納さん、サーヤさん、福田さん、佐藤寛太さんの演技のおかげです! 爆音で上映されて映画館でラストにモッシュが起きたらいいなと思っています。この作品が、ヨーロッパを皮切りに、もっともっと世界中の必要な人に届くことを願っています! ちなみに英語タイトルは『Pisko the Crab Child is in Love』です。ご唱和ください!
2023年09月13日今年5月、『PERFECT DAYS』でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞した役所広司が、「2023金馬映画祭」で「焦点映画人」に選ばれたことが分かった。公式サイトによると役所さんは台北で開催される同映画祭に出席し、自身の出演作を紹介&上映するという。上映作品は『PERFECT DAYS』『失楽園』と、役所さん自身が選んだ『KAMIKAZE TAXI』『Shall we ダンス?』『CURE』『EUREKA』『キツツキと雨』の計7本。映画主催者は、「7本の作品によって、映画ファンは伝説的な俳優の魅力と多彩な演技を目の当たりにすることができるでしょう」と自信をのぞかせている。公式サイトでは、40年以上にわたる俳優としての役所さんのキャリアを詳しく紹介。日本アカデミー賞の常連であり、1996年から7年連続で最優秀主演男優賞または優秀主演男優賞に選ばれたことなども書かれている。ヴィム・ヴェンダース監督とタッグを組んだ『PERFECT DAYS』は、カンヌ国際映画祭で配給会社「Neon」が北米配給権を獲得した。日本代表としてアカデミー賞国際長編映画賞に出品されることも決まっている。日本公開は12月22日。「2023金馬映画祭」は11月9日から26日まで開催予定で、チケットは10月28日に発売。(賀来比呂美)■関連作品:PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.
2023年09月13日9月11日(現地時間)、監督作『Wildcat(原題)』がプレミアを迎えるトロント国際映画祭にて、主演で娘のマヤ・ホークとレッドカーペットを歩いたイーサン・ホーク。実は、イーサンが飛行機トラブルに遭い、長距離バス(グレイハウンド)に乗ってなんとかイベントに出席できたという裏話があったという。マヤは「父はバスに乗ってきました。みんなの話題になっていますよ。すべての飛行機が欠航になってしまって、ここまでバスで来るしかなかったんです」と「People」誌に語った。イーサンは「3便のフライトがキャンセルになり、『空港のせいでイベントを欠席するわけにはいかない!』と思って。だからバスターミナルに行ってバスに飛び乗りました」と補足した。その時イーサンと一緒にいたのは妻と仕事のパートナーで、マヤとは別々に向かっていたのだという。「バスの中では、だれも他人のことなんて気にしていません」「快適ではないですね」と長距離バスの感想を語ったイーサン。「私は後ろの方で身を隠すようにして、ただ本を読んで、なんとか間に合うようにと祈っていました」とドキドキしながら乗っていたそうだ。その結果、無事に間に合い、親子でレッドカーペットを歩くことができた。(賀来比呂美)
2023年09月13日2007年、トロント映画祭で上映された主演映画『JUNO/ジュノ』で大ブレイクを果たしたエリオット・ペイジが、トランスジェンダー公表後初めて主演した『Close to You(原題)』を引っ提げ、再び同映画祭に帰ってきた。本作はメガホンを取ったドミニク・サヴェージ監督が、映画祭の前に「この映画はエリオットと一緒に、エリオットによって、エリオットのために作られた作品」と語っており、本作のルーツはエリオット自身の“旅”であると認めている。エリオットが演じているのは、トランスジェンダーの主人公サム。4年前に性別移行してから父の誕生日を祝うために初めて実家を訪れるという話だ。青年期のほとんどを鬱との闘いに費やしたサムは、トランスジェンダーの男性としてついに幸せを見つけたが、家族の反応は…?『Close to You』の上映後、観客から歓声と拍手を受けて登壇したエリオットは、作品について「私のキャリアにおいて本当に素晴らしい経験の一つになりました」と感慨深げに語った。また、サヴェージ監督との再タッグを熱望。「シーンがずっと続いて深まっていき、演技の最も純粋な喜びを感じられるんです」と即興的な演技がしやすいアプローチをとってくれる監督を称えた。(賀来比呂美)
2023年09月12日9月8日(現地時間)、トロント国際映画祭で宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』がオープニング作品として上映された。上映前にギレルモ・デル・トロ監督が舞台にサプライズ登場し、プレゼンターを務めた。これまで何度も引退宣言を行い、撤回&復帰してきた宮崎監督。今作こそがいよいよ最後の作品かとうわさされ、海外でもそう報じるメディアもあったが、スタジオジブリの広報・学芸担当スーパーバイザーの西岡純一氏によると、これは事実ではないという。同作のプロモーション中に、西岡氏は「これが宮崎監督の最後の作品と言われているようですけれど、監督は全くそのようには思っていないんです。監督はいま、新しい作品のための構想を練っているところです。毎日オフィスにやってきては、そうしています。今回は、引退宣言しませんよ。いつもと変わらず仕事を続けています」とコメント。宮崎監督に代わって引退報道を否定した。海外の映画ファンは「素晴らしいニュース」「神様ありがとう」「新たな作品を楽しみにしています」などの喜びの声や「こんなことが起きるなんて!また何回目かの引退宣言があると思っていたのに!」といった驚きの声を上げている。米映画評論サイト「Rotten Tomatoes」で批評家(現時点で28人)からの支持率が100%と高い評価を受けている『君たちはどう生きるか』。全米公開は12月8日を予定している。(賀来比呂美)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli
2023年09月11日ドキュメンタリー映画『ファッション・リイマジン』が、2023年9月22日(金)に公開される。サステナブルなファッションで「世界を変える」旅ドキュメンタリー映画『ファッション・リイマジン』は、異端のデザイナーであるエイミー・パウニーが、本当にサステナブルなファッションで「世界を変える」までの旅を描いたロードムービーだ。イギリス発“異端”のデザイナー、エイミー・パウニーイギリスのブランド、マザー オブ パール(Mother of Pearl)のクリエイティブ・ディレクターを務めるエイミー・パウニーは、2017年4月に『VOGUE』の新人賞を受賞。10万ポンドの賞金を手にして、自分のルーツにつながるサステナブルなコレクション・ノーフリルズ(No Frills)を立ち上げることを決意する。サステイナビリティはエイミーにとって⽣涯の情熱であり、ブランドが地球に与える影響を軽減することを使命としてきた。当時ファッション業界は大量消費の真っ只中で、サステナビリティはニッチなトピックだった。コレクションデビューしたノーフリルズはロンドン・ファッション・ウィーク唯一のサステナブル・ブランドとして注目を集め、業界は一気に変革を遂げた。 その注目はマスコミだけに留まらず、当時皇太子だったチャールズ英国王による「キャンペーン・フォー・ウール」10周年記念スカーフのデザインを依頼されるまでに発展する。尚、エイミーのサステイナブルなコレクションは、ロンドン・ファッションウィークに加えコペンハーゲン・ファッションウィークで発表されており、ネッタポルテ(Net-A-Porter)、ハロッズ、サックス・フィフス・アベニュー、ニーマン・マーカスなどのグローバル展開の⼩売店で扱われている。コレクションデビューに向け、発表まで18ヶ⽉というタイムリミットの中で理想の素材を求めて、地球の裏側まで旅することになったエイミーとチーム。旅の過程での、たくさんの出会いと挑戦の物語を追っていく。監督はベッキー・ハトナー、3年の密着取材監督は、この作品が⻑編映画デビューとなるベッキー・ハトナー。3年もの間エイミーに密着し、ウルグアイやペルー、オーストリアといった国へ⼀緒に⾶び、カメラを回し、コレクション完成までの道のりを旅感溢れるロードムービーとして完成させている。エイミー・パウニー手掛けるマザー オブ パールが東京・大阪・福岡にまた、劇中に登場するデザイナー、エイミー・パウニーが⼿がけるマザー オブ パールの期間限定ショップを銀座松屋、大阪の大丸梅田店、大丸福岡天神店にて2023年9月から11月にかけて順次開催。エイミー・パウニーによるウェアを、直接手に取ってチェックすることができる。【詳細】映画『ファッション・リイマジン』公開日:2023年9月22日(金)出演:エイミー・パウニー、クロエ・マークス、ペドロ・オテギ監督:ベッキー・ハトナー2022年/イギリス/英語/カラー/ビスタ/100分/⽇本語字幕:古⽥由紀⼦/原題:Fashion Reimagined■マザー オブ パール 期間限定ショップ・〈東京〉 松屋銀座 4F会期:2023年9⽉27⽇(⽔)〜10⽉10⽇(⽕)住所: 東京都中央区銀座3-6-1・〈⼤阪〉 ⼤丸梅⽥店 6F会期:10⽉18⽇(⽔)〜10⽉31⽇(⽕)住所:大阪府大阪市北区梅田3-1-1・〈福岡〉 ⼤丸福岡天神店 1F会期:11⽉8⽇(⽔)〜11⽉14⽇(⽕)住所:福岡県福岡市中央区天神1-4-1
2023年09月11日二世中村吉右衛門の三回忌追善と銘打って開催中の歌舞伎座新開場十周年「秀山祭九月大歌舞伎」。甥の松本幸四郎と幸四郎の長男の市川染五郎が吉右衛門を偲び、ゆかりの狂言、ゆかりの役々に挑む。中でも長谷川伸の傑作『一本刀土俵入』では幸四郎が初役で駒形茂兵衛を、染五郎も初役で掘下根吉を勤め、親子で真っ向から対峙する場面も。また『二條城の清正』では染五郎が再び豊臣秀頼を勤める。まっすぐな気持ちのまま渡世人になってしまった茂兵衛と、彼に憧れを抱く根吉。――二世中村吉右衛門さんの当り役のひとつ、『一本刀土俵入』の駒形茂兵衛は初役ですね。相撲取りの茂兵衛は酌婦のお蔦に救ってもらった恩を忘れずにいて、10年後、今度は渡世人となってお蔦の前に現れることになります。幸四郎茂兵衛は初めは、自分も立派な相撲取りに、横綱になりたい、一生懸命やればなれるんだというまっすぐな気持ちを持っていたと思うんです。その純朴なところは後に渡世人になってからも変わっていない。船頭たちや船大工とやり取りする場面で、掘下根吉たちに突然襲われたときにも「船頭さん、大工さんたちがお仕事なさってる。邪魔になるから向こうにいけ」と。そういう場面が設けられている意味があるわけです。見かけは変わってしまったけれど、人として変わっていないところがあるんですよね。第一お蔦を10年ずっと忘れずにいるなんてありえないことですよ。たいていの人は忘れるものじゃないですか。そして茂兵衛をはじめ、このお芝居に出てくる人たちは、皆普通の、決して歴史に名を残したりするような人ではないんです。長谷川伸の傑作で、あらゆる方々が演じ続けて今に至る、その作品の主人公ですから、どうしてもヒーローや特別な人間と思いがちですがそうではない。そこが大事だと思いますし難しいなとも感じます。いわゆる決め台詞、名台詞だとは思わせずに、茂兵衛という男の人生をお客様の心に残せるよう勤められればと思います。上演中の歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」夜の部『一本刀土俵入』より、前半の一文無しの取的の駒形茂兵衛=松本幸四郎提供:松竹(株)後半、渡世人となった駒形茂兵衛=松本幸四郎提供:松竹(株)――その茂兵衛の人となりが、波一里儀十の子分の掘下根吉たちに襲われたときに垣間見えます。その根吉を初役で勤められるのが染五郎さん。染五郎渡世人の下っ端で大きな人物でも何でもない男ですが、役としてはいわゆるおいしい役と言いますか。みんなが引っ込んだ後もひとり舞台に残って、ちょっとカッコつけて引っ込むんです。あえて存分にカッコつけてやりたいし、それがこの役の魅力かなと。――この根吉、幸四郎さんもこれまでに二度勤めていらっしゃいます(平成8[1996]年4月御園座、平成20[2008]年5月新橋演舞場)。幸四郎世話物とはまた違って長谷川伸のものですから、台詞の言い方もお芝居も極まりきまりに見えてはいけないですし、生活感がなければいけない。そして染五郎も言いましたが、カッコつけている人を演じるわけです。カッコいい人を見ると「あんなふうになりてえ」と一日中考えている人なんでしょうね。初めてやったときは「ああしてみようこうしてみよう」と、結構はまりましたね。そして茂兵衛に「次第によっちゃ勘弁ならねえ!」「俺たちブ職同士のことだからなあ。ええ?そうでござんしょう。そうだろうが!」と言われると、毎日ビクッとしていました。叔父(二世吉右衛門)の茂兵衛も、父(松本白鸚)の茂兵衛も怖かったです。そして根吉の場合は怖がっていいんです、カッコつけてるけど。茂兵衛が去ってから「てえした男だなあ」ってつい口に出してしまうのも根吉。カッコつけてるくせにね。そんなところに若さが出てしまうんです。『一本刀土俵入』より、左から)堀下根吉=市川染五郎、駒形茂兵衛=松本幸四郎提供:松竹(株)染五郎僕も、渡世人っぽい口調や言い回しなど自然に見えるように、ふだんから言い慣れている感じに見えたらいいなと思います。それと僕は元がすごい色白なので、顔色をもう少し濃くしたくて日焼けさせてみました。焼きすぎてはいけないのですが。幸四郎『一本刀』に初めて出していただき、かつ根吉という大きな役をいただいたので頑張ってほしいし、「じゃあ染五郎であの役も見たいね」と思っていただけるよう、歴代の根吉で最高のものを目指してね。染五郎はい。お客様としては親子であることを役に重ねてみてくださることもあると思うんですが、やる側としてはあくまでも根吉として茂兵衛に向かっていく、根吉としてそこに存在することだけ考えてやろうと思います。『一本刀土俵入』より、堀下根吉=市川染五郎提供:松竹(株)――親子共演が続いていますね。幸四郎七月は『吉原狐』(大阪松竹座)で刀を抜かれるし、八月は『新門辰五郎』(歌舞伎座)で匿ってやっているのに反抗されるし、今月は匕首(あいくち)を持って刺しに来るからね(笑)。「なんてやつだ」という。ちょっと殺気立った関係性ばかりです。染五郎そうですね(笑)。『二條城の清正』の豊臣秀頼。絶体絶命の緊張感が解けた後、どう感情を爆発させるか。――染五郎さんはなんと10歳の時に秀頼を勤められました。(平成28[2016]年1月歌舞伎座)染五郎緊張しましたね。子供の頃勤めたお役の中でやはり一番印象に残っています。それまでは子役としての台詞しか言っていなかったので、台詞を言うこと自体がとにかく難しかったという記憶があります。それと当時祖母から、「踊りみたいな歩き方」だと言われて、同じ歌舞伎の中でもお芝居によって歩き方からまるで違うんだと。――今月は「淀川御座船の場」が上演されますが、これの前の「二條城大広間の場」で徳川家康は秀頼のために酒席を開きます。その秀頼を護るために病を押して清正が付き添います。前回は白鸚さんの清正で、家康が(四世市川)左團次さんでしたね。染五郎家康は怖かったですね。二條城の広間では清正以外はその場にいる人全員が敵ですから。その時の台本には祖父(白鸚)や父から教えてもらった台詞や動きがたくさん書き込んでありますので、その台本をしっかりと読み返しています。そして今回は上演されませんが、二條城の広間の空気、緊迫感、それがあった上での御座船であるということを大事に勤めたいと思います。そして清正は秀頼が物心つく前から当たり前のように傍らにいたわけで、その距離感、空気が出せればいいなと思います。昼の部『二條城の清正』左から)加藤清正役の祖父・松本白鸚と共演する、豊臣秀頼役の市川染五郎提供:松竹(株)『二條城の清正』より、豊臣秀頼=市川染五郎提供:松竹(株)幸四郎秀頼を初めて勤めたのは僕も十代のころでした。とにかく凛としていること。これに尽きます。二條城という敵陣に清正とたったふたりで乗り込んで敵に囲まれた状態で、何が起こっても不思議じゃない、それどころか99%ダメだろうという覚悟でやってきています。そんな中でも感情を見せずに凛としている。――初役のときの家康が(十三世片岡)仁左衛門さん、二度めが(五世中村)富十郎さんでした。幸四郎家康は本当の感情は全く見せないですし、外見はいいおじいちゃんの風情ですから。だからこそ怖かったですね。今月のポスターにもなっていますが、御座船の上では秀頼は私服の姿なんです。清正と二人になり大坂城まであと少し。やっと本当の気持ちが言葉になって出てくる。この時の感情をどう爆発させるかが大事になってきます。情報量がはるかに多い時代。取捨選択しながら、もっともっと「大変になってほしい」。――昨年六月に『信康』で染五郎さんは初めて歌舞伎座で主演を勤められました。幸四郎去年そこからスタートして一年たち、やっと二年目に向かっているということだと思います。今も大変だろうと思うけど、もっともっと大変になってください。って言われても困るよね(笑)。染五郎はい(笑)。作品の真ん中に立たせていただくことは大きな経験でしたが、そのことで舞台への思いが何か大きく変わったということは全くないです。どんな役、どんな舞台でも、役を勤めることに対しての心持ちはその前後で変わらないです。そしてどんな役でもそうですが、過去のいろいろな方々の勤めてこられたときのことを調べて、これは使うべき情報、これはそうではない情報などと見極めて、その都度役と向き合っていきたいですね。幸四郎我々の仕事って、出来ないことを「出来ないもん、できるわけないじゃない?」って言ってしまえばそこまでなんです。出来るようにする、知らないことを知る、わかるようにする、まさに一生それの連続。それに今、難しい時代じゃないですか、っていうと年寄りみたいだけど(笑)。以前より今の方が我々を囲む情報量ははるかに多いし得ることも簡単です。だから自分で苦労しなくても分かってしまうことがたくさんある。でも本当に自分自身で掴んで理解しなければ、出来たことにはならないんですよ。大変ではあるけれど、自分で理解して出来るようにする、ずっとその姿勢で向かっていってほしいと思います。というか私自身もまだまだですからね。傑作を傑作として、叔父の当り役を当り役としてお見せするために、ずっともがいていきたいと思います。取材・文:五十川晶子撮影:石阪大輔ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★松本幸四郎さん&市川染五郎さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら(OnelinkのURLを貼り付け) からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<公演情報>歌舞伎座新開場十周年「秀山祭九月大歌舞伎」二世中村吉右衛門三回忌追善【昼の部】11:00~一、祇園祭礼信仰記金閣寺二、土蜘三、二條城の清正【夜の部】16:30~一、菅原伝授手習鑑車引二、連獅子三、一本刀土俵入2023年9月2日(土)~9月25日(月)※11日(月)、19日(火)休演会場:東京・歌舞伎座チケット情報公式サイト
2023年09月11日第80回ヴェネチア国際映画祭が閉幕。コンペティション部門へ正式出品された濱口竜介監督最新作『悪は存在しない』(英題:Evil Does Not Exist)が「銀獅子賞(審査員大賞)」を受賞。最高賞の金獅子賞はヨルゴス・ランティモス監督、エマ・ストーン主演『哀れなるものたち』に。また、オリゾンティ・コンペティション部門に正式出品されていた塚本晋也監督の最新作『ほかげ』がNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞した。濱口監督は、映画『偶然と想像』で第71回ベルリン国際映画祭の審査員グランプリ(銀熊賞)を受賞、映画『ドライブ・マイ・カー』(21)では第74回カンヌ国際映画祭で日本映画初となる脚本賞を含む計3部門を受賞(第94回米アカデミー賞国際長編映画賞も受賞)、それに続くヴェネチアでの受賞という世界3大映画祭を制覇する快挙となり、日本人では黒澤明監督以来となった。さらに今回、映画祭本体とは別機関からの「並行賞」として、国際映画批評家連盟によって選ばれる、ヴェネチア国際映画祭の独立賞のひとつ「国際批評家連盟賞」と、「企業の倫理」について考察を与える映画に送られる賞「映画企業特別賞」、特に「環境問題」に対する現代的アプローチに対して贈られる「人・職場・環境賞」と3つの賞も受賞している。『悪は存在しない』石橋英子の音楽が「導いてくれました」授賞式で濱口監督は、「このような素晴らしい賞をいただけるとは、この企画が始まった時は思いもよりませんでした。音楽の担当でもありこの企画の発案者でもある石橋英子さんに感謝をしたいと思います。彼女の音楽が、私を今まで体験したことがないところへ導いてくれました」と、『ドライブ・マイ・カー』でもタッグを組んだ音楽の石橋さんに言及。「そして主演の大美賀均さん、そこで(客席を指差し)カメラを構えている撮影の北川喜雄さん、この3人で脚本を書く前に一緒にドライブをして薪割りをしてこの映画をどのようなものにしようかと考えていました。この旅をしながらここまで来られて嬉しく思っています。そしてキャスト、スタッフ全ての力があってこのような素晴らしい賞をいただけたと思ってます」と語った。また、公式カンファレンスでは、「この映画はアートハウス系の映画でかつ非常に小規模のチームで作られました。小規模で自由に作った映画がこのように評価を受けるということは、映画制作の見方そのものを変えるきっかけになるのではないかとは思います」と、自身の考えをコメント。その後のメディア取材で、主演の大美賀均も「先ほど濱口監督がお話されていますが、すごく小さなチームから始まりました」と語り、「その頃の想像よりはるかにすごいところまで連れてきていただいてありがとうございます」と感謝。今回のコンペティションの中でアジアの作品として唯一だったことについて、濱口監督は「全体的にどういう風に自分たちの作品が位置付けられているか分かりませんけれども、きっと他にもいいアジア映画があったと思います。たった1本であったというバランスについて、選んでいただいたこと自体はとてもありがたいことですけれども、そのバランスは本当なのかっていうことは多少思うところではあります」とコメント。『偶然と想像』のベルリン国際映画祭銀熊賞に続いて、今回は銀獅子賞で、最高賞に届きたかったかと問われると、「そういう思いは、本当に少しもないです(笑)」と濱口監督。「こうやって賞をいただくことも思ってもみなかったので。そういう気持ちもそもそもないですね。それが正直なところです。自分達にとっては一番いいものをいただいたという感じです」と話していた。『悪は存在しない』は2024年、公開予定。塚本晋也監督『ほかげ』がNETPAC賞、日本人監督受賞は初また、日本人監督の受賞は初となる快挙となったのが、『ほかげ』。NETPAC(正式名称Network for the Promotion of Asian Cinema)とは、1990年にアジア各国の良質な作品や優秀な若き映画製作者を世界に広めるために設立された国際団体。同団体の審査員により選ばれるNETPAC賞は、最優秀アジア映画賞として世界の60以上もの映画祭に設けられている。ヴェネチア国際映画祭でNETPAC賞が授与されたのは、ジャ・ジャンク―監督『プラットホーム』(00)、ババク・パヤミ監督『1票のラブレター』(01)、ゲラ・バブルアニ監督『13ザメッティ』(05)に続き4度目。NETPAC賞の審査員長を務めたザキール・ホセイン・ラジュ氏は、「第80回ヴェネチア国際映画祭にて、一番感動した映画として『ほかげ』を選出いたしました。ただの映画としてではなく、戦後の映画として人と人の関係が変わっていく様子などを映画的に、閉所な空間で衣装やセット、メイクなどでみせていく。あまりこのような映画は観たことがなかった」と称賛。フォトコールにて塚本監督は、「生まれたばかりで、まだどんな反応かわからないこの映画に対して、最初の評価みたいなものをいただけてホッとしました。一番にスタッフに伝えたいです」と喜びのコメントを寄せた。『ほかげ』は11月25日(土)よりユーロスペースほか全国にて順次公開。第80回ヴェネチア国際映画祭コンペ部門、主な受賞結果金獅子賞(最高賞):ヨルゴス・ランティモス監督『哀れなるものたち』銀獅子賞(審査員賞):濱口竜介監督『悪は存在しない』銀獅子賞(監督賞):マッテオ・ガローネ監督『Io capitano』(原題)男優賞: ピーター・サースガード『Memory』(原題)ミシェル・フランコ監督女優賞:ケイリー・スピーニー『Priscilla』(原題)ソフィア・コッポラ監督『哀れなるものたち』『哀れなるものたち』は2024年1月26日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:哀れなるものたち 2024年1月26日より全国にて公開©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.ほかげ 2023年11月25日よりユーロスペースほか全国にて順次公開©2023 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER
2023年09月10日堀田真由と小林薫が共演し、日本が誇る伝統工芸・津軽塗が繋ぐ父娘の物語を描いた『バカ塗りの娘』がバンクーバー国際映画祭に出品されることが決定。さらに新たな場面写真も解禁された。9月1日より全国公開となった本作は、「津軽塗の美しさに感動した」「故郷を思い出して、家族に会いたくなった」「それぞれの登場人物が踏み出す姿に勇気をもらった」「見終わった後、温かい涙が溢れ出た」など、絶賛の感想が続々と寄せられ、【ミニシアターランキング】では第1位(初週金土日の動員数 ※興行通信社調べ)にランクイン。300年以上も変わることなく受け継がれてきた津軽塗だが、近年は若手職人を中心に、現代のニーズに合わせ、若い感性を活かし新たな可能性を広げる取り組みもされている。劇中でも主人公・美也子(堀田真由)は、廃校になった小学校のピアノに津軽塗を施すという新しいことに挑戦する。この度、「津軽塗をやっていくことは簡単じゃない」と言う津軽塗職人の父の反対を押し切りながらも、既成概念にとらわれない新しい津軽塗に挑戦した美也子の姿と、出来上がった鮮やかなピアノを嬉しそうに眺める兄・ユウ(坂東龍汰)とユウのパートナー・尚人(宮田俊哉)の姿を切り取った場面写真が解禁された。ピアノにはカラフルな津軽塗の模様が施され、その美しく丁寧な仕上がりに思わず見入ってしまうほど。劇中で使用された津軽塗のピアノは、現在、弘前市立博物館にて展示中(9月18日まで)。また劇中において、美也子の塗った津軽塗のピアノがオランダで展示されることが決まるが、この映画『バカ塗り娘』自体も、青森から全国へと公開が広がり、海外映画祭が続々決定。今月オランダで行われる第18回カメラジャパン・フェスティバルへの出品に続き、9月28日から開催される第42回バンクーバー国際映画祭パノラマ部門への出品も決定した。劇中と同様に、世界へと羽ばたこうとしている本作に注目が集まる。『バカ塗りの娘』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:バカ塗りの娘 2023年9月1日より全国にて公開※青森県先行あり(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会
2023年09月09日5月の「葵祭」、7月の「祇園祭」に続く、京都の三大祭のひとつ「時代祭」が10月22日(日)に開催される。「時代祭」チケット情報『時代祭』は平安遷都1100年を記念して明治28年(1895年)に始まった平安神宮の大祭で、約2000人の市民が明治維新時代から平安京の造営された延暦時代まで、時代時代のスタイルに扮して京都のまちを練り歩く時代風俗行列がみどころだ。維新勤王隊から始まり約2時間かけて、1000年の時代を絵巻物を開いていくようにさかのぼる。坂本龍馬・西郷隆盛・織田信長・巴御前・吉野太夫・紫式部などの歴史上の偉人に扮した市民が、豪華な装束で馬や牛車に乗って次々に通っていくのは壮観だ。京都御苑、御池通、平安神宮道に、行列をゆっくり見られる有料観覧席が設置される。一般席はパンフレット・観覧記念符付、まなび席(平安神宮道)はパンフレット・観覧記念符に加えガイディングレシーバー付となっている。チケットは発売中。ご購入はお早めに。「時代祭」▼10月22日(日) 12:0010:30 12:00頃京都御苑▼10月22日(日) 12:5011:30 12:50頃御池通▼10月22日(日) 14:2013:00 14:20頃平安神宮道
2023年09月08日9月16日、トロント国際映画祭でシルベスター・スタローンのドキュメンタリー映画『Sly(原題)』がワールドプレミアを迎える。『ランボー』『ロッキー』『エクスペンダブルズ』シリーズに主演し、アクション俳優として確固たる地位を築いてきたが、画家という顔も持つスタローン。『Sly』のワールドプレミアに先駆け、7日(現地時間)開幕した同映画祭で彼のアートワークを展示する回顧展を開催中だという。1975年から2020年までにスタローンが制作した12の絵画やアートワーク、スタローンのサイン入りの『ロッキー』のオリジナル脚本や記念品も展示されているという。絵画には、スタローンが俳優のキャリアをスタートする際に力を貸してくれた最初のマネージャー、ジェーン・オリバーが亡くなった日に描いた「Death of Friend」などがある。ハリウッドでスーパースターになる前から絵を描いていたスタローン。フランス、ロシア、ドイツなどで個展を開いたこともあり、「大盛況」と報じられた。トム・ジミー監督(『エルヴィス・プレスリー:ザ・サーチャー ~キング・オブ・ロックの魂の記録~』)がメガホンを取った『Sly(原題)』は、11月3日Netflixで配信開始(アメリカ)。(賀来比呂美)
2023年09月08日映画祭『第45回ぴあフィルムフェスティバル2023』が9日(土)から東京の国立映画アーカイブで開催される。1970年代から始まった本映画祭も今年で45回目。記念すべき50回が視界に入ってきたこのタイミングで、超大型企画がスタートする。「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」は世界最大級の自主映画のコンペティション“PFFアワード”をメインプログラムにしている映画祭。全国から集まった自主映画を上映するだけでなく、名監督の作品や、観る機会の少ない名作、上映と講演を組み合わせたプログラムなど独自の企画で映画ファンの信頼を集めている。そんなPFFが50回目の開催まで連続して開催する超大型企画が、今年スタートする“イカすぜ!70~80年代”だ。このプログラムでは、PFFがスタートした1970年代から現代までを毎年10年区切りで扱い、自主映画のみならず当時の傑作の数々を上映し、時代を、歴史を体感する企画だ。50回を迎えるタイミングで何か大きな企画をやりたかった本映画祭のディレクターを務める荒木啓子氏は「50回を迎えるタイミングで何か大きな企画をやりたいとずっと思っていました」と語る。「そんなタイミングで、大森一樹監督、斎藤久志監督、日比野幸子プロデューサーが亡くなられました。追悼上映、という考え方もあるのかもしれないですが、いまは大森監督の映画を観たければ配信でいくらでも観ることができます。斎藤久志監督日比野幸子プロデューサーでも、その作品がつくられた1970年代や80年代の別の作品を一緒に観る人は少ない。“同時代の作品を横断して観る”経験をするのはいま非常に難しくなってきている。だからこそ、時代で区切って、同時代の複数の作品を同時に観る機会は映画祭にしかつくれないと思いました。今年からはじめて、来年は“80-90年代”と続いていって、PFFが50回目を迎える2028年に“これからは映画の新しい時代です”と言えれば、と思っています。8ミリの登場を考えると、自主映画もすでに70年ぐらいの歴史があるので、このタイミングで振り返っておく必要があるとも思いました」荒木ディレクターが語る通り、この企画はあえて複数のプログラムや企画が同時に開催され、それらを横断して観ることで発見や楽しさが増幅される内容だ。中でも、先ごろこの世を去った大森一樹監督の自主映画時代の作品は、いまの若い観客にも驚きをもって迎え入れられるだろう。とにかく若い監督たちにはたくさん映画を観てもらいたい「PFFにとって大森一樹監督はとても重要な存在。当時、大森一樹と森田芳光がいたことで、自主映画の未来が拓けたと多くの人が実感したと思います。だからこそ、大森監督が亡くなったタイミングでPFFができることは、大森監督の自主映画を上映することだと思いました。PFFは長年にわたって『8ミリ映画が消えてはならない』という想いで8ミリの作品をデジタル化してきたので、その成果を観ていただきたいという試みでもあります。〈大森一樹監督再発見〉より『革命狂時代』(大森一樹監督/8ミリ)〈大森一樹監督再発見〉より『明日に向って走れない!』(大森一樹監督/8ミリ)大森監督の8ミリ時代の作品を観ていただくと、彼がどれだけアメリカ映画が好きで、どれだけアメリカ映画みたいなものをつくろうとしていたのかがよくわかると思うんです。それは今回上映する小津安二郎監督も同じなんですよね。小津安二郎もアメリカ映画を愛して、アメリカ映画みたいなものをつくろうとしていた。好きな映画を真似したい、自分がカッコいいと思う映画をつくりたいという経験を若い監督たちにもしてもらいたいんです」〈斎藤久志再発見〉より『うしろあたま』(斎藤久志監督/8ミリ)PFFのプログラムの最大の特徴は、来場者はもちろん、PFFアワードに入選した若い監督たちにも観てもらいたい内容になっていることだ。「映画監督はたくさんの映画を観ることで磨きがかかる、というテーマがこの映画祭には常にあります。語られ続ける映画監督はとにかくたくさんの映画を観ているし、どれだけ映画を観てもそこで得たものを自分の映画に転化することができる。真似を恐れず、影響を恐れず、とにかく過去のアイデアを盗もう。このことはずっと言い続けていきたいと思っています。〈日比野幸子プロデューサー再発見〉より『風櫃(フンクイ)の少年』(侯 孝賢監督)映画だけでなく、絵画でも音楽でも、創作者は本当にいろんなものを観ている。いまは配信もあって、苦労せずにこれだけたくさんの映画を観られるので、とにかく若い監督たちにはたくさん映画を観てもらいたいんです」もし時間が許せば、映画祭の期間中、複数のプログラムに足を運ぶことをおすすめする。ひとつの作品だけでなく、同じ時期に製作・公開された映画も観ることで初めて見えてくるものがある。新たな視点が浮かび上がってくる。映画館では体験できない“映画祭ならでは”の驚きと発見を味わってほしい。『第45回ぴあフィルムフェスティバル2023』9月9日(土)~23日(土) 東京・国立映画アーカイブ10月14日(土)~22日(日) 京都文化博物館※月曜休館公式サイト()【招待部門】“イカすぜ!70~80年代”()
2023年09月08日竹内涼真主演ドラマ「君と世界が終わる日に」が映画化。『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』が、2024年1月26日(金)に公開される。本格ゾンビドラマ「きみセカ」映画化へドラマ「君と世界が終わる日に」は、日本テレビとHuluによる共同制作ドラマとして2021年1月よりシーズン1の放送を開始し、通称「きみセカ」として親しまれた作品だ。舞台となるのは、生き血を求めて人間を食らう恐ろしいゾンビ“ゴーレム”に突如として支配された日本。嚙まれたら化け物になってしまう“謎の感染症”ゴーレムウィルスによって、突然日常を奪われた人々の過酷なサバイバルと濃厚な人間ドラマを描く。地上波ゴールデン帯連続ドラマでは初となる“本格ゾンビ作品”であることから注目を集め、ドラマ版はシーズン5の製作も決定している。そんなドラマ「きみセカ」が、『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』として映画化。シリーズを通して壮絶な人生を歩んできた主人公・間宮響の最後にして最大の戦いが幕を開ける。主人公・間宮響(まみや・ひびき)を演じるのは、ドラマ版に続き竹内涼真。約3年間「きみセカ」チームで作り上げてきた間宮響の集大成ともいえる演技に注目だ。加えて、高橋文哉、堀田真由も出演する。主人公・間宮響…竹内涼真愛する恋人・小笠原来美を守るため、仲間たちと共に戦いあらゆる死線をくぐりぬけてきたが、シーズン3では来美がゴーレムウィルスに感染し亡くなる。来美の死の間際に生まれた2人の娘・ミライも、何者かに連れ去られてしまう。絶望の淵を彷徨うも、ミライが抗体ワクチン用の研究材料として、人類最後の希望の都市・ユートピアにそびえたつ研究タワーに捕らえられていることを知る。ミライを救い出すため、ユートピアでの最後の戦いに挑む。柴崎大和(しばさき・やまと)…高橋文哉元とび職で、ぶっきらぼうでありながらも真っすぐで熱き青年。愛する幼馴染を助け出すため、ユートピアに挑む。羽鳥葵(はとり・あおい)…堀田真由生き別れてしまった大和の幼馴染。心優しくも芯の強い性格。元看護師としてユートピアでワクチン開発をしているという情報が入る。また、響と大和をユートピアへの侵入者として捕らえ対立しながらも、“研究タワー”を登るという同じ最終目標に向かって響・大和と共に試練に立ち向かう仲間たちを、板垣李光人、窪塚愛流、橘優輝、黒羽麻璃央が演じる天城ジン…板垣李光人スラム街となっている地下街で物品を売りながら生活をし、大和へ甘い言葉で近づく地下の悪党。藤丸礼司…窪塚愛流家族の分の食料を調達するべく外の世界へ出るため、ワクチンを求める心優しい地下街の住人。松山寿人…橘優輝あらゆる方面から情報を集め、響を捕らえた地下の悪党たちの情報屋。加地裕也…黒羽麻璃央地下街の住人をまとめている悪党のリーダー。西条玄…吉田鋼太郎人類最後の希望の都市と呼ばれるユートピアで、ゴーレムに対抗するワクチンの開発を進める研究タワーの長官。生き残った優秀な研究者を集め、ワクチン開発を進めている。首藤シンジ…須賀健太研究タワーでワクチン開発をする研究チームのチーフで響たちと敵対。「室田」シンジと名乗り響と共に旅をしていた過去もあるが、その正体は響のかつての敵、研究者・首藤公貴の息子だった。父親を超えるため、父親も成し遂げられなかったワクチンの開発に執念を燃やしている。芹澤龍平…味方良介警備隊長。ユートピアにある研究タワーを守る、警備兵たちのリーダー。謎の女性…吉柳咲良荒廃した世界を、従者を従えて旅をする謎の女性。間宮響を探している様子。主題歌は菅田将暉の書き下ろし楽曲「谺(こだま)する」主題歌は、2021年に地上波で放送された『君と世界が終わる日に』Season1の主題歌「星を仰ぐ」 を担当した菅田将暉が担当。『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』のために書き下ろした「谺(こだま)する」によって作品を盛り上げる。竹内涼真・高橋文哉・堀田真由 コメント主演・竹内涼真 コメント文哉くんは凄く気持ちのいい人で、見ていてとても清々しかったです。持っている熱量と突き抜けていくパワーがカッコよくて、「きみセカ」にはその熱さが欠かせません。大和役にも凄くハマっていたので、引き受けてくれて嬉しかったです。堀田さんは、可愛らしく柔らかい雰囲気を纏っていますが、お芝居では強い意志が出る瞬間が結構あって、とても頼もしく感じました。あとは、この2人のシーンにめちゃくちゃきゅんきゅんしちゃいました(笑)是非こちらにも注目して頂きたいです。今回はシリーズの集大成となるファイナルプロジェクトです。これまでの中でも最高の作品にするために、チーム全員命懸けで撮影に臨みました!是非劇場で皆さんにお会いできる日を僕も楽しみにしています。高橋文哉 コメントSeason1をやっていた時から観ていた作品なので、出演が決まった時は素直にすごく嬉しかったです。この作品の本をいただいた瞬間に、今まで見せたことのない僕の顔・芝居・声をこの作品で届けたいと思いました。真っすぐで男気溢れる役柄は、演じたことがなかったので正直最初は不安でしたが、監督や竹内涼真さんにたくさん助けていただきました。作品にも人にも役にも愛がある涼真さんのようになりたいと思って、現場で少しずつ真似をしていたら、周りから似てきたねって言ってもらえて嬉しかったです。(笑)今まで作ってきたスタッフさんやキャストの皆さんと共に大切に演じましたので、是非存分に楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。羽鳥葵 コメントこれまでドラマ、Hulu で配信されていることはもちろん知っていたので映画化と聞いたときは、驚きと共に「きみセカ」の集大成となる作品となるのかなと思いました。そんな大事な部分で葵という素敵な役を演じさせていただけることに喜びと少しの責任を感じました。今回、葵は幼馴染の大和とはぐれてしまうこととなるのですが、本当だったら心が折れそうな瞬間が何度もあったと思うんですけど、それを見せない彼女の強さを出せたらいいなと思いながら演じさせていただきました。これまでドラマやHulu を観てくださっている方も劇場版から観ていただく方も楽しめる作品となっています。300人くらいのエキストラの皆さんと一緒に演じた映画ならではのスケールの大きいシーンもあるので、楽しみにしていただけたらいいなと思っています。『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』あらすじ希望の塔であり、人間の欲望が生み出した絶望の塔、ユートピア。ユートピアではこの世界を救い出す唯一の方法、ゴーレムと呼ばれる化け物に対するワクチンを研究していた。特殊な抗体を持つ一人の少女、ミライを研究材料にして。ミライの父親である間宮響はユートピアに集った5人の男たちと共にミライを救い出す決心をする。最期がせまる中、響は自らの命よりも大切な子供への想いを胸に、襲い掛かるゴーレムたちと戦い続ける。【作品詳細】『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』公開日:2024年1月26日(金)出演:竹内涼真、高橋文哉、堀田真由、板垣李光人、窪塚愛流、橘優輝、吉柳咲良、須賀健太、味方良介、黒羽麻璃央、吉田鋼太郎監督:菅原伸太郎脚本:丑尾健太郎主題歌:菅田将暉「谺する」
2023年09月07日塚本晋也監督作『ほかげ』がヴェネチア国際映画祭にて上映され、森山未來、塚尾桜雅、塚本監督が登壇した。新鮮で革新的な作品で構成されるオリゾンティ・コンペティション部門に出品されている本作。塚本監督作品がヴェネチア国際映画祭に選出されるのは、『斬、』以来5年ぶりで、9月5日(現地時間)に、レッドカーペット、公式上映、記者会見、フォトコールが行われ、ワールドプレミアを迎えた。今回、現地には、塚本監督をはじめ、物語の狂言回しとなる戦争孤児を演じた塚尾桜雄、片腕が動かない謎の男役の森山未來が参加している。本編の終盤、エンドロールに差し掛かるやいなや、早くも場内からは惜しみない拍手と歓声が巻き起こり、劇場を埋め尽くした観客たちから、約8分間のスタンディングオベーションが巻き起こった。熱気に包まれた会場と超満員の観客からは同作への評価の高さがうかがえた。上映後には、観客とのQ&Aの場が設けられ、塚本監督は「まずは、ありがとうございました!grazie!」と感無量の表情で挨拶。作品について尋ねられると、「今回の『ほかげ』は、実際に戦争に行った人だけではなく、戦争のせいで恐ろしい目に遭った一般の人たちの目を通した物語です。僕自身は歳を取ったので召集されることはないでしょうが、もし今後、戦争に行くとなったら若い人たちです。そういったことが起きないようにという願いを込めて制作しました」と思いを語った。森山さんは、「塚本監督の映画はどれも力強い作品だと感銘を受けていたので、今回、作品に参加させていただけるということを光栄に思っています」と初の塚本作品、そして、本作でヴェネチア国際映画祭に参加できたことへの感謝の意を表し、大きな拍手を浴びた。また、初めての海外映画祭への参加となった塚尾さんは「「Mi chiamo OGA. Ho 8 anni. Piacere!(僕の名前は桜雅です。8歳です。はじめまして!)」と、一生懸命覚えたというイタリア語での挨拶を披露し、会場を沸かせる一幕も。上映を終え、塚本監督は「実は、『ほかげ』は僕自身がとっても好きな映画にできたんです。また、今回、このような大きなスクリーンで上映できて嬉しかったですし、お客さまが皆、息を詰め、集中して観てくださっていて、観終わった後に、祈りの思いが伝わったという感触を非常に強く感じられました。とても嬉しいです」と喜んだ。そして、森山さんは、「ヨーロッパの映画祭に参加したのは僕自身初めて。ヴェネチア国際映画祭という場所にこの作品で来られて、本当に光栄です。監督の込めた祈りやエネルギーがこれからどういう風に観客に届いていくのだろうと楽しみでもあります」と語り、塚尾さんは「自分が出ている映画を多くの方が観てくれていると思うと、すごく嬉しい気持ちでいっぱいです!」と一生懸命に伝えてくれた。ヴェネチア国際映画祭には9度目の参加の塚本監督だが、今回、初めて観客からのQ&Aの場に立ち会い、「お客さまが的確で実感のこもった質問をしてくれたので、想像以上に大事なことを伝えられた気がします。今の世の中の不安とか、戦争に近付いてきているということを伝えられたし、皆さんが真剣に聞いてくださったので、とても良い時間になりました」とふり返った。『ほかげ』は11月25(土)よりユーロスペースほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ほかげ 2023年11月25日よりユーロスペースほか全国にて順次公開©2023 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER
2023年09月06日今泉力哉監督作『アンダーカレント』がバンクーバー国際映画祭のパノラマ部門に正式出品されることが分かった。また、9月21日(木)に完成披露上映会が実施されることも決定した。今回正式出品が決定したパノラマ部門は、世界各地から注目の映画を上映する部門。2018年には是枝裕和監督の『万引き家族』が外国長編映画観客賞を受賞し、今年も是枝監督の『怪物』の上映が決まるなど、近年日本映画が多く注目されている映画祭だ。バンクーバー映画祭プログラムガイドでは下記のように評価され、今回の上映に海外からも期待が寄せられている。また、今泉力哉監督からもコメントが到着した。「今泉力哉の心揺さぶるドラマは、『他人の心の内をどうすれば知ることができるのか』という、普遍的な問題に対し珍しいアプローチをする作品だ。映画の冒頭、かなえ(真木よう子)は夫の悟(永山瑛太)が忽然と姿を消して休業していた銭湯を再開しようとしていた。そこへ堀(井浦新)が仕事を探しに現れ、不穏な空気が流れ始める。一方、私立探偵の山崎(リリー・フランキー)は悟の失踪について調べていた。次第に、かなえが2つの重荷を背負った女性であることが浮かび上がってくる。解決できない謎と、あえて明かさない秘密。豊田徹也のマンガを映画化した今泉監督は、観る者に忍耐を求め、その忍耐に十分に報いる作品を作り上げた。ゆったりとしたペース、控えめな感情、心理的な曖昧さが、驚くべき事実を次々と明らかにするための完璧なお膳立てとなっている。瞑想的で、詩的で、さりげなく、『アンダーカレント』は挑発的な問いを投げかけ、豊かな答えを与えてくれる」(バンクーバー映画祭プログラムガイドより)<今泉力哉監督コメント>バンクーバー国際映画祭で本作が上映されること、とても嬉しく思っています。国や地域を超え、この映画のひとつの主題である「人をわかろうとすること」や「理解できない存在をそれでも理解しようとして寄り添うこと」がカナダの観客にどう届くのか、単純に楽しみです。埋められない心の穴や罪の意識を引き連れて、それでも他者と関わりながら生きていく登場人物たちが、映画が終わった後も観客ひとりひとりの中で生き続けますように。監督 今泉力哉また、9月21日(木)には新宿バルト9にて完成披露上映会を実施。真木よう子、永山瑛太、江口のりこ、そして今泉力哉監督が登壇する予定。解禁日時より先行予約がスタートする。『アンダーカレント』は10月6日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アンダーカレント 2023年10月6日より全国にて公開(C)豊田徹也/講談社(C)2023「アンダーカレント」製作委員会
2023年09月06日10月6日(金) 公開の映画『アンダーカレント』が、第42回バンクーバー国際映画祭のパノラマ部門に正式出品されることが決定した。『アンダーカレント』は、「漫画界のカンヌ映画祭」と呼ばれるフランス・アングレーム国際漫画祭でオフィシャルセレクションに選出されるなど、国内外で人気を誇る豊田徹也による同名漫画の実写化作品。突然夫が失踪してしまった銭湯「月乃湯」の女主人・かなえを真木よう子、夫が失踪したかなえの前に「働きたい」と現れる謎の男・堀を井浦新、失踪したかなえの夫の行方を期間限定で探すことになる探偵・山崎をリリー・フランキー、突然失踪したかなえの夫・悟を永山瑛太、かなえと悟の同級生でかなえに探偵・山崎を紹介する菅野を江口のりこが演じる。監督は『愛がなんだ』『ちひろさん』などを手がけた今泉力哉が務める。今回正式出品が決定したパノラマ部門は、世界各地から注目の映画を上映する部門。2018年には是枝裕和監督の『万引き家族』が外国長編映画観客賞を受賞し、今年も是枝監督の『怪物』の上映が決まるなど、近年日本映画が多く注目されている。映画祭のプログラムガイドには、「今泉力哉の心揺さぶるドラマは、“他人の心の内をどうすれば知ることができるのか”という、普遍的な問題に対し珍しいアプローチをする作品だ。映画の冒頭、かなえ(真木よう子)は夫の悟(永山瑛太)が忽然と姿を消して休業していた銭湯を再開しようとしていた。そこへ堀(井浦新)が仕事を探しに現れ、不穏な空気が流れ始める。一方、私立探偵の山崎(リリー・フランキー)は悟の失踪について調べていた。次第に、かなえが2つの重荷を背負った女性であることが浮かび上がってくる。解決できない謎と、あえて明かさない秘密。豊田徹也のマンガを映画化した今泉力哉は、観る者に忍耐を求め、その忍耐に十分に報いる作品を作り上げた。ゆったりとしたペース、控えめな感情、心理的な曖昧さが、驚くべき事実を次々と明らかにするための完璧なお膳立てとなっている。瞑想的で、詩的で、さりげなく、『アンダーカレント』は挑発的な問いを投げかけ、豊かな答えを与えてくれる」と評価され、今回の上映に期待が高まっている。第42回バンクーバー国際映画祭は、9月28日(木) から10月8日(日) にかけて開催。『アンダーカレント』は、9月28日(木) の21時、30日(土) の12時30分(いずれも現地時間)に上映される予定となっている。また、本作の完成披露上映会を9月21日(木) に新宿バルト9で行うことが決定。主演の真木をはじめ、永山、江口、今泉監督が登壇予定で、チケットは先行抽選販売を9月14日(木) まで実施中。■今泉力哉監督 コメントバンクーバー国際映画祭で本作が上映されること、とても嬉しく思っています。国や地域を超え、この映画のひとつの主題である「人をわかろうとすること」や「理解できない存在をそれでも理解しようとして寄り添うこと」がカナダの観客にどう届くのか、単純に楽しみです。埋められない心の穴や罪の意識を引き連れて、それでも他者と関わりながら生きていく登場人物たちが、映画が終わった後も観客ひとりひとりの中で生き続けますように。<作品情報>映画『アンダーカレント』10月6日(金) 公開公式サイト:完成披露試写会のチケット情報はこちら:豊田徹也/講談社 (C)2023「アンダーカレント」製作委員会
2023年09月06日開催中の東京芸術祭2023で、10月11日(水)〜22日(日)の期間、『EPAD Re LIVE THEATER in Tokyo〜時を越える舞台映像の世界〜』の開催が決定し、この度上映される4作品が発表された。会場は東京芸術劇場シアターウエスト。発表された4作品は、た組『綿子はもつれる』(2023年上演)、マームとジプシー『cocoon』(2022年上演)、公益財団法人スターダンサーズ・バレエ団『くるみ割り人形』(2022年上演)、維新派『トワイライト』(2015年上演)と、非常にバラエティ豊かである。た組『綿子はもつれる』より撮影:岡本尚文EPADは、文化庁や広く舞台芸術界と連携して進める、舞台芸術アーカイブ+デジタルシアター化支援事業。2020年より舞台に関わる資料の収集・デジタルアーカイブ化やそれらの利活用のサポートを行なってきた。舞台美術の質感や劇場での生の空気感も含めて「100年後の未来に残せないか?」という思いから超高精細8K映像での収録や立体音響での編集を行うなど、最新技術を使用しながら舞台映像を残している。マームとジプシー『cocoon』より撮影:岡本尚文「上演された時間」を残していく取り組みとして、今年度からはその映像を使用して劇場での上映会に本格的に取り組んでいる。今年の7月には渋谷・PARCO劇場にて、三谷幸喜やいのうえひでのり、野田秀樹など超豪華演出家による過去作・最新作を大スクリーンで上映。いずれのプログラムも好評を博した。スターダンサーズ・バレエ団『くるみ割り人形』」より撮影:HASEGAWA PHOTO Pro.そしてこの度、東京芸術祭2023内での上映会『EPAD Re LIVE THEATER in Tokyo〜時を越える舞台映像の世界〜』を開催。消えゆく舞台作品を未来と世界に伝えるため、最新の技術を使用し、舞台映像で「劇場空間」を再現できるのか……ぜひ体感して欲しい。維新派『トワイライト』より上映ラインアップの詳細は以下。た組『綿子はもつれる』2023年上演作・演出:加藤拓也出演:安達祐実平原テツ鈴木勝大田村健太郎秋元龍太朗天野はな佐藤ケイ【あらすじ】綿子と悟の夫婦関係は破綻していたが、綿子と不倫相手のある出来事によって、夫婦は再構築を始める。マームとジプシー『cocoon』2022年上演原作:今日マチ子(「cocoon」秋田書店)作・演出:藤田貴大出演:青柳いづみ菊池明明小泉まき大田優希荻原 綾小石川桃子佐藤桃子猿渡 遥須藤日奈子高田静流中島有紀乃仲宗根葵中村夏子成田亜佑美石井亮介内田健司尾野島慎太朗【あらすじ】島の女子校に通い、賑やかな学校生活を送る主人公のサンと同級生の少女たち。戦況の悪化により、看護隊として軍事活動に協力することになり、日に日に死と隣り合わせの日々へと変化していく。公益財団法人スターダンサーズ・バレエ団『くるみ割り人形』2022年上演演出・振付鈴木 稔出演:塩谷綾菜林田翔平鴻巣明史東秀昭周防サユル前田望友紀佐竹永吉海老原詩織早乙女愛毬東真帆山内優奈井後麻友美岩崎醇花冨岡玲美加地暢文佐野朋太郎西澤優希渡辺大地関口啓秋山和沙鈴木就子友杉洋之福原大介榎本文若宮嘉紀金子紗也橋本まゆり南亜紗子天木真奈美荻野曰子岸川まや関口武比嘉正田平敬生大野亜子大野大樹小川咲良齋藤柚佳柴垣南実仲田怜希永田一真中根望来山室泰史西原友衣菜宮司知英森田理紗石山沙央理仲田直樹久野直哉愛澤佑樹井上興紀天上遼太郎大野大輔岩本悠里和田瞬石川聖人小澤倖造野口煕子角屋みづき喜入依里杉山桃子フルフォード佳林小山恵美新井香乃青山悠希髙橋麗/田中良和テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラゆりがおか児童合唱団【あらすじ】舞台はドイツのとある街。クリスマスを迎えてにぎわうクリスマスマーケットで、ごく普通の家で暮らす一人の少女クララに起こる不思議な物語。人形の世界に迷い込んでしまったクララが、家族の愛と温かさに気づき、大人への階段を一歩登る。維新派『トワイライト』2015年上演構成・演出:松本雄吉音楽・演奏:内橋和久出演:森正吏金子仁司井上和也福田雄一うっぽ石本由美平野 舞吉本博子今井美帆桑原杏奈奈良郁松本幸恵長田紋奈石原菜々子伊吹佑紀子松本はるか坂井遥香松永理央衣川茉李平山ゆず子室谷智子山辻晴奈下村唯樽谷佳典伊藤拓也池田遼大石英史松井壮大新井郁福井裕孝松田翔三澤一弥中田美優日下七海かきのはなら柴山美保中川翠村上陸森桃子山下あかり山下裕英山本深雪吉田汐里【あらすじ】伊勢をめざす旅に出た少年ワタル。奈良の山中で道に迷ったワタルは、不思議な生き物を見かける。導かれるままに辿りついた曽爾村で、ハルという腕白な子どもに出会う。2人は、村祭りで一緒に獅子舞を見たり、秘密の洞窟を探検したり、ワタルは迷子になっていたことも忘れ、ハルと村中を巡る。彼らを傍で静かに見つめているのは、成長して曽爾村を再び訪れたワタル。成長した彼もまた人生の岐路に立っていた。なお、EPADとバリアフリーな劇場体験を目指す「THEATRE for ALL」があらゆる人にひらく豊かな鑑賞体験として、舞台芸術のバリアを取り除く『EPAD × THEATRE for ALL ユニバーサル上映会』も開催。手話・字幕・音声ガイドがついている会や、おしゃべりや音をたてたり、身体が動いていても大丈夫な会など、さまざまな理由で劇場での公演に行きづらいと感じる人やそのご家族が安心して鑑賞することのできる上映会も、期間中に実施される。〈上映会情報〉『EPAD Re LIVE THEATER in Tokyo 〜時を越える舞台映像の世界〜』期間:2023年10月11日(水)〜22日(日)会場:東京芸術劇場 シアターウエスト公式サイト【EPAD】
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