俳優の伊勢谷友介が代表を務める「リバース・プロジェクト」とアメリカの老舗ブランド「COACH(コーチ)」のコラボレーションが実現し、「COACH×REBIRTH PROJECT reimagine.reinvent.renew.」と銘打たれた展示が、6月20日(水)より東京・表参道のスパイラルガーデンにて始まった。同日、伊勢谷さんと今回の展示のデザインを担当したアーティストの藤元明による、報道陣向けの作品紹介が行われた。リバース・プロジェクトは伊勢谷さんが2009年に株式会社として発足。環境問題に関して新たなビジネスモデルと組み合わせて提案していくというスタンスで、衣・食・住と多岐にわたる活動を展開している。そのコンセプトおよび活動にコーチが共鳴する形で、今回のコラボレーションが実現した。この共同プロジェクトでは、コーチの工房から出る廃材や未使用の革素材を利用して作品を製作。“torus knot(トーラスノット)”と呼ばれる幾何学的な結び目の形を取り入れた新たなリサイクルマークを提案し、オブジェなどを完成させた。現在、我々があちこちで目にする、矢印を取り入れたリサイクルマークは1969年に生み出されたもの。藤元さんは「企業のロゴマークが変わっていくのと同じように、リサイクルマークも時代に合わせて進化し、変化していってもいいのではないか?」と今回の提案した趣旨を語った。展示の目玉は先述のトーラスノットと呼ばれる、1本のラインが入り組んで結び目をなす巨大なオブジェで、表面にはコーチから提供された余剰の革が貼りつけられている。伊勢谷さんは、このトーラスノットという形を「数学的にしか表すことができない完璧な形であり、パーフェクトな循環を表している」と説明。リバース・プロジェクトの理念と重ね合わせ「いま人間が地球にいることで、自然の循環が崩れかけている。この循環に戻るというのは難しいことですが、この完璧な循環をオブジェとして形にし、我々の手で革をそこに張り付けることで、理想に根差していくということを表現しています」と語った。構想から約1年もの時間がかかっており、伊勢谷さんと藤元さんは実際にニューヨークのコーチの工房にも足を運んだとのことで、完成したオブジェを前に感慨深げ。「“リサイクルマーク”を(アートとして)体感することで、『リサイクルって何だろう?』ということを感じていただければ」(藤元さん)、「おこがましいことを言うつもりはないので、表現を素直に感じていただき『その先に何かあるのかも?』と感じてもらえれば」(伊勢谷さん)と何より“アート”として、作品をアピールしていた。作品やそのコンセプト、自らが携わる様々なプロジェクトに関しては多弁な伊勢谷さんだが、報道陣から女性関係は?と水を向けられると「残念ながら…。もういいトシで、今年で3回目の年男だから(相手を)どうにかしたいんですけどね」と苦笑を浮かべつつ滴る汗をぬぐっていた。「COACH×REBIRTH PROJECT reimagine,reinvent,renew」は6月24日(日)までスパイラルガーデンにて開催中。なお、期間中は隣接したスパイラルカフェとのコラボレーションによる様々なメニューも提供している。公式サイト「COACH×REBIRTH PROJECT reimagine.reinvent.renew.」www.rebirth-project.jp/project/coach×rebirthprojec/■関連作品:セイジ−陸の魚− 2012年2月18日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd
2012年06月20日松たか子と阿部サダヲが主演し、『ゆれる』『ディア・ドクター』の西川美和が監督を務める『夢売るふたり』の予告編がこのほど公開になり、騙し騙される男女の緊迫した関係をとらえた本作の一部が明らかになった。『夢売るふたり』予告動画本作の主人公は、東京の片隅で小料理屋を営んでいた夫婦。穏やかに暮らしていたふたりは店の火災ですべてを失い、人生の再出発のために、夫婦で“結婚詐欺”をはたらくことに。このほど公開された予告編も、仲睦まじい主人公夫婦の姿を捉えた場面で幕を開けるも映像は一転、ダークなトーンで借金を抱えて途方にくれるふたりを映し出す。その後の映像に登場するのは、夫婦の周到な計画によって、心を奪われ、金も奪われてしまう女たち。結婚できない独身の会社員を田中麗奈が、不倫で大金を手にした女性を鈴木砂羽が、家計を支えるシングルマザーを木村多江が演じており、その他に伊勢谷友介、香川照之、笑福亭鶴瓶らが出演する。予告編は、夫婦が結婚詐欺を働き、次々と金を巻き上げていく過程を描いた後に、相手を騙しても騙しても精神的にも金銭的にも満たされることのない夫婦の心象を描く。金を得たことで夫婦は何を売り渡してしまったのか? 騙された者たちは泣き寝入りするだけなのか? 『ゆれる』で緊迫した家族関係を描き高い評価を得た西川監督の新作だけに、本作がどんなカタチで“男と女の真実”を描き出すのか気になるところだ。『夢売るふたり』9月8日(土)全国ロードショー
2012年06月06日『ゆれる』、『ディア・ドクター』の西川美和監督が、主演に松たか子と阿部サダヲを迎えて贈る最新作『夢売るふたり』が9月8日(土)より公開されることが決定。これに合わせて本作のポスタービジュアルも完成し、このほど初披露となった。『蛇イチゴ』や『ゆれる』、『ディア・ドクター』など、人間の深層心理を突く鋭い視点と女性ならではの繊細な描写で映画ファンを魅了する、西川美和監督の新境地となる本作。人々が日々すれ違いながら生きる都会・東京の片隅で、松さんと阿部さん扮する一組の夫婦が始めるある計らいを通して、愛とは何か?を問いかける。その計らいとは、なんと夫婦共同作業による“結婚詐欺”!火事で営んでいた小料理屋を失い、生きる糧を失ってしまった2人は再出発への資金を貯めるべく、妻が計画し、夫が女を騙すという、何とも信じがたい行動に出る。妻の指令のもと、次々と女性たちを騙していく夫。だが、嘘の繰り返しはやがて、夫婦の間にさざ波を立て始め…。今回完成したポスターでは、深い夜景をバックに、松さんと阿部さんの複雑な感情のこもった顔が大きく映し出されているが、夢を閉ざされた絶望感が阿部さんの表情から感じられる一方で、松さんのまっすぐに見据える視線には、それとは異なる“狙い”を感じさせるものがある。そして2人の前に踊るのは、「人間最大の謎は、男と女」というキャッチコピー。果たして2人が巻き起こす「騙し」のドラマの終着点には何が待ち受けているのか…?先の読めないミステリーの雰囲気をこのポスターからも感じ取ることができる。さらに、既に発表されていた2人、そして“騙される”女役の田中麗奈、鈴木砂羽、木村多江、安藤玉恵、江原由夏に続き、ほかの豪華キャストも発表!伊勢谷友介、やべきょうすけ、大堀こういち、倉科カナ、古舘寛治、小林勝也に加え、『ゆれる』での演技が印象的な香川照之、『ディア・ドクター』主演の笑福亭鶴瓶など、西川監督作おなじみの顔ぶれが意外なシーンで出演しているので、こちらも要チェック!『夢売るふたり』は9月8日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:夢売るふたり 2012年9月8日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2012「夢売るふたり」製作委員会■関連記事:阿部サダヲ「凄い結末に…」『夢売るふたり』“騙される女”はこの5人!『夢売るふたり』松たか子&阿部サダヲが“夫婦”そろって無事クランクアップ!『ゆれる』の西川美和最新作で松たか子と阿部サダヲが結婚詐欺師の夫婦に!
2012年04月27日4月6日、「CHANGEMAKERS OF THE YEAR 2012(チェンジメーカーオブザイヤー2012)」シンポジウムが開催された。「CHANGEMAKERS OF THE YEAR」は、日経BP社(本社:東京都港区、社長:長田公平氏)が運営するビジネスパーソンのためのWebサイト「日経ビジネスオンライン」が、新しい時代のリーダーとしてふさわしい人物を選出するプロジェクトで、今年で3年目を迎える。プロジェクトのコピーは「今だからこそ求める、時代を変える新しい力」。未来を切り開くべく、リーダーとして、開拓者として、よりよい社会を創(つく)るための努力を続けている「チェンジメーカー」たちが、毎年、選出されている。設定されている部門は、経営・マネジメント部門、クリエイター部門、研究者部門の3部門。日経BPの専門媒体読者による投票の結果、選定された候補者から、毎年各部門の受賞者1名を決定している。シンポジウム冒頭では、特別協賛しているリシュモン ジャパン株式会社 代表取締役社長・カルティエチーフ エグゼクティブ オフィサー・クリストフ マソーニ氏がこう語った。「昨年の震災後、日本が速やかに復興する姿を目の当たりにした。今後もこの国がすばらしい国でありつづけるためには、変革、起業家精神がキーとなってくるはず。若いチェンジメーカーが日本を明るい未来へと導いていくことに期待して、それを応援していきたいと思っている」授賞式は6月14日に六本木アカデミーヒルズ49タワーホールにて開催予定。同シンポジウムではこれに先駆けて、2010年「経営・ビジネス部門」で受賞した、ライフネット生命保険 代表取締役副社長・岩瀬大輔氏と、2011年「経営・マネジメント部門」受賞者である、オイシックス株式会社 代表取締役社長・高島宏平氏によるトークセッションが行われた。セッション半ば、「チェンジメーカーになるために必要なことは何ですか?」との司会者の問いかけに、「まずは、あれこれ考えるのをやめてとにかく動くこと。そして、疑問に思ったことを追究すること。もうひとつは、健康管理をしっかり行うこと。そのためには食生活を正すことが大切ですね」と高島氏。同社が提供する安全でおいしい食品をアピールした。岩瀬氏のほうを向き、「健康を保ちながら保険にも入ればなおいいですよね」とコメントするや、会場が笑いに包まれる一幕も。一方、岩瀬氏は「行動にうつすことと、信じること。ひとりひとりの行動で世界は変わると信じ、自分にできることを全力でやる」と回答。「経験がなくても、アイデアと行動力さえあればなんでもできる」という、保険業界未経験でありながら同賞を受賞するまでに至った岩瀬氏ならではの言葉に、参加者全員が真摯(しんし)に聞き入る。また、「事業に大きな変革を起こしたいと思ったときに、もっとも大切なもの・必要なものは何ですか?」との問いかけに対しては、高島氏は「クレイジーな情熱」、岩瀬氏は「すばらしい仲間」と回答した。参加者から「起業してからこれまでに、もうだめだと思ったことはありますか?もしあれば、その危機をどうやって乗り越えたか教えてください」という質問が挙がる。それに対し、「危機に直面するたびに、社員と一緒に“非常に危うい現状”を歌詞にしたテーマソングを創(つく)って歌ってきた」と高島氏が予想外の答えを披露すると、岩瀬氏も司会者も興味津津といった様子。ワンフレーズ歌唱をリクエストして会場を沸かせた。セッション終了後には、日経ビジネス発行人・浅見直樹氏が、「チェンジメーカーオブザイヤー2012」の詳細と候補者を発表。2012年は、経営・マネジメント部門=16名、クリエイター部門=17名、研究者部門=16名の最終候補者が選定済みで、現在、最終投票を実施中。投票期間は5月9日まで、投票は公式ホームページから行うことができる。【CHANGEMAKERS OF THE YEAR 2012候補者一覧】1.経営・マネジメント部門有吉昌康(PTP代表取締役社長)石川康晴(クロスカンパニー代表取締役社長)石田宏樹(フリービット代表取締役社長 CEO)太田克史(星海社代表取締役副社長COO)川上量生(ドワンゴ代表取締役会長、スタジオジブリ所属)川添高志(ケアプロ代表取締役)川邊健太郎(ヤフージャパン最高執行責任者(COO)執行役員 兼 メディア事業統括本部長)小松真実(ミュージックセキュリティーズ代表取締役)佐野陽光(クックパッド代表執行役社長)谷田千里(タニタ代表取締役社長)寺田親弘(三三代表取締役社長)馬場正尊(Open A代表)前澤友作(スタートトゥデイ代表取締役)三島邦弘(ミシマ社代表)村上太一(リブセンス代表取締役社長)山田淳(フィールド&マウンテン代表)2.クリエイター部門会田誠(現代美術家)石上純也(建築家)伊勢谷友介(映画監督、俳優)猪子寿之(チームラボ代表取締役)大根仁(映画・ドラマディレクター)菊地成孔(ジャズミュージシャン、文筆家、音楽講師)工藤啓(NPO法人 育て上げネット理事長)剣持秀紀(ヤマハ 研究開発センター)児玉裕一(映像ディレクター)駒崎弘樹(NPO法人 フローレンス代表)平了(ボランティア団体 スコップ団団長)中田ヤスタカ(ミュージシャン、音楽プロデューサー)西沢立衛(建築家)野口聡一(JAXA宇宙飛行士)平鍋健児(チェンジビジョン代表取締役社長、永和システムマネジメント副社長)藤本壮介(建築家)山口晃(画家)3.研究者部門審良静男(大阪大学免疫学フロンティア研究センター拠点長)天野篤(順天堂大学医学部心臓血管外科 教授)石黒浩(大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻 教授)出雲充(ユーグレナ 代表取締役)岩田健太郎(神戸大学医学部感染症内科 教授)大木隆生(東京慈恵会医科大学外科学講座統括責任者)城戸淳二(山形大学大学院理工学研究科有機デバイス工学専攻 教授)児玉龍彦(東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)高井研(海洋研究開発機構 深海・地殻内生物圏研究プログラム プログラムディレクター)中川恵一(東京大学医学部附属病院放射線科 准教授)中村祐輔(東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター ゲノムシークエンス解析分野 教授)早野龍五(東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 教授)間野博行(自治医科大学 分子病態治療研究センター 教授)武藤真佑(祐ホームクリニック院長)村山斉(東京大学 数物連携宇宙研究機構(IPMU)機構長、特任教授)山中伸弥(京都大学 iPS細胞研究所長)
2012年04月10日昨年度のヴェネチア国際映画祭で喝采を浴びた『ヒミズ』を始め、その斬新なスタイルと世界観が熱狂的な支持を集める園子温監督がオリジナル脚本で挑んだ最新作『希望の国』の新たなるキャスト陣が発表された。美しくのどかな風景が広がる村で、酪農で生計を立てながら妻と息子夫妻、家族4人でつつましくも幸せな生活を送っていた小野泰彦。だがある日、大地震が発生。避難命令が出されるが、小野家は愛着を持った家をなかなか離れることができずにいた。その渦中に息子・洋一の妻・いずみの妊娠が発覚し…。『冷たい熱帯魚』、『恋の罪』といった実際の事件にインスパイアされた作品、かたや同名人気コミックを原作に作り上げた『ヒミズ』と、多ジャンルにわたり、その魔術的な手腕をふるってきた園監督。昨年の東日本大震災を経て、本作では“いま、日本で生きていく”ことをテーマに、震災をきっかけに生活が変わっていく3組の家族をオリジナル脚本で描く。愛する故郷を離れられずに苦悩する老夫婦を演じるのは、日本映画界には欠かせない実力派コンビ、夏八木勲と大谷直子。彼らの息子・洋一を村上淳、洋一の妻・いずみを園監督の妻でもある神楽坂恵が演じている。彼らに加えて今回新たに発表された追加キャストもツワモノ揃い!2組の家族と関わりを持っていく重要な役どころを演じるのは、菅原大吉、山中崇、河原崎建三。さらに、小さな場面でも園監督作品の常連である吹越満や田中哲司、伊勢谷友介、占部房子、大鶴義丹、松尾諭、深水元基、並樹史朗、田中壮太郎、米村亮太朗、手塚とおる、堀部圭亮と個性派俳優たちが集結した。2月上旬にクランクアップを終えた本作は既にイギリス、ドイツ、台湾からの出資も決定しており、鬼才・園子温の最新作に対して世界中から大きな期待が寄せられている。園監督がタイトルに込めた“希望の国”の真意とは――?『希望の国』は今秋、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。■関連作品:希望の国 2012年秋、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開
2012年04月05日太宰治賞を受賞した辻内智貫の小説を、俳優としても活躍している伊勢谷友介が映画化した『セイジ-陸の魚-』のトークイベントが17日にテアトル新宿で行なわれ、森山未來、渋川清彦、滝藤賢一、伊勢谷監督が登壇。韓国公開の決定と台北で行われる第14回台北映画祭、ドイツで行われる第12回ニッポン・コネクションへの正式招待の決定が発表された。トークイベントの模様本作は、学生最後の夏休みを迎えた主人公(森山)が、一人自転車旅行に出かけた先で出会ったセイジ(西島秀俊)と、その個性的な仲間たちとの交流を通して成長していく姿を描く。映画の公開から、毎週末に伊勢谷監督のティーチ・インを実施したテアトル新宿では、リピーターが続出するほどのヒット記録をたたき出し、動員1万人を突破。最終回となるこの日のトークショーには森山と渋川が登壇し、伊勢谷監督とのトークショーを繰り広げた。森山は、今回監督としてメガホンを執った伊勢谷監督について「モノづくりでは、常にイメージを持って行動している人。何かあった時の対応もフレキシブル。受け皿が広い人ですね」と振り返り、渋川は「格好いい監督。瞬発力があるし、トラブルを結果うまく持っていく人」と、終始絶賛していた。また、この日発表された、韓国での上映決定、台北とドイツで行われる映画祭の正式招待について伊勢谷監督は、「海外で評価されて映画館に行くのではなく、みなさんがこの映画を支えてくれたから、他の方にも観なきゃいかんと伝わっていく映画になった。僕にとって一番嬉しい形になった」と、映画ファンへの感謝の気持ちを述べた。本作は29日(木)より、日本やヨーロッパの単館アート映画を韓国で多く配給する「SPONGE ENT」直営の映画館「SPONGE HOUSE」で公開。台北で行われる第14回台北映画祭は、6月29日(金)から7月21日(土)まで、ドイツで行われる第12回ニッポン・コネクションは、5月2日(水)から5月6日(日)まで開催される。『セイジ-陸の魚-』公開中
2012年03月19日スタイリッシュな次元に期待!!テレビや劇場版アニメで多くのファンの心をつかんでいる『ルパン三世』。テレビを見ていて、「この俳優はルパン、この女優は不二子ちゃんに似ているな」なんて考えたことがありませんか。中でも渋くてミステリアスな次元は、誰に似ているか気になるところです。そこで女性547名に「たしかに似ているかも!?『ルパン三世』の次元大介になりきれそうな俳優」を聞いてみました。>>男性編も見るQ.たしかに似ているかも!?『ルパン三世』の次元大介になりきれそうな俳優は?(複数回答)1位オダギリジョー19.6%2位松田翔太15.9%3位浅野忠信14.8%4位永瀬正敏12.6%5位阿部寛11.2%※敬称略■オダギリジョーは次元に似ている!?・「ちょっとひねくれたような感じがいい。細身なスタイルも似ている」(26歳/機械・精密機器/機械・精密機器)・「ヒゲも雰囲気もぴったりだと思う」(29歳/印刷・紙パルプ/クリエイティブ職)・「顔の輪郭が似ているような気がするから」(25歳/学校・教育関連/専門職)・「ほどよく落ち着いていて、顔が細長いから」(22歳/小売店/販売職・サービス系)・「ちょっと変わった雰囲気が似ている」(25歳/商社・卸/販売職・サービス系)■松田翔太は次元に似ている!?・「見た目と内面にギャップがある役をうまく演じてくれそうだから」(29歳/金融・証券/事務系専門職)・「この人しか考えられない!!かっこいい現代版の次元になってくれそう」(27歳/マスコミ・広告/事務系専門職)・「ヒゲを伸ばせば、セクシーな雰囲気が似ていると思う」(22歳/生保・損保/事務系専門職)・「クールでスマートな感じがすてき」(27歳/医薬品・化粧品/事務系専門職)■浅野忠信は次元に似ている!?・「落ち着いているのにコミカルな雰囲気が出せそうだから」(31歳/金融・証券/販売職・サービス系)・「渋さの中にちょっとしたダメさ、面倒見のよさを兼ね備えていそう」(23歳/農林・水産/事務系専門職)・「優しい目をした俳優の方が合うと思う」(25歳/医療・福祉/専門職)■永瀬正敏は次元に似ている!?・「次元といえば、体は細身、顔はしょうゆ顔&ヒゲ。該当するのは永瀬さんです」(25歳/警備・メンテナンス/営業職)・「足の細さやもみあげの感じが似ている気がする」(28歳/商社・卸/事務系専門職)・「見た目の背格好と、渋い感じがぴったり」(27歳/通信/秘書・アシスタント職)■阿部寛は次元に似ている!?・「冷静でいて、かつルパンと一緒にむちゃやバカなこともできる人がいい」(21歳/建設・土木/技術職)・「クセのある役に定評があるというか、彼なりの次元を演じてくれそう」(28歳/機械・精密機器/営業職)・「多くを語らず寡黙でもOKで、ドジった姿も想像できるから」(27歳/生保・損保/事務系専門職)■番外編:この俳優は次元に似ている!?・大泉洋:「次元はクールな感じなのにルパンのむちゃぶりにもついていくので、陽気な部分もある人がいいと思う」(26歳/人材派遣・人材紹介/技術職)・寺脇康文:「ある程度の年齢が必要。ヒゲを生やしても抵抗がなく、少しふざけた部分も必要だから」(30歳/商社・卸/事務系専門職)・松山ケンイチ:「面白いけど、陰のあるところが似ている気がする」(25歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)・木村拓哉:「ヒゲを生やせば、ワイルドですっきりした顔が次元に合っていると思う」(30歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)・伊勢谷友介:「クセのあるニヒルな笑い方が似合うと思うから」(26歳/医薬品・化粧品/専門職)総評ヒゲにロン毛、さらにハットをかぶったスーツ姿がまさに次元!!ということで、1位はオダギリジョーさんでした。身長178cmの次元と176cmのオダギリさんはスラッとしたスタイルも似ていますよね。また、一筋縄ではいかないルパン一味には「ちょっとひねくれたような感じ」も必要。ビジュアルだけでなく、雰囲気も似ていることから見事1位を獲得しました。「現代版の次元を演じるならこの人!!」という意見が出た松田翔太さんは2位にランクイン。クールでスマート、ときにおちゃめな『花より男子』の西門総二郎を演じた松田さんなら、次元になりきる演技も期待できそう。あまり見ることのないヒゲを生やした姿も見てみたいですね。渋い大人の色気が漂う浅野忠信さんは3位、永瀬正敏さんは4位。細身の2人ならスーツもばっちり着こなせそうです。容姿や雰囲気が似ているというより「彼なりの次元を演じてくれそう」なのは5位の阿部寛さん。低くて深みのある声も違和感なく受け入れられそうです。セクシー系、クール系、大人渋い系と、さまざまな次元のイメージを表現できそうな俳優がそろった今回のランキング。それぞれが次元を演じたら、どんな『ルパン三世』になるか、想像してみるのもオススメです。(文・飯塚雪/C-side)調査時期:2012年1月27日~2月1日調査対象:マイナビ ニュース会員調査数:女性547名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【ランキング女性編】ルパン三世を演じてほしい芸能人【ランキング女性編】『CITY HUNTER』の主人公、冴羽リョウを演じてほしい芸能人【ランキング女性編】『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』の主人公、緋村剣心を演じてほしい俳優完全版(画像などあり)を見る
2012年03月14日渋いヒゲ姿がイメージぴったり!?お調子者のルパンやクールな五ェ門、セクシー美女の不二子ちゃんなど個性的なキャラが魅力的な『ルパン三世』。中でも、ルパンの頼れる相棒、次元の渋さにあこがれている男性は多そう。でも現実に次元のような人はいるのでしょうか……?。そこで今回は男性394名に「たしかに似ているかも!?『ルパン三世』の次元大介になりきれそうな俳優」を聞いてみました。>>女性編も見るQ.たしかに似ているかも!?『ルパン三世』の次元大介になりきれそうな俳優は?(複数回答)1位オダギリジョー16.8%2位阿部寛15.0%3位浅野忠信10.9%4位松田翔太7.6%5位永瀬正敏7.1%※敬称略■オダギリジョーは次元に似ている!?・「物静かなイメージが合っていると思うので。帽子をかぶったら1番似合うと思います」(25歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「線の細いニヒルな感じが似合いそうだから」(37歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)・「髪が長く、ヒゲが生えているときの姿がそっくりだから」(25歳/学校・教育関連/営業職)・「コミカルな感じの演技もできそうだから」(26歳/マスコミ・広告/技術職)・「渋くて軽妙な芝居ができそう」(29歳/マスコミ・広告/事務系専門職)■阿部寛は次元に似ている!?・「役になりきってくれそうだから。渋い!!」(33歳/その他/販売職・サービス系)・「声の質が似合いそうな感じがするから」(28歳/情報・IT/技術職)・「物静かでストイックな感じがぴったり」(44歳/医療・福祉/専門職)・「顔の輪郭が似ている気がする」(38歳/団体・公益法人・官公庁/その他)■浅野忠信は次元に似ている!?・「キレのある動きと、陰のある感じ、あとやせているという点もぴったりかな」(42歳/その他/販売職・サービス系)・「寡黙でダンディーなところが似合いそう」(32歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)・「表情が読めない感じが似ている」(23歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)■松田翔太は次元に似ている!?・「物静かで、まさに『相棒』という感じがする」(30歳/小売店/販売職・サービス系)・「目つき。キリッとした感じが似ている」(29歳/電力・ガス・石油/技術職)・「父親譲りの貫禄が次元に似ている」(25歳/情報・IT/事務系専門職)■永瀬正敏は次元に似ている!?・「クールながらもおちゃめな次元の雰囲気を表現できそう」(24歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)・「シュールな感じがキャラクターのイメージに合っている」(26歳/その他/技術職)・「渋い雰囲気が似ている。ハットも似合うから」(29歳/運輸・倉庫/技術職)■番外編:この俳優は次元に似ている!?・大泉洋:「クールだけど笑いも取れる。そんなキャラがハマりそう」(29歳/食品・飲料/技術職)・松山ケンイチ:「雰囲気と、品のよい汚さが似ている気がする」(33歳/マスコミ・広告/事務系専門職)・坂口憲二:「帽子をかぶって下を向き、笑うと1番しっくりくる」(23歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)・竹野内豊:「少し陰のある雰囲気のかっこいいキャラが似合う」(30歳/学校・教育関連/専門職)・伊勢谷友介:「『あしたのジョー』のときの演技がよかったため」(25歳/建設・土木/技術職)総評1位のオダギリジョーさんには、ロン毛と無精ヒゲ姿が次元に似ているという意見が出ていました。舞台あいさつなどではスーツにハット姿をよく見かけるので、次元の格好もまったく違和感がなさそうですね。渋さの中にコミカルな表現を織り交ぜ、次元を演じてくれそうです。阿部寛さんは渋い低音ボイスが似ていることから支持され、2位に。面長な輪郭も次元とそっくりです。実写版『テルマエ・ロマエ』で古代ローマ人を演じている阿部さんなら、きっと次元も自分のものにしてしまうでしょう。何を考えているのか分からない、つかめない感じも次元の魅力の一つ。そこをうまく表現できそうなのが3位の浅野忠信さん。「表情が読めない感じが似ている」という意見が出ているように、浅野さんには次元独特の雰囲気がよく似合いそうです。4位は、目元が似ているという理由で松田翔太さんが選ばれました。次元は帽子を目深にかぶっているため、目を見たことがない人も多いかもしれません。ルパンのようなクリクリの目ではなく、キリッとした目元なので松田さんによく似ています。5位の永瀬正敏さんはクールで渋く、さらにおちゃめな雰囲気があるところに支持が集まっていました。1974年に実写化された際、次元を演じていたのはなんと田中邦衛さんでした。今回ランキングで選ばれた俳優が次元を演じたらどんな『ルパン三世』ができるのか、想像してみるのも楽しいかもしれません。(文・飯塚雪/C-side)調査時期:2012年1月27日~2月1日調査対象:マイナビ ニュース会員会員調査数:男性394名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【ランキング男性編】ルパン三世を演じてほしい芸能人【ランキング男性編】『CITY HUNTER』の主人公、冴羽リョウを演じてほしい芸能人【ランキング男性編】『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』の主人公、緋村剣心を演じてほしい俳優完全版(画像などあり)を見る
2012年03月14日藤原竜也はこう言い切る。「僕がこの映画でやった大橋健人という役を演じられる役者さんなんて、ごまんといると思いますよ」。単なる謙遜とも違う、ましてや卑屈さなど微塵も感じさせない静かな口調で。ではそんな「ごまん」の中から『おかえり、はやぶさ』の若き主人公に選ばれたことを彼自身はどう受け止め、何に心動かされ、どのように応えたのか?本作に限らず、映画監督、舞台演出家たちからいま、最も出演を望まれる俳優。作り手たちは、そして観客は彼の中の何を求めているか?その魅力に迫る。小惑星・イトカワへのタッチダウンとサンプル採取を経て、打ち上げから7年の歳月をかけて奇跡の帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」。実は、藤原さんは「子供の頃から宇宙が大好きで、はやぶさのニュースもリアルタイムで追っていた」という。演じた大橋健人は、イオンエンジンに携わる鼻っ柱の強い若きエンジニア。撮影前にはJAXAに足を運び、実際にプロジェクトに関わった研究者たちから話を聞いた。「天才的な作業をしている方々なんですが、お会いすると本当に普通の人たちでしたね。決して多くを語らないんですが、こちらからひとつ尋ねたのは『日本の宇宙技術はNASAの10分の1の予算でやっているわけですが、NASAの存在は脅威ですか?』ということ。それに対する答えは『NASAへのライバル心はもちろんあるけど敵対しているわけではなく、歩み寄り、協力していく相手。それよりも中国を始めアジアの中で負けちゃいけない』ということ、やはり三番でも二番でもダメで、一番を取らないといけないということでした。それを聞いたときに、その思いを大事に現場に入ろうって思いました」。藤原さん自身、15歳でのデビューの場がロンドンであり、以来、日本国内にとどまらず、たびたび海外の観客を相手に仕事をしてきた。それだけに日本発で世界に誇れる“モノ”を作り、発信していくかという点で共感する部分も多かったのでは?「日本の良いものを持って外国で戦えば成立し、受け入れられるんじゃないかとは思ってます。日本の俳優の方が繊細な部分もあるし、イギリスでシェークスピアを観てもダメなものはいっぱいある。(昨年亡くなった)井上ひさし先生に『ムサシ』という作品を書いていただきましたが、禅寺を舞台にしていて、死者たちが『殺し合いはやめろ』と死の連鎖を断ち切ろうとするんです。井上先生の言葉遊びを踏まえて、日本の文学が国境を越えて受け入れられるのか?と思ってましたが、そんな疑問を一瞬で捨ててしまえるほど(ロンドンやニューヨークで)受け入れてもらえましたから。井上先生が日本語の美しさを大事にされて作品を作り上げていったように、世界に誇れる作品は日本にいっぱい埋まっていると思ってます」。映画では、健人の父親(三浦友和)が責任者を務めた火星探査機「のぞみ」が失敗に終わり「税金を無駄にした」「血税で宇宙の“ゴミ”を作った」とバッシングを受けるさまが描かれるが、健人たちはこの失敗、挫折を乗り越えて「はやぶさ」を帰還へと導いていく。インタビュー冒頭の藤原さんの言葉は「失敗や挫折とどう向き合い、乗り越えていくか?」という質問に対する答えの中で出てきた一節。それに続けて藤原さんから出てきた言葉からはそれでも勝負することの大切さ、その覚悟がうかがえる。「僕らの世界も落とされるのは一瞬です。そこでの挫折や苦しみって、本当に人生を左右するくらい強烈なダメージを与えるものだと思いますよ。正直、そこからの再生とは何かって聞かれても…分からないですね。そこから這い上がれるかもしれないし、できないかもしれない。それを“ギャンブル”と言ってしまうとチープですが…それでも『のるか反るか』で勝負してるところはありますね」。「はやぶさ」に携わる研究者たちも緻密な計算と作業をひたすら積み重ねる反面、ここ一番でまさに「のるか反るか」の勝負を仕掛け、成功を手繰り寄せていく。藤原さんは作品や役との出会いを「奇跡的なチャンス」と表現するが、その勝負に乗るか否かはどのように決めているのだろうか?「その質問の答えを出すのは難しいですね(笑)。勢いで『やる』と言って成立する瞬間もあるし、勢いでも手を出せないものもある。でも、人との出会いが僕をその作品に呼んでくれるというのもあるし…本当に一言では言えない(苦笑)。でも、この映画に関して言うなら素敵な人たちに囲まれた良い本だったということかな」。ちなみにシネマカフェで藤原さんをインタビューするのは今回で3度目。過去2回いずれも、そのときに最も気になる俳優や一緒に仕事をしてみたい演出家の名を挙げてもらったが、1度目のときは「三谷幸喜監督」、一昨年の2度目のときは「豊田利晃監督」と答えており、その後、時を経ずして彼らとの仕事を実現させている。改めていま、最も気になる存在は?「去年、(『カイジ2 ~人生奪回ゲーム~』で)共演した伊勢谷友介くんはすごく魅力的で気になってます。私生活もそうだし、自分でプロジェクトを立ち上げて東北に行ったり監督をしたり、同じ世代の俳優として面白いなと思って見てます。ぜひもう一度、一緒に仕事したいですね」。インタビューが行われたのは、1か月以上に及んだ舞台「下谷万年町物語」(作:唐十郎×演出:蜷川幸雄)が千秋楽を迎えてしばらく経ったころ。休む間もなく映画の取材を受け、さらに3月の初旬からは初参戦となる「劇団☆新感線」の新作の稽古も控える。傍らに立つマネージャーを指し「セリフ入れないといけないのに(スケジュールを)空けてくれなかったんですよ」としかめっ面を浮かべつつもその口調はどこか楽しげだ。その公演がひと区切りを迎えるころに彼は30歳の誕生日を迎える。立ち止まることのない“勝負師”がどんな道を歩んでいくのか楽しみに見守りたい。(photo:Yoshio Kumagai/text:Naoki Kurozu)■関連作品:おかえり、はやぶさ 2012年3月10日より全国にて公開© 2012「おかえり、はやぶさ」製作委員会■関連記事:本木克英監督、3本の『はやぶさ』映画の中で「一番いいと自負」と対抗心あらわ藤原竜也、卒業を控えた中学生に「たくさん恋愛して!」とエール全編3D映像で贈る冒険の物語!『おかえり、はやぶさ』試写会に10組20名様ご招待「まえだまえだ」の旺志郎、杏の第一印象は「足長っ!」亀梨&杏&鈴木福で「妖怪人間ベム」実写化!「怪物くん」に続く異色のドラマ化決定
2012年03月08日「良いとか間違っているとかをジャッジするのではなく、ただそこにあるものを理解しようとすること――」。それこそがアーティストである前に“人間”伊勢谷友介を貫く哲学であり、2作目の監督作となる映画『セイジ−陸の魚−』の主人公・セイジ(西島秀俊)に背負わせた生き方でもある。昨年公開された『あしたのジョー』ではおよそ10キロの減量を敢行し、文字通り身を削って力石徹に変身した伊勢谷さん。「今回は監督だけだったので全くもって楽でしたよ」と飄々と語るが、完成した作品を観ればひとつひとつのセリフ、そして沈黙に至るまで、まさに彼が“心血を注いで”を作り上げていったことが分かるはずだ。前作『カクト』から8年。俳優としての活動に加え、己の生き方を形にするべく数年前より自らが代表となって始めた「リバースプロジェクト」の活動を経て、彼はこの映画で何を表現しようとしたのか?舞台は寂れた山奥のドライブインという、ほぼワンシチュエーション。ひょんなことから自転車旅のさなかに旧道沿いに立つドライブイン“HOUSE475”に立ち寄った僕(森山未來)と雇われ店主のセイジ、そこに集う人々の交流が静かに描き出される。前作がオリジナル脚本だったのに対して、今回は辻内智貴の小説(「セイジ」光文社文庫刊)を原作としているが、伊勢谷さんは原作小説が内包するテーマに惹かれ、5年越しで映画化を実現させた。「地球上で人間が生きているということを考えること。個人として我々に何ができるのか?人が困っているときに何をすべきなのか?それは僕がその頃考えていたことでもあるんですけど、そうしたテーマを全てこの小説は内包していました」。それを映画として表現する上で「テーマを前面に押し出したり、説明過多の物語にすることはしたくありませんでした。映画の中にもいろんな立場の人が出てきますが、観る人の経験や感覚によって理解や解釈が変わってくる作品にしたかった」と明かす。この言葉にもあるように“観客”の存在を念頭に置いて作品に対峙するようになったことが8年前との大きな違いだという。「8年前は『映画監督になりたい』という自分のための意識が強かったと思います。監督になるということがどこかで目的になってたんです。それが今回、映画を作ろうってなったときに、絶対的に観る人の存在が中心にあったんです。お客さんに何を持って帰ってもらうのか?という点を考えた上でデザインしているというのはものすごく変わった部分です。ここ5年の間にセイジという人間に関わり、彼について咀嚼したことで僕自身がいつの間にか成長できたんだと思います」。伊勢谷さんをそれほどまでに変えたセイジという男。いったいどんな人物なのか?映画の中では決して多くを語ろうとしないが、たまに口を開くと心を捉える言葉を持つ男として不思議な魅力を放つ。「地球を遠くから見つめている男」とは伊勢谷さんの表現。さらに自身と「近いところがある」と認めつつこんな思いも…。「実は、この原作を映画にしようと動き始めた時点では“アンチ・セイジ”というのが僕自身の彼に対するスタンスでした。セイジは全てを感じ、理解しているけど自分からは決して行動しないと決めている。僕は最初、それは間違いなんじゃないかと思ったんです。感じることができるなら、そのために行動することが現代に生きる人にとって光になるんじゃないかって思いの方が強かった」。だが5年の歳月をかけて脚本を練り直し、30稿を超える書き換えを積み重ねていく過程で伊勢谷さんの思いは徐々にセイジに寄り添い、重なっていく。「原作ではセイジはある種の“神”として描かれています。だからこそ余計な説明なしに彼の生き方というのが成立している。だけど、僕は人間としてセイジを描きたかった。彼に人間味を持たせたかったし、人間だからこそできるというのを伝えたかったから、原作にはないセイジがHOUSE475に至るまでの物語を描きました。最後にセイジが取る行動に関しても、彼がそうするに至る衝動や彼の中での道理というのを観る人に感じてもらいたいです。正直、そこは西島さんなくして成立し得なかったところなんですが…。『もしかしたら、そうしちゃうかもしれない』というところまで感じてもらうことができたら、何をもってして“人を助ける”と言えるのか?ということを考えるきっかけになると思います」。西島さんの話が出たが、かつて『CASSHERN』でわずかに共演経験のある西島さんに対する伊勢谷さんのスタンスは“信頼”の一言に尽きる。先述のラストシーン近くでセイジが取るある行動についても「30稿書いて誰からも『納得できる』とは言ってもらえなかったけど、西島さん自身はそのシーンに全く疑問を持たず『できるでしょ?』と言ってくれました。それは本当に心強かったです」と感慨深げにふり返る。本作の撮影前にアミール・ナデリ監督の『CUT』に出演していた西島さんは体脂肪をギリギリまで落とした状態だったが「俳優の状況も含めて映画はナマモノなので」(伊勢谷さん)、ほとんどそのままのコンディションで本作の撮影に臨んでいる。「実は僕自身、西島さんに演出したという記憶がほとんどないんです。唯一、覚えてるのが“僕”がセイジのフィルムを盗み見たシーンについて。『イスに座ってほしい』とお願いしたら西島さんが『それはできないと思う』と言われて、話し合ったことぐらいかな。ただ、こないだ西島さんと話したんですが、僕は相当細かいタイプの監督らしいです…自分ではいまいち分かんないんですけど(笑)。僕から見て、西島さんがすごいと思うのは精神的な意味での立ち位置。隣に人が並んで立っていても、全く違うところにいるような不思議な感覚を与えてくれる。西島さんがそうした部分を意識しているのかどうかは知りませんが、少なくとも『持とう』と思って持てるものじゃないです。それはまさにセイジが持っているのと同じものでした」。一方でこれほど難しく、そして魅力的な役を自分以外の人間が演じることに対し、“俳優”伊勢谷友介として葛藤はなかったのだろうか?そう尋ねるとわずかに口元に笑みを浮かべ「監督をやらないのであれば、もし自分に来たら嬉しい役でしたね」と本音をチラリ。だがすぐに“監督”の顔になって、自身の中にあるモチベーションを語る。「それなりに年を取って(苦笑)、感じるのは昔のように『楽しいからやる』という以上にある種の使命感をもって表現に臨んでいるということ。そう言うと大げさで偉そうに受け取られるかもしれないけど、良い人間か悪い人間かどちらになりたいかと言われたら良い人間になりたいって思えるようになったんです。そのために現実の中で活動し、どうレベルアップしていくか?と考えるようになって、それがリバースプロジェクトにも繋がっていきました。俳優との違い?役を演じるときは与えられた環境の中で感情を全開にして爆発させようとしてます。でも、監督してるときは爆発しちゃヤバいですからね。そういう意味で精神的に使っている部分が全然違います」。伊勢谷友介が“大人”になった?いやいや案ずるなかれ。映画のあちこちで俳優のときとはまた一味違った“尖った”表現をしっかりと見せてくれている。インタビューの最後には、意味ありげな笑みを浮かべてこんな言葉を…。「こうあってほしいという理想を描くだけでなく、“アンチテーゼ”として描くこともまた重要な表現だと思ってます」。監督として俳優として、今後もスクリーンの中で大きな“爆発”を見せてほしい。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:セイジ−陸の魚− 2012年2月18日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd■関連記事:伊勢谷友介「Hに大人の女性を見ていた」裕木奈江に大学生目線?西島秀俊×森山未來『セイジ』で共演、役柄へとたどり着く深遠なる旅路伊勢谷友介「いい子ちゃん役者は1人もいない」西島×森山タッグに自信たっぷり!伊勢谷友介は年上の女性好き?渋谷慶一郎の暴露にタジタジ!西島秀俊×森山未來登壇!『セイジ−陸の魚−』完成披露試写会に20組40名様ご招待
2012年02月23日俳優の伊勢谷友介が2月18日(土)、8年ぶり2度目のメガホンを取った『セイジ−陸の魚−』の初日舞台挨拶を東京・テアトル新宿で行い、主演の西島秀俊、共演する新井浩文と共に登壇した。完成までの約5年を費やした本作に「積年の思いが詰まっている」と伊勢谷監督。公開規模が決して大きくない中、「大作並みに宣伝を頑張った」と言うが、結果的に「twitterで『もっと上映しろ』って怒られた」とションボリする場面も。現在は「リバースプロジェクト」を立ち上げ、被災地となった東北の支援に奔走しており「いつか東北でも上映できるよう頑張りたい」と宣言した。辻内智貴の同名小説を映画化した本作。バブルの熱が冷め切らない時代を舞台に、夏休みを利用し自転車旅行に出かけた“僕”(森山未来)がひょんなことから訪ねたドライブインで、無口だが人を惹きつけてやまないセイジ(西島さん)や彼を取り巻く個性的な人々と交流し、“人は何のために生きるのか”という命題と向き合う姿が描かれる。西島さんにとっては「いろんな感じ方ができる作品」だと言い、「人間が生きる理由…。きっと、自分の中にある可能性を伸ばしていくことだと思います」と本作から得た思いを語った。一方、ドライブインの常連客を演じる新井さんは「夜、散歩したり、餃子祭りに行ったりした」と栃木県・日光でのロケを満喫した様子。散歩中には露天風呂を覗けるスポット(!?)も発見したと大はしゃぎだったが、「僕らも同じ場所にいたけど、見ていない」(伊勢谷監督)、「そもそも夜、散歩しない」(西島さん)と軽くあしらわれた。本作には裕木奈江が店のオーナー役で出演。実は伊勢谷監督、大学時代にドラマ「北の国から」を見て以来、裕木さんの大ファンだったのだとか。「ずっと憧れていたし、今回は大学生目線で、Hに大人の女性を見ていた」と恥じらうことなく、撮影時の“熱い思い”を告白していた。『セイジ−陸の魚−』はテアトル新宿ほか全国にて公開中。■関連作品:セイジ−陸の魚− 2012年2月18日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd■関連記事:西島秀俊×森山未來『セイジ』で共演、役柄へとたどり着く深遠なる旅路伊勢谷友介「いい子ちゃん役者は1人もいない」西島×森山タッグに自信たっぷり!伊勢谷友介は年上の女性好き?渋谷慶一郎の暴露にタジタジ!西島秀俊×森山未來登壇!『セイジ−陸の魚−』完成披露試写会に20組40名様ご招待【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!
2012年02月20日俳優の伊勢谷友介が8年ぶり2度目のメガホンを取った『セイジ−陸の魚−』。辻内智貴の同名小説を映画化した本作に西島秀俊、森山未來という人気・実力を兼ね備えた2人がW主演で顔を揃えた。映画ファンならば期待せずにはいられない監督×キャストの化学反応は事実、観客の想像をはるかに超えるものとなった。伊勢谷監督からの熱烈オファーに「本当に行動力がある人」(西島さん)、「他人の巻き込み方がすごいんです(笑)」(森山さん)と応えた2人は、いかに本作と向き合い、伊勢谷ワールドの住人となりえたのか。学生最後の夏休みを利用し、あてのない自転車旅行に出かけた“僕”(森山さん)は、山道で軽トラックと衝突。手当てを受けるため連れて行かれたドライブイン・HOUSE475には、雇われ店主のセイジ(西島さん)の姿があった。物静かだが、発する言葉は不思議な力を持ち、ドライブインに集う常連客からも慕われる存在だ。「普通の人とは違った視点で生きる人間を演じてみたかった。セイジは僕らより、はるかにいろんなものを達観している人物だと思います」と西島さん。あえて演じる役柄に対し、理解や共感できる要素は求めなかった。「例えば、僕は殺人犯じゃないです(笑)。でも演じることはできる。その人物の奥底に潜む“何か”に触れてみたいという気持ちがあれば、演じられると思います」。セイジという人物に関しては、「特に彼が抱える心の闇を捕まえたかった。いや、捕まえられるという確信がありました。根拠はないんですけどね(笑)」。根拠なき確信。これぞ俳優にしか分かりえない、芝居の不可思議な魅力だ。実は西島さん、本作撮影の前後にアミール・ナデリ監督の『CUT』にも出演していた。暴力にさらされながら、自らの映画愛を狂おしいほどに貫く映画監督・秀二を演じ、肉体的にも精神的にも追い詰められた状態だったという。「本来なら、絶対に時間を空けて取り組むべきなんですけど、今回は伊勢谷監督も『連続でやったほうがプラスなんじゃないか』と言ってくれて。設定は全然違いますが、何か自分よりも大きなもの、例えば罪といったものを背負ってしまった点はセイジも秀二も似ているかもしれない。確かに『CUT』で得た狂気のエネルギーを、そのまま『セイジ』に持ってきて、違う形で広げることができたと思います」(西島さん)。一方、森山さんが演じる“僕”は、セイジと彼を取り巻く人々や環境を見つめる傍観者という立ち位置。演技にもまた、共演者との微妙な距離感が求められた。「“僕”自身、セイジが抱える背景は知らないし、ちゃんと向き合うこともしない。それに斜に構えた性格だから、セイジさんに確信的なことを言われると、しゃくに障るというか、腑(ふ)に落ちない…でも、やっぱり気になっちゃうというグルグルした感じですね」(森山さん)。そこでたどり着いた答えは「もう、ただただセイジさんや周りの人たちに振り回されればいいやって」という達観。単なる師弟の関係性で、セイジを慕うような“僕”にはしたくなかったという。もちろん“僕”はただ振り回されるだけの存在ではない。森山さんは“僕”に近づく役作りの一環として、東京からロケ地となった栃木県・日光まで役柄そのままに一人自転車を走らせ、現場入りした。「まあ、そういうのはだいたい悪ノリですけどね」と森山さん(すぐさま、西島さんが「そんなことないでしょ」とツッコミを入れた)。「確かに自転車を走らせながら、“僕”を少しずつ作り上げた部分はありますね。正直、現場に行って“スイッチポン”で役に入れるタイプじゃないので、俳優である僕にとっては、必要なことだったと思います」。役柄へたどり着く旅路は、演じる俳優にとって千差万別。「正解はないんです」という森山さんの言葉が印象的だ。果たして伊勢谷ワールドの住人となった西島さんと森山さん。シンプルでどこか牧歌的な空気が流れる前半から一転、凄惨な事件によって、すべての歯車が狂い始めると、2人の演技はより深遠に、そして予想不可能なベクトルへと歩み始める。傷ついた魂の救済を目指すセイジ、もはや傍観者ではいられない“僕”が出した答えとは?決して言葉では説明できない決断が、俳優2人の演技によってのみスクリーンに結実する瞬間は、映画ファンに苦しくも至福の喜びを与えるはずだ。(photo / text:Ryo Uchida)■関連作品:セイジ-陸の魚- 2012年2月18日よりテアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd
2012年02月16日生瀬勝久と古田新太が2月14日、WOWOWの連続ドラマ・ドキュメンタリー「勝・新(KATSUARA)」の記者会見に登壇した。この番組は生瀬と古田が新劇団を結成し、東京・渋谷の「CBGKシブゲキ!」で公演を行う事を目標に、豪華ゲストとともにステージを練り上げていく姿をドキュメンタリータッチで描いていく。会見で生瀬は「せっかくやるんだったら、フェイクで始まっても最後はリアル(本物の舞台)でやった方が(番組を)観てる方も達成感あるでしょ」と本気で舞台上演を目指している様子。そんな生瀬を見て古田は「劇団は運営が大変だけど、生瀬さんは若い人の面倒みるのが好きだから」と軽いノリで笑わせる。会見に同席した演出の倉本美津留は「撮ってみて新しいことをしてるなと実感できます」と興奮した様子で語ると、すかさず生瀬が「僕らの負担が多すぎますって」と苦笑い。毎回違う大物俳優とのエチュード(即興劇)だけに「台本はあってもその日の僕らの体調やテンションによっても変わりますからね。危ない橋を渡っていますよ」と本音もチラリ。気になる豪華ゲストは、現時点で伊勢谷友介、吉高由里子、風間杜夫、岩松了、松雪泰子が予定されている。実名で登場するゲストと生瀬&古田がどんなステージを練り上げていくのか。ドラマ・ドキュメンタリー「勝・新(KATSUARA)」は3月11日(日)深夜0時よりWOWOWプライムで放送開始。(全5回)
2012年02月15日辻内智貴の同名小説を映画化した『セイジ−陸の魚−』の完成披露試写会が2月10日(金)、都内で開催され、8年ぶり2度目のメガホンを取った伊勢谷友介監督、W主演を果たした西島秀俊と森山未來が舞台挨拶を行った。主演2人を直接口説き落とした伊勢谷監督は「いい子役者は1人もいない現場。遠慮せず、ちゃんとお芝居できる人が集まってくれた」と自信たっぷりにコメント。西島さんと森山さんがカメラ越しに見せる化学反応に毎回シビれていたと言い「本当たまらんです」とニンマリしていた。バブルの熱が冷め切らない時代を舞台に、夏休みを利用し自転車旅行に出かけた“僕”(森山さん)がひょんなことから訪ねたドライブインで、無口だが人を惹きつけてやまないセイジ(西島さん)や彼を取り巻く個性的な人々と交流し、“傷ついた魂の救済”という命題と向き合う姿が描かれる。撮影中は「だいたい70パーセントは雨で、本当にしんどかった」と言い、「俺のせいだと諦めた」と自虐的な伊勢谷監督。それでも現場に用意された食事のケータリングが「毎日毎日ずっとうまかった!こんなことはない」と楽しい思い出話も。ただ、西島さんが役作りのため、過酷なダイエットに挑んでいたため「西島さんは超かわいそうだった」と同情しきり。当の西島さんは「セイジは大自然に近い視点に立った男なので、余分なものをそぎ落とそうと。食事はかなり制限しましたが…」と涼しい表情でふり返った。“僕”を演じた森山さんは、役柄そのままになんと東京から撮影が行われた栃木県・日光まで自転車に乗って現場入りしたのだとか。「役作りの意味もあったが、ただ“旅人”と呼ばれたかっただけ」とあくまで自然体だ。企画から完成までには5年の歳月が費やされただけに、伊勢谷監督は「こうしてみなさんに観てもらえるのは、すっごく興奮する。5年間の思いがやっと結実した作品なので、生きるうえで何かを考える糧になれば。できれば5年後にもう1回観てください」と熱弁していた。『セイジ−陸の魚−』は2月18日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。■関連作品:セイジ−陸の魚− 2012年2月18日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd■関連記事:伊勢谷友介は年上の女性好き?渋谷慶一郎の暴露にタジタジ!西島秀俊×森山未來登壇!『セイジ−陸の魚−』完成披露試写会に20組40名様ご招待【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!伊勢谷友介の監督第2作は「王様のブランチ」で絶賛のベストセラーの映画化!
2012年02月10日俳優としても活躍する伊勢谷友介が8年ぶりにメガホンを執った映画『セイジ -陸の魚-』の完成披露試写会が10日に都内で行われ、主演の西島秀俊、森山未來と伊勢谷監督が登壇した。その他の写真本作は、太宰治賞に輝く辻内智貫の同名小説を映画化。美しい自然を舞台に、大学最後の夏休みに自転車でひとり旅をしていた“僕”(森山)と、国道沿いのドライブインで純粋に生きる男セイジ(西島)とのひと夏の日々を描く。この日集まった350人以上の観客からの大歓声で迎えられた伊勢谷監督は「5年かけた作品をみんなに観てもらえると思うと嬉しい」とあいさつ。撮影現場の話題になると、伊勢谷監督は「とにかく西島さんの体がすごくて。俺、『明日のジョー』であんだけ頑張って鍛えたのに、彼に現場で全部持って行かれました!」とチクリ。西島は苦笑しながら「セイジの役に近づくために余分なものをそぎ落として、精神的にも研ぎ澄まされた感じで演じることができました」と話し、撮影中は食事を控えるなど減量に徹したようだ。また、伊勢谷監督は「今回、自分の好きな役者さんたちを集めました。僕のつたない脚本を120%、150%以上にと高めてくれる瞬間に立ち会えたことが、たまらなかった!」と出演者を賞賛。さらに西島は森山に対し「日本で一番エグい俳優」と語ると、伊勢谷監督は森山が西島を「こんなに映画狂いな役者いないよね(笑)」「この変態!」と言っていたことを明かすひと幕もあった。最後に伊勢谷監督は「年齢によって、さまざまな捉え方があると思うので、1回観たらまた5年後に観てほしい」と締めくくり、作品をPRした。『セイジ -陸の魚-』は18日(土)より公開。『セイジ -陸の魚-』2012年2月18日(土)より、テアトル新宿ほか全国順次ロードショー(C)2011 Kino Films. All rights reserved.写真:内田涼
2012年02月10日太宰治賞に輝く辻内智貫の小説を伊勢谷友介が映画化した『セイジ -陸の魚-』。伊勢谷、主演の西島秀俊、森山未來という映画愛に満ちた3人が個性を競い、「マイウェイで疾走した結果、危ういバランスの作品に仕上がった(森山)」という渾身作。西島、森山が語った。その他の写真本作は、国道沿いのドライブイン"HOUSE475"を舞台に、大学最後の夏休みに自転車でひとり旅をする"僕"が、ドライブインで純粋に生きる男"セイジ"と出会い、共同生活をおくる人間ドラマ。「"セイジ"のように自然と人間の境界にいるような存在を演じてみたかった(西島)」、「伊勢谷さんが監督で、西島さんがいて、そしてバックには自然が広がっていて、すごく危ういバランスを感じました。その雰囲気を想った時に、"僕"を演じてみたいと思いました(森山)」と出演理由を明かす2人。俳優でもある伊勢谷が『カクト』以来8年ぶりに監督を務めることも大きく、「このキャスティングは伊勢谷監督が化学反応を求めてのことだったと思う(西島)」とシナジーへの期待は3人の中で共通する想いだった。やがて"僕"は抗しがたい"セイジ"の魅力に惹き込まれ、人生の意味を自問自答しながらも、仲間たちと楽しく日々を過ごす。しかし、ある日、街で凄惨な事件が起きてしまい、"人生の本質"や"救い"というテーマがシリアスな色彩に変調しながら、危うい関係の登場人物たちの葛藤によって問い直されていく。その見事な映像表現は伊勢谷によるコントロールだけではなく、「伊勢谷監督も僕も森山君も、すごくマイペースのままでよかった。基本的に自分のやり方を貫くので、3人とも同じで(笑)。それがよかったと思います(西島)」、「マイペースというか、マイウェイ(笑)。伊勢谷監督は僕らのことを"とっぽい"と言っていましたが、映画を観て監督が一番"とっぽい"なと(笑)。それが相乗効果じゃないかなという気はしました(森山)」と三者の個性が競り合った現場を回想していた。「3人が全員同じ方向へ走っているというよりは、バラバラに走って散って行って、それが結果的に作品になっている(西島)」、「マイウェイで疾走した結果、危ういバランスの作品に仕上がった(森山)」と本作の手応えを実感する2人。映画愛に満ちあふれ映画に愛された伊勢谷、西島、森山の才能が激突した『セイジ -陸の魚-』。この化学反応を見逃すな!『セイジ -陸の魚-』2012年2月18日(土)より、テアトル新宿ほか全国順次ロードショー文:鴇田 崇
2012年02月01日伊勢谷友介の『カクト』以来となる監督作『セイジ−陸の魚−』が完成。1月24日(火)に試写会が行われ、上映前には伊勢谷監督と音楽監督を務めた渋谷慶一郎のトークセッションが行われた。西島秀俊、森山未來、裕木奈江らをキャストに迎え、辻村智貴の小説「セイジ」(筑摩書房/光文社文庫)を実写化した本作。自転車旅行で山奥のドライブインに立ち寄った僕(森山さん)は、普段は寡黙ながらも心を捉える言葉を持つ雇われ店長のセイジ(西島さん)や店に集まる常連客たちに惹かれて住み込みで働き始めるが、ある日街で凄惨な事件が起こり…。伊勢谷さんと渋谷さんは、学科は違うものの東京芸術大学の同窓生であり学生時代からの付き合い。伊勢谷さんは「渋谷さんが乗っけてくれた音が映画の世界観を高めてくれたし刺激的でした」と満足そうに作品をふり返る。だが、現場では衝突もあったようで渋谷さんが「一度、帰ろうとした」こともあったとか。「それは僕にひとつの意見があって、監督にもひとつの意見があって、それが全く違うものであるなら、そこで着地点を見つけてしまったらクオリティが下がる」と渋谷さんは互いの仕事に敬意を払いつつも妥協することのない現場について明かす。本作を含め、映像関係のオファーが続く渋谷さんだが「(監督の)言うこと聞かないから使いにくいと思うんだけどね」と笑いつつ「最初に話が来て、『こういう風にしよう』ってひらめくときは良い仕事ができるもの」と説明。複数のミュージシャンが参加した本作のサウンドについて「僕も参加した映画『告白』の音楽は、いろんな人が参加しているんだけど、それと同じようなことを電子音楽の人たちでできればと最初に思った」と最初から手応えをつかんでいたよう。伊勢谷さんも「改めて、渋谷さんと向き合えたことが嬉しい」と笑顔を見せた。劇中に使われている主題歌は、渋谷さんが作曲し、作詞を菊地成孔が担当、太田莉菜がボーカルを務める。渋谷さんは人から太田さんを紹介されて会って話をしてその声を耳にしたことで彼女をボーカルとすることを決めたそうだが、「話し声の方がその人の本質が出る」と語る。サウンドトラックのアルバムと共にシングル「サクリファイス」として2月15日(水)に発売されるが、「僕はこの映画を“自己犠牲”として読んでいる」と同曲のタイトルに込めた思いを語った。映画について渋谷さんは「かなりの数の人が出てくるし展開も多いけど、パーソナルな映画。彼(伊勢谷さん)が考えていることが分かると思います。年上の女性が好きなんだな、とかね(笑)」と語ったが、これに伊勢谷さんは「大学のときって年上の女性が好きだったりするじゃないですか(苦笑)」と慌てて言い訳。会場は笑いに包まれた。『セイジ−陸の魚−』は2月18日(土)よりテアトル新宿ほかにて公開。■関連作品:セイジ−陸の魚− 2012年2月18日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd■関連記事:西島秀俊×森山未來登壇!『セイジ−陸の魚−』完成披露試写会に20組40名様ご招待【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!伊勢谷友介の監督第2作は「王様のブランチ」で絶賛のベストセラーの映画化!
2012年01月24日第69回ゴールデン・グローブ賞の発表で映画賞レースが本格化するなか、国内の映画賞レースもヒートアップ!1月16日(月)、第35回日本アカデミー賞の優秀賞ならびに新人俳優賞が発表され、昨年から高い評価を集めてきた成島出監督作の『八日目の蝉』が最多12部門で優秀賞を受賞、次いで『ステキな金縛り』、『最後の忠臣蔵』が10部門に輝いた。優秀作品賞に選出されたのは、『大鹿村騒動記』、『最後の忠臣蔵』、『ステキな金縛り』、『探偵はBARにいる』、『八日目の蝉』の5本。『八日目の蝉』は昨年発表された報知映画賞でも作品賞と主演女優賞(永作博美)の2冠に輝いたが、本賞では、主演女優賞に井上真央、助演女優賞に永作さんと小池栄子が選出されるという女優陣の健闘に加え、監督賞(成島監督)ほか各賞に名を連ねた。一方、豪華キャストの競演を実現させた三谷幸喜監督作で大ヒット記録中の『ステキな金縛り』は、俳優陣においては主演女優賞の深津絵里のみの受賞にとどまった。優秀主演・助演男優賞では、『探偵はBARにいる』で息の合った軽快なコンビネーションを見せた大泉洋と松田龍平がそれぞれ主演、助演で男優賞を獲得。『最後の忠臣蔵』で武士同士の熱い情を見せた役所広司と佐藤浩市が同じく主演、助演で同賞を受賞し、揃っての最優秀賞獲得を狙う。また、報知映画賞で主演男優賞を獲得した堺雅人(『武士の家計簿』)や、昨年逝去した名優・原田芳雄(『大鹿村騒動記』)、三浦友和(『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』)に優秀主演男優賞が授けられた。優秀外国作品賞には、『英国王のスピーチ』、『ソーシャル・ネットワーク』、『ブラック・スワン』と昨年のアカデミー賞を賑わせた傑作に加え、『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』、『マネーボール』と超大作が選出。優秀アニメーション作品賞には、スタジオジブリのヒット作『コクリコ坂から』を始め『豆富小僧』、『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』とバラエティ豊かな作品が並んだ。そして、今年最も活躍した若手俳優たちに贈られる新人俳優賞には、芦田愛菜ちゃんに続く天才子役(?)として期待の渡邉このみちゃん(『八日目の蝉』)、熊田聖亜ちゃん(『さや侍』)ら子役たちのほか、『最後の忠臣蔵』で鮮烈な印象を放った桜庭ななみに、いまや引っ張りだこの人気俳優、高良健吾(『軽蔑』)や長谷川博己(『セカンドバージン』)など昨年ブレイクした面々も。果たして、最優秀賞に輝くのは?第35回日本アカデミー賞の授賞式は3月2日(金)よりグランドプリンスホテル新高輪にて開催予定。優秀作品賞『大鹿村騒動記』『最後の忠臣蔵』『ステキな金縛り』『探偵はBARにいる』『八日目の蝉』優秀アニメーション作品賞『映画けいおん!』『コクリコ坂から』『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』『豆富小僧』『名探偵コナン沈黙の15分(クォーター)』優秀監督賞阪本順治(『大鹿村騒動記』)新藤兼人(『一枚のハガキ』)杉田成道(『最後の忠臣蔵』)成島出(『八日目の蝉』)三谷幸喜(『ステキな金縛り』)優秀主演男優賞大泉 洋(『探偵はBARにいる』)堺 雅人(『武士の家計簿』)原田芳雄(『大鹿村騒動記』)三浦友和(『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』)役所広司(『最後の忠臣蔵』)優秀主演女優賞井上真央(『八日目の蝉』)長澤まさみ(『モテキ』)中谷美紀(『阪急電車片道15分の奇跡』)深津絵里(『ステキな金縛り』)宮?あおい(『ツレがうつになりまして。』)優秀助演男優賞伊勢谷友介(『あしたのジョー』)岸部一徳(『大鹿村騒動記』)佐藤浩市(『最後の忠臣蔵』)でんでん(『冷たい熱帯魚』)松田龍平(『探偵はBARにいる』)優秀助演女優賞麻生久美子(『モテキ』)小池栄子(『八日目の蝉』)永作博美(『八日目の蝉』)満島ひかり(『一命』)宮本信子(『阪急電車片道15分の奇跡』)優秀外国作品賞『英国王のスピーチ』『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』『ソーシャル・ネットワーク』『ブラック・スワン』『マネーボール』新人俳優賞熊田聖亜(『さや侍』)桜庭ななみ(『最後の忠臣蔵』)渡邉このみ(『八日目の蝉』)上地雄輔(『漫才ギャング』)高良健吾(『軽蔑』)野見隆明(『さや侍』)長谷川博己(『セカンドバージン』)「八日目の蝉通常版」[DVD]価格:3,990円(税込)「八日目の蝉特別版」[DVD]価格:4,935円(税込)「八日目の蝉」[Blu-ray]価格:6,090円(税込)発売/販売元:アミューズソフト発売中「探偵はBARにいる」[DVD3枚組]「探偵はここにいる!ボーナスパック」価格:7,140円(税込)「探偵はBARにいる」[Blu-ray1枚+DVD2枚組]「探偵はここにいる! ボーナスパック」価格:8,190円(税込)発売元:東映東映ビデオ/販売元:アミューズソフト© 2011 映画『八日目の蝉』製作委員会© 2011「探偵はBARにいる」製作委員会■関連作品:大鹿村騒動記 2011年7月16日より全国にて公開© 2011「大鹿村騒動記」製作委員会最後の忠臣蔵 2010年12月18日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010「最後の忠臣蔵」製作委員会 ステキな金縛り 2011年10月29日より全国東宝系にて公開© 2011フジテレビ 東宝探偵はBARにいる 2011年9月10日より全国にて公開© 2011「探偵はBARにいる」製作委員会八日目の蟬 2011年4月29日より全国にて公開© 2011「八日目の蟬」製作委員会■関連記事:永作博美「報知映画賞」主演女優賞を受賞し号泣「押しつぶされそうだった」第36回報知映画賞、『八日目の蟬』が作品賞&主演女優賞の2冠!三谷幸喜が阪神・和田豊監督に大ヒットの秘訣を伝授!「来年は優勝つかみとって!」駆け引き上手な俳優No.1は藤原竜也!向井理、西田敏行らが上位にランクイン“痛々しい中井貴一のために”三谷幸喜、最新作『ステキな金縛り』ヒット宣誓!
2012年01月16日妻として、モデルとして、そして歌手へ俳優の松田龍平の妻でモデルとして活躍する太田莉菜が、2月18日に公開される伊勢谷友介監督の「セイジ陸の魚」でイメージソングを歌うことが分かった。今後本格的に歌手としての活動も始動することになりそうだ。「セイジ陸の魚」は西島秀俊と森山未來のダブル主演で注目されている映画。音楽は現代音楽からドラマ音楽などまで幅広く手掛けるアーティスト、ATAKで知られる渋谷慶一郎が担当する。ほのかな切なさ、やわらかな歌声が魅力!今後にも期待太田はこの渋谷音楽監督とコラボレーションし、「渋谷慶一郎feat.太田莉菜」名義で、映画のイメージソング「サクリファイス」を歌うという。楽曲の発売は2月15日を予定する。新しい電子音楽をベースにした作品を多く世に送り出している渋谷氏らしく、楽曲は彼が作曲したピアノソロのメインテーマに伴奏のメロディーが重なり、そこへ電子音で加工した声の太田莉菜が歌うスタイルに仕上がっているという。電子音でありながら、端々に表れる感情が、逆に際立ち、えもいわれぬ切なさと独特の温度感を生じさせるユニークな楽曲となっているようだ。太田のやさしい歌声もイメージに非常に合っているという。歌の経験はないけれど、新しい表現の場にトライできたことを喜んでいるという彼女。この楽曲の仕上がりが期待されるのはもちろん、仕事と育児・家事を両立しながらの、今後の活躍にも期待が集まるところだ。元の記事を読む
2012年01月11日俳優の伊勢谷友介が監督を務め、辻内智貴氏のベストセラー小説『セイジ』を5年かけて映画化した『セイジ-陸の魚-』の予告編映像がこのほど公開され、物語の一部が明らかになった。『セイジー陸の魚ー』予告編動画本作は、太宰治賞を受賞した辻内氏の同名小説を、伊勢谷が『カクト』に続く監督第2作目として映画化。美しい自然を舞台に、大学最後の夏休みに自転車でひとり旅をしていた“僕”(森山未來)と、国道沿いのドライブインで純粋に生きる男セイジ(西島秀俊)とのひと夏の日々を描く。先日開催された第24回東京国際映画祭の特別招待作品に選出され、前売鑑賞券が1分で完売するほど注目を集めている本作。このほど解禁になった予告編映像では、題名にもなっている“陸の魚”が「生きることを諦めてしまった人」をあらわし、ヒロインを演じる裕木奈江や、盲目の老人役の津川雅彦によって、西島演じるセイジの人物像が浮きぼりになっていく。映像の中には美しい田園風景や、ときに暴力的なシーンが登場し、引き込まれつつも予告編映像だけでは理解できないストーリーが気になるところ。伊勢谷監督が「この作品は、人間と自然との関わりあい、大きく傷ついた人たちがどうやって次のステップに行くのかを真剣に考えさせてくれる」と話す通り、実力派俳優の西島と森山がどのように関わっていくのかが見どころになりそうだ。本作は来年2月18日(土)より公開予定で、11月19日(土)より“魚型エアフレッシュナー”の特典が付いた前売り券が販売される。『セイジ-陸の魚-』2012年2月18日(土)よりテアトル新宿他ロードショー
2011年11月14日映画『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』が11月5日(土)に公開初日を迎え、主演の藤原竜也を始め伊勢谷友介、吉高由里子、生瀬勝久、香川照之ら主要キャスト陣が勢揃い。原作者で脚本も担当した福本伸行と佐藤東弥監督と共に舞台挨拶に登壇した。人生を賭けて博打に挑むカイジの姿を描いた人気漫画の実写映画版第2弾となる本作。計2億円を稼ぎ出すために、“沼”と言われるモンスターパチンコを攻略すべくカイジを筆頭に仲間たちが命を賭ける。これまで藤原さん、伊勢谷さん、吉高さんの3人が出席してのイベントは行われてきたが、「トークの精鋭」(伊勢谷さん)である生瀬さんと香川さんを含めた5人が勢揃いするのは「最初で最後」(吉高さん)とあって一同はハイテンション。いきなり藤原さんは真昼間の舞台挨拶にもかかわらず「みなさん、こんばんは」と挨拶し、香川さんから「飲んでるのか?」とすかさずツッコミが入った。映画では原作にはないオリジナルの“姫と奴隷”と呼ばれるゲームが展開し、本物のライオン2頭が参加しているが、キャスト陣はこのシーンにまつわるエピソードを披露。このライオンがなかなか動かずに苦労したらしいが、加えて生瀬さんによると「猫アレルギーが4人(※藤原さん、伊勢谷さん、吉高さん、香川さん)もいた」とのこと。香川さんは「僕は生まれたばかりの子猫でもダメ。犬もダメ」と渋い顔をしていたが、生瀬さんから「お前、そんなんでよく『南極大陸』(TBSにて放送中)とか出てるな」と挑発されると「“サラリーマン”のように働いてるからな」と生瀬さん出演の『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』(公開中)を意識して応酬し、会場は笑いに包まれた。現場でもこの2人はこんなやり取りばかりだったそうで「相変わらず仲が悪い」(香川さん)、「あの人(香川さん)は喋るだけ喋って寝る」(生瀬さん)と不仲ぶりを見せつける。吉高さんは、20代から50代までの個性派の男優陣に囲まれての撮影をふり返り「こうやって大人になっていくんだな…。藤原さんも30年後にはこうなってるのか」と生瀬さんを見やりながらしみじみ語り、会場は笑いに包まれた。映画にちなんで「人生の中でやり直したいこと」を尋ねられた伊勢谷さんは「(本作の)宣伝でTVに出たときに、隠してたわけではないんだけど、出すべきじゃないところが出ちゃった。『AVは企画ものが好き』と言ってしまって…」と後悔。香川さんから「企画ものは好きじゃないの?」と蒸し返されると「企画ものの方が興奮するのは事実なんですが、もう少し清楚な方が…」と明かすなど終始、丁々発止のやり取りで客席からは幾度も笑いがわき起こった。『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:カイジ2 〜人生奪回ゲーム〜 2011年11月5日より全国東宝系にて公開© 2011「カイジ2」製作委員会■関連記事:吉高由里子、チケット争奪に訪れた千人を前に「クズのみなさん、こんばんは!」駆け引き上手な俳優No.1は藤原竜也!向井理、西田敏行らが上位にランクイン藤原竜也、現場で伊勢谷&吉高との勝負に負けスタッフ全員分の餃子をお使いシネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第19回)“駆け引き上手そうな”俳優は?吉高&香川『カイジ2』続投!本物のライオン登場のオリジナルゲームも
2011年11月06日映画『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』の“サバイバル試写会”と銘打ったイベントが11月1日(火)に開催され、藤原竜也、伊勢谷友介、吉高由里子が出席。ゲームに勝てなければ映画を観ることができないという過酷なゲームのゆくえを見守った。累計1,900万部を超える人気漫画の劇場版第2弾となる本作。再び借金を背負って地下の強制労働を課せられたカイジがわずかな希望を持って地上へ。己と仲間たちを救うべく“沼”と称される超難関パチンコに挑む。会場には「ようこそ、クズの皆様」という看板が掲げられたが、伊勢谷さんは観衆を前に「みなさんをクズ呼ばわりするのは僕らくらいですね(笑)。映画の中で僕はクズではなかったですが、このクズ2人(※藤原さん&吉高さん)も頑張りました」とニッコリ。試写会のチケットを目指して集結したファンはおよそ一千人だが、勝ち残れるのは最大でたった3人。吉高さんは「クズのみなさん、こんばんは!平日のこんな時間にこんな人数集まって何やってるんだ?3人しか観られないんだよ。勝たなきゃクズだ(笑)!」と過激な呼びかけで喝采を浴びていた。ゲームでは「吉高由里子がいまハマっている食べ物は?」、「吉高由里子が昨夜、最後に電話をした相手は?」、「伊勢谷友介が一昨日の洗濯物を畳んだのはいつ?」など、超マニアックな問題が次々と出題され、観客たちは3枚のプレミアムチケットを争った。最後は残った数人と藤原さんが映画さながらにじゃんけんで勝負し、勝者を決定!藤原さんは“敗者ゾーン”の柵に囲われた脱落者900人に向けて感謝の気持ちを伝えると共に「ぜひ多くの方に観てほしい」と映画をアピール。身を乗り出して握手を求めるファンの要望に笑顔で応じ、会場を後にした。『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』は11月5日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:カイジ2 〜人生奪回ゲーム〜 2011年11月5日より全国東宝系にて公開© 2011「カイジ2」製作委員会■関連記事:駆け引き上手な俳優No.1は藤原竜也!向井理、西田敏行らが上位にランクイン藤原竜也、現場で伊勢谷&吉高との勝負に負けスタッフ全員分の餃子をお使いシネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第19回)“駆け引き上手そうな”俳優は?吉高&香川『カイジ2』続投!本物のライオン登場のオリジナルゲームも
2011年11月01日去る10月30日(日)、閉幕した第24回東京国際映画祭。今年も世界、日本、アジアの秀作が揃い、映画好きにはたまらない1週間となりました。作品だけでなく、多くの方が楽しみにしているのが、ゲストたちのファッション。特に、オープニングを飾るグリーンカーペットは、注目の的です。ブラックのベアトップドレスで登場したミラ・ジョヴォヴィッチ、シックな黒のフルレングスを纏った榮倉奈々、仲里依紗の真っ赤なオフショルダーワンピース、黒木メイサのミニドレス、江角マキコの和装姿など、美女たちの競演に沿道に集まった観客たちも大満足の様子でした。ここ数年、ちょっと地味…という表現でくくってきたグリーンカーペットですが、今年は日本以外のアジア各国からやってきた女優が大胆だったという印象。美しいスタイルを惜しみなく披露できる露出度の高いファッションを選び、イベントに華やかさを添えていました。筆頭は、シンプルなシルエットながら、ところどころしっかり透けていたチャン・シンユーのスパンコール&シフォンのドレス。リー・タオの長いトレーンを引いたブラック&ホワイトの超ミニワンピ×超ハイヒール姿にもドキリとさせられました。意外性のある組み合わせでちょっとした驚きを与えてくれる、こうしたモード感あふれるスタイルは見ているだけで楽しいものです。自分では着られないだけに…。見ているだけで楽しくなるといえば、審査員として来日していたファン・ビンビン(『運命の子』)。昨年の映画祭では『ブッダ・マウンテン』での演技が高く評価され、最優秀女優賞を受賞した彼女は、“中国一の美女”とも呼ばれる美貌の持ち主。オープニングでは、ヌードカラーのレーストップにフリルたっぷりの鮮やかなピンクのスカート、スパンコールのハイヒールを合わせて、ゴージャスな女優スタイルを披露。タイトなトップス×ボリュームのあるボトムスの絶妙なバランスで、存在感は人一倍。上下のシルエットだけでなく、配色のバランスも大成功だったために、印象深くも上品さを失わない上級者ファッションとなっていました。会期中に見せたヌードカラーのベアトップドレスも気になるところ。胸元は深く大胆にカットされているものの、肌になじむ優しい色味と素材の柔らかさ、胸元にあしらわれたキュートな小花などが相まって、決していやらしさを感じさせません。やはり、すべてはシルエット、色、素材、デザイン、ヘア、メイクなどすべてのバランス。これをちょっとでも図り間違えると、とたんに品を落としてしまうのですから要注意です。シルエットは抑え目だけれど華やかさはある、私たちでも参考にできそうなファッションも。クロージングでは、スパンコールのワンピースに黒のかっちりとしたジャケットを合わせ、ヘアもタイトにまとめて落ち着いた中にも豪華さを演出。それでも、スイングするジュエリー、ピンク色のクラッチバッグ、プラットフォームのパンプスなど、華やかなアイテムで落ち着きすぎないための小技も効いています。これからのパーティシーズン、私たちでも参考にできそうなスタイルです。いつも、大胆なカラー&ファッションで登場してくれる彼女ですが、今回は審査員と言うこともあり、ちょっと抑え気味に知的な印象を意識していたよう。それでもこの華やかさ。個人的には、今年のファン・ビンビンのファッションが好み。「派手さ」と「華やかさ」は明らかに違うのだなと感じさせてくれました。クロスボーダーな仕事が増え、年々洗練されていくファン・ビンビンのファッションを始め、アジア諸国の女優陣に触発されて、来年も東京国際映画祭でもファッション・バトルがもっと盛り上がるとよいのですけれど。日本の女優たちの、大胆なる参戦を願って。(text:June Makiguchi)■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.マイウェイ 12,000キロの真実 2012年1月14日より全国にて公開© 2011 CJ E&M CORPORATION & SK TELECOM. ALL RIGHTS RESERVED運命の子 2011年12月23日よりBunkamuraル・シネマにて公開© Shanghai Film Group Co., Ltd. Shanghai Film Studio/TIK FILMS/Stellar Mega Films Co., Ltd. /21 Century Shengkai Film■関連記事:【TIFFレポート】仏『最強のふたり』に栄冠日本『キツツキと雨』は審査員特別賞【TIFFレポート】新垣結衣、阿部寛と溝端淳平の“職務質問”に「興奮しました」【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!【TIFFレポート】仲里依紗、“妊婦パワー”で「日本を元気に!」宣言名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定
2011年11月01日第24回東京国際映画祭が10月30日(日)に閉幕し、フランス映画『最強のふたり』が最高賞の「東京サクラグランプリ」を獲得。日本から出品された役所広司と小栗旬が共演している『キツツキと雨』は審査員特別賞に輝いた。東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズをメイン会場に9日間にわたって開催されてきた今年の映画祭。のべ315回の上映に41,000人超の観客が足を運んだ。15本のコンペティション作品の中から東京サクラグランプリの栄冠を手にしたのは、白人の富豪と黒人の介護者の交流をコミカルに描いた『最強のふたり』。W主演のフランソワ・クリュゼとオマール・シーが揃って最優秀男優賞を受賞し、2冠に輝いた。本国フランスでまもなく公開を迎えることから、監督、キャスト陣はプロモーション活動のため来日は叶わなかったが、「アリガトウゴザイマス!」とメッセージを寄せ、エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュ両監督は日本公開時に来日することを約束した。最優秀女優賞は、19世紀のアイルランドを舞台に、性別を偽って男性の執事として生きる女性の姿を描いた『アルバート・ノッブス』主演のグレン・クローズが受賞。グレンも人気の主演海外ドラマ「ダメージ」の撮影でニューヨークに滞在中で、授賞式は欠席となったが、ビデオメッセージで受賞の喜びを語った。唯一の邦画コンペティション出品作となった『キツツキと雨』は「僅差の2位」(審査員キース・カサンダー)でグランプリ獲得はならずも、審査員特別賞に。受賞が発表されると会場は大きな拍手に包まれた。壇上に上がった沖田修一監督は「びっくりして上手くしゃべる自信がないです」と緊張した面持ち。「日本映画が1本ということでプレッシャーを感じていました。みなさんに『頑張って』と声をかけていただきましたが、『映画なので、もう出来てるから頑張れって言われてもな…』と思って(笑)」と語り会場の笑いを誘った。「本当に多くの人の力を借りて作った映画です。またここに帰って来られるように頑張りたい」とさらなる飛躍を誓った。最優秀監督賞に輝いたのは、スウェーデンにおける少年たちのいじめ事件を鋭い視点で描いた『プレイ』のリューベン・オストルンド。審査員のひとり、小林政広監督は「個人的には最高賞をあげたかった。素晴らしい作品」と絶賛。オストルンド監督は、家族同伴での初来日の喜びを語ると共に「子役たちに感謝したい。彼らは大人でさえも難しい役どころを見事に演じてくれた」と感謝の思いを口にした。最優秀芸術貢献賞は急遽、2作品に贈られることになり、中国映画『転山』とエイドリアン・ブロディ主演の『デタッチメント』が獲得。『転山』のドゥ・ジャーイー監督は松葉づえをつきながらステージに上がり「全く映画の専門の勉強をしたことがない、ただ映画が好きで夢を持っていただけの私がこの賞をいただいてよろしいのでしょうか?みなさん、見る目がおありです(笑)」と挨拶し会場をわかせた。一方、来日が果たせなかった『デタッチメント』のトニー・ケイ監督は、撮影中に書いたという自作の曲の引き語りのビデオメッセージで喝采を浴びた。また、会場を訪れた観客の投票で最も多くの票を集めた観客賞には『ガザを飛ぶブタ』が受賞した。このほか、日本映画を対象にした「日本映画・ある視点」部門で最優秀作品に選ばれたのは小林啓一監督の『ももいろそらを』。「アジアの風」部門の最優秀アジア映画賞には『クリスマス・イブ』が選出。エコロジー、地球への関わり方、自然と人間の共生などをテーマに持つ作品の中から選ばれる「TOYOTA Earth Grand Prix」はインドネシアの海洋民族を描いた『鏡は嘘をつかない』が獲得したほか、同部門の審査員特別賞はシベリアを舞台にしたドキュメンタリー『ハッピー・ピープルタイガで暮らす一年』が受賞した。今年の審査員を務めたエドワード・R・プレスマン(映画プロデューサー)、キース・カサンダー(映画プロデューサー)、レイコ・クルック(特殊メイキャップアーティスト)、ファン・ビンビン(女優)、小林政広(映画監督)の5人は授賞式後に記者会見に出席。グランプリを始めとするコンペティション部門に関して審査員の意見が分かれ、議論は紛糾したそう。特に監督賞の『プレイ』、審査員特別賞の『キツツキと雨』、グランプリの『最強のふたり』に関して審査委員長のプレスマンは「『キツツキ』はグランプリを獲るにはあまりに軽すぎ、『プレイ』は逆にダークすぎる。相対的な評価で『最強のふたり』が選ばれました。一方で監督賞に関してはみんなが『プレイ』を推しました」と説明。小林監督からは「刺激的な作品、芸術性に富んだ作品がほとんどなかった。ウェルメイドな作品が多く、監督の立場から言うと決してハードルが高いとは感じなかった」という厳しい言葉も飛び出した。<受賞一覧>東京サクラグランプリ:『最強のふたり』最優秀監督賞:リューベン・オストルンド(『プレイ』)審査員特別賞:『キツツキと雨』最優秀男優賞:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー(『最強のふたり』)最優秀女優賞:グレン・クローズ(『アルバート・ノッブス』)最優秀芸術貢献賞:『転山』、『デタッチメント』観客賞:『ガザを飛ぶブタ』日本映画・ある視点(最優秀作品賞):『ももいろそらを』アジアの風(最優秀アジア映画賞):『クリスマス・イブ』アジアの風(スペシャルメンション):『ラジニカーントのロボット(仮)』、『鏡は嘘をつかない』、『TATSUMI』TOYOTA Earth Grand Prix:『鏡は嘘をつかない』TOYOTA Earth Grand Prix(審査員特別賞):『ハッピー・ピープルタイガで暮らす一年』特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.キツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会アルバート・ノッブス© Morrison Films / Chrysalis Films 2011■関連記事:【TIFFレポート】新垣結衣、阿部寛と溝端淳平の“職務質問”に「興奮しました」【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!【TIFFレポート】仲里依紗、“妊婦パワー”で「日本を元気に!」宣言名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!
2011年10月30日東野圭吾の人気ミステリーを映画化した『麒麟の翼〜劇場版・新参者〜』のワールドプレミア上映が10月28日(木)、開催中の第24回東京国際映画祭にて開催され、主演の阿部寛を始め新垣結衣、溝端淳平、田中麗奈、松坂桃李、三浦貴大、菅田将暉、土井裕泰監督が舞台挨拶と記者会見に臨んだ。東野さんの作品群の中でも高い人気を誇る加賀恭一郎シリーズを原作に、連続ドラマ「新参者」、スペシャルドラマ「赤い指」(共にTBS)に続いて、シリーズ初の映画化となった本作。日本橋で怪奇な殺人事件が発生するが、その裏に隠された謎や被害者が残した想いを刑事・加賀が読み解いていく。すっかりハマり役となった加賀を再び演じた阿部さんは「東野さんに、加賀は僕(阿部さん)なので『頑張ってください』とプレッシャーをかけられました」と苦笑い。ドラマに続いて日本橋近辺での撮影となったが「第二の故郷に帰ってきたような気持ちでした」と述懐した。TVシリーズに続いて、加賀とコンビを組む刑事の松宮を演じた溝端さんは「阿部さんと一緒にまた人形町を歩けて幸せで、一歩一歩大事に歩きました。今回は、少しでも成長したところを見せたかった」と阿部さんとの共演への強い思い入れを吐露。阿部さんは「かゆくなるんだよね」と照れくさそうに笑いつつ「20歳以上年齢は離れてますが、加賀にないものを松宮は持っていて、互いに埋め合って捜査していく。そこは成長したよね」と語り、溝端さんは「ありがとうございます!嬉しいです」と満面の笑みを浮かべた。溝端さんは「阿部さんの背中を見ていると言いたいことが分かる」と豪語。阿部さんに第一子が誕生したことに触れ「阿部さんの嬉しい報告があった日も『阿部さん、何か嬉しいことありました?』と聞いたら当たってた」と名コンビぶりをアピールした。劇場版からの参加となる新垣さんは、TVシリーズの大ファンということで「加賀と松宮と向かい合って尋問…職質?されるところがあるんですが興奮しました(笑)」と嬉しそうに明かし、笑いを誘っていた。阿部さんとはドラマ「ドラゴン桜」(TBS)で教師と生徒の関係をを演じて以来、6年ぶりの共演となったが「覚えていてくださったことが嬉しかったです」とニッコリ。阿部さんは「成長して立派になって…と親のような気持ちになりました」と“教え子”の成長に目を細めていた。「赤い指」に続いての出演となる田中さんは「緊張しましたが溝端くんがいつも華麗なトークで盛り上げてくれました(笑)」とふり返ったが、土井監督は「溝端がうるさかったのが一番大変だった」と語り、会場は笑いに包まれた。松坂さんは阿部さんとの共演について「目標とする方と共演できて、セリフ飛ぶくらい緊張しました。(阿部さんは)緊張をほぐすように話しかけてくださった」と語った。加賀との重要シーンの撮影を前にかなり緊張していたそうだが「監督から『考えるな。感じろ』というメールをもらって緊張が解けました」と明かす。このシーンはいきなり本番で撮影されたそうだが、監督は「見事に一発で決めてくれた」と松坂さんを称えた。三浦さんは事件の容疑者の男性の役。新垣さんの恋人という役どころだったが「恐縮です(笑)。映画の中で新垣さんに『もっとちゃんとしてよ』と言われるセリフがあるんですが、心に刺さって一週間くらい立ち直れなかったです」と苦笑を浮かべていた。この日のキャスト陣の中で最年少の18歳の菅田さん。松坂さんら同世代の俳優とのシーンが多いが「年の近い人との芝居は特別な刺激がありました。いい緊張感の中で『みんないい芝居してるな』と思える現場でした」と充実した表情を見せていた。世界初上映に際し、阿部さんは「極上のミステリーに仕上がっています」と自信のほどをうかがわせるコメントで締めくくった。東京国際映画祭は10月30日(日)まで六本木ヒルズほか都内各所で開催中。『麒麟の翼〜劇場版・新参者〜』は1月28日(土)より全国東宝系にて公開。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:麒麟の翼〜劇場版・新参者〜 2012年1月、全国東宝系にて公開© 2012映画「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜(仮題)」製作委員会第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.■関連記事:【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!【TIFFレポート】仲里依紗、“妊婦パワー”で「日本を元気に!」宣言名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす
2011年10月28日開催中の第24回東京国際映画祭で、特別招待作品として上映される映画『セイジ-陸の魚-』の会見が27日に行なわれ、監督の伊勢谷友介氏が登壇。本作への思いや主演の西島秀俊、森山未來について語った。その他の写真本作は、太宰治賞を受賞した辻内氏の人気小説を、俳優の伊勢谷友介が『カクト』に続く監督第2作目として映画化。美しい自然を舞台に、大学最後の夏休みに自転車でひとり旅をしていた“僕”(森山未來)と、国道沿いのドライブインで純粋に生きる男セイジ(西島秀俊)とのひと夏の日々を描く。自作について「本質的に人間が生きることをきちんと考えさせてくれる要素がある。人間と自然との関わりあい、大きく傷ついた人たちが、どうやって次のステップに行くのか、そういうことを真剣に考えさせてくれる作品」と語る伊勢谷監督は、主演の西島、森山について「西島さんは、立っているだけで雰囲気のある方。もともと、人と違うチャンネルを持っている俳優さんだと感じていたので、監督としては何も言うこともなく演出させていただいた。森山さんは、現場まで(数日かけて泊まりながら)自転車で来たんですが、彼の中で気持ちを真っ只中に持っていく要素だったんだと思う。現場に入る前に役に対しての意見や考えもぶつけてもらい、映画が一段上になるようなアイデアも共有できたので、とても楽しい現場になった」と振り返った。「第24回東京国際映画祭」30日(日)まで開催中『セイジ-陸の魚-』2012年2月18日(土)、テアトル新宿他ロードショー
2011年10月27日映画『セイジ−陸の魚−』が開催中の第24回東京国際映画祭で特別招待作品として上映され、メガホンを握った伊勢谷友介と主演の西島秀俊が記者会見と舞台挨拶に出席した。辻内智貴の小説を映画化した本作。学生生活最後の夏休みに自転車での一人旅に出た青年が、旅先でひょんなことから手伝うことになった寂れたドライブインの物静かな店主との交流を通して人生を模索する姿を描く。2002年の『カクト』以来8年ぶりの最新監督作について伊勢谷さんは「映画化するのも売るのも難しいテーマの作品。本質的に人が生きるということを考えさせられる要素を含んでいると思います」と語る。「自分のために撮るのではなくなった」と8年前との映画を作る上での姿勢の違いを語り「自分の成長を考えると意味をなした8年だったと思います」とふり返った。西島さんは森山未來、津川雅彦、裕木奈江、新井浩文、渋川清彦といった共演陣の名を挙げ「俳優の世界で、徹底的に役作りをし、先輩だろうと遠慮なく演技をする役者が揃っていた。その中の一人に選ばれて光栄でした」と語り、オファーを受けた理由を「セイジという役はとてつもなくハードルが高かったこと」と説明した。伊勢谷さんは現場での西島さんについて「難しいシーンもサラッとやって、サラッと帰っていく。何てドライな人だろうと思いました。ほとんど演出はしてないですよ」と語る。一方の西島さんは伊勢谷“監督”を「普通の監督のように外から客観的に見て演出するのではなく、俳優と一緒に役を作っていく。それぞれの役柄に愛情を注いでくれる監督でした」と評した。また、西島さんは役作りのために徹底的に体を絞り込み、体脂肪率はほとんどゼロになっていたという。伊勢谷さんは「本当に脂肪ないです。『あしたのジョー』に出て、そういうのは僕のお株だと思ってたんですが、まさか自分の監督作品でそんなことになるとは…(笑)」と冗談交じりに西島さんのストイックな姿勢を称えた。東京国際映画祭は10月30日(日)まで六本木ヒルズほか都内各所で開催中。『セイジ−陸の魚−』は2012年2月18日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:セイジ−陸の魚− 2012年2月18日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.■関連記事:【TIFFレポート】仲里依紗、“妊婦パワー”で「日本を元気に!」宣言名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす【TIFFレポート】山田孝之、司会者に「本当の恋愛って何ですか?」と逆質問
2011年10月27日第24回東京国際映画祭が開催中のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで10月27日(木)、石井裕也監督の最新作『ハラがコレなんで』が特別招待作品として上映され、石井監督をはじめ、主演の仲里依紗、中村蒼、石橋凌が舞台挨拶に立った。映画、ドラマに大活躍の仲さんが、臨月を迎えながら「自分のことよりも他人のため」の精神で人助けに奔走するヒロイン妊婦を大熱演!この日、映画祭のテーマカラーである緑のワンピースに身を包んだ仲さんは「国際映画祭という場で、昔ながらの“粋”や義理人情を世界中の人に見てほしい。きっと『ニッポン、カッコイイ』って思ってもらえるはず。元気がない日本のプラスになるような映画」とPR。“妊婦パワー”で新境地を切り開いた本作で、日本を元気にする意気込みだ。仲さんに負けじと、幼なじみの陽一を演じる中村さんも「いまどき珍しい(陽一の)男らしさや責任感の強さを世界中の人に見てもらえれば」と“世界”にアピール。撮影中に20歳を迎えたといい、本作への思い入れも格別だ。石橋さんは陽一の叔父を演じ「コメディですが、日本の再生や復興がテーマに織り込まれている」と挨拶。“コワモテ”の印象も強い石橋さんだが「確かにいままで演じた役柄の7割は、危ない男か悪党で、最後には殺されてしまう。今回はおかげさまで最後まで生きております(笑)」とお茶目な一面を披露してくれた。妊娠9か月の光子(仲さん)は、お腹の子供の父親が行方不明で、お金も家もないという限界ギリギリの状況。それでも、子供の頃に住んでいた長屋で暮らす、貧乏で優し過ぎるがゆえに“パッとしない住人たち”のために一肌脱ごうと決意する。『川の底からこんにちは』、『あぜ道のダンディ』でその才能に注目が集まる石井監督は、「妊娠はたぶん(笑)自分が一生経験できないこと。だからこそ描く価値があると思ったし、人間のたくましさを描く上で母性が必要だと思った」。見どころは「役者さんがイキイキとお芝居する姿」だと言い、「論理的には解釈してほしくない作品。ぜひ自由な頭で自由に解釈してほしい」と客席にメッセージを送った。東京国際映画祭は10月30日(日)まで六本木ヒルズほか都内各所で開催中。『ハラがコレなんで』は11月5日(土)よりシネクイント渋谷ほか全国にて公開。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.ハラがコレなんで 2011年11月5日よりシネクイント渋谷にて全国公開© 2011『ハラがコレなんで』製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】西島秀俊、“力石”伊勢谷友介も認める体脂肪ゼロの役作り!名匠が被災地に捧げる3分11秒の短編が東京初上映!ワークショップも開催決定【TIFFレポート】岡田将生&原田泰造通訳付き映画祭公式上映にハイテンション!【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす【TIFFレポート】山田孝之、司会者に「本当の恋愛って何ですか?」と逆質問
2011年10月27日伊勢谷友介が、辻内智孝氏のベストセラー小説「セイジ」を5年の月日をかけて映画化した『セイジ-陸の魚-』の公開日が来年2月18日(土)に決定した。その他の情報本作は、太宰治賞を受賞した辻内氏の人気小説を、俳優の伊勢谷友介が『カクト』に続く監督第2作目として映画化。美しい自然を舞台に、若さゆえの自分探しの旅とその記憶を描写。大学最後の夏休みに自転車でひとり旅をしていた“僕”(森山未來)と、国道沿いのドライブインで純粋に生きる男セイジ(西島秀俊)とのひと夏の日々を描いた作品だ。セイジ役の西島と、物語の視点となる“僕”を演じる森山がダブル主演を務めるほか、新井浩文、渋川清彦、滝藤賢一ら、一癖ある顔ぶれが揃う。久しぶりの邦画復帰となる裕木奈江がヒロインを務めるのも注目したいところ。強烈な印象を残す盲目の老人役は、映画界屈指の名優・津川雅彦が演じる。今月22日(土)~30日(日)まで開催される東京国際映画祭では、特別招待作品として27日(木)に上映されるが、前売鑑賞券が1分で完売したということもあり、公開前からかなりの期待が寄せられていると言えるだろう。『セイジ-陸の魚-』2012年2月18日(土)、テアトル新宿他ロードショー(c)2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltd
2011年10月14日人気コミック『カイジ』シリーズの実写映画化第2弾『カイジ2 ~人生奪回ゲーム~』の完成披露記者会見が6日に都内で行なわれ、主演の藤原竜也、吉高由里子、伊勢谷友介と佐藤東弥監督、そして本作では脚本も手掛けた原作者の福本伸行氏が登壇した。完成披露の模様映画『カイジ2』は、原作ファンに人気のエピソード“欲望の沼”(『賭博破戒録カイジ』に収録)をベースに、多額の負債を抱えてしまった主人公、伊藤カイジ(藤原)が、ドン底人生からはい上がるために2週間で2億円を手に入れるサバイバル・ゲームに挑む。吉高は2009年に公開された『カイジ ~人生逆転ゲーム~』に引き続いての出演で、伊勢谷は巨大カジノの支配人役として登場する。藤原は「撮影自体は相手の裏を読み細かい駆け引きがある、張り詰めた空気の中でのお芝居だったんですが、現場を離れるとみんなで仲良くやっていた」と話し、初参加となる伊勢谷は「藤原くんを地獄に落とそうとする最大限の悪人をやらせていただいた。生瀬勝久先生、香川照之先生がかなり強烈で、本当に楽しい現場でした」と2か月半の撮影を振り返った。さらに本物の“2億円”が出演者の前に運ばれるとトークはお金のことになり、伊勢谷は「お金というものは僕らがあとから価値を付けただけであって、素材としてはただの紙。原作にはお金に固執した社会になっているというアンチテーゼがあって、先進的な考え方だと思った。お金のありようを考え直す時期にきているのでは」と語ると、藤原は「ドン底に落とされても仲間を信じてのし上がっていくカイジの姿に共感できたし、手応えを感じる作品になった。お金の価値観や仲間に対する思いだけでなく、エンターテインメントとしても優れたものができた」とPRした。『カイジ2~人生奪回ゲーム~』11月5日(土) 全国東宝系にて公開
2011年10月07日