息子が生後11カ月を迎えたころ、つかまり立ちができるようになりました。よたよたとしながらも頑張って立つうしろ姿に成長の喜びを感じていたのですが、これがある日、思わぬ事故を生むことになってしまったのです……。 想像以上の移動能力!息子がつかまり立ちをするのは、主にテレビ台とソファの座面の2カ所でした。周囲には物を置かず、クッションシートも敷いてあったのと、つかまり立ちをする姿にも見慣れてきたこともあったのでしょう。私は、あろうことか息子から目を離して洗濯物の片付けを始めてしまったのです。 洗濯物を畳むなか、ふと息子を見たとき、私は思わず「あ!」と声を上げていました。テレビ台付近にいたはずの息子が、2mほど離れたパソコン用のタイヤ付きチェアの座面につかまり立ちをしていたのです。そこまで移動はしないだろうと思っていたので本当に驚きました。 タイヤが引っかかり転倒!チェアが動くのでつかまり立ちをしながら少しずつ前進しており、それが息子にはおもしろかったようです。ニコニコしていた顔が今でも思い出されます。しかし、動くうちにテレビ台やソファ下のクッションシートにタイヤがひっかかり、その衝撃で座面から手が離れてしまったのです。慌てて駆け寄りましたが間に合うわけもなく、顔から床に転倒してしまいました。ギャン泣きしている息子を抱き上げると、口元から流血していました。ハンカチで拭き取りながら出血している場所を確認すると、下くちびるの左側が裂けており、よだれも相まってハンカチはまたたく間に真っ赤に! 下くちびるがパックリ…慌てて病院に電話をかけて状況を説明すると、「診せにきてください」とのことで受診することに。病院に到着したころには出血自体はおさまっていたのですが、先生に確認してもらうと「このくらいなら縫わなくても大丈夫。出血も落ち着いているから様子を見ましょう。でも、もしかすると少し痕は残るかもしれませんね」とのことでした。診てもらう間、息子は看護師さんにあやしてもらいご機嫌でしたが、笑う口元が痛々しく申し訳ない気持ちでいっぱいでした。 息子のくちびるには現在も、うっすらと傷あとが残っています。ほんのり赤いくちびるに残る少し白い傷あとはよく見なければ気づかない程度ではありますが、私は今もその傷あとを見るたびに後悔しています。これから先、自分の油断によって同じような事故を起こさないよう気をつけていくつもりです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 著者:山田甜子夫と1歳の息子と3人暮らし。元アロマセラピスト。介護福祉士として福祉関連職でフルタイム勤務をしている。自身の経験や知識、体験を元にした記事を執筆している。
2020年04月05日目の前で事件や事故が起きた時、あるいは自身が巻き込まれた時…あなたは通報で、正確に情報を伝えられますか。すぐにでも警察に駆けつけてほしい時、分からないと困るのは『場所』の情報ではないでしょうか。近所を歩いていたとしても、事件が起こったその場所が『何丁目のどこ』なのか、すぐには分からない場合が多いかと思います。パニックに陥った時のため、意識して歩いてみようそんな時、どこを確認すればよいかについて、警視庁警備部災害対策課がTwitterに投稿しました。電信柱や道路標識、自動販売機、信号機などに、現在地に関する表記があるそうです。外出先で災害や事件事故に遭って110番通報する際に、現在地を確認する方法をご紹介します。電柱や自動販売機などに住所が表示されていることがありますが、都内では道路標識や信号機に管理番号が書かれているものがあります。その番号を通報していただければ、警察は場所を特定することができます。 pic.twitter.com/Bizz1BGmsp — 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) March 24, 2020 警視庁警備部災害対策課の投稿を元に、道路を歩いてみると、あちこちに住所の表記や管理番号が見られました。110番をすれば、係員が丁寧に状況を聞いてくれるそうですが、パニックになっている時には、落ち着いて位置情報を伝えられませんよね。一度、近所の自動販売機や電信柱にどう表記されているかを意識して歩いてみると、いざという時に役に立つかもしれません。この情報に、多くの人がコメントしていました。・子供の時から学校で教えるべき大事な話。大人になっても知らなかった。・これはいい情報。とても参考になります。・自動販売機にも住所って貼ってあったんだ!知らなかった。ほかに、「携帯電話で通報したら、自動的に現在地を把握してくれた」という声も、実際に体験した人たちから寄せられました。『au』『ソフトバンク』『NTTドコモ』などの携帯会社のスマートフォンには、110番や119番へ通報をした際に、位置情報を相手に知らせる『緊急通報位置通知』という機能がついているようです。この3社でも、中には対応していない機種もあるそうなので、不安な人はそれぞれの契約内容を確認してみてくださいね。また、『緊急通報位置通知』でも大まかな場所しか分からない場合もあるそうなので、その時には周りの電信柱や自動販売機の情報が、助かるための『カギ』となるかもしれません。[文・構成/grape編集部]
2020年04月02日こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんが寝ていると、いつの間にかうつぶせで寝ていた、なんてことがあります。「うつぶせ寝はダメ」となんとなく聞いたことがあるけれど、赤ちゃんが自分でうつぶせになったときはどうすればいいのでしょうか。 寝ているときに気を付けることなど、赤ちゃんのうつぶせ寝について話します。 うつぶせ寝は大丈夫?赤ちゃんが寝返りを始めるころには、仰向けで寝ていたのにいつのまにかうつぶせになっていた、ということはよくあることです。実は、とてもとても昔は「うつぶせ寝」を推奨していた時代もありました。ですので、おばあちゃん世代はそのままの知識の方もいることでしょう。しかし、今は乳幼児突然死症候群を防ぐためにも、生後1年の間は、仰向けに寝かせるよう厚生労働省からも発表されています。 仰向けに寝かせることによって、乳幼児突然死だけでなく、窒息死の予防にもなります。安心して赤ちゃんを寝かせるためにも、できる限り仰向けで寝かせましょう。 乳幼児突然死症候群(SIDS)とは?乳幼児突然死症候群(SIDS)は、どのような病気でしょう。乳幼児突然死症候群は、何の予兆がないまま乳幼児が亡くなってしまう病気で、その原因は現在のところ分かっていません。生後2〜6カ月ごろの赤ちゃんに多く発症します。厚生労働省によると、平成30年には60名(概数)の乳幼児が乳幼児突然死症候群で亡くなっています。以下の3つの予防をすると発生率が低くなるといいます。 ■仰向けに寝かせる 乳幼児突然死症候群は、仰向け寝、うつぶせ寝どちらの時でも発症することがありますが、うつぶせ寝のときのほうが、発生率が高いと言います。医学上の理由でうつぶせ寝をすすめられている場合以外は、仰向けに寝かせましょう。 保育所のお昼寝では、赤ちゃんの背中が床に付いていることが仰向け寝の基準になるため、横向きになっても仰向けに寝かせます。 ■できるだけ母乳で育てる 母乳育児は、乳幼児突然死症候群の発生率が低いことが研究で分かっています。できる範囲で大丈夫ですので、母乳育児にチャレンジしてみましょう。 ■タバコをやめる タバコは乳幼児突然死症候群の発生の大きな危険因子。妊娠中は赤ちゃんの体重が増えにくく、呼吸中枢にもよくない影響があります。ママ自身だけでなく、赤ちゃんの周りにいる大人にも協力してもらいましょう。 私の保育所では0〜2歳児の乳幼児全て対象に、昼寝時には5分に1回の呼吸の変化、顔色、汗などのチェック、うつぶせになったら仰向けにするという対策を取っています。 赤ちゃんを寝かせる環境 うつぶせ寝をさせないほうが安全と分かったとしても、うつぶせ寝のほうが落ち着く子はかなり多いものです。保育所では、ほとんどの子どもがゴロゴロとうつぶせをしながら寝ています。しかし、保育所のように5分ごとにタイマーをかけてチェックしていたら、ママがストレスになってしまいます。そこで赤ちゃんを寝かせる環境を安全に整えましょう。 ■赤ちゃんの周りに布やタオルなどを置かない例えば、タオルなどは赤ちゃんが手でつかんで顔にかけてしまうと窒息することもあります。 ■寝返りしたときにタオルやシーツを顔に巻き込まないようにする 敷き布団の上にバスタオルを敷き、その上に赤ちゃんが寝ている場合。ゴロンと寝返りをしたときにバスタオルを体に巻き付けてしまうことがあります。バスタオルやシーツなどは、敷き布団の下に入れ込み、少々の寝返りでは動かないようにしておきます。 ■赤ちゃんが沈み込まないように、敷き布団はある程度の硬さがあるものにする沈み込むような敷き布団だと、赤ちゃんが窒息する恐れがあります。■赤ちゃんが寝る場所は大人がすぐ見える場所にするお昼寝時も夜も、赤ちゃんの様子がすぐに見れる場所で寝かせることで、寝返りをしたり、咳をしたりといった赤ちゃんの変化に気付くことができます。 ■お昼寝時は赤ちゃんの顔色が分かるように明るい環境で寝かせる 保育所では、お昼寝のときは赤ちゃんの顔色を観察できるように、薄いレースのカーテンをするだけの明るい部屋で寝かせます。雨や曇りのときは、レースのカーテンもしません。 うつぶせ寝になったときの対応は?うつぶせになったら仰向けにするのですが、仰向けにしたすぐそばからうつぶせになるのはよくあることです。何度も動かすことで目を覚ますこともあります。ですのでなるべく仰向けで寝る時間を長くしたいですよね。毎日、乳幼児の睡眠に対応している私が実践している、うつぶせから仰向けにするときのコツを教えます。 ■頭から足先まで完全に表に向ける 例えば脚だけでも交差したままだと、うつぶせになってしまう可能性が高くなります。 ■仰向けにしたらしばらくトントン 赤ちゃんを仰向けにしたら、しばらくの間、優しくトントンして寝入るまで待ちましょう。 ■何度チャレンジしてもダメな場合 何度仰向けにしてもすぐにうつぶせ寝になる場合は、そばでしばらく様子をみましょう。赤ちゃんが寝入ったら、仰向けにするチャンスです。この時、うつぶせのときの顔の位置は要注意。息ができるように体勢を整えてあげましょう。 毎日繰り返される睡眠時間。気付いたときに仰向けにしてあげることを基本にしながら、安心できる環境で赤ちゃんを寝かせてあげましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年03月21日ベビーベッドを使用しているご家庭も多いかと思います。今日は、消費者庁から注意喚起が出されている、木製ベビーベッドの収納扉の事故についてお伝えします。安全な使い方ができているか、もう一度確認してみてください。 死亡あるいは重体になったケースも収納部分の扉が不意に開いたために、乳児の頭部が敷具と収納部分の上枠の隙間に挟まってしまい、令和元年6月には8カ月の赤ちゃんが死亡、令和元年9月には9カ月の赤ちゃんが重症に陥ったケースが報告されています。 この2つの事件は、いずれも共通した状況で起こっただったといいます。まず、保護者がベビーベッドに子どもを寝かせて別室に移動後、子どもの様子を見に戻りました。保護者が子どもを発見したときには、ベビーベッドの収納部分の扉が開いており、敷具と収納部分の上枠の隙間から、子どもは足から肩までがベッドの外に出て、頭部はベッド内でうつ伏せで、意識及び呼吸のない状態に(図1)。保護者は、事故前には収納部分の扉は閉じていたと認識していたそうです。 事故が起きたベビーベッドとは消費者庁によると、重大事故が発生したのは、下部に扉付きの収納部分があり、床板の高さを調整できる木製ベビーベッド。安全基準に適合したマーク2(PSC、JIS、またはSG)が貼付された製品でも、収納部分の扉のロックを完全にかけなければ発生する可能性があるとのことです。 (1)木製ベビーベッドの下部に収納部分がある。(2)収納部分には、扉が付いている。(3)床板の高さを調整できる。 これらの条件に該当するベビーベッドをお使いの方は、今すぐ「事故防止のポイント」を実践するよう消費者庁は呼びかけています。 事故防止のポイント(1)扉を開け閉めする都度、扉を手で引っ張るなどして、収納部分の扉のロックが掛かっていることを必ず確認してください。扉が開かないように、収納部分の上枠と扉をひもで縛るなど、簡単に開かない工夫も有効です。(2)扉のロックを掛けることを習慣にしましょう。子供の月齢が低く、床板を高くしているため収納部分の上枠より敷具が上にある場合でも、子供が成長していくに連れて床板を下げて使用することもあるので、ロックを習慣にすることが大切です。(3)収納部分の扉のロックが壊れていたら、直ちにベビーベッドの使用を中止してください。 ベビー用品を購入する際には安全基準をクリアした製品であるか確認し、安全な使い方をすることで、赤ちゃんを事故やケガから守ってあげましょう。 <引用・参考>・消費者庁「木製ベビーベッドの収納扉が不意に開き乳児が窒息する重大事故が発生!」 著者:ライター サトウヨシコ大学卒業後、大手食品会社に勤務。未経験から編集者を目指し転職。その後、結婚と出産を経て妊娠・育児雑誌のディレクターに。WEBメディアの新規事業立ち上げをし、2017年に株式会社フラミンゴミンゴを設立し、現在は数々のメディアに携わっている。
2020年03月18日産後の回復が早いなどのメリットから利用者が増えている無痛分娩で、重大事故が相次いでいる。無痛分娩は局所麻酔で陣痛に伴う痛みを和らげ、出産時の疲労を軽くする出産方法だ。出産後、比較的早期に仕事に復帰できることもあり、欧米を中心に働く女性に人気で、フランスでは妊婦の6割以上、アメリカでも4割以上が無痛分娩を選択。日本の無痛分娩の実施率も’07年の2.6%から’16年の6.1%に急増している。ところが新聞で報道されているだけでも’11年以降、無痛分娩による死亡事故が5件、重い障害が残った事故が2件発生しており、その中には3度も重大事故を起こしたクリニックもある。埼玉医科大学総合医療センター産科麻酔科診療部長の照井克生教授は、日本の無痛分娩事情を危惧して、次のように語る。「米国では無痛分娩の麻酔の95%を麻酔科医が担当し、出産が終わるまで分娩室で立ち会います。残りの5%も、特別な資格を持つ麻酔看護師が麻酔科医の監督の下で麻酔を担当しています。硬膜外無痛分娩では全脊髄麻酔などの発生も想定されるので、産科医1人では不測の事態への対応は難しいのではないでしょうか。日本でも麻酔科医が麻酔をし、産科医ともども最後まで出産に立ち会うべきですが、そもそも日本には麻酔科医の絶対数が不足しているうえ、診療所や病院の経営面からも、実現は容易ではありません」では無痛分娩を受けたい妊婦は、どんな医療施設を選べばいいのだろう。照井教授は「無痛分娩関係学会・団体連絡協議会」(JALA)のホームページにある「無痛分娩施設検索」を閲覧し、参考にしてほしいと話す。「確認のポイントは、日本麻酔科学会認定麻酔科専門医がいるかどうか。これが最も安心できる資格です。施設に麻酔科専門医がいない場合は、麻酔科標榜医の資格を持つ医師がいるかどうかを確認してください。標榜医は麻酔科医の下で2年間の研修を積んでいるので、呼吸管理を含むトラブルに対応する基本的な技能を持っています」妊婦と家族が、医師との面談時に、事故が発生したときの対処法や安全対策を詳しく質問すべきだと照井教授は話す。「“私はベテランだから大丈夫”と安請け合いしたり、質問されて怒る医師は要注意です」だが同ホームページに掲載されている施設はごく少数。安全対策は緒についたばかりだ。「女性自身」2020年3月17日号 掲載
2020年03月06日交通事故で受けた怪我を治療する場合は、風邪や病気になって病院にかかるのとは事情が変わってきます。交通事故による治療費や入院費は交通事故を起こした相手が負担することになるため、実際に治療に入る前に守るべき流れや注意点について知っておくことが大切です。交通事故の怪我はどこに通院すればいいのか交通事故で怪我を負った場合は、適切な治療を受ける必要があります。目に見える外傷がある場合は、事故現場での状況次第で救急車で病院へ送られることになるので、通院先に悩むなんて必要はないでしょう。問題はむち打ち症など外見を見ただけではわからない外傷が無いような症状の場合や、自覚症状が全くない場合で、念のため検査をしてほしいような場合にどこを受診すべきかが問題となります。むち打ちや腰痛の正しい受診先むち打ちや腰痛の症状が出た場合は整形外科を受診して下さい。それが一番確実です。また、総合病院が近くにある人は、受付で交通事故である旨申し出れば適切な診療科を案内してくれます。インターネットで「交通事故治療」と検索すると、病院よりも接骨院や整骨院が沢山出てきますが、できる限り医師による診察を優先すべきなので病院やクリニックを受診して下さい。通院期間の治療費を負担してもらうために交通事故の治療で医師による診察を優先させるべきなのは、次のような理由があるからです。接骨院や整骨院、鍼灸院、整体などは病院ではないため、治療内容によっては保険会社に治療と認められず、治療費や慰謝料、休業補償が支払われない場合がある。3ヶ月以上など治療が長引く場合に症状固定までの治療過程を、できる限り同じ医師に継続的に診断してもらうことが、後遺障害認定に対して有効である。誤解されている方も多いのですが、接骨院や整骨院は医師ではなく柔道整復師です。国家資格ではありますが、後遺障害診断書は医師にしか作成できませんので、その点も踏まえて注意しましょう。転院したい場合の流れと必要な説明病院での入通院治療が開始した後、症状が一向に回復に向かわなかったり、医師の診察や治療に不安を感じたりする場合もあります。そんな時、病院を転院する事は可能なのでしょうか。交通事故ではなく、通常の病気などであれば本人の意思によって病院を変える事になんら問題はありません。最近では、セカンドオピニオンが一般的になりつつあるので、カルテなども他の病院の医師に見せることも可能です。ただ交通事故の場合は、治療費について事故を引き起こした相手の保険会社に出させることになるため、転院する場合は事前に注意が必要です。[adsense_middle]保険会社に説明して同意してもらう治療費を支払う保険会社の了承を得ることができれば、転院先の治療費についても問題なく負担してもらえます。ただし、医師の対応に対するクレームや病院のランクに関する希望など、私的な事情による場合についてはそう簡単に認められません。保険会社に転院を認めてもらうには、以下のような点が重要になります。現在の医師の転院に対する見解転院先の病院の見解これまでの治療経緯と将来的な治療方針これらの要素を総合して、客観的に見て妥当だと保険会社が判断すれば認められます。例えば、通院中の病院の設備では今後適切な治療を施す事が困難な場合など、医師の指示により転院するような場合は認められる可能性が高いです。なお、交通事故による転院は、受け入れ先の病院によっては事前に保険会社から転院の了承が取れていないと受け入れ自体を拒否される場合があります。引継ぎが上手くできていないと治療自体に影響を及ぼす恐れがありますので、受け入れ先病院とのすり合わせは慎重に行いましょう。転院を認めてもらえない場合転院は必ずしも保険会社が了承しなければできない、ということではありません。忘れてはならないのは、治療において最優先すべきは少しでも早く良くなる事であり、保険会社を説得する事ではありません。保険会社の説得に時間がかかると、怪我が今よりも悪化する可能性もあります。ですから、本当に必要性があるのであれば、保険会社の説得は後回しにしてでも転院させるという判断も必要になる場合があるでしょう。万が一後から保険会社が治療費を負担しないという事になるとまずいので、この場合は必ず事前に弁護士に相談することをおすすめします。状況次第では、弁護士が間に入る事であっさり転院を了承する場合もあります。保険会社が了承を渋っている場合は、速やかに弁護士に相談しましょう。適正な通院の頻度とは?交通事故で適正な賠償を受けたいと思った場合、重要になってくるのが通院の頻度です。重傷で入院している場合であれば考える必要もありませんが、むち打ちや骨折、腰痛、打撲など症状が比較的軽い場合については通院頻度を考えることがあります。素人的に考えると、より多く通院した方が慰謝料も多くもらえそうなイメージがあるかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか。むち打ち・骨折・腰痛等における通院日数と通院期間の関係性結論からいうとたくさん通院したからといって、それに比例して慰謝料額がどんどん増えていくわけではありません。そもそも、慰謝料計算のポイントとなるのは何回病院に行ったかではなく、どのくらいの期間治療をしていたのかです。このことを通院期間といい、通院期間が長い方が慰謝料額が高額になります。ただ、月に1回ずつ12回通院したとして通院期間が1年になるとすると、あまりにも極端です。そのため、あまりにも1月あたりの通院日数が少ない場合は、実際の通院日数の3倍程度を通院期間の目安に考えることもあります。適切な通院頻度適切な通院頻度は怪我の種類にもよりますが、基本的には週2回から3回程度、月にすると10回程度通っていれば通院期間としてカウントしてもらえる可能性が高いでしょう。ただし、慰謝料請求のために通院頻度を調整するのは本末転倒です。基本的に交通事故で怪我をしたのであれば、怪我を治すのが最優先なので、必要がないのに病院に行っても意味がありません。例えばむち打ちの方の中には、通院期間をできるだけ伸ばして慰謝料を高くしようと非常に短い頻度で通院し、その都度湿布だけ処方してもらっていたというようなケースが時々あります。いくら病院に通院していたとしても、単に湿布を処方してもらうだけでは通院として認めてもらえない可能性が高いでしょう。基本的に表面上だけ通院を装っていても最終的にはバレてしまうので、慰謝料目当てで通院期間を引き延ばそうと考えることはやめた方がいいです。治療費はいつまで負担してもらえる?交通事故の被害を受けた際、治療にかかる費用については交通事故を起こした側が任意保険に加入していれば、その保険会社が補償してくれます。ただ治療費については、いつまでも際限なく補償してもらえるというわけではありません。例えば、交通事故でむち打ち症の後遺症が残ってしまうと、最悪の場合その治療は一生続く可能性があります。このような場合、加害者にいつまで治療費を請求することができるのでしょうか。また、加害者側の保険会社から治療費の支払いを打ち切られた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。[adsense_middle]治療費は症状固定までが原則交通事故による怪我の治療費を、事故を起こした側が負担するのは当然ですが、いつ完治するかわからないような怪我の治療費をこの先一生負担し続けるのはあまりにも大変です。そこで、交通事故で負傷した怪我の治療にかかる費用の支払いについては、怪我が治るか、回復の見込みがないと判断されるタイミングである症状固定までという1つの基準が設けられています。症状固定とは、これ以上治療を継続しても回復の見込みがない状態のことで、この状態に達した場合は、そこで治療費の支払いは打ち切られます。症状固定以降も病院で治療したいという被害者の方は、治療費はすべて実費で自己負担になってしまうのです。交通事故関連の情報サイトで、次のような記載をよく目にします。「相手の加入していた損害保険の会社の担当者から、もうこれ以上の治療費は賠償できないといわれた」これは保険会社側が一方的に症状固定と決めつけて、治療費の支払いを拒否している状態なのです。では、そもそも症状固定は誰が決めることなのでしょうか。症状固定は誰が決めるの?症状固定が、これ以上治療を継続しても回復の見込みがない状態である以上、その判断ができるのは医学的知識のある医師(主治医)と考えるのが当然です。ですから、通常は交通事故における症状固定の判断をするのは主治医ということになります。けれども、保険会社からすると1日も早く治療費の支払いを終わらせたいため、症状固定にするタイミングを一方的に決めつけてくるのです。保険会社にはそれぞれ独自の症状固定時期の目安的基準があるといわれていて、それに達しても被害者から症状固定の連絡がないと、保険会社側から「もう治療は終わっているのでは」と一方的に決めつけて治療費打ち切りの連絡をしてくるのです。例えば、むち打ちや骨折など、比較的交通事故の中でも軽傷な怪我の場合は、3〜6ヶ月程度で形式的に治療費の打ち切りを連絡してきます。治療費が打ち切られたら被害者の負担は重くなる万が一保険会社からの治療費の支給が打ち切られると、以降の治療費は全て実費になってしまいます。本当に治療が終わっていればいいのですが、まだ回復に向けて治療を行っている場合には、その治療費は大きな出費となってのしかかります。そのため、万が一治療費の打ち切りの連絡が保険会社から入った場合は、その場ですぐに応じず、本当に治療の必要性があれば弁護士を通して話し合いをする必要があります。治療費の打ち切りを一方的に伝えられた場合、その後の流れは次の2つのパターンが想定されます。弁護士に治療費の打ち切りを阻止してもらう早い段階で弁護士に相談をすれば、弁護士が代理人となって保険会社と交渉してくれるため、適切な主張によって治療中であることを保険会社に理解させ、そのまま治療費の支払いを継続してもらうことも可能です。示談や訴訟で後から請求する弁護士への相談が遅れたり、保険会社が一切譲らなかったりするような場合は、一方的に治療費を打ち切られることもあります。ただ、このような場合でも諦める必要はありません。本当に治療中なのであれば、それを示談や訴訟で相手方に主張して証明すれば、後から被害者が立て替えた分の治療費を請求できる場合もあります。保険会社は治療費の支払いをできる限り低く抑えようとなんとか説得しようとしてくるのです。そのため実際の治療状況を無視して、3〜6ヶ月程度で一方的な打ち切りの連絡が入ることがよくありますので、十分注意しましょう。症状固定にされる期間の目安加害者側の保険会社は、常に被害者が過剰に治療費を請求してこないかを警戒しています。そのため、通院頻度が1ヶ月に1度も通院していないような場合や、通院していても湿布をもらいに行ったのみのようなことが続くと、保険会社側から治療費の支払い打ち切りを宣告されやすくなります。また、むち打ちや打撲といった怪我については概ね3ヶ月程度、骨折でも長くて6ヶ月程度で保険会社から機械的に症状固定で打ち切りの連絡が入る可能性が高いです。もしも、本当に治療が継続しているようであれば、それが客観的に見ても納得できるような形で通院と治療を行うことがとても大切です。治療と通院のポイント保険会社と治療費や慰謝料の請求について争いになった場合に、もっとも重要になってくるのが主治医の見解です。保険会社がどんなに症状固定だといったとしても、主治医がまだ治療する必要があるとはっきりとした見解を示してくれれば、治療費の打ち切りは回避できます。さすがに医師の見解に反する判断は、いくら保険会社でもできないということです。交通事故後の治療に関するまとめ交通事故後の治療については、適切な場所で適切な通院、治療を受けることが損害賠償請求の上でもとても大切です。治療費の打ち切りは、交通事故後のトラブルとして比較的よく発生します。万が一保険会社から治療費の打ち切りを宣告されても決して慌てず、まずは弁護士に相談をして今後の対策を考えることをおすすめします。適切に対処すれば、本来もらえるべきものは交通事故を起こした相手側に請求することが可能です。
2020年02月19日子どもの安全に配慮しているつもりでも、ちょっとした気のゆるみで大きな事故につながってしまうこともあります。子育て中の私も、子どもの安全には気を配っていたつもりでしたが、時が経つにつれてつい油断してしまうことも……。そんなときに起きてしまったヒヤリとしたできごとを、状況別に3例ご紹介します。 ハイローチェアからの落下 子どもをハイローチェアに乗せるとき、最初のころはどんなに短い時間でも必ずしっかりとベルトを付けていました。「ベルトをせずに乗せるなんてありえない!」とすら思っていたのに、いつの間にか「ちょっとだけなら……」と短い時間の場合はベルトを使わないことも……。 子どもの腰がすわったころだったので自分で起き上がり、そのまま前に倒れて顔から落ちてしまいました。幸いなことに怪我はありませんでしたが、大怪我をしてしまう可能性も十分にあります。それ以来はどんなに短い時間でもベルトを必ず付けています。 床に落ちていた〇〇をぱくり 私がごはんを作っているときのこと、子どもの「おえっおえっ」という苦しそうな声が聞こえてきました。急いでわが子の口の中を見ると、私が机に放置してしまっていた留め具のモールが子どもののどに引っかかっていました。どうやらモールは机の上から床に落ちていたようです。 モールはなかなか取れず、本当に焦りましたが、何とか手で取り出せてその場は落ち着きました。誤飲につながりそうなものはすべて手の届かないところに置き、床にも誤飲につながるものがないか、よく確認しなければならないと改めて感じました。 放置したかばんから取り出した小銭をなめなめ お出かけから帰ってきて、私はかばんを開けたまま放置していました。すると、気付かぬうちに、子どもがかばんから財布を取り出し、小銭をなめて遊んでいました。 完全に口には入れていなかったのですぐに返してもらい、事故は起こりませんでしたが、もし小銭を飲み込んでいたらと思うとヒヤリとした場面でした。お出かけから帰ってきたら、かばんの口をしっかり閉じ、さらに手の届かないところにしまうほうが安全だと反省したできごとでした。 3つの例のように、育児に慣れてきたころのちょっとした油断から、わが子を危険にさらしてしまいました。身近に潜む危険には十分気をつけたいですね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:白木あい2歳の男児の母。保育士・幼稚園教諭の資格を取得。保育士として勤務後、出産を機に退職し、専門知識や子育て経験をもとに記事執筆をおこなう。
2020年02月10日こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんは一日の大半を家の中で過ごします。家の中に入れば安心というわけではなく、家の中でも事故が起きます。そのほとんどが、大人が少し目を離したとき。だからと言って、24時間ずっと赤ちゃんから目を離さず生活することはできません。だからこそ、事前の対策が必要です。 月齢別のよくある事故0~6カ月ごろは、窒息事故、転落事故に注意が必要です。赤ちゃんの顔にタオルがかかったら自分で取り除くことができません。 7~11カ月ごろは転落事故、誤飲に注意が必要。自分で動くことができるので、階段などに上ろうとして転落することもあります。また、何でも口に入れる時期なので、赤ちゃんの過ごす部屋の環境を赤ちゃん目線にします。 1歳ごろは、転倒、やけど、溺れるなどの事故が増えてきます。赤ちゃんの成長によっても配慮するべき安全が変化します。 寝室での事故対策まずは、寝室の環境を考えてみます。赤ちゃんが寝ているからと言って、「安心」ではありません。大人の目が離れるのが長くなるのが寝ている時間。赤ちゃんが動かないからと言って、ベビーベッドの柵を下げたままにしていませんか? おむつを替えた後、うっかり柵を上げ忘れていませんか?「すぐ戻るから」と柵を下げたままにしている間にベッドから落ちることも……。必ずベッドの柵は上げてください。また、つかまり立ちが始まると柵の高さが気になります。寝ていたと思ったら起きてつかまり立ちをしていることもあります。つかまり立ちが不安定なときは、ベッドの中でひっくり返ることもあります。 赤ちゃんが寝た後も寝室は締め切らず、赤ちゃんが寝ている様子をすぐに見れるようにしておきましょう。もし赤ちゃんがうつぶせ寝をしていたら仰向けに戻してあげること、また、赤ちゃんが引き寄せて口を塞ぐことを防ぐために、赤ちゃんの寝ている周りにはぬいぐるみやタオルなどを置かないことなどに注意しましょう。 水回りの事故対策・お風呂赤ちゃんは、ほんの少しの水でも溺れてしまいます。洗面器にたまった水でも、そこに顔をつけてしまったら溺れてしまいます。ママが体を洗っているときに、湯船のふちに立たせていたら身を乗り出して湯船に落ちることもあります。お風呂に入っているときは絶対に目を離さないこと。風呂場に一人で入れないようにするための対策も必要です。万が一のために、残し湯をしないようにします。また、床が滑って転倒したり、カランに頭をぶつけたり、カランを触ってやけどをしたりすることも考えられるので、ママが体を洗っているときに赤ちゃんが待機する場所も考えます。 ・トイレ私の友人の子どもが「お風呂に入っているように、トイレにすっぽり入っていた」なんて笑い話をしていましたが、これが頭から入ってしまったら大事故につながりかねません。トイレには、洗剤などもあります。便座のふたを閉める。トイレのドアを閉めることを徹底します。水回りでの事故は、命に関わる事故につながります。お風呂場、トイレには一人で入らせないようにしましょう。 キッチン・リビングでの事故対策赤ちゃんが起きている時間、最も過ごす時間が多いのがリビングではないでしょうか。これまで夫婦2人のときは気にしなくても良かったものも、すぐに物を口に入れる赤ちゃんがいると、片付けなければいけません。 赤ちゃんは直径3.9mm(トイレットペーパーの芯を通るサイズ)のものは飲み込めてしまうので、お金、電池、消しゴム、たばこなどの小さなものは手の届かないところに片付けます。また、兄弟がいる場合は、小さいおもちゃも注意しましょう。 リビングでの注意点は下記です。・床に物を置かない・手が届くテーブルに物を置かない・テーブルのふちに物を置かない・不安定な家具は固定する・ドアはドアストッパーなどを付ける・引き出しは開けないよう対策するまた、フローリングの場合、靴下をはいて過ごしていると転倒してしまうことがあるので裸足で過ごすようにしましょう。また、カーペットの場合は、カーペットごと滑ってしまうこともあるので、カーペットの下に滑り止めを敷きましょう。ソファーからの転倒や、ソファーからジャンプしてテーブルなどにぶつかるなどすることもあります。 「危ない!」から赤ちゃんを守るためには家の中での事故から赤ちゃんを守るために大人ができることをまとめました。 ・事故は起こるもの事故は「必ず起こるもの」と思い、赤ちゃんの安全を守る部屋作りをします。・赤ちゃんの成長の先を見る赤ちゃんは日々成長しています。昨日できていなかったことが今日できるようになります。赤ちゃんの次の発達を見据えた部屋作りも大切です。・安全グッズの点検赤ちゃんの事故を防ぐためのグッズをつけたら、ホッと一安心しますが、時間が経つにつれてネジが緩んでくることもあります。定期的に安全グッズの点検をします。・「ヒヤリ」を見逃がさない保育所では、事故につながらなかったけれど、事故になりそうな「ヒヤリ」としたときに、すぐに対策をし始めます。「ヒヤリ」を感じることは、事故を未然に防ぐ大切な感覚です。 赤ちゃんに事故が起きることはとても悲しいこと。できる限りの対策をして、少しでもリスクを減らし、安心できる環境の中で過ごすことから始めましょう! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年01月24日テレビのニュースや母親学級でも、誤飲がとても危険だとは聞いていました。赤ちゃんの口に入るサイズの物には気を付けなくちゃと思っていたのに……。予想外の物によって起きた、わが家の誤飲事件のお話をします。 なんでも口に入れたがる時期、到来!わが家の次男は生後半年を過ぎ、ハイハイができるようになってきたころから、なんでも口に入れたがるようになりました。上の子にもそういう時期があったので、それ自体には特別驚きはしなかったのですが、次男には長男のときにはなかった危険が!2歳上のお兄ちゃんが遊んでいるおもちゃが気になって仕方ない次男は、それを口に入れたがるのです。しかも、大きい積み木などではなく、ミニカーなどの小さな部品が気になるらしく、お兄ちゃんには申し訳ないと思いつつも、細かい部品を取り除いた状態で遊ばせたりしていました。 お昼寝の呼吸がおかしい……もしかして!細かいおもちゃは手の届かない所にしまうように気を付けていたのですが、ある日のお昼寝のときに次男の寝息がおかしいことに気が付きました。 ひゅーひゅーと、風邪をひいているときの呼吸の音に近いのですが、寝る直前までそんな様子はなかったので、これはおかしいと背中を叩いてみると音が聞こえなくなりました。このときになってようやく、何かが喉につかえた状態なのだとわかったのです。 おばあちゃんを巻き込んでの大騒動次男は私が揺すっても背中を叩いても起きませんでした。ちょうど、その日の昼間は上の子が通う幼稚園のプレ保育へ一緒に行っていたので、特段疲れていたのだと思います。とはいえ、何かが喉につかえているのに寝ていられるものだろうか……もしかして、呼吸がうまくできず意識が混濁してるのでは……! 嫌な想像ばかりが頭を駆け巡りました。 そのとき、ちょうど元幼稚園教諭だった母がいたので、誤飲しているかもしれないと話すと、息子を抱っこして私がしたよりも強い力で背中を叩きました。すると、口の中から何かがコロリと出てきました。見ると、なんと小さな松ぼっくり! これには母も私もビックリしました。 プレ保育で上の子が工作に使った松ぼっくりを次男が取って口の中に入れてしまっていたのでした。大人から考えると、こんなゴツゴツしたものを口に入れるなんてと思いますが、赤ちゃんにはそんなことは関係ないのだと痛感。これ以降、より一層の注意を払うようになりましたが、秋冬になり松ぼっくりを見かけると、今でもあのときの恐怖を思い出します。 ※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通る大きさ)のものは、誤飲の恐れがあります。赤ちゃんに渡したり、そばに置いたりしないように注意しましょう。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:田丸あかね現在、小学校1年生と幼稚園年中の兄弟を子育て中。性格の違う子どもたちの成長を楽しみつつ、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年01月19日交通事故で体にケガをした場合は、病院で支払った治療にかかった費用について事故を起こした加害者に対して請求することができます。ただ、現実に相手と話し合うとなると、どこからどこまでが治療なのかについて意見が分かれてしまい争いになることがあるため注意が必要です。そこで本記事では、交通事故のケガの治療を受ける際に利用する人が多い接骨院を例に、治療費が認められる範囲について解説したいと思います。どこまでが治療なの?治療費について事故を起こした加害者の人(基本的には加害者が契約している損保会社)に請求できるというのはイメージできると思いますが、じゃあどこまでが治療費になるのかはイメージできますか?事故によって体から出血しているようなケガについては、有無を言わさず病院に搬送されるでしょうから普通に考えて治療費となるでしょう。ところが、中には事故にあっても目に見えて出血することなく、ただ首や腰が痛い気がするといったケースはとてもよくあります。このような場合では病院に搬送されずに自力で診てくれるところを探す場合もあります。接骨院に通院するケース交通事故で首や腰に痛みを感じた場合、人によっては接骨院や整骨院、もしくはマッサージなどに通院しようと考える人がいます。普通は治療というと病院やクリニック、町医者などを思い浮かべるかと思いますが、目に見えるほどの外傷がないケガの場合、医者の世話になることを面倒くさがってあえて気楽に通える接骨院などを選択するのです。では、接骨院で支払った費用についても交通事故を起こした張本人である加害者に請求できるのでしょうか。保険会社の見解は医師に相談すること賠償金の交渉をする相手になる損保会社の考え方としては、医師による治療イコール治療費という傾向があります。要するに、医学的に根拠を持って説明ができる治療については治療として認めますが、そうではないものについては認めませんというスタンスです。接骨院や整骨院については医師がやっているのではなく、柔道整復師という資格者がやっているところで医学的な根拠を持ってやっている場合もありますが、やっていることは治療ではなくて施術なので損保会社はあまり治療として認めたがりません。実際、治療でもないのに体の中で痛い場所をでっち上げて書類を書いて、不当に健康保険を使って接骨院でマッサージ的なことをやってもらおうとする人がいるため、損保会社としてもあまり接骨院での施術まで保証したくないのです。接骨院の看板には保険対応可能などと書いてあることがよくありますが、実際に保険が適用できるかどうかは損保会社に申請しなければわからないはずなので、そう言った看板の表記を鵜呑みにして施術を受けない方がよいでしょう。弁護士に相談すれば認められる場合も接骨院で受けた施術費用が一切請求できないかというとそうではありません。接骨院の中には交通事故を専門として扱っているところもあり、実際にむちうちなどに一定の効果があるところもあるようです。ただ、損保会社は被害を受けた人が直接交渉してもなかなか首を縦に振りません。専門家である弁護士を通して接骨院での治療が必要だったと主張することで、場合によっては治療費として支払ってくれる場合があります。例えば、医師が接骨院に通うよう指示を出したような場合については、損保会社が治療費として認める傾向があります。基本は医師に診てもらうべきこのように接骨院で施術を受けた場合についても、弁護士を交えて損保会社と交渉すれば治療費として認められる可能性が残されています。ただし、あくまで可能性があるというだけで、病院で治療を受ける場合に比べればはるかにハードルは高いです。言い換えれば、わざわざそこまでして接骨院で施術を受ける意味はほとんどありません。むちうちや腰痛などが交通事故によって発生したとして、あえて接骨院に行くよりも整形外科の専門医の先生にちゃんと診察してもらった方が、治りも早いはずですし何より治療費として認められます。医師ではないところに行ってしまうとそれだけでハードルが高くなってしまうので、よほどの事情がなければ接骨院や整骨院、マッサージなどはおすすめしません。接骨院が治療費に認められないと大変昔にあった事例で、接骨院での施術は治療費として認められにくいということを知らずに数ヶ月通いつめていた人が、いざ損保会社に請求したところ反対されて全て自腹になってしまったことがあります。通常、損保会社が治療費として認めたものについては、被害を受けた人がその都度窓口で高額な治療費を支払わなくてもいいように、損保会社が直接病院に支払ってくれることもあります。ですが、接骨院を使った場合は被害を受けた人自身で一度立替え払いをした上で後から請求することになるため、立て替えた後に損保会社が請求を認めないと大変なことになるのです。交通事故で被害を受けた人の多くは、事故を引き起こした加害者とされる人に対して強い怒りを感じていることから、かなり広い範囲まで治療費として請求できる、または請求してやると意気込んでいるケースが多いように感じます。ただ実際に治療費として法的に認められる範囲は、医学的な根拠に基づくものにある程度限定されてきています。ちなみに、鍼灸院でのいわゆる針治療について質問を受けることがよくありますが、法的に認められやすいのはいわゆる西洋医学に基づく治療であって、東洋医学に基づくものについてはものによっては否定されやすい傾向があるため注意が必要です。こういった原理原則を頭に入れた上で、どこで治療を受けるのかについて冷静に考えることが大切です。接骨院に通院したくなるケガ交通事故で受けるケガの中で接骨院を使おうとする人が多いのがむちうちです。むちうちは正確にいうと医師の使う用語ではなく、正しくは頚椎の捻挫(けいついねんざ)といいます。例えば、車に乗って停車している時に前方不注意の車にもろにぶつけられたような場合、被害を受けた側の人は体をシートベルトに固定していることから、首よりも上の部分が激しくしなります。このしなりがムチのようなことからむちうちというのですが、むちうちになると次のようにいろんな症状が現れるのです。頭痛めまい吐き気首の近辺に痛みを感じる首が完全に回りきらない、横を向きにくい握力が下がる体がだるく感じるこのように症状が人それぞれのため、人によっては頚椎が捻挫しているとは気が付きにくいです。実際、交通事故が起きたすぐ後に頚椎が捻挫していると自覚していない人も多く、事故が起きて一週間以上経ってから上記のような症状を感じて病院に行ったところ、頚椎が捻挫しているとわかるというケースがよくあります。頚椎の捻挫はレントゲンを撮ってもはっきりわからないことがあるため、被害者の方がしっかりと医師に自分の症状を伝えないと医師も気が付かないので注意が必要です。[adsense_middle]治療方針が慰謝料に与える仕組みとは被害を受けた人が請求できる慰謝料は、同じケガの程度だとしても治療の方向性などによって金額が変わってきます。先ほどの頚椎の捻挫のケースで考えてみましょう。頚椎の捻挫は病院で入院したり通ったりすることに対する慰謝料の他に、事故が起きる前の状態に治癒されず後遺症が残った場合の後遺障害による慰謝料を交通事故の相手に対して請求することができます。後遺障害に対する慰謝料は等級によって金額が違い、頚椎の捻挫の場合は14級か12級に割り振られることがあるのですが、弁護士に交渉をお願いした場合で考えて14級なら110万円、12級なら290万円が慰謝料の相場となり、どちらに認定されるのかによって慰謝料が大きく違ってくるのです。もっといえば、頚椎の捻挫の多くは後遺障害に認定されないケースもあるため、認定を取れるかどうかは慰謝料の金額に大きな影響を与えます。14級と12級の違い14級と12級の差は一言で言うと客観的な証拠があるかどうかです。頚椎の捻挫は「首がいつもと違って横を向いたり、下を向いたりすると痛い」と被害を受けた人が口で言うだけでも、医者が「頚椎の捻挫の可能性がありますね」とすることもあるようですが、いわゆる自覚症状しかない場合12級は認定されません。12級の基本的なポイントとしては、被害を受けた人自身の申告にプラスして客観的な裏付けとなるレントゲンやCT、MRIなどの画像によって頚椎の捻挫であることが証明できる必要があります。接骨院では証明できない接骨院や整骨院、整体、マッサージなどに通っている場合については、たとえ頚椎の捻挫という症状があったとしても医師による診察、診断がされていないことから後遺障害として認定されないことが多いです。そもそも、柔道整復師については医師ではないので診断書を書くことができません。このような事実を後で知って慌てて整形外科を受診しても、事故からの経緯がはっきり証明できないため証拠として認めてもらえない可能性もあります。頚椎の捻挫など交通事故が発生してから時間的間隔を置いてから発症する症状については、事故との因果関係(事故があったから症状が出た)について争いとなるため、症状が出たらできるだけ早く整形外科で診察を受けて、カルテに記録をつけてもらうことが重要です。接骨院では健康保険は使えても、保険会社から治療費として認めてもらえず実費を支払わされる結果となる可能性が高いので気をつけたほうがいいでしょう。保険会社との交渉のポイントすでに接骨院でマッサージや電気療法などの施術を受けている人については、できるだけ早く整形外科を受診するとともに保険会社との示談に向けて対策を考える必要があります。[adsense_middle]治療する期間、日数についてむちうちなど接骨院に通うような痛みがある場合、保険会社からは大体3ヶ月くらいで治療費の支払いを止められることが多い傾向があります。それ以上の日数で治療を続けたい場合については、まだ治療中だという医師の見解が必ず必要になるため、整形外科を受診しなければなりません。保険会社は基本的に医師の見解しかあてにしておらず、柔道整復師や整体師、鍼灸師の見解についてははねのけてしまうことが多いので注意しましょう。画像を撮る検査をする接骨院・整骨院・鍼灸院・整体などに通っていると、施術は受けられてもレントゲン・CT・MRIなどの画像検査を受けていないため頚椎の捻挫を客観的に証明することが難しくなります。そのため、まだ整形外科を受診していない場合はすぐに受診して画像検査を受けてください。客観的な証拠がないと本人の自己申告だけになってしまい、慰謝料がとっても少なくなるかもしれないので必ず整形外科に行ってカルテに記録してもらいましょう。また、その際に交通事故との関連性について触れてもらうことも忘れないようにしましょう。医師の指示は非常に有効治療費として認めてもらうためのキーワードは医師の指示です。どこに通うにしても、医師が医学的な理由をもとに指示したことであれば大体治療費として認められますので、医師が腕のいい接骨院を教授していくのであればその流れを診断書などに記録しておくことで治療の一環として認められます。過去にも交通事故の治療として温泉治療をした人がいるようですが、この際も医師の指示があったということで治療費として認められたことがあるくらいです。繰り返しますが、接骨院は医師ではなく柔道整復師なので医師の診察、診断を受けなければ示談において不利になることは頭に入れておきましょう。交通事故における整骨院・接骨院の扱いに関するまとめ今回は交通事故における整骨院・接骨院の扱いについて解説してきました。接骨院、整骨院、整体、鍼灸院、マッサージなどは看板などに交通事故対応などの看板を掲げているケースはありますが、示談において必ずしも治療費として保証されることを意味しているわけではありません。柔道整復師、整体師、鍼灸師などについては医師の資格はないので、医学的な根拠で頚椎の捻挫などの症状を証明することができません。また画像検査についても整形外科で受診する必要がありますので、事故後は料金などは気にせずできるだけ早めに病院で精密検査をしてその上で医師の指示があった場合に接骨院に通うという流れをとるようにしましょう。
2020年01月10日現在、5歳と2歳のやんちゃな男の子たちを育てています。長男が生まれ、安全対策として家具の角などの危ない場所や、家のありとあらゆる場所ににコーナーガードを貼り付けました。ですが、来年引っ越しを控え、コーナーガードを外そうとしたらなかなかはがれず……。はがしたあともかなり汚くなってしまい、大後悔したわが家の体験談です。 赤ちゃんの安全対策に!長男が生まれたときに喜びももちろん大きかったのですが、心配もたくさんありました。特に赤ちゃんは家庭内での事故によるケガも多いと聞いて、さっそく家の中の安全対策をおこなうことに! とにかく家の中の角という角にコーナーガードを貼り付け、赤ちゃんが万が一転んで頭をぶつけても大丈夫!な環境に。夫の「そんな場所にまで貼るの……?」という苦言にも、「子どもが心配じゃないの!?」と押し切りました。 いざ、はがそうとすると…その後生まれた次男ももうすぐ3歳。兄弟喧嘩も多いですが、幸いコーナーガードが必要になるようなこともなく、設置してから5年が経過しました。 しかし、来年引っ越しをすることになったので、退去のときに問題にならないよう、家のドアや窓枠に貼ったコーナーガードをはがすことにしたのです。 当時は何も考えずにペタペタあらゆる場所に貼ったので、ドアや窓枠以外にも、新居に持っていく予定の茶色い棚にも青や白色のコーナーガードを付けてしまい見栄えが悪くなっていました。そこで、この機会に家中のコーナーガードを撤去することに。ところが思ったよりも粘着力が強くなかなかはがれず……。 いろいろ試してみるものの… なんとかクッション部分だけはがしたものの、粘着シールが跡になってはがれません。わが家は賃貸のため、これはさすがにマズイ!と思い、洗剤をつけたり、ドライヤーで温めたり、除光液をつけたりなどなどネットで検索した方法を片っ端から試していきました。それでも、きれいにははがれず困り果てました。しかも、改めて見ると「なんでこんな場所に貼ったんだ……」というような奥まった場所にも貼っていたので、はがすのが本当に大変でした。 結局、シールはがし液を買って今も少しずつシール跡を地道に削っています。子どもの安全対策はもちろん大事なことですが、先のことを考えずにやみくもに大量に貼ってしまって大後悔です。子どもの動線を確認して必要なところだけに設置するか、はがしやすいタイプのコーナーガードを購入すればよかったと思いました。 監修/助産師REIKO著者:竹内優実5歳と2歳の男児を育児中。時短と節約が大好きなアラフォー母。簿記2級・MOSマスター・初級シスアド取得。パソコンを活かした育児グッズの作成が得意。夫は激務の為、ほぼ一人育児中。
2020年01月04日6歳未満の子どもを車に乗せる際にはチャイルドシートを使用しなければいけません。しかし普段は正しく装着している人でも、帰省や旅行など普段とは違う環境になると、「車が少ないから、事故なんて起きないだろう」「チャイルドシートがないけど、事故を起こさなければいい」など、根拠のない自信を持ってしまうケースがあります。そんなときに事故は起こってしまうのです! チャイルドシート使用の義務化子どもは体が小さいため、大人用のシートベルトを正しく使うことができません。そのため以前は、幼い子どもを保護者が抱っこして乗車するというケースが主流でした。しかしこの状態で車が事故を起こすと、子どもが車外に放り出されたり、抱っこしている人の体やエアバッグなどに子どもが押しつぶされたりするなど、子どもが重傷を負う事態につながりかねません。 そのため日本では2000年の道路交通法改正により、6歳未満の子どもを車に乗せる場合には、チャイルドシートを使用することが義務付けられました。 チャイルドシートによる事故事例消費者庁に報告されたチャイルドシートに関連する事故情報を2例ご紹介します。どちらも保護者のちょっとした油断が事故の引き金になっていることがわかります。 保護者が後部座席で抱っこ自動車で帰省途中、子どもが大泣きしたため、保護者が後部座席で抱っこしていた。急ブレーキをかけた際に、シートの背面にあるプラスチックトレーと保護者との間に子どもの頭が挟まれ、頭蓋骨骨折の重傷を負った。(0歳) チャイルドシートを固定していなかったチャイルドシートを車の座席に装着せず、ただ後部座席に置いただけの状態であった。子どもが自らよじ登り乗ろうとした際に、シートごと落下し、後頭部打撲の怪我を負った。(1歳) 帰省先など普段と違う環境でもしっかり装着しよう!お盆や年末年始などの長期休みの際に、車を利用して帰省や旅行を楽しむという家庭も多いのではないでしょうか? 特に帰省先では、普段チャイルドシートを使用しない祖父母の車に子どもを乗せるという機会もあるでしょう。このような普段とは違う環境においてもチャイルドシートは正しく装着することが大切です。子どもを車の座席にそのまま座らせたり、しっかりと固定されていないチャイルドシートに座らせると、急ブレーキや急カーブの際に、体を挟んだり、子どもが車外に投げ出されたりする可能性があり、危険です。 乗車時は必ずチャイルドシートを使用すること。またチャイルドシートの座席への固定やベルトの装着が正しくおこなえているか確認しましょう。帰省先などにチャイルドシートがない場合は、各市町村などでレンタルを実施しているところもありますので、事前にチェックしておくようにしましょう。 帰省や旅行では、自家用車とは異なる車に子どもを乗せるという機会もあるでしょう。しかし決して油断してはいけません! たとえ車や環境が変わろうとも、チャイルドシートの使用義務があること、さらにチャイルドシートが大切な子どもの命を守ってくれるということを決して忘れてはいけないのです。正しくチャイルドシートを装着して、ドライブを楽しんでくださいね。参考/子ども安全メール from 消費者庁 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年12月03日抱っこひもは、ほとんどのママが愛用する育児グッズ。とても身近で便利なものですが、抱っこひも使用中に赤ちゃんが“転落”するという事故も報告されています。今回は実際の事故事例を参考に、その危険性と対策について紹介します。 赤ちゃんが抱っこひもから落ちやすい理由抱っこひもから赤ちゃんが転落するという事故情報が、消費者庁に寄せられています。実際の事例を見てみましょう。●母親が抱っこひもで抱っこしていた子どもを、おんぶに変えようとした際に、子どもが背中を下にした姿勢で約1m下に転落。床は畳であったが、急性硬膜下血種および頭蓋骨骨折により入院。●父親が子どもを寝かしつけるため部屋を暗くした状態で、抱っこひもを使用。不意に抱っこひもが外れ転落。頭蓋骨骨折等で入院。 この2つの事故事例に共通するのは、どちらも頭部にケガを負っているということ。特に月齢の低い赤ちゃんは体の大きさに対して頭部が重いため、頭から転落するケースが多く、重症事故につながってしまう危険性があります。 親が転落の危険性を甘くみているケースも!消費者庁が平成29年度に0歳児の子どもを持つ親を対象にアンケートをおこないました。Q.抱っこひも使用時に子どもが転落するかもしれないと気にしていたA.母親→52.9%父親→31.7% 抱っこひもによる落下のリスクに対して父親の意識が低いことがわかります。母親に比べると抱っこひもを使用する機会が少ない家庭が多く、当然の結果と言えるのかもしれません。 しかし母親においても、半数近くの人が転落の危険性を感じることなく抱っこひもを使用しているというのは、問題視すべきではないでしょうか。万が一、落下の危険性を認識していない状況で転落事故が起きた場合、気が動転し正しい処置ができないというケースも考えられます。 赤ちゃんの落下事故を起こさないためにまずは慣れ親しんだ抱っこひもの使用でも、落下のリスクがあることを認識しておくことが大切です。そして次に重要なのは、抱っこひもの取扱説明書に記載されている使用方法を守るということ。赤ちゃんの月齢に合った使い方ができているか、バックル(ベルトの留め具)類を正しく留めているか、ベルトの緩みがないかなど、今一度確認してみましょう。 さらに、もしものときの被害を最小限に抑えるため、抱っこひもでおんぶや抱っこをするとき、または降ろすときは、常に低い姿勢でおこなうのもポイントです。 赤ちゃんを、抱っこひもの落下事故から守れるのはあなただけ! どんなに時間に追われていても慌てずに、使用方法を守って使いましょう。ちょっとの手間を惜しまない安全な習慣こそが子どもの命を守ります。
2019年11月17日涼しくなり外で遊ぶのが楽しい季節になりました。最近では、2歳ごろから乗れるペダルなし二輪遊具を持っているおうちも多いのではないでしょうか。実はこのペダルなし二輪遊具での事故が多発していることを知っていましたか? ペダルがなくブレーキもないため転倒の危険もトレーニングバイク、ランニングバイクなどといった名前などでも呼ばれているペダルなし二輪遊具は、小さなころからバランス感覚が養えるということで人気の遊具。でも、ペダルがなくブレーキもないものがほとんどのため、思わぬ転倒等による事故が増えています。 消費者庁には、医療機関ネットワーク事業(※1)を通じて、ペダルなし二輪遊具に関する事故情報が平成22年12月から平成30年度末までに106件寄せられており、消費者庁や独立行政法人国民生活センターが注意を呼びかけたあとも、事故は増加傾向にあるそうです。 3歳児がもっとも多く、首から上の危害が8割年齢別に見ると、3歳児が43件で全体の約4割と最も多く、それに続く2歳児と4歳児を含めると9割を超えています。危害の内容では、擦過傷(さっかしょう)・挫傷(ざしょう)・打撲傷が9割近くと圧倒的に多くなっていますが、骨折も6件ありました。 危害を受けた部位としては、顔が全体の2/3を占め、頭部と合わせると、首から上で約8割となっています。これは、4歳以下では頭部と顔の割合が高く、重心が頭部寄りにあり、頭から落ちやすいためと推測されます。受診した際の処置見込みを見ると、即日治療完了が約4割ですが、通院を必要とする事例が半数近く、また入院を必要とする事例も3件ありました。特に4歳以下では、年齢が低いほど即日治療完了の割合が低く、治療に時間を要したようでした。 事故発生場所は約半数が一般道路事故の発生場所は、47.2%が一般道路で起こっており、そのうち36件は坂道で発生していました。公園内やその他の場所も含めると、半数以上がが坂道で発生していることがわかりました。 消費者庁では事故を防ぐアドバイスとして下記の6つを挙げています。 【事故を防ぐためのアドバイス】1道路で使用しないこの遊具は、ペダルがないため、道路交通法で定められた自転車には該当しません。歩行者や自転車との接触・衝突などの危険性があるばかりでなく、自動車との大きな事故につながることも考えられます。道路での使用は絶対にやめましょう。2坂道など危険な場所では絶対に使用しない公園や広場であっても、坂道や傾斜のある場所での走行はやめましょう。予期せぬスピードが出るため、転倒する危険性が高まります。その他、段差や階段及びその近く、滑りやすくなっている場所、水辺など危険な場所では使用しないでください。取扱説明書や本体の注意表示をよく確認しておきましょう。3ヘルメットを着用する転倒した場合の頭部への衝撃やケガを減らすために、幼児用ヘルメットを着用してください。さらにグローブやプロテクターなどの保護具も併用するとともに、裸足やサンダルでなく靴を履くようにしましょう。4子どもだけで遊ばない必ず保護者が立ち合い、子どもから目を離さないようにしましょう。5使用する前に部品に緩みやがたつきなどがないか、確認しましょう長期間使用しているうちにハンドルやシート、タイヤやホイールなどの部品の緩みが発生する場合もあります。走行中に部品が外れてしまうと、重大な事故につながります。充分チェックしましょう。6定期点検だけでなく、自転車として使用する際(※2)には、念のため販売店や自転車専門店に作業を依頼しましょう定期的に点検して、常に安全に使用できるようにしましょう。特に、中古品を譲ってもらったり、年下のお子さんが久しぶりに使用するような場合には、充分に検査しましょう。また、ペダルとクランク、チェーンなどを取り付ける際にも、必要に応じて販売店や自転車専門店にて行うと安心です。 ※1「医療機関ネットワーク事業」とは、参画する医療機関(令和元年6月時点で24機関が参画)から事故情報を収集し、再発防止にいかすことを目的とした消費者庁と独立行政法人国民生活センターとの共同事業。(平成22年12月運用開始)。ただし、医療機関数は変動している。件数は本件のために消費者庁が特別に精査したもの。ただし、ペダルなし二輪遊具のみを対象とし、ペダルなし三輪遊具は除く。 ※2 ペダルとクランク、チェーンをつけて、自転車としても使えるペダルなし二輪遊具もある。 安全な場所で正しく使用すれば楽しい遊具も、使う場所と使い方を間違えると一大事に。お家にペダルなし二輪遊具をお持ちの人は、もう一度遊び方を確認してみましょう。※参考:消費者庁「ペダルなし二輪遊具による子どもの事故に注意!」 著者:ライター サトウヨシコ大学卒業後、大手食品会社に勤務。未経験から編集者を目指し転職。その後、結婚と出産を経て妊娠・育児雑誌のディレクターに。WEBメディアの新規事業立ち上げをし、2017年に株式会社フラミンゴミンゴを設立し、現在は数々のメディアに携わっている。
2019年10月13日家の中でも外でも、どんな場所にいても、子どもたちが予想もできないような危険な行動をとることってありますよね。子どもたちが無事であればいいですが、時には命の危険を伴うような場合もあるため、親としては心配が尽きません。ウーマンエキサイトでも思いがけないヒヤリハットなトラブルに直面して救急対応を迫られた経験を、コミックライターのみなさんに教えてもらいました。》 トラブル発生! ケガ、病気、誤飲、転落…みんなのヒヤリハット体験 今回は、パパやママたちから寄せられた子どもたちの危ない行動についての体験談をもとに考えてみたいと思います。■95%が子どもの行動に肝を冷やした経験ありアンケートでは、子どもの行動に「危ない!」と肝を冷やした経験があるかどうか聞きました。その結果、「ある」と答えた人が95%となり、ほとんどの親は子どもの行動にヒヤッとしたことがあるとわかりました。Q.お子さまの行動、危ない!と肝を冷やした経験は?ある 95.0%ない 5.0%子どもの危ない行動は、時と場合によっては命の危険までもたらしてしまいます。2016年に消費者庁が行った人口動態調査によると、14歳以下の年齢別死亡原因で「不慮の事故」がいずれの年齢層でも4位以内に入っていました(※1)。9割以上の親が、子どもの危険な行動を経験しているという結果にもうなずけます。■危険1、つないだ手を振りほどき突然車道へまずは交通事故について見てみましょう。「保育園のお迎えに行った時、たまたま正門近くにいた子どもが道路の反対側にいた私を見つけて飛び出してしまい、他の子のお迎えに来た車にはねられそうになった。いまでも思い出すたびに胃の辺りが痛みます」(福島県 40代女性)「2歳ごろでした。手をつないで歩道を歩いていたところ、その手を振りほどき突然車道に飛び出しました。タクシーがちょうど走ってきていて、大声をあげて子どもを捕まえ、タクシーは急ブレーキ。まるでドラマのような緊迫シーンで、生きた心地がしませんでした」(神奈川県 40代女性)「幼稚園年長の時です。ペダルなしの子ども自転車で外出した帰り道、傾斜のある下り坂を思いっきりガーッと降りて行ってしまいました。『危ない!』と思った瞬間に、目の前でゴロンゴロンと転がる娘。転がり方が良かったのか、さいわい重傷にはならずにすみました」(埼玉県 30代女性)「自転車で遊びに行けるようになった頃、お友だちといるときに事故と隣り合わせのような乗り方をしていたのは本当に怖かったです」(埼玉県 30代女性)厚生労働省の調査によると、子どもの不慮の事故での死亡原因は、1歳児以上では交通事故が1位となっています(※1)。それを裏付けるような、ハラハラした子どもたちの行動を垣間見たようなエピソードばかりです。寄せられたエピソードでは、幼児では急な道路への飛び出し、小学生では自転車の乗り方などについてのコメントが多く見られました。飛び出しは、親が車の鍵を開けたり、買い物の会計を済ませようと、つないだ手を離した一瞬のすきに、発生してしまうことが多いようです。■危険2、トマトがのどに詰まった!乳幼児を中心にコメントが多く集まったのは、食べ物が気管に入ってしまう誤嚥、体に害のあるものを飲み込んでしまう誤飲に関する事例です。「4歳を過ぎていたからと油断して、通常の食事中にミニトマトや豚肉の炒め物を喉に詰まらせて焦った」(神奈川県 40代女性)「娘が、適応年齢の赤ちゃんウエハースを喉に引っ掛け、顔が真っ黒になって呼吸が止まる寸前に! 慌てて取り出し事なきを得たけど、私のトラウマになりそれからウエハースは、かなり大きくなるまで食べさせませんでした」(北海道 40代女性)「ハイハイができるようになった頃、食器棚の裏に置いていたゴキブリ退治用のホウ酸団子をいつのまにか舐めていた。救急病院で、『ホウ酸は毒性の強いものなので24時間点滴で体内から排出させましょう』と、一晩入院となりました」(千葉県 40代女性)「2歳ごろ、洗面所に置いた指輪を自分の指にはめたまま、布団に寝転んだ拍子に飲み込んでしまい、窒息しそうになってました。病院でレントゲンをとってお腹に指輪があることが確認され、5日後うんちに紛れて出てきました」(埼玉県 30代女性)そのほか、「子どもが頭痛薬をラムネだと思ってかじってしまった」という声もありました。乳幼児については、食事の際に注意していても、突然ものをのどに詰まらせてしまうこともありますよね。また、食べ物以外のものをのどに詰まらせて、窒息してしまうという悲しい事故が起きているのも事実です。筆者自身も、子どもが0歳のころに、うっかり落としたままになっていたパッケージのフィルムを子どもが口に入れてしまい、とても焦ったことがあります。フィルムがのどに張り付いて苦しそうに咳をする子どもの口に指を入れて、必死に取り出したことを思い出すと、今でも背中を汗が伝います。ちょっとした不注意から起こりがちなのが、誤嚥や誤飲なのかもしれません。また、乳児の窒息や喉突き事故についてのコメントも寄せられていました。「長男が生後1か月の時、頭の下に敷いていた小さい枕を自分で自分の顔に乗せていたことがあって、かなり焦りました。もう少し発見が遅かったら間違いなく息を引き取っていた…と考えただけで、本当に怖かったです」(東京都 40代女性)「歯ブラシを口に入れたまま転んだ。今思い出しても心臓ドキドキします」(千葉県 50代女性)東京消防庁によると、平成19年から5年間に5歳以下の乳幼児が歯みがき中に歯ブラシで受傷した事故により、229人もの子どもが救急搬送されているといます(※2)。子どもたちの身の回りの危機は本当にたくさんあるのだと、実感させられます。■危険3、覗き込んだ池に頭からポチャ!?さらに、海や川やプール、そして身近な自宅の風呂などで発生しがちな水の事故に関するヒヤリ体験も寄せられていました。「下の子が2歳くらいのときに、夫や兄とおたまじゃくしを見たくて池を覗き込んでて危ないなあと思った直後、頭から池ポチャした時は一瞬時が止まった」(宮崎県 40代女性)「3歳くらいの夏、足を入れるタイプの浮き輪でぷかぷか浮かせて、親は潜って遊んでいたとき、少し目を離した隙にいつの間にか逆さまになってしまっていて、慌てて海岸で足首を持って逆さにして水を吐き出させなんとか助かりました。本当に怖い思いをしました」(神奈川県 50代女性)「潮干狩りで目を逸らしたすきに、川の流れの強いところで溺れていたときですかね。 水の中でバタバタもせず目が見開いていた顔を見たときは…。抱きかかえたらすぐに泣いたので、人生で一番安堵しましたね」(三重県 40代男性)「お風呂入っているときに自分のシャンプー流してる最中つるっと滑って沈んでた。声が突然しなくなったからまさかと思ったけど、ほんのちょっと目が離れた隙が一番危ない。焦った」(山梨県 30代男性)夏を中心に、小さな子どもが命を落とす水の事故が毎年起きていて、ご紹介したコメントからも、その恐ろしさが伝わってきます。1歳児では、浴槽内での溺死が事故死の2位となっています(厚生労働省調べ)。海や川だけでなく、油断しがちな自宅のお風呂でも、子どもの事故は発生しうるのだと、あらためて気が引き締まります。■危険4、ベランダの柵によじ登っていた!建物や階段からの転落の危機にヒヤリとした体験談も集まっていました。「当時3歳と5歳ではロックされている鍵は開けられないだろうと思っていたら、2階のベッド脇にある窓が全開だったとき、心臓が一瞬止まりました」(神奈川県 40代女性)「マンションの4階、目を離したすきに2歳の娘がベランダの柵によじ登って布団干しのようにぶら下がっていた。今でもぞっとします」(神奈川県 40代女性)「子どもが2歳くらいの頃、家の2階から鉛筆と鉛筆削りを持ったまま転げ落ちきたことがあります。擦り傷で済みましたが、とにかく鉛筆が刺さらなくて良かったと今でも思い出すと恐ろしいです」(千葉県 40代女性)「近所の公園にある5段のジャングルジムで遊んでいた2歳の息子。私がちょっと目を離したら3段目のところで宙ぶらりんになっていて、冷や汗かきました」(千葉県 30代女性)そのほか、「『ママどこ?』と3歳の息子が2階のベランダの室外機に登り、下を覗いていた」という背筋の凍るような体験談も寄せられていました。3歳~4歳の子どもについては、活発に動き始める幼児期の子どもはとくに注意が必要そうです。■危険5、一瞬のスキをついていなくなる子どもたちまた、迷子についての体験談も、多く寄せられていました。「長女が2歳のとき、2人で公園に遊びに行ったのですが、私が1人でトイレに行って、戻ったら娘がいませんでした。 あわてて探しまくって、警察に電話するのを迷っていたら、駐車場の車の横からひょっこり出てきました。 『よかった~!』と、その場にへたり込んだのを覚えてます」(栃木県 50代男性)「遊園地のプールに行ったとき、3歳の三男が好き勝手にどんどん進んでいって、人混みで一瞬にして見えなくなり、家族みんなで探しました。ずいぶん離れたわが家のシートの所に1人でちょこんと座っていて、『なんて子だ!』と拍子抜けしたことが忘れられません!」(島根県 40代女性)「長男が2歳のとき、いつもよく行くスーパーでママ友と少し話をしていたらその隙に勝手におやつコーナーへ行っていました。私は血の気が引き必死に探していると、おやつを持ってギャンギャン泣きながら歩いてきました」(北海道 40代女性)「幼稚園の頃、電車の乗り換え駅で行方不明に。ケンカの最中だったのでふざけているのかと思っていたのですが、何分待っても出てこない! 1時間後、終点の駅で保護されていると連絡がありました。迎えに行くと休憩中の駅員さんたちと談笑。喜怒哀楽を濃厚に経験しました」(千葉県 50代女性)近所の公園やスーパー、レジャー施設や電車など、さまざまな場所で迷子は発生しているようです。子どもを見失って、ドキドキする気持ちは何とも言えないものがありますよね。筆者自身も、ショッピングモールで3歳の次男を一瞬の間に見失ったことがあります。いなくなったのは数分間のことでしたが、次男を見つけるまでの時間は長く永遠のように感じたことを覚えています。時に子どもの誘拐事件なども発生している現状を思うと、迷子といえどパパやママたちの心配は尽きません。■危険6、自宅で外出先で潜むさまざまな危険最後に、さまざまな子どもの危険な行動にまつわる体験談をご紹介します。<自宅に潜む危険>●ブロックが眉間にあたり傷に。目だったら失明したかも●鼻の中に子ども用の指輪が入っていて、耳鼻科で取ってもらった●ベランダで洗濯物を干していたら、子どもに内側から鍵をかけられた●包丁を握って笑って立っていた●カーテンタッセルに首をかけて遊んでいた●かき氷の機械に指を突っ込んでケガをした<外出先に潜む危険>●冬の下校時に深い用水路に落ちて、たまたま通りかかった人に助けてもらった●鉄板でヤケドした●エレベーターの戸袋に巻き込まれた●コンクリートの柵に頭を入れて抜けなくなった●車の窓を閉めようとしたら、子どもが窓から手を出していた生活のさまざまな場面において、子どもたちの行動に驚かされ、冷や冷やさせられているパパやママたちは多いようです。家の中でも、外でも、まさに親が油断するひまはなさそうですね。■子どもの危ない行動、親はどうすれば?それでは、親としては、子どもたちの危険な行動とどのように向きあえばいいのでしょうか。「突発的に走り出したときに対応するために、リードを使っていました。周りにどう思われようが何かあってからじゃ遅いし、誰も責任なんてとってくれるわけでもない。リード使うことにためらいはなかったです」(神奈川県 40代女性)「小さい頃からずっとハラハラしどおしで、休まる時がありません。『振り返れば奴はいない』の毎日。いまは中学生になりましたが、いまだに事故らないかとハラハラしています。息子のおかげで、多少のことでは動揺しなくなりました」(愛媛県 40代女性)「命に関わるようなことでないならば、少しくらいは痛い目をみることも必要かな、なんて思います。これ以上やったらケガをする…など、そのラインを知っておくことも大事なのかなと。それを学習する機会を奪っているような気がするので、過保護す過ぎるのも考えものですね」(佐賀県 40代女性)命の危険から子どもたちを守るために、ある程度干渉や対策が必要だという声が寄せられる一方、子どもがこの先危険から自分で身を守るためにはある程度経験も必要という意見も。子どもの年齢や性格によっても、親の助けが必要かどうか、答えは異なってくるとは思います。まずは子どもたちに命の危険がないことが最重要。そのうえで、「どういったことが危険なのか」「どこまですると危ないのか」をどう教えていくかも課題となってきそうです。このようなコメントも寄せられていました。「生まれた頃は、寝ていても息をしてるか気になり、寝返りをうつようになれば、何か口に入れないか、ハイハイをするようになれば、玄関や吐き出し窓からおちないかなど、成長に伴い肝を冷やすことはあると思います。自分が死ぬまで肝を冷やしっぱなしかも知れませんね」(埼玉県 50代女性)ここまで、子どもの危険な行動について、親から寄せられた体験談をもとに考えてきました。何よりも大切なのは、子どものたったひとつの命、それはどの親にも共通する思いでしょう。どんなに親が気を付けていても、一瞬の隙をついて起こってしまう事故。それを防ぐためには、今回の体験談などを踏まえて、日々の生活を振り返ってみることも大切なことのひとつではないかと思います。たしかに、命の危険にまでも及ぶような事故になってしまった場合、親の感じる後悔は想像もできません。「無事五体満足で生きてるのって奇跡」というコメントもありましたが、日々のあたり前の日常のなかで子どもを観察することも、事故予防にはつながりそうな気がします。子どもの特性、住んでいる環境などによってもヒヤッとすることは違ってくるでしょう。小さなヒヤリが起きてしまったとしても、原因と対策を考えていかれれば、少しでも悲しい事故は減らせると思いたいです。そしていつか子どもが身を守る術を自分で覚えて、考えて行動できる日が迎えられればうれしいですね。<子どもを事故から守るための参考サイト>●消費者庁: 子どもを事故から守る!!事故防止ハンドブック [PDF:8.4MB]●消費者庁: 子どもの窒息事故に注意! [PDF:501KB]●消費者庁: 子どもを自転車の事故から守ろう [PDF:599KB]●東京くらしWEB: 乳幼児の身の回りの製品事故防止ガイド (PDF:2,510KB) ●東京くらしWEB: 小学生の身の回りの事故防止ガイド (PDF:4,319KB)<参考サイト>※1、消費者庁: 子どもの事故の現状について ※2、消費者庁: 乳幼児の歯ブラシによる事故に注意! Q.お子さまの行動、危ない!と肝を冷やした経験は?アンケート回答数:7191件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年09月08日子どもが生まれると、安全性を第一に家具や文具、調理用具の置き場所に注意します。私も同じように気をつけているつもりでした。しかし、思ってもいなかった意外なことで子どもにケガをさせてしまった体験をご紹介します。 1人目出産後から徹底した家の安全対策それまで棚や引き出しにしまっていた包丁やハサミを、1人目の子どもが生まれたあとは徐々に子どもが届かない高い場所に移動、または子どもが開けられないように棚にガードの留め具をするようになりました。そしてガスの元栓は使用時以外は締めるなど、できる限りの安全対策をおこなっていたつもりです。 1人目のときは“初めての子ども”ということもあり、できるだけ目を離さないよう慎重に子育てをしていました。まだ1人だけだったので他の子どもに気を取られることもなく、危ない物を触ってもすぐ止められたので 、ケガをさせることはありませんでした。 やけどの原因は「炊飯器の水蒸気」子どもが大きくなって危険なことの判断が理解できる時期には、2人目の子どもが徐々にハイハイ、つかまり立ちでいろいろな所を触るようになっていました。そして2人目がちょうど1歳くらいになったときのことです。いつものように夕食を準備していると、子どもはおもちゃで遊びながら台所を行ったり来たり。すると急に大声で泣き出したので、ビックリしました。 慌てて駆け寄ると右手が少し赤くなっていて、子どもの横を見るとそこには炊飯器が……! 夕食のご飯を炊いていて、その蒸気口を子どもが触ってやけどしたことがわかりました。実は、炊飯器の水蒸気がやけどするほど熱いと、私は思っていなかったのです。 やけどのレベルはⅡ度。水ぶくれがひどく…子どもの手が赤くなっていたので、水と氷で冷やして応急処置。その後、水膨れになっていたものの、そこまで大きくなかったので軟膏で対処しました。そして、普通に遊んでいたので大丈夫かなと様子を見ていたのですが、翌朝に水膨れが酷くなっていたのです。皮膚科に連れて行くとやけどには3段階あり、うちの子どもはⅡ度という深さでした。 治療としては、水膨れの水泡を丁寧に潰して消毒し、LEDの光をあてて回復促進治療。医師からは「20分くらい冷やしたほうがよかったね」と指導を受けました。私は子どもが嫌がっていたので5分ぐらいで終わらせてしまったのです。やけど跡が残るか心配でしたが、2日に1回皮膚科に通い、10日ほどできれいに治ってきて安心しました。 やけどをさせてしまったことは子どもに申し訳なかったのですが、このことがきっかけで家の中の危険なもの・場所を再確認することができました。低い場所にあった炊飯器は、子どもの手の届かない高さの場所に置きました。他にも見落としやすい電気のコードや、上の子どもの文具等の配置を変えました。今回の炊飯器の蒸気口のように火が直接見えない部分でも、子どもの柔らかい皮膚は簡単にやけどをしてしまうという教訓にもなりました。 著者:鈴木そうこ6歳3歳0歳の兄妹を育児中。韓国人の夫と結婚し、韓国の田舎で専業主婦をしている。韓国語と日本語の二重言語教育や妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月22日子どもが成長してきて親と離れて行動することが増えると、事件や事故に巻き込まれないか、心配になります。ニュースなどで子どもが巻き込まれてしまったり、被害に遭った事件には心痛める人も多いことでしょう。今回は、不審者への対策についてのアンケート調査から、子どもたちの身の安全を守るために、親である私たちには何ができるのか、考えてみたいと思います。■不審者対策を子どもに伝えている親は7割アンケートでは、子どもに不審者の見分け方を教えているかどうか聞きました。その結果、「とにかく逃げる・ついて行かないように教えている」、「教えている」と答えた人があわせて69.8%となり、約7割が不審者への対処を子どもに伝えていることがわかりました。一方で、「不審者の見分け方がわからない」と答えた人も13.8%いて、その対策に難しさを感じている親も一定数いるようです。Q.お子さまに不審者の見分け方を教えていますか?とにかく逃げる・ついていかないように教えている 40.3%教えている 29.5%不審者の見分け方がわからない 13.8%教えていない 11.3%子どもに任せている 3.9%その他 1.3%■「逃げる、ついていかない!」これに尽きるのか?子ども自身が身の危険を感じた場合に、「とにかく逃げる、ついていかない!」と伝えているという4割の人たちの思いを聞いてみましょう。「『知らない人にはついて行かない』と教えてます。変だなって思ったら、防犯ブザーを鳴らして逃げるように伝えてます」(東京都 30代女性)「『お菓子をあげるからおいで』などと言われても近づかないのはあたり前で、それでもしつこく、手などを捕まれたりした場合などのとっさの対処の仕方、逃げ方を小学校に入学する前から教えています」(北海道 40代女性)「いきなり名前を聞かれる、道を聞かれて案内させるなど、自分の体験をもとに子どもに危険性を伝え、『全速力で人がいっぱいいる所や交番に逃げろ!』と教えています。相手はこちらの善意を逆手に取ってくるので、『知らない人には善意は持たないでいい』と、悲しいですが教えました」(神奈川県 30代女性)「『こういう人が不審者だよ』と、固定観念を植えつけるのも逆に心配です。知らない人にはついていかない、人通りが少ない所には行かない、何か起こりそうになったら大きな声を出して逃げる。これに尽きるかと思います」(神奈川県 40代女性)不審者への対策として、「ついていかないこと」「危ないと思ったらとにかく逃げること」、この2つは小学校でもよく言われていることですね。ただどんな人が不審者なのか。どんな行動が危険なのか。これを子どもが理解することはとても難しいだろうと思います。■「親以外は信用するな!?」不審者の見分け方に戸惑う親たちそこで「どんな人が不審者なのか伝えている」という意見を見ていきましょう。「最近は不審者だけに気をつければいい訳じゃないので、『不審な感じじゃなくてもついていかない』ように言ってあります!」(徳島県 30代女性)「子どもが遊びに夢中になっているときは、周りのことを気にもしていないので、一緒に公園にいるときに、親なりに注意してほしい人を、理由を伝えて教えます。怪しい人は、目の動きなど、人と違う行動をとるので、自然とわかるようになります」(茨城県 40代女性)「『基本的に親以外は信用するな』。親以外の大人と二人きりになるな。自分が少しでもモヤッと感じたら、その人からすぐに離れろ。知っている人でも、ご近所さんでも、仲良しの近所のおじさんでも一緒など、細かに教えています」(東京都 40代女性)「かわいいおもちゃや犬を見せてくれる人、ゲームの話やプレイをしてくれる人、あいさつしてくれる近所の顔見知りの人など、優しそうな人のなかにも悪い人はいるんだよということ。車に乗せようとする、一緒についてくる、どこかへ連れていこうとする 、すぐそばに近づいてくるという場合は逃げるようにということ」(東京都 40代女性)どの意見も、不審者がどんな人か断定するということではなくて、親の経験にもとづく情報や肌で感じる危機感によって、慎重に判断するよう促していることがわかります。このほかにも、「知っている人でも親の許可なくついていかない」という声もあり、面識のあるなしに関わらず、できるだけ広範囲の人に警戒するように伝えている親は多いようです。たしかに、これまで子どもが犠牲になった悲しい事件の中には、もともと面識のあった人や近所の人による犯罪もあるため、用心を重ねる親たちの気持ちにも、納得できます。また「顔だけで不審者だとは判断はしないように伝えている」という声も見られました。「夫が作業着で公園にいたら、不審者と間違えられた」など警戒しすぎたことによる誤解が招いたエピソードも複数あり、なかなか簡単に不審者を見分けることが難しい現状が伝わってきます。■「不審者の見分け方を子どもに教えない」その背景とは?「教えていない」、「子どもに任せている」と回答したのは、約15%の親たち。そして、「不審者の見分け方がわからない」と答えた人も、約14%という結果でした。あわせて約3割の人たちが、積極的に不審者の見分け方を教えていないという現状ですが、危機感を抱いていないというわけではないようです。「知っている人でも犯罪を犯す嫌な世の中ですので不審者の見分け方などどうやって教えて良いのかわかりません」(千葉県 40代女性)「娘は小学生の頃、知らない人に声を掛けられて逃げてきたことがありますが、パッと見ただけで怪しい人だって判断できた訳ではなかった」(神奈川県 30代女性)「『人を見かけで判断する』っていうことではなく、“不審な行動での見分け方”があるのなら学びたい」(鳥取県 40代女性)「娘が不審者に会いました。それまで、『知らない人に声をかけられたら逃げなさい』としか教えていなかったが、最近の不審者は不審者には見えない。また、『人には親切にしなさい』と教えているのに、『これからは疑って生きなさい』とも言えず、どうやって教えたらいいのか悩みます」(千葉県 40代女性)どうやら、多くの親は不審者への対策を教えたいが、どう教えていいかわからないという悩みを抱えていることがわかりました。たしかに、黒づくめの服にサングラス、怪しい行動といった“いかにも”の人だけが危ないわけではありません。どちらかというと、多く寄せられた「大人の自分でも不審者の見分け方なんてわからない」というのが本音だろうと思います。子どもにとって警戒心を抱かせない人、よく見かける人がじつは…といった場合には、親としてどう子どもにどう教えればいいのか本当に悩みます。じつは筆者も小学1年生になったばかりの子どもに、不審者に関する話をまだしていません。それでなくても、親と初めて離れて一人で行き帰りする登下校を、不安にさせたくないという気持ちもあります。そして、素直な気持ちで道行く人たちにあいさつをしている今の様子を見ると、はたしてその子どもの良さを奪ってもいいのかと、悩む気持ちもあります。人を信じ、親切にすることの大切さも教えたい、一方で、そうした子どもたちの善意を悪用した事件が起きているのも事実なので、悩みは深まるばかりです。■子どもの防犯対策、親子でできることは?それでは、子どもの安全を確保するために、親にできることとはどのようなことなのでしょうか。いくつか、コメントから得られたヒントをご紹介します。▼不審者に出会ったら店や家に逃げこむ「知らない人に話しかけられても、むやみに話をしない。ついてきたら近くのお店や家に入る」(福島県 40代女性)「子どもでは悪い人の見分け方はわからないので、とりあえずついていかない、追いかけられたら逃げる、それは教えています。もし追いかけられたら、どこでもいいから近くの家に逃げ込んで助けてもらうように言ってあります」(徳島県 40代女性)逃げると言っても、自宅や学校まで離れた場所で不審者に遭遇してしまう場合もあります。店や民家に逃げこむことができるという選択肢も教えてあげると、子どもも安心できそうですよね。全国的には「こども110番の家事業」という、子どもたちが事件や事故に巻き込まれないように、学校やPTA、町内会など地域の人たちが行っている活動もあります。事件に巻き込まれそうになったり、危険を感じた子どもが逃げ込んできたときに、安全に保護し、警察などの関係部署に連絡してくれます。<こども110番の家事業とは>「こども110番の家事業」に参加している家、参画しているお店(コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、郵便局など)にはステッカーが店先や玄関に貼られています。子どもには、「子ども110番の家」という役割、どんなことをしてくれるのかを伝え、通学路、散歩しているときなど、普段から子どもたちにステッカーが貼られているところを教えておくことも1つの子どもを守る策だと思います。万が一というときに子どもが行動できるかもしれません。ちなみに「子ども110番の家」ではこんなことを聞かれるそうです。もちろん焦っていたり、緊張していたりですべて話せる子は少ないでしょう。でも日常生活のなかで伝えておけば、心に少しだけでも留めておけるのではと思います。こども110番ってなぁに?「なにをはなしたらいいの?」●どんなことがあったのか●時間 場所●犯人(不審者)の年齢 身長 体格 髪型 服装●車 バイク 自転車等の乗り物 ナンバー 色●どちらの方向に逃げて行ったのか●自分の住所 名前 学校 学年 連絡先の電話番号警察官が来るまで「子供110番の家」の人が守ってくれますのでゆっくり落ち着いて話しましょう。出典: 静岡警察署 ▼不審者に出会ったときの対処法を細かく伝えておく「知らない人が道を訪ねたら『知りません』と答えてその場を去るよう言っています。あと、『お母さんがけがをしたから病院まで連れていってあげる』などと言われてもついていかないように言っています」(愛媛県 20代女性)「犬がケガをしているから一緒に助けて」といった子どもの純粋で優しい心を利用することも考えられます。具体的にどのように話しかけられるか想定して、対処法を細かく伝えるというのも、親にできることかもしれません。不審者がどのように近づいてくるかはわからないものの、よくあるケースを想定して子どもとやり取りしておくと、子どもにも伝わりそうですね。▼停まっている車の側は通らない「『停まっている車のすぐそばは通るな』と言ってあります。連れ込まれたりするかもしれないので」(神奈川県 40代女性)駐車している車に近づかないということは、簡単に伝えることができます。交通安全の面からも、停まっている車は突然動いて危険なので、普段から近寄らないことを徹底して教えたいところ。▼できるだけ一人で歩かない「とにかく知らない人は、見ない、近付かない、怪しいと思ったら、逃げる。できるだけ1人で歩かない」(千葉県 40代女性)筆者の子どもも小学校に入学してから、同じマンションの同学年の子たちと一緒に登下校しています。ただ、場合によっては、無理にだれかと一緒に行動するのは難しいこともあるでしょう。そうしたときも、子どもに普段から声掛けをして、できるだけ1人にならないように意識させておくことが大切かもしれませんね。▼子どもの行動をできるだけ把握する「子どもには『どこに出かけるか』は必ず言ってもらい、何時に帰るかも聞いておく。心配だと思ったら、親バカだと思われるかもしれないけど迎えにいく」(大阪府 40代女性)「1ヶ月くらい前に近所で不審者が出たので、ほぼ毎日迎えに出ています。何かあってから、私自身が後悔したくないし、子どもに嫌な思いをさせたくないので、できる限り迎えにいこうと思っています」(兵庫県 40代女性)子どもが大きくなってくると自立心も芽生え、親も安心感が根付いてくるため、どこまで子どもの行動を管理するかどうかというのは難しいところです。親自身の気持ちと、子どもの気持ちにもよるため、親子で話しながら、どのように見守るかそれぞれの家庭で個性が出るポイントかもしれません。▼対処法を一緒に考えて話し合う「子どもには『こういう人には気を付けなさい』とは教えていません。とにかく知っている人も含め、だれにもついていってはいけないと教えています。あとはいざ怖い目に遭いそうになったとき、遭ってしまった時の対処法を教えたり一緒に考えたりしています」(千葉県 30代女性)不審者への対策は、親自身も手探りで行っている現状がありそうです。子どもに降りかかる危険をすべて、親が取りのぞいてあげることは難しいかもしれません。ただ、パパやママにもできることはありそうです。おそらく、その対策法は子どもの性格や生活環境、親の仕事や祖父母の存在の有無など、各家庭によって大きく異なると思います。自分たちは子どもの防犯についてどのように対策をするのか、一度家族で話し合ってみるのもいいかもしれません。いつかは子どもも大人になり、自分でじぶんの身を守るすべを考える日が訪れますが、その日まで、しっかりと子どもたちを守ってあげたいですね。Q.お子さまに不審者の見分け方を教えていますか?アンケート回答数: 6453件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年05月19日赤ちゃんがハイハイやよちよち歩きを始めると、注意しなければいけないのが誤飲による事故です。悲しいことですが、誤飲によって毎年亡くなる赤ちゃんがいるのも事実。もちろん親も気をつけてはいると思いますが、なかには「こんなものを口に入れていた!」と驚くこともあります。今回は、そんなママたちの体験談を紹介します。 「夫が愛用しているアレを……」まずは生後10カ月の息子がいるAさん。夕食の支度中に、リビングにいる息子が大泣き! 慌てて駆け寄ると、口の中に白いラムネのようなものが入っていました。 それは、夫がいつも食べているミントタブレット。どうやら夫がリビングに置きっぱなしにしていたケースを手にとって、カラカラと音が出るのを楽しんでいたら、何かの拍子に中身が出てきて口に入れてしまったよう。体に害のあるものではありませんが、小さな粒でも赤ちゃんののどに引っかかったらと心配です。 「シールを食べちゃった!」続いて、2人の娘がいるBさんの体験談です。4歳になる上の娘はシールが大好きで、ちょっと目を離した隙にタンスやテーブルなど、部屋の至るところにシールを貼ってしまう時期がありました。そのたびに剥がして注意はしていたのですが、ある日、リビングのローテーブルの裏に貼っていたシールを、生後8カ月になる下の娘が剥がして口に入れてしまったそう。 まさかテーブルの裏にまで貼っていたとは……。小さな子どもは思わぬ行動することがあるので、上にお兄ちゃんやお姉ちゃんがいる家庭はより注意が必要です。 消費者庁でも注意喚起消費者庁のホームページでは、赤ちゃんの誤飲に関して、度々注意を促しています。下記のものは特に気をつけましょう。 ・タバコ・化粧品やマニキュア・薬・サランラップやビニール・スーパーボールなどの小さなおもちゃ・アクセサリー・ティッシュペーパー・乾燥剤・ピーナッツやアメ・乾電池 このほかにも家庭によっては危険なものはまだまだあります。赤ちゃんが動き回るようになったら部屋の中を見直して、赤ちゃんが口に入れてしまいそうなものは手の届かないところへ片付けたいですね。著者:高橋じゅんこ一児の男の子を育てるワーキングマザー。病気ネタやママ友ネタなど、ペンネームでリアルな体験談を執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年05月08日最近は便利家電が次々と登場し、多くの電化製品を愛用しているというママも多いのではないでしょうか? しかし、消費者庁には電化製品から伸びるコードによって子どもがケガをした、という事例が多数報告されています。一体、どのような事故が起きているのでしょうか? 電化製品のコードによる事故事例電化製品は、本体に入れた電池から電力を得るもの、またはコードを伸ばして壁面に設置されたコンセントから電力を得るものの大きく2種類あります。大きな電力を使用する電化製品のほとんどはコンセントから電源を得るタイプであり、熱を発する家電や大型家電などがあげられます。 では、コードが原因の事故はどのような状況で起きるのか、実例を見てみましょう。 「洗面台に熱したヘアアイロンを置いていた(設定温度180度)。子どもがハイハイしていてコードを引っぱり、ヘアアイロンが落下して右腕をやけどした」(生後8カ月)出典:子ども安全メール from 消費者庁 「ケトルでお湯を沸かしていた。子どもがコードを引っぱり、お湯がかかって顔面をやけどした」(生後7カ月) 出典:子ども安全メール from 消費者庁 「コードを引っぱり、棚の上の加湿器を足の上に落とした。救急要請で受診した」(1歳)出典:子ども安全メール from 消費者庁 電化製品を落とさない工夫が大切!子どもがコードを引っぱって落とす可能性がある製品のなかで、“やけど”につながるのはアイロンや電気ケトル、加湿器などがあります。また、ホットプレートやDVDデッキ、パソコンなどは重量があり、子どもの体の上に落下すると打撲や骨折などのケガを負う可能性もあります。 子どもをコードによる事故から守るためには、まずは事故が起こる可能性がある製品のコードを子どもの視界に入らないよう工夫することが大切です。どうしても隠せない場合は、子どもがコードを引っぱることを初めから想定し、引っぱっても製品が落下しないように固定することが重要です。チャイルドロック機能がある家電は、しっかり活用しましょう。 子どもがやけどに! もしものときの対応とは?子どもがやけどを負ってしまった際の対処法をご紹介します。ぜひ万が一の際に役立ててください。 やけどの範囲が片足、片腕以上の広範囲にわたる場合無理に服を脱がさず、水道水やシャワーなどで直接、または服の上から冷やしましょう。落ち着いて患部を冷やしつつ救急車を呼ぶ、あるいは急いで病院を受診しましょう。 やけどの範囲が手のひら以上・500円玉より大きな水ぶくれの場合水ぶくれをつぶさないように外科や皮膚科を受診しましょう。 赤くなった程度水道水やシャワーなどの流水で十分に冷やします。 熱を発するコード付きの家電は、電気ケトルや炊飯器、ホットプレート、アイロン、ヘアアイロンなど、家庭にごくありふれたものばかり。幼い子どもにとって、家庭には多くの危険が潜んでいることを認識し、家電が落ちない工夫や子どもの目や手に届かない場所へ移すなどの対策をとることが大切です。 参照/子ども安全メール from 消費者庁 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年05月03日4月14日、アメリカのベビー用品大手のフィッシャープライス社が販売するベビーベッド「ロックンプレイスリーパー」をリコールするというニュースが日本でも流れました。 フィッシャープライス社のベビーベッド「ロックンプレイスリーパー」って?フィッシャープライス社は1930年にアメリカで誕生し、乳幼児玩具部門では世界No.1の売り上げ、シェアを誇るといわれている会社です。 フィッシャープライス社の製品である「ロックンプレイスリーパー」は簡易的なベビーベッドのような製品で、赤ちゃんを寝かせるとゆらゆら揺れる機能があるそうです。組み立てが簡単で折りたたむこともでき、赤ちゃんを寝かせるシートも洗濯機で洗濯も可能などの特徴があり、日本でもネット通販などで流通していたようです。 リコールの原因は?米国消費者製品安全委員会(CPSC)によると、「ロックンプレイスリーパー」に寝ていた幼児が寝返りを打った際に事故が起き、2009年の発売以降、30人を超える幼児が死亡しているということです。そのため、フィッシャープライス社は4月12日に「ロックンプレイスリーパー」のリコールを発表しました。 フィッシャープライス社の発表を受け、日本でもリコールの報道がなされたほか、消費者庁や経済産業省で「ロックンプレイスリーパー」が手元にある人は直ちに使用を中止するよう、注意喚起をしています。 その使い方合ってる!?今回の死亡事故は、取扱説明書の使用方法に従わなかったことが原因にあるようです。「ロックンプレイスリーパー」の使用時期は、寝返りを打てるようになる前まで、また、使用する際には赤ちゃんを固定するベルトを使用することになっていたとのことです。 赤ちゃんが寝返りできるようになる時期の目安は、生後5〜6カ月ですから、明らかに「ロックンプレイスリーパー」の使用時期(寝返りを打てるようになる前まで)から外れていたことがわかります。たとえ赤ちゃんが寝返りを打てたとしても、固定ベルトを使用していれば防げていたかもしれません。また、寝返りができる赤ちゃんが窒息のため死亡した要因には、「ロックンプレイスリーパー」の赤ちゃんを寝かせる部分の素材が柔らかく、ハンモックのようになっていたため、寝返りがえり(うつぶせから仰向けの状態に戻ること)ができなかった可能性も高かったのではないでしょうか? 今回の事故に限らず、本来の使用方法から逸脱したことで起きてしまった事故は少なくありません。赤ちゃんに使用するものだからこそ、対象年齢や使用方法をきちんと守って使わないといけませんね。 ベビー用品は使用期間が短いものもあり、おさがりでもらったりやフリマサイトから購入するという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、その際に取扱説明書がない……というケースもあります。その際には必ず販売元のHPで製品の取扱いについて確認することや安全基準を満たしたマークが付いている製品を選ぶことが大切です。 【出典】・NHK NEWS WEB・経済産業省 ニュースリリース 改めて確認! 赤ちゃんを寝かせるときの注意点赤ちゃんが眠っているときは大人も一緒に寝ていたり、他のことをしていたりして、赤ちゃんから目が離れてしまうことが多くなります。そのため、寝返りや吐き戻しによる窒息、ベビーベッドからの転落などの事故に赤ちゃんが合うことも少なくありません。今一度ここで赤ちゃんを寝かせるときの注意点を確認してみましょう。 赤ちゃんの窒息を予防するために1)うつぶせに寝かせない乳幼児突然死症候群(SIDS)は、うつぶせ寝によってリスクが高まるという報告があります。乳幼児突然死症候群(SIDS)は、、生後2カ月から6カ月に多く、稀に1歳以上で発症することがあるため、厚生労働省では医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、1歳までは仰向けに寝かせるよう勧告しています。赤ちゃんのうつぶせ寝を避けるために、寝返り防止専用のクッションを使用したり赤ちゃんの左右に分厚い布団を敷き、赤ちゃんを仰向けに固定しておくというというのも1つの方法です。 2)ふかふかの寝具は使わないふかふかの寝具だと赤ちゃんの顔が埋もれてしまうおそれがあります。敷き布団やマットレスは、アイロン台と同じ程度の硬さのもの使いましょう。掛け布団は子ども用の軽いものにしましょう。 3)赤ちゃんの顔の近くに、口や鼻を覆ったり首に巻き付いてしまったりする物(枕、タオル、衣服、スタイ、 ぬいぐるみ、ひも状のものなど)は置かない小さい赤ちゃんは自分の顔にかかったものを払いのけることがまだできません。赤ちゃんの顔の周りに余計なものは置かないようにしましょう。また、掛け布団を顔の上まで掛けないように注意しましょう。 4)ベビーベッドとマットレスのすき間に注意赤ちゃんをベビーベッドに寝かせている場合、ベッドの柵とマットレスの間にすき間があいていると、すき間にちょうど顔がはさまって窒息してしまうことがあります。ベッドとマットレスのサイズはぴったり合っているものを選びましょう。 5)添い寝授乳をする際には、赤ちゃんを圧迫しないよう十分注意する赤ちゃんを寝かしつける際、添い寝授乳(添い乳)をおこなっているママもいらっしゃると思いますが、授乳しながらママもウトウトしてしまい、おっぱいやママの体で赤ちゃんを圧迫してしまうおそれもあります。赤ちゃんが寝入ったら必ずおっぱいを外すようにしましょう。 そのほか、赤ちゃんが転落してうつぶせになってしまう可能性もあります。大人用ベッドではなく、できるだけベビーベッドに寝かせ、転落しないように柵を常に上げておくようにしましょう。またソファでのお昼寝なども避けましょう。 【参考】ベビーカレンダー・赤ちゃんを寝かせるときの注意点・うつぶせ寝はいつごろから大丈夫?注意点とメリットデメリットについて 今回の「ロックンプレイスリーパー」のリコールの背景には、正しい使用期間や方法から逸脱したことによって死亡事故が起きていたということがありました。赤ちゃんの成長は目まぐるしく、昨日までできなかったことが急にできるようになることもあります。ちょっとした油断によって赤ちゃんが危険に晒されないように十分注意したいですね。
2019年04月18日誤飲に派手な転倒・迷子未遂…子どもにまつわるトラブルやヒヤリハット、ちょっと思い返しただけでけっこうあるということ自体、そもそもヒヤリなんですが…。■生後間もない娘を息子が踏んでしまった!数あるヒヤリの中で、今思い出しただけでも胸がギュッと苦しくなるなる出来事は、娘が生後20日ほどのころに起こりました。里帰り出産で2才の息子をともない、産後しばらく実家でのんびり過ごしていたある日、普段はカゴ(ゆりかごの脚を外したもの)で寝かせている娘を、そのときは座布団に移してオムツを替えをしていました。すると…何と息子が、走ってくる勢いのまま、娘の腹を踏んでしまったのです。「泣いてる!? 意識はある!」「脇腹? 真上ではなかった?」「アザはある!? 骨は大丈夫!? 内臓は??」「どうしよう! どうしたら!!」すぐに、娘の出産でお世話になった総合病院に駆け込みました。正直、気が動転していて何科をどの順で受診し、どんな検査をしたのかほとんど覚えていません。 ■娘の心配をしながら、「息子を責める言葉」だけ飲み込んだ普段から2才の息子には「(娘がいるから)気をつけてね」と声をかけていましたが、それだけでは限界があります。2才児が夢中で走り回っていたら、気をつけないといけないのは本人より、まわりのおとなですよね…。私は、後悔と反省と「娘に、万が一が起きていたら」という恐怖で押しつぶされそうでした。「カゴに寝かせたままオムツを替えていれば…座布団に寝かせるにしても、もっと部屋のすみでしていれば…。完全に気が抜けていた、油断した。私のせいだ。」事故の瞬間、思わず叫びそうになった「息子を責める言葉」を、私はとっさに飲み込みました。「息子はわざとじゃない」「私の油断が原因だ」しかし、もし命に関わる「万が一が起きていたら」、踏んでしまった息子はどう思うだろう。そして、私はそれをどう思うだろう…。さいわい内臓にも骨にも何の異常も見られませんでした。検査が進み、娘の命と体に関わる心配が少しずつ取り除かれると、張り詰めていた緊張がほぐれていきました。「本当によかった…」安堵(あんど)すると同時に、今度は隣にいる「娘をふんでしまった息子」のことで頭がいっぱいになります。「息子は今、何を考えている? 私は何て声をかけたらいいんだろう?」まだ娘の心配が完全になくなったわけではありません。動揺はおさまらず、口を開けば息子を責める言葉が飛び出してしまいそうで、かける言葉が浮かびません。診察室で最後にお医者さんは「今のところ異常は見られません。よかったですね、でも後から何か見つかる場合もあるので、しばらくは注意して見ていてください。それと、お兄ちゃんを責めないであげてくださいね」と言いました。それから、ただただ動揺していた私の代わりに息子に優しい言葉をかけてくれたのです。その言葉に、自分でもどういう感情か説明のできない涙があふれました。帰宅後、私は娘と息子それぞれを「ごめんね」と抱きしめることしかできませんでした。ベビーベッドやサークルは小さい兄弟がいる家庭でこそ必要だなと感じました。娘の命に関わる事故を、息子に起こさせてしまった…私の苦いヒヤリ経験です。
2019年04月16日子どもが産まれたことをキッカケに、15年以上ペーパードライバーだった筆者が運転をし始めました。運転に自信がなく、ペーパードライバー用の自動車学校に通いました。それから2年、今では車がない生活は考えられないほど、重宝しています。私が住んでいる地域は車がないと不便なところでもあるので、運転できるようになってよかったです。子どもの体調が悪いときや、天気の悪いとき、特にそう思います。しかし改めて運転するようになると、「子どもはこんなにも危険と隣り合わせだったのか」と驚くことばかり。今日は私のヒヤリとした体験を紹介します。やはり怖い「子どもの飛び出し」親になって、小さな子どもは興味のあるものや場所へ走り出すことを知りました。飛び出さないようにと手を繋いで歩きますが、ふりほどかれることもしばしば。子どもが大きくなって、きちんと手を繋ぐことができるようになっても、安心はまったくできません。そのことを知ってからは、子どものそばを車で通るとき、急に走り出してくるのではないかとドキドキします。坂道を登った向こう側の視界の悪さ私が住むところは坂道が大変多い地域。これは運転するようになって気づいたのですが、坂を登り切った先というのは、運転席からはほとんど見えません。特に背の低い子どもは、視界から完全に外れてしまうのだとわかった時、とても怖かったです。小さい子どもというのは、ドライバーにとって平地であっても見逃しがちな存在です。横断歩道を渡る時に、子どもが手をあげて渡る重要性を、あらためて痛感しました。横断歩道に溶け込んだ子どもこれはつい最近のことですが、子どもが横断歩道のストライプと一体化してしまい見えづらくなったことがありました。時間帯や天気など悪条件が重なったためではありますが、あわや接触しそうなほど直前まで気づきませんでした。交差点を通り過ぎても心臓の鼓動が鳴り止まないほど、怖かったです。そして、何より怖いと思ったのは、自分自身が運転するまでこれらの危険に気づいていなかったこと。運転手からは見えない死角が多いのに、歩行者だったころの自分は、運転手からはきっと見えているだろうと油断した生活を送っていたことです。車は自分が思うほど見えていない。このことは子どもによく言い聞かせたいと思います。車を運転しなければ気づかなかった危険。充分気をつけてはいても、過信しないよう更に気を引き締めたいと思いました。<文・写真:フリーランス記者幸森陽子>
2019年03月04日読者のみなさまの中にも、お子さんの元気が良すぎてハラハラした経験ありませんか?わが家は3人兄妹なので気をつけているつもりでも、わずかに目を離したスキに肝を冷やした経験が何度かありました。特に末っ子アリッサにはね…(汗)。ママンの大切にしている口紅で落書きされたり、コンセントに家の鍵を差し込まれたり…。この時はブレーカーが落ちただけで、奇跡的に無傷で済みました。そして、兄の持つ風船に気を取られて道路に飛び出したことも。この時もタクシーが気付いてくれたおかげで間一髪で助かりました。車の危険性については、さんざん教えていたつもりですが、それでもこのぐらいの年頃は好奇心が勝ってしまうようです。もう大丈夫だろうと油断したその時に事故に遭遇するものです。特に子どもの交通事故による死傷者数は7歳が突出して多いそうです。7歳ごろって小学校に入って行動範囲も広がり、ものの分別もつく年頃だろうと大人も油断してしまうんですよね。現在5歳のわが娘。大切な子どもの命を守るために、日常に潜む危険な物事について、まだしばらく目を光らせる必要があるようです。皆さんもどうかお気をつけて!
2018年10月12日多発する、高齢ドライバーの事故。それを受けて、見守り用の専用車載器付き保険や、後付けできる急発進防止装置など、事故を防ぐ見守りサービスが増えているという。それはどんなものなのか?経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。最近、高齢ドライバーが起こす事故のニュースをよく目にします。5月には、90歳の女性ドライバーが4人をはね、うち1人が亡くなる痛ましい事故が起きました。交通事故自体は減っています。昨年の死者数も3,694人と過去最少でした(’18年・警視庁)。しかし、75歳以上のドライバーに限ると、死亡事故は横ばいです。人口10万人当たりに換算した死亡事故の件数は、75歳未満が3.8件に対して、75歳以上は8.9件と、2倍以上も起こっているのです(’17年・内閣府)。いっぽう、免許証を自主返納する人も増えました。昨年は約42万人。’16年より約8万人増えて、過去最多になりました(警察庁)。ですが、外出の足として車が欠かせない地域もあります。高齢者の外出が減ると、認知症が進むのではないかなど、家族は心配なことが多いでしょう。そこで、運転を見守る方法を見ていきましょう。まずは、見守りのついた自動車保険があります。三井住友海上の「GK見守るクルマの保険」です。無料レンタルの専用車載器を取り付けて、利用します。運転中に5回以上の急ブレーキやふらつきなどがあると、アラートで運転者に知らせます。高速道路の逆走などは、アラートとともに、あらかじめ指定した家族などに、メールで報告します。また、走行データから月間運転レポートを作成し、本人と家族などに届けます。保険料は、「GKクルマの保険」に、見守りのための特約料として年3,480円が加わります。あいおいニッセイ同和損保の「タフ・見守るクルマの保険」などにも、見守りが付いています。次に、見守り用の車載器をレンタルする方法があります。オリックス自動車の「エバードライブ」は、後付けできる車載器です。速度超過や急ブレーキ、急発進などを記録し、指定された連絡先にリアルタイムで知らせます。「今どこサーチ」では、車が今どこにいるかを、家族はスマホなどで確認できます。月額は2,980円(税別・以下同)です。また、シガーソケットに差し込むだけのレンタル車載器も開発されました。スマートドライブの「SmartDrive Families」です。9月末からサービス開始予定で、月2,480円。事前申し込みで2カ月無料になる特典もあるようです。国は、高齢ドライバーの事故防止のため、自動ブレーキの付いた「セーフティ・サポートカー(サポカー)」の利用を呼び掛けています。とはいえ、新車への買い換えは厳しい家庭が多いと思います。オートバックスセブンの急発進防止装置「ペダルの見張り番」は、取付け工賃込みで3万9,999円。ブレーキを踏む勢いでアクセルを踏んでも発進しませんし、アクセルとブレーキの両方を踏むとブレーキがかかりますので、アクセルとブレーキの踏み間違い事故を防止できます。敬老の日に、親と運転について話してみてはいかがでしょうか。
2018年09月14日こんにちは、まりげです。毎年、この時期になると水辺の事故が増えますね。海や河川、用水路などの事故が起こりやすい場所が身近にあるので他人ごとには思えません。実際、目の前で子どもが堤防から海に落ちたときのことを叔父に聞きました。「泳ぎが苦手な人のことを“かなづち”というけれど、海に落ちたことに驚いて口から息をはいてしまい、あっという間に沈んでいく様子はまさにかなづちが沈んでいくようだった」と、そのときのことを振り返っていました。幸いこのときは、水難救助の知識のある叔父がすぐに救出し無事だったそうです。わが家の長男も一度海に落ちたことがあります。日ごろから、海辺で遊ぶときはライフジャケットを着させていたこと、スイミングを習っていることもあり、パニックにならずに自力で海から上がってこられましたが、落ちたという話を聞いて肝を冷やしました。先日、海水浴に行ったときにはこんなことが。去年購入してまだ数回しか使用していない浮き輪でしたが、気がつくとやぶれていました。隣で泳いでいた人の浮き輪も同じようにやぶれていたので「過信したら危ないんだな」と感じました。これが事故を防ぐための鉄則だと思っています。それから意外と事故が発生するシチュエーションとして多いのが、大人が複数いる場合に「他の誰かが見てくれていると思っていた」というものではないでしょうか。「自分以外の誰かが見ていてくれていると思った」とならないように、誰が誰を見るのか役割をはっきりさせるようにしています。 こんなふうに書くと水辺に出かけるのをためらってしまいそうですが、海や川での体験というのは、子どもにとって忘れられない体験になると思います。わたし自身、幼いころ夏になると海に出かけて、水中の魚を観察することにワクワクして夢中になった記憶があります。安全面に注意して、たのしい夏休みにしましょうね!水の事故については、専門家の記事もぜひ併せてお読みください。【水の事故から子どもを守る!】 第1回 水の事故の危険は通学路にも? どこで、なぜ起きるのか 第2回 水の事故から命を守るためにライフジャケット以外に必要なモノとは 第3回 もし溺れたら「浮いて待て」。次に親がすることは?
2018年08月17日夏に毎年発生する水辺で子どもたちが亡くなる事故。万が一溺れたり、沈んだりしてしまっても、対処法を知っていればその生還率は大きく上がると言われています。もしも溺れてしまったら、何をすれば命が守れるのでしょうか。水の事故から子どもたちを守る予防策について伺った前回に引き続き、今回は水の事故に遭ったときの対処法について、水難学会会長で長岡技術科学大学・大学院の斎藤秀俊教授に話を聞きました。【水の事故から子どもを守る!】 第1回 水の事故の危険は通学路にも? どこで、なぜ起きるのか 第2回 水の事故から命を守るためにライフジャケット以外に必要なモノとは ■「浮いて待て」で生還率が高まる――もしも溺れてしまったときは、どうすればいいのでしょうか。何よりも「浮いて待て」というキーワードが重要です。「浮いて待て」とは、背浮きになってプカプカ浮いて、救助が来るまでの間、呼吸を確保するための方法のことです。流されてしまったら、一度落ち着いて体の力を抜き、息を吐くのを我慢して背浮きになると、プカプカと浮き上がるのです。慌てて手をバタバタして息を吐いてしまうと、どんどん沈んでしまいますが、体の浮力を使えば、簡単に浮くことができます。――背浮きとはだれでも自然にできる姿勢なのですか。そうですね、背浮きをするときに体に息をためて、じっとしていれば自然とそのような姿勢になります。もし沈んだり、深みにはまったりしても、息を吐かないようにして、10秒くらい待っていれば、自然と浮いてくるんです。注意するのは、呼吸をしばらく吐かないように我慢することですね。浮いてから姿勢を安定させるためには、「あごを上げる」、「手足をバタバタさせずに大の字にする」も効果的ですが、基本的には自分が楽な体位でいいと思います。――口と鼻が水面に出るようにするのですね。息を体にためているとき、人の体はだれでもその2%が水に浮きます。その2%の部分として、口と鼻だけを水面から出しておくことが大切です。ですから、「浮いて待て」のポーズをしている間は、基本的には息をためておいて、苦しくなったら素早く吐いて吸うのを繰り返します。呼吸法のコツも大切なので、その点も覚えておいてください。――靴は履いておいた方がいいのですか?靴を履いてれば、その浮力を利用して、足を浮かすことができます。人間は足から沈むため、背浮きになっていても、足が浮いてくれれば、岸面に浮いていられるのです。こうすれば、水のベッドに寝転がるような感じで、体力を消耗せずに水面にずっと浮いていられるので、救急隊が来るまでの間、ゆったりとした気持ちで待てばいいだけです。夏は水も冷たくないので、呼吸さえ確保できれば生還率は高まります。――背浮きの姿勢は、どんな水辺でもできるのでしょうか。どこでもできるのですが、海は塩分濃度が高いので、ほかの場所よりも浮きやすいという特徴があります。「浮いて待て」で重要な息をためておく呼吸法も、じつは海では必要ないくらい、浮く力が大きいのです。 ■もしも子どもが溺れたら、親がすべき行動とは――もし子どもが溺れてしまったら、親はどのような手順で対処すればいいですか。1.まずは子どもに「浮いて待て」と声を掛ける2.素早く119番に通報する子どもがきちんと「浮いて待て」の姿勢を取れて、安定して呼吸を確保できていれば、これだけで十分です。――浮く物を投げるといいという話も聞きますが…私は背浮きの姿勢がきちんと取れていれば、何が何でも物を投げる必要はないと考えています。投げた物を取ろうとしたりして、せっかく安定して浮いている子どもがバランスを崩したら却って危険だからです。また、投げた物が当たって衝撃を受けて姿勢を崩してしまう可能性もあります。しかしその場にランドセルやペットボトルがあれば抱きかかけることで、浮力体として利用でき、より楽に「浮いて待て」が行えます。一番重要なのは、子どもに「浮いて待て」と声を掛け続けること。子どもが不安にならないよう、救助が来るまで「がんばれ」などはげましの声を掛け続けてあげましょう。■大人の方が子どもより生還率が低い!――子どもが溺れたときに周りの大人が助けに行ってはいけないのですか。飛び込んで助けに行くことは絶対にしてはいけません。素人には水辺に落ちた人を救うことは非常に難しく、あとから飛び込んだ人が亡くなってしまうこともよくあるのです。2017年の警察庁のデータでは、水の事故に遭った中学生以下の子どもの生還率は87.3%でした。一方で大人は53.5%で、子どもよりもかなり低い数字なんです。じつを言うと、50%を超えたのは初めてで、これでも徐々に上がってはきています。私たちは、全国の小学校で「ういてまて教室」を開いていて、服を着たままどのようにすれば水に浮かぶことができるか子どもたちに教えています。こうした教室の効果もあって、溺れたら浮いて待つことの重要性を認識している子どもたちが増えているように感じています。今後は、親子向けの「ういてまて教室」を開催し、大人にも教えていくことが大きな課題ですね。――子どもが危険なとき、どうしても助けに行きたい場合はどうすればいいですか。親としては、助けに行きたいと思うのはあたり前ですよね。子どもの近くまで行ったら、そこで親子一緒に浮いていてください。助けようという考えは捨てて、近くで一緒にプロの救助を待つのが賢明です。子どものところに行く前に、119番に電話をするのを忘れないようにしてくださいね。――子どもを持つパパやママに伝えたいことはありますか。とにかく、「水辺で親子の時間を楽しんでください」と伝えたいですね。水の事故があるからといって水を避けるのではなく、ぜひ予防策や対処法を頭に入れた上で充実した水遊びの時間を過ごしてほしいと考えています。人間は呼吸さえ確保できていれば、そうそう亡くなることはありません。「浮いて待て」を知っているということを強みに、みんなで海や川、プールを楽しんでくださいね!斎藤秀俊さんプロフィール米国ペンシルベニア州立大学材料研究所博士研究員や茨城大学工学部助手を務めたのち、2003年から長岡技術科学大学教授。2009年から2015年まで同大学の副学長を務め2016年から現職。2011年から同時に水難学会会長として多角的に活動している。
2018年07月25日夏になると川や海など水辺での遊びが増えるため、水の事故への予防策が必要になってきます。しかし、何から始めればいいのかわからないという人も多いかもしれません。子どもが遭いやすい水の事故について伺った前回に引き続き、今回は、子どもたちを水の事故に遭わせないための予防策について、水難学会会長で長岡技術科学大学・大学院の斎藤秀俊教授に話を聞きました。【水の事故から子どもを守る!】 第1回 水の事故の危険は通学路にも? どこで、なぜ起きるのか 第3回 もし溺れたら「浮いて待て」。次に親がすることは? -->■水遊びで必要なものとは――水の事故の予防のためにはどんな服装をすればいいのですか。砂浜でも川でも、水辺に行くときはライフジャケットを着るのが一番です。溺れたときには体を浮かせて呼吸を確保することが重要となりますが、ライフジャケットであれば、着ているだけでそれができるので、ぜひ着せるようにしてください。また、大切なのは靴を履いておくことです。溺れてしまったときに、靴やサンダルの浮力が体を浮かす助けになります。普通のサンダル、ビーチサンダルでもそうした効果が期待できるので、もし溺れてしまっても靴は絶対に脱がないよう子どもに伝えてください。――ライフジャケットを着る目安はありますか。できればどんなに浅い水辺でも、ライフジャケットを着てもらいたいです。スポーツ用品店に行くと、いろいろな種類のものがあり、安く買えるものあります。とくに、浮くことが難しい小さな子どもたちには、できるだけ着せてもらいたいですね。■海と川で異なる予防法――海では危険な波以外にも、注意すべきこととは何でしょうか。子どもを浮き具に乗らせてそのままにしていたら、あっという間に沖に流されてしまうことがあります。大人が浮き具の紐を持っておく、側に付き添うなどしてしっかりと見ているようにしましょう。地面が冷えてきて海水の温度が高くなる夕方の時間帯は、陸から海に向かって風が流れ始めます。夕方になって肌寒くなってきたら、できるだけ早く上がりましょう。また、波が荒いかなと思ったら、波打ち際でも近づかないことが大切です。――川では、どのようなことに気を付ければいいですか。そこまで大きくない川でも、大きな岩の下流や橋脚の周辺などは、浅いところから急に深くなることがよくあります。そうした川の構造について、しっかりと親子で認識して、足元に注意することが大切です。また、水かさや水の流れの速さが普段と違わないかきちんと確認して、天候の悪いときは川に近づかないことが重要ですね。■親も子どもと同じくらい危険――子どもたちへの声掛けはどのようにすればいいですか。子どもたちには、「危険なところには近づかない」ということを徹底して教えましょう。前回、雨で水かさが増した用水路が危険だと話しましたが、大人も子どもも普段の状態しか知らなかったら、そこが危険な場所だとなかなか気がつかないですよね。親子でいっしょに雨の日の通学路を歩いてみて、危険なところがないか調べてみるといいかもしれません。また、雨の日は遊ばないでまっすぐ家に帰ってくるよう伝えることも大切です。さらに、子どもだけで水辺に行かないように声掛けしましょう。自分の家の近くでは、「どういったとき」に「どういったところ」で水の事故の危険性があるのか、親子で認識をひとつにすることが重要ですね。――子どもだけではなく、親も一緒に注意することが大切なのですね。そうです、そこが重要です。水の事故では、親も子どもも同じくらい危険なので、予防についても親子でいっしょに行う必要があります。たとえば、子どもが溺れてしまって、親が助けに行って亡くなってしまった場合、残された子どものつらさは測り知れません。一生「自分のせいだ」という十字架を背負い、たとえ命が助かっても心は深く傷つきます。大人は子どもたちの危険を予防するばかりでなく、自分の危険にも注意を払ってもらいたいですね。――危険だと思っていなかった場所でも、水の事故は発生してしまいます。予防するとともに、対処法をしっかり知っておくことが重要そうですね。そうですね、「危険なところには行かない」ということを伝えても、じつは大人も危険なところがどこかわかっていないことが問題なんです。大切なのは、万が一流されてもきちんと呼吸が確保できる準備をしておくことです。水の事故については予防も重要ですが、危機管理をしておくことが非常に重要です。――怖がることによって、水辺に遊びに行くこと自体をやめてしまう人もいるそうですが…それは私が一番懸念していることです。せっかく水遊びできる場所がたくさんあるのだから、「怖がらずにぜひ遊びに行きましょう!」と言いたいですね。水辺での遊びは、人間の本能に基づいてすごく満足度の高いものになると言われています。やみくもにただ怯えて、水辺に近づかないのはもったいない話ですよね。ライフジャケットを持ち、携帯電話で119番かけられるようにしていれば、不幸な事故が起きることはめったにありません。ぜひ、できる予防策を取って、水辺での遊びを楽しんでもらいたいですね。次回は、水の事故に遭ったときの対処法について引き続き斎藤教授にお話をお伺いします。もし溺れてしまったらどのような体勢をとればいいのか、親がすべきことについても、ご紹介します。斎藤秀俊さんプロフィール米国ペンシルベニア州立大学材料研究所博士研究員や茨城大学工学部助手を務めたのち、2003年から長岡技術科学大学教授。2009年から2015年まで同大学の副学長を務め2016年から現職。2011年から同時に水難学会会長として多角的に活動している。
2018年07月24日全国的に暑い日々が続く中、川遊びや海水浴、など水に触れ合う遊びがめじろ押しの夏休みが始まりました。しかし、毎年水の事故で死亡したり、行方不明になったりする子どもは後を絶ちません。また西日本豪雨など、大雨によって起こされる災害では、普段安全な場所も危険なエリアとなってしまう可能性があります。なぜこのような重大な事故が起きてしまうのでしょうか。水の事故でこれ以上悲しいニュースが起きないようにするために、今回は、水の事故が起きる理由やどういった場所で事故が多いのかなど、水難学会会長で長岡技術科学大学・大学院の斎藤秀俊教授に話を聞きました。水難学会とは「ういてまて」を中心とする水難救助を推進し、また「誰もが水難から生還するにはどうしたらよいか」の答えを出すために学問として普及することで、水に親しむ社会の発展に寄与することを目的として設立。■水の事故は、「通学路」でも起きている――とくに子どもが遭いやすい水の事故はどのようなものですか。まず、子どもだけで行動して水の事故に遭う場合と、大人がいる場合と、2パターンあります。そして、それぞれに遭いやすい事故というのは変わってきます。・子どもだけなら、近くの川や側溝で起きる事故が多い・大人がいると行動範囲が広がり、海で起きる事故が多いという傾向にありますね。じつはプールでは、近頃事故はめっきり少なくなりました。――子どもだけで事故に遭ってしまう理由について聞かせてください。最近よく起きているのは、用水路や側溝で流されてしまうという事故です。その多くが通学路で発生しています。普段は水が流れていない用水路や側溝が、雨水がたくさんたまっていると、その中に子どもが足を入れて遊んでしまうんですよね。それが平らなところであれば、水の流れも強くないので、とくに何も起きません。しかし、坂道にある場合には流れが強くなり、足をとられてしまいます。こうしたところでは、秒速1メートル程度の速さとなることが多くあります。これはウォータースライダーよりも速いのですから、予想以上に流れは速いと思っていただきたいです。――子どもたちだけで川に行って起きる事故はどのようなものが多いですか。川の構造として、浅いところが続いていても、急に深くなることがあります。プールに慣れている子どもたちは、一般的に徐々に深くなっていくと思っているので、そういった川の構造が理解できにくく、また上から見てもわかりにくいんです。そうするといきなり深みにはまってドボンと沈んでしまいます。そのとき沈みやすい垂直の姿勢だと、そのまま上がってくるのは至難の業です。さらに、「助けて!」と叫んで手を挙げてしまうと、ますます深く沈んでしまうのです。その後1人目が沈むと、2人目が「どうしたの」と言って近づいてきて沈み、3人目も同様に沈んでしまうことがあります。川で子どもたちだけで事故に遭ってしまうと、3人くらいが同時に亡くなってしまうことが多いのです。■大人が溺れると、子どもも一緒に溺れてしまう――大人が一緒にいても、被害に遭うのはやはり子どもが多いのでしょうか?けっして子どもの方が水の事故に遭いやすいというわけではありません。大人がいると行動範囲が広がるので、川やため池、海など、いろいろな場所で事故が起きますが、大人が流されてしまう危険性もじつは高いのです。もしも親が溺れてしまって姿が見えなくなったら、子どもも後を追って一緒に溺れてしまうことがあります。親は、自分が溺れる危険性をしっかりと認識する必要があります。――大人と子どもが一緒の場合、どういった事故が起きやすいのでしょうか。川や海では水に沈んでしまう事故が多く、海では転落事故もよく起きます。防波堤から転落してしまうと、護岸は多くがコンクリートで固められているので、上がる場所がないんですね。そして助けを呼ぶうちに、力尽きてしまうのです。また、最近クローズアップされている、「ため池」での事故もあります。ため池は護岸が斜めに切ってあって、水の中に入ってしまうと、なかなか上がってこられないのです。見た目ではそれほどきつい傾斜に見えないのですが、水中では陸上よりも摩擦力が小さくなってしまうため、非常に上がりにくい。慌ててパニック状態になって一生懸命上がろうとすると、反動でもっと深いところに落ちて行ってしまうということがあります。■安全と思える場所にも危険がある!――海の事故で「離岸流(りがんりゅう)」という言葉をよく聞きますが、実際に離岸流による事故は多いのですか。離岸流とは、海岸の近くで岸から沖に向かって一方的な速い流れのことですが、じつは水難事故を直接引き起こしたと科学的に証明された例はあまりないんです。怖いのは、子どもが浮き輪やボートに乗っているときに流されて、親がそれを追いかけて沈んでしまうことです。それは、風によって海が流れる「吹送流(すいそうりゅう)」が影響していることもあります。この「吹送流」は、「離岸流」よりもよほどスピードが速くて危険です。――砂浜で遊んでいても、波にさらわれることがあるそうですね。2014年に新潟県上越市の波打ち際で遊んでいた子どもを含む5人が亡くなる事故が起きました。その調査をした結果、「戻り流れ」が発生したということがわかりました。戻り流れは、汀線(ていせん)(海面と陸地が接する線)に対して、砂浜が垂直に波打っているような海岸で発生します。波が戻ってくるときに、低いところに全部集まってしまうので、水の勢いがとても速くなってしまうんですね。その流れに巻き込まれると、波打ち際にいてもあっという間に波に飲み込まれてしまうのです。――事故に遭うはずがないと思っていても、水辺ではどんな状況でも油断はできませんね。そうですね、まず事故が起きるはずはないと軽く見ている、怖さがわかっていないという前提が大きいですね。そして、実際に溺れたり転落したりしてしまうと、焦ってパニック状態になり、大きな事故になってしまうことが多いのです。急流や高波がある場所ではみんな怖がって近づきませんから、水の事故はほとんど起きませんが、安全そうに見える場所に落とし穴があるのです。危険だということに気づいた瞬間にはもう遅いということもありますから、けっして軽く見ないということが重要です。次回は、水の事故から子どもたちを守る予防策について引き続き斎藤教授にお話をお伺いします。あらかじめどのような準備をして行けばいいのか、声掛けの方法についても、ご紹介します。斎藤秀俊さんプロフィール米国ペンシルベニア州立大学材料研究所博士研究員や茨城大学工学部助手を務めたのち、2003年から長岡技術科学大学教授。2009年から2015年まで同大学の副学長を務め2016年から現職。2011年から同時に水難学会会長として多角的に活動している。
2018年07月23日ジョージ・クルーニーが運転していた「ヤマハ」の「TMAX」(スクーターの一種)が、「メルセデス・ベンツ」の車にはねられるという事故がイタリア・サルディーニャ島で起きた。ジョージは自身が製作総指揮、監督、主演を務めるHuluのオリジナルドラマ「Catch-22」(原題)の撮影で、同島に滞在していたという。地元紙「Corriere dello Sport」によれば、事故後、ジョージは病院に救急搬送された。骨盤付近に外傷、膝と腕に打撲が見られたが、幸い大事に至らず数時間後に病院を後にしたとのこと。地元警察も「シリアスなケガは負っていない。骨折を含めてだ」と語っているが、念のため、MRI検査が行われ、今後20日間ほど経過観察が続けられるもようだ。事故当時、ジョージはヘルメットを着用していた。ジョージが事故に巻き込まれたことを知った妻のアマルは、すぐさま病院に駆け付けた。病院から治療と検査を終えたジョージに帰宅の許可が出ると、ジョージに付き添って帰っていったそうだ。ジョージの代理人は「People」誌に「ジョージはオルビア病院で手当てを受け、退院しました。自宅で療養中で、元気になるでしょう」とコメントしている。(Hiromi Kaku)
2018年07月11日そろそろ日本全国で梅雨明けを迎え、夏本番へ! 赤ちゃん連れリゾート旅を計画しているママは、もうソワソワしているのでは? でもちょっと待って! 楽しいリゾート地にも赤ちゃん連れにとっては、越えるべきハードルがいくつもあります。そこで、出発目前に必要な知識やノウハウを、あの黄色いガイドブックでおなじみの『地球の歩き方』編集部で働くママ編集部員、日隈さんと福井さんにうかがいました。お二人が実際に国内外のリゾート地で体験した“子連れあるある”をもとに、危機回避術や楽しみ方を教えていただきます。旅の達人でもおちいる事例もたくさん。トラブルの乗り越え方をうかがいました。教えてくれた『地球の歩き方編集部』ママ編集部員は…日隈理絵さん(35歳)/『海外旅行子連れ旅★パーフェクトガイド!2019』、『MOOKホノルルの歩き方』、『MOOKソウルの歩き方』、『子連れで沖縄』など担当11歳の男の子、6歳の女の子のママ。海外渡航回数は40回以上で、子連れではハワイ、台湾、ソウル、シンガポール、バリ島、オーストラリア、モルディブ、UAE、香港、マカオ、インド、トルコ、アメリカ合衆国へ渡航経験あり。福井由香里さん(39歳)/『arucoソウル』、『arucoシンガポール』、『arucoドイツ』など担当8歳の女の子のママ。海外渡航回数は40回以上で、子連れでは台湾、シンガポール、ハワイ、ベトナム、バリ島、ソウル、イタリアへ渡航経験あり。■赤ちゃん連れが客室で注意すべき「お風呂、ベッド、意外にも…」――赤ちゃんや幼児連れだとホテル内にいる時間が長いと思います。客室で注意すべき点は?福井さん:目を離した瞬間に「あっ、しまった…」ということが多いですね。例えば、海外のホテルに多く見られる、バスルームの緊急ベル用の長いひも。いざという時、ひもを引っ張るとフロントに緊急連絡がいくのですが、何度か子どもが引っ張ってしまって、毎度スタッフがやってきては「Are you OK?」とノックされるハメに。子どもはひもを引っ張るのが大好きなので、事前に手の届かないところにずらしましょう。日隈さん:似た話でいうと、冷蔵庫のミニバーも子どもがお酒を引っ張り出して戻せず、課金された経験が何度か。取り出した時点で課金になるタイプの冷蔵庫の場合、注意が必要です。福井さん:子どもが触っちゃった話でいうと、ホテルのセーフティーボックスもご注意を。たいてい低い位置に置かれているので、子どもは面白がって暗証番号用のボタンを押して遊びがちです。ロックがかかって開かなくなり、何度スタッフを呼んだことか…(苦笑)。これは触ってはいけないもの! としっかり教えてあげましょう。――バスルームなど水回りはいかがでしょうか?日隈さん:バスルームでは、まずはお湯の温度に注意です。特に海外は蛇口のひねり具合が日本と異なるので、日本のつもりでひねると熱湯が出ることも。しかも、いきなり頭上のシャワーから熱湯が! なんてこともあるので、まずは親が温度調整をしてから子どもをバスルームに入れたいですね。福井さん:シャンプーなどですべって頭を打つと怖いので、きちんとバスタブに座らせて洗ってあげてください。立ち上がって水遊びをしちゃうと、シャワーカーテンを飛び越えてバスルーム中が水浸し・泡だらけなんてこともしょっちゅうです。まずは、座らせましょう。――おねしょやオムツの処理はどうしていますか?福井さん:おねしょは、ベッドにバスタオルを敷いてもそこにしてくれるとは限らないので、あらかじめ大きめのおねしょシーツを持参するか、就寝用のおむつをはかせるのが最善ですね。日隈さん:おむつは客室のゴミ箱に捨てても問題ありませんが、ニオイがもれないよう厳重に包みましょう。海外ならチップを多めに残す、国内ならひと言メッセージを書き残すなどしたこともあります。福井さん:また、赤ちゃんならベビーベッドを事前リクエストしておくことも重要。幼児と添い寝する時も、ママとパパの間に挟んで寝ても、親を乗り越えてベッド下に落ちることがあります。ベッド周りにベッドカバーをはがして敷き、その上に予備の毛布を重ねておけば少しは安心ですよ。 ■赤ちゃん連れがプール・レストランで注意すべき「服装・食事」――レストランやプールなどでの注意事項を教えてください。福井さん:離乳食時の赤ちゃんなら、食べなれた市販の離乳食を持参するのがおすすめ。荷物になっても回数分を持参して、滞在先で初めて口にするものがないように気をつけています。特に海外では、病院に連れて行くのも大変なので、日本で食べ慣れたものを食べさせましょう。日隈さん:1歳でハワイ旅行に行った時は、現地のものがまったく食べられなくて…。日本から持参したベビーフードばかり食べていました。お湯を沸かしたり、哺乳びんを湯煎したり、キッチンがあるとなにかと便利なのでコンドミニアムに宿泊していました。福井さん:食べ物アレルギーがある子どもと海外リゾートに行く場合は、メニュー名だけでは判断つかないので「Google翻訳」などの翻訳アプリを使って、レストランのスタッフにアレルギーの有無を示すのも有効。「子どもは卵アレルギーです」など現地語表示した画面をそのまま見せれば理解してくれます。日隈さん:哺乳びんの湯煎が面倒なママは、最近では使い捨て哺乳瓶や使い捨てスタイも優秀なものがあるので、旅行を機にトライしてみるのもいいかも。震災用に備蓄するママもいると聞くので、震災&旅行用により良いものを普段から見つけておくといいですね。福井さん:ホテルのプールでは、水着の下に水遊び用のおむつをはかせましょう。あとは、食後すぐのプール遊びは避けること。水が口や鼻に入ってむせるとその勢いで吐いてしまうことも…。おう吐した時は、きちんとホテルスタッフに申告しましょう。――リゾートならではということで、子どもの服装で注意したり、逆に楽しんでいることはありますか?福井さん:寒くなくても必ずフード付きのパーカーを持参しています。肌寒い時、お昼寝の時、急な雨などパッとフードをかぶせることができると便利ですよ。ただし、フードが引っかかって思わぬ事故につながることもあるので、必ず子どもからは目を離さないように。日隈さん:虫が多い季節やエリアではなるべく肌の露出を避けたり、日焼け対策には帽子やラッシュガードが必須です。ビーチやプールは日差しが強いので子ども用サングラスもいいですね。また、ハワイやグアム、沖縄では、母娘でおそろいの洋服を買えるショップが多いので、リゾートワンピでリンクコーデを楽しむこともあります。■赤ちゃん連れリゾートあるある「病気に忘れ物、船酔い…トラブル続出!?」――旅先で思わぬトラブルに巻き込まれたことはありますか?福井さん:プールに浮かぶ葉っぱを取りたかったようで、子どもがプールにドボン! 私は、ちょうど荷物をまとめていた最中で、やはり1秒たりとも目を離してはいけないな…と反省した出来事でした。勝手がわからない旅先では、いつも以上にママかパパのどちらかがきちんと子どもを見ていないとダメですね。日隈さん:バリ島のプール付きヴィラに宿泊した時、2歳の子どもがプールで遊んだあとに突然の高熱を出しました。その時は原因不明でしたが、たぶんプールの水にあたったのでは? と。ウブドの山奥で病院に連れて行くこともできず、スポーツ飲料を飲ませながら一晩寝たら熱が下がっていました。あの時の怖さや、とても不安だったことを、今でも鮮明に思い出します。それ以来、スポーツ飲料の粉末や熱冷ましのシートは旅の必須アイテムになりました。また、1歳のハワイ旅行の時は、子どもが小さかったのでレンタカーを借りてドライブへ。久しぶりの海外旅行にテンションが上り、親のペースで動いていたら、子どもが車内でおう吐…。無理をさせたんだなと旦那と猛省しました。以来、親のペースで旅程を組まないよう注意しています。――ママ・パパ自身がトラブルに巻き込まれた経験はありますか?福井さん:タクシーのトランクにベビーカーを積んで忘れたことが…(苦笑)。降りた時はまさか! と思いましたが、運転手さんが気づいて戻ってきてくれて。赤ちゃん連れ旅行は、本当に荷物が多いので忘れ物をしないよう、荷物の個数を常にカウントする癖をつけるといいですよ。日隈さん:オーストラリアのハミルトン島に行った時。グレートバリアリーフを見るために船に乗ったのですが、揺れが激しくて旦那も私も完全に船酔いしてしまって…。正直、子どもを見ている気力・体力もなくて、かなりしんどかった苦い経験があります。海外リゾートだと親のほうがテンションが上がってしまって、熱中症になった、おなかを壊した、なんて話もよく聞きます。子どもはもちろんですが、まずは親の体調管理を万全に旅行を楽しみたいですね。■赤ちゃん連れリゾート、それでも楽しい理由は?――赤ちゃん連れだからこその、リゾートの楽しみ方を教えてください。福井さん:経験上おすすめするリゾート旅の1日の旅程はこんな感じです。・朝食後に部屋でゆっくりしたあとは、子どもが大好きなプールで水遊び。・日が高くなる午後は、水族館やショッピングセンターなどの屋内施設へ。・ランチ後、子どもが疲れてお昼寝してくれる間にショッピング。・一度ホテルに戻って荷物を置いて、子どもの機嫌がよかったらもう1カ所観光へ。赤ちゃん連れリゾート旅なら、観光は1日1〜2カ所くらいがちょうどいいと思います。――それプラス、ママとパパがリゾート旅を楽しむ方法は?日隈さん:子どもが昼寝をしている間はパパに見てもらって、ママは買い物やエステに。子どもとママが夜早く寝たあと、パパはバーに飲みに行くなど、交代で“ひとり時間”を楽しむのもホテルが充実しているリゾート旅の良さかもしれません。――最後に赤ちゃん連れリゾート旅デビューするママたちへ応援メッセージをお願いします。福井さん:旅行中はせっかく来たのだからと無理してスケジュールをつめ込みたくなりますが、赤ちゃん連れは“あきらめも肝心”です! 目的地に無事に着いて、無事に帰ってくることが第1目標というくらい優しい目標設定にして、ゆったり家族で楽しんでください。日隈さん:赤ちゃん連れ旅行は正直賛否がありますが、家族みんなが笑顔になって忙しい日々をリフレッシュできるような旅であれば、ぜひ出かけてもらいたいです。そのためにも、あれこれしたい欲望はいったん置いて、まずは赤ちゃんの負担にならない予定づくりを心がけましょう。初めての子連れ旅に不安もあると思いますが、ガイドブックを読んだり、クチコミを見たりして準備をしっかりしておけば大丈夫! 子どもが大きくなってからも写真を見返して盛り上がったり、家族旅行はかけがえのない思い出にきっとなるはずですよ。<関連図書> 地球の歩き方MOOKハンディ『海外子連れ旅★パーフェクトガイド!2019』 子どもを連れて海外旅行をするためのノウハウを凝縮した1冊。準備から出発、帰国後の思い出作りまで時系列に発生する不安に、子連れ海外旅行経験者約100名と各ジャンルのスペシャリストが回答。さらに子連れ海外旅行経験のある編集スタッフが選んだ、家族に優しい13エリアの旅先ガイドも付いている。定価:本体890円+税発行年月日:2018年5月31日【Amazonで絶賛発売中!】取材・文/山田裕子
2018年07月10日