累計発行部数3700万部を超える人気ファンタジー漫画の劇場版『七つの大罪 光に呪われし者たち』の公開アフレコが4月19日、都内のスタジオで行われ、伝説の騎士団“七つの大罪”を率いる主人公メリオダス役の梶裕貴、ヒロイン・エリザベスを演じる雨宮天がマイクに向かった。古の時代を舞台に、七人の罪人たちにより結成された最凶最悪の騎士団“七つの大罪”が世界の危機に立ち向かっていく。劇場版としては、2018年公開の「七つの大罪天空の囚われ人」に続く第2弾で、原作者・鈴木央が描き下ろした、テレビアニメから続く“最終章のその先”を描いた完全新作オリジナルストーリーとなる。本作のアフレコは、テレビシリーズ最終話とほぼ同じタイミングで行われたといい、梶は「一気に『大罪』のピークが押し寄せた。コロナ禍で(共演者の)みんなで録れなかったので、意外と実感なかったですが、急にさみしさが胸にこみ上げてきた」としみじみ。主人公のメリオダス、そして弟・ゼルドリスの2役を演じ「今回の劇場版は、長年因縁のあった兄弟が共闘するお話。自分と自分でしゃべるシーンは大変であり、楽しみました。アフレコを終えた今は、すてきな作品が生まれたと思う」と強い手応えを示した。「劇場版が2度も作られる作品は限られているので、うれしかった」と新たな完結の1ページを喜ぶ雨宮は、「(母である)最高神とのシーンは、原作にも描かれていなかったので、楽しみだった」と回想。エリザベスとともに歩んだ約7年間について「彼女からは、母性や包容力を学んだ」と振り返り、「今だから演じられるエリザベスを詰め込んだ」と誇らしげに語った。公開アフレコにはエリザベスの母であり、女神族を総べる“最高神”役の倉科カナ、ゼルドリスに仕える魔神A役を務めるタレントの川島明が同席。ともに『七つの大罪』の大ファンだといい「まさかオファーをいただき、夢かなと思うほどうれしく、ビックリしました。大好きな世界を壊さないように頑張った」(倉科)、「完成された世界に、僕が入っていいのかなと思ったが、魔神A役ということでちょうどいいかなと(笑)」(川島)と話していた。取材・文・写真=内田涼『七つの大罪 光に呪われし者たち』7月2日(金)より公開
2021年04月19日FICTIONAL STAGE「亡国のワルツ」のゲネプロ及び取材会が4月16日、池袋・あうるすぽっとで開催され、出演する前山剛久、廣瀬友祐、北原里英、小川菜摘、作・演出を手掛ける毛利亘宏(少年社中)が出席した。虚構の“日本”を舞台に、革命家たちに紛れ込んだスパイを探すというスリリングな密室劇が、激しいダイアローグのぶつかり合いによって展開する。毛利による完全オリジナルの新作演劇作品で、これまでにない社会派エンターテインメントを届ける。毛利氏は「初めての社会派作品で、今の日本を正面から正直に描いてみたいと思った」と語り、「出口の見えない世の中で、エンターテインメントを通して『この国で生きていくって何なんだろう』と問いかける作品になっている」と説明。シナリオについては「嘘をつかないことに重きを置いた」といい、「フィクションですが、そこに生きている人間の感情には嘘がない。そこにとことんこだわったし、お客さんと対面し、お客さんとの真剣勝負をしたいなと思っている」と期待を寄せた。舞台『刀剣乱舞』シリーズや『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』といった2.5次元舞台作品に加えて、舞台『No.9 -不滅の旋律-』でも実力を発揮する前山は、「新型コロナウイルスの影響で、演劇がとても辛い立場にある状況で、上演できることがとてもうれしい」と喜びをかみしめ、「この作品、攻めています!」と宣言。「今だからこそやる意味がある」とアピールした。ミュージカルを中心に活躍する廣瀬も「今日という日を迎えられて、喜びと幸せを感じ、安どしている」と胸中を明かし、「いつ最後になるか分からない危険と隣り合わせ。だからこそ、1公演1公演に命をかけて、舞台上から強いエネルギーを届けられれば」と力強く語った。北原は「(役柄として)女性であることを武器にできれば。銃を突きつけ合うシーンもあり、ご覧になる皆さんも緊張感に引き込まれるはず」。毛利氏とは誕生日、血液型、出身地が同じだといい「フォルムが違うだけで、私はほぼ毛利さん(笑)。公演の成功はふたりの運勢にかかっている」と笑いを誘った。また、小川は「ネタバレになるので、どんな役かは言えない」とし、「でも、こういう役は演劇人生の中で初めてなので、どうなるかワクワクしている。90分間息つく暇がないので、ドキドキしながら観劇してもらえれば。社会に一石を投じる、絶対に何かを持ち帰れる作品」と話していた。取材・文・撮影:内田涼【公演概要】FICTIONAL STAGE「亡国のワルツ」作・演出:毛利亘宏(少年社中)出演:前山剛久 廣瀬友祐北原里英 荒井敦史 廿浦裕介 長谷川太郎多和田任益(梅棒) / 奥田達士 / 小川菜摘下野紘(声の出演)日程:2021年4月16日(金)~29日(木・祝)会場:あうるすぽっと(〒170-0013 東京都豊島区東池袋4-5-2 ライズアリーナビル2F・3F)公演公式HP: 主催:東映・シャチュウワークスチケット情報
2021年04月17日和月伸宏のコミックを実写映画化した人気シリーズの最新作『るろうに剣心最終章 The Final』のIMAX・4DX・MX4D公開記念イベントが4月8日、東京・池袋のグランドシネマサンシャインで行われ、主人公・緋村剣心を演じる佐藤健をはじめ、武井咲(神谷薫役)、新田真剣佑(雪代縁役)、大友啓史監督が出席。実写版『るろうに剣心』がIMAX上映されるのは、シリーズ初の試みとなる。佐藤はこの日、初めてIMAXで本作を鑑賞したといい「作品を見るのは3~4度目ですが、今日が一番グッときました。感動しましたし、今後(の映画鑑賞)はIMAX一択だな」とその迫力に圧倒された様子。「それにまっけん(新田)のまつ毛ばかり見ていました。まつ毛、2メートルくらいあったよ」と隣に座る新田を笑わせた。また、「我々が現場でやっている細かいディテールが、情報として映像に漏れ落ちていないことに喜びを感じました。手を泥で汚すとか。逆にもう現場でラクしたらダメですね。『映らないからいいや』は通用しない」とIMAXの大画面が伝える情報量にも感嘆。劇場には長年にわたり、シリーズを支えたスタッフたちも駆けつけており、「つらい日々を乗り越えて、ともに戦った皆さまと一緒に映画を見ることができて、それも感慨深いものがありました」と感謝の気持ちを伝えていた。第1作『るろうに剣心』の撮影が始まった2011年から10年。公開延期を経て、シリーズ完結を迎える心境については「10年分の思いが胸に迫って来る。こんな作品に出合えるのは、幸運なこと。この出合いがなければ、間違いなく今の自分はないし、僕の財産だと思う」と感無量の面持ち。「僕を信じ、力を引き出してくれたことにも感謝しています。ぜひ、先頭に立って、日本のエンタテインメントを引っ張ってほしい」と大友監督への感謝も述べていた。映画版『るろうに剣心』シリーズの最新作にして最終章となる今回の2部作。剣心に復讐するため、東京を総攻撃するシリーズ最恐の敵・縁が登場する。これまでシリーズを彩ってきた“るろ剣”オールスターが集結し、剣心のため、新時代のため、最後の戦いへ挑む究極のクライマックス『The Final』。さらに、戦いの理由は幕末へと遡り、剣心の頬に刻まれた“十字傷の謎”に迫る『The Beginning』へと続いていく。取材・文・写真=内田涼『るろうに剣心 最終章 The Final』4月23日(金)公開『るろうに剣心 最終章 The Beginning』6月4日(金)公開
2021年04月08日約3年ぶりに帝国劇場で上演されるミュージカル『モーツァルト!』の初日(4月8日)を控えるなか、ダブルキャストでタイトルロールのヴォルフガング・モーツァルトを演じる山崎育三郎、古川雄大が取材に応じ、意気込みを語った。“音楽の天才”モーツァルトが駆け抜けた、歓喜と苦悩に満ちた35年の生涯を描き、日本のオーディエンスを魅了し続けている大ヒットミュージカル。2002年の日本初演以来、演出を手掛ける小池修一郎による最新演出バージョンが帝劇に帰還する。NHKの連続テレビ小説『エール』での共演を経て、再びヴォルフガング・モーツァルトを演じることになり「朝ドラも含めて、これまでの経験を活かし、高め合ったものを発揮できれば。こういう状況だからこそ、ヴォルフガングが運命と戦い、人生を全うする姿から“エール”を送れれば」(山崎)、「ダブルキャストとして、頼れる先輩と一緒に高め合えたら。3年ぶりで小池先生にもより良い演出をつけていただいた。僕自身も作品も進化している」(古川)とアピールしていた。おなじみの衣装で登場したふたりだが、実は今回の再演のために“新調”したものだといい、山崎は「僕はこの役を11年やっていますけど、ずっと先輩の衣装で……。雄大も含めて、朝ドラ効果で、やっと自分の衣装が(笑)。これを着ると気持ちも高まります」と笑いを交え、喜びのコメント。古川も「そうですね、朝ドラ効果で(笑)」とうなずき、初日を前に背筋を伸ばした。コロナ禍での稽古について、山崎は「ずっとマスクをした状態での稽古は、経験したことがない。しんどかったですが、まるで山でトレーニングしているようで、逆に強くなった気も。舞台上でマスクをとって、声を出すとそれがわかる」と苦労と引き換えに得た手応えに誇らしげ。帝劇公演後、北海道と大阪での公演も予定されており「何が起こるかわからない状況ですが、毎回の公演が千秋楽のつもりで、これが最後だと思える舞台をお届けできれば。無事にゴールしたい」と決意を新たにした。山崎&古川という活躍著しい若手キャストと、山口祐一郎(モーツァルトの前に立ちはだかる権力者・コロレド大司教役)、市村正親(モーツァルトの父・レオポルト役)といった日本のミュージカル界に君臨するレジェンドたちが夢の競演を果たす。古川は「市村さん、気合いが入ってらっしゃるというか、おこがましいですが、進化が止まらない」と敬意を示し、山崎は「市村パパは、今回が一番キラキラ艶のある声をしていて、感動しました」と話していた。取材・文・撮影(会見写真):内田涼公演情報ミュージカル『モーツァルト!』【東京公演】2021年4月8日(木)~5月6日(木)会場:帝国劇場【北海道公演】5月14日(金)~5月17日(月)会場:札幌文化芸術劇場 hitaru【大阪公演】5月25日(火)~6月7日(月)会場:梅田芸術劇場 メインホール脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ演出・訳詞:小池修一郎(宝塚歌劇団)出演:山崎育三郎/古川雄大(Wキャスト)、木下晴香、和音美桜、涼風真世/香寿たつき(Wキャスト)、山口祐一郎、市村正親他チケット情報
2021年04月07日長野オリンピックで金メダルを獲得した“日の丸飛行隊”にまつわる秘話を映画化した『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』の完成披露イベントが4月5日、都内で行われ、主演の田中圭、共演する土屋太鳳、山田裕貴、眞栄田郷敦、小坂菜緒(日向坂46)、飯塚健監督が出席した。1998年の長野冬季オリンピックで金メダルを獲得したスキージャンプ団体競技の実話に基づく人間ドラマ。エースの原田雅彦ら出場4選手を陰で支えた西方仁也(田中)らテストジャンパー25人の“記録にも記憶にも残らない闘い”の舞台裏を描き出す。およそ1年の公開延期を経て、ファンに映画がお披露目され、田中は「僕としては、こんなことにならず、何事もなく去年公開されれば良かったですが、1年間の楽しみをプレゼントしてもらった気持ちも。今日から皆さんと一緒に、作品が一歩走り出した」と公開の正式決定に安どの表情を浮かべていた。イベントには物語のモデルとなった元日本代表選手の西方仁也氏、長野五輪金メダリストの原田雅彦氏が駆けつけ、原田氏から田中に金メダルが“授与”される場面も。このサプライズに、田中は「グッときちゃいました」と思いが詰まった金メダルの重みに感激しきりだった。実在する人物を演じた感想について、田中は「やっぱり、ご本人が見て『嫌だな』と思うのが一番嫌なので……。西方さんはとても人間っぽい方。お会いして『思いきり、そのまま演じてください』と言ってくださった」と回想。当の西方氏は「自分のことを田中圭さんが演じると知り、最初は大変びっくりしました」と明かし、「当時の心の内を、とても細かく性格に演じてくださり、言葉と映像になって伝えてくださり、感謝しています。98年の金メダルは、今でもテストジャンパー全員の誇りになっている」としみじみ語った。また、原田氏は「いろんな奇跡が重なり、金メダルをとれた」と西方氏らテストジャンパーに感謝を示し、「あの日、あの場所、あの瞬間、お客さんも含めてみんなでとった金メダル」だと話していた。取材・文・写真=内田涼『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』5月7日(金)公開
2021年04月05日道枝駿佑(なにわ男子/ 関西ジャニーズJr.)が主人公・ロミオ役を務める舞台「Romeo and Juliet ーロミオとジュリエットー」のフォトコール及び取材会が3月28日、東京・新宿区の東京グローブ座で行われ、道枝をはじめ、ジュリエット役で共演する茅島みずき、演出の森新太郎が出席した。本作が舞台初単独主演となる道枝は「稽古が始まってから、ここ(初日)まであっという間で、実感がわかないです。でも、とうとうこの日が来た」と表情を引き締め、「初めての主演舞台が『ロミオとジュリエット』で光栄です。まずは健康第一で体調を崩すことなく、千秋楽を迎えられるよう、作品を盛り上げていきたい」と抱負を語った。稽古を前に、森氏から「体がガリガリ過ぎるから、筋トレをしておいて」と“指令”も出たといい、「今も続けています。ちょっとは筋肉がついたかなと……。体重も2~3キロは増えた」のだとか。ジャニーズWESTの小瀧望からのアドバイスを受け「1日5食と言われて、気合を入れて食べたんですが、胃がびっくりしちゃって(笑)」と苦労を振り返った。古典ならではの言い回しにも苦労したといい「普段、使わない言葉だらけで、最初は自分でも何を言っているのか。稽古を重ねて、だんだん理解できた」。戯曲の設定に近い10代でのロミオ熱演に「ジュリエットに自分のことを好きになってほしいと頑張っている、一生懸命なところがいい」と役どころの魅力も語った。また、なにわ男子のメンバーからは気遣いの連絡もあると明かし「大橋(和也)くんが見に来てくれると言っている。いい意味で(心配を)覆せれば」と話していた。ジュリエット役で初舞台に立つ茅島とは、なにわ男子主演ドラマ『メンズ校』で共演経験があり「以前より、大人っぽくなっていて、雰囲気がガラッと変わった。ちょっと抜けていらっしゃるところは変わっていない(笑)」(道枝)、「道枝さんはマイペースで、少し抜けているところがあるので、そこは変わっていない」(茅島)と“舌戦”を繰り広げる場面も。その様子に森が「お前のほうが天然だよ」と道枝にツッコミが入ると、当の道枝は「天然ではないです。ポンコツなだけです!」と笑いを誘っていた。取材・文・撮影:内田涼【公演概要】「Romeo and Juliet ーロミオとジュリエットー」原作:ウィリアム・シェイクスピア翻訳:松岡和子演出:森新太郎出演:道枝駿佑、茅島みずき宮崎秋人、森田甘路、小柳心、坂本慶介、栗原英雄、太田緑ロランス、高橋克明、鈴木崇乃冨永竜、久留飛雄己、天野勝仁、和田慶史朗、平田敦子、花王おさむ、斉藤暁主催・企画製作:東京グローブ座●東京公演期間:3月29日(月)〜 4月18日(日)会場:東京グローブ座●大阪公演期間:4月21日(水)〜 4月25日(日)会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
2021年03月29日俳優の新田真剣佑が3月26日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた初の単独主演作『ブレイブ ‐群青戦記‐』の公開御礼舞台挨拶に出席し「とても大切な作品になりました」とファンにメッセージ。ハリウッド挑戦を控えるなか「春馬さんの夢だった海外進出を叶えるため、そして思いをつなげるため、必ず結果を残したい」と決意を新たにした。笠原真樹の人気コミック『群青戦記グンジョーセンキ』を実写映画化。ある日突然、校舎まるごと戦国時代にタイムスリップしてしまったスポーツ名門校の生徒たちが、“部活で培った身体能力”と“歴史を知る現代人の知識”を駆使し、戦乱を生き延びようと奮闘する。新田は「日本で活動してきた僕にとって、この作品との出会いで新たな夢をいただいた。感謝しています」と語り、本作で共演した俳優・三浦春馬さん(武将・松平元康/のちの徳川家康役)へ思いをはせた。公開から2週間が経過し、新田のもとにもさまざまな反応が届いているといい「友だちはほとんど見てくれた」とにっこり。「長文でメッセージを送ってくれる方や、ボイスメールで熱い感想がくれる方も。すごく感動した、良かったというメッセージをいただき、とにかく良かったなと」と安どの表情を浮かべた。舞台挨拶には新田をはじめ、共演する山崎紘菜、鈴木伸之(劇団EXILE)、草野大成、濱田龍臣、鈴木仁、飯島寛騎、長田拓郎、足立英が勢ぞろいした。コロナ禍でのプロモーションでは、大人数が集まることが難しかったため、新田は「ついにこの日が来た。素直にうれしいです」と貴重なキャスト集結に大喜びだった。山崎は「両親が見てくれたんですけど、最後めちゃくちゃ泣いたと言ってくれて、うれしかった」と報告。鈴木も「感動したって言葉をたくさんいただいた」というが、自身が演じるキャラクターの衝撃的な展開については「結構序盤で…(笑)。なので、ビックリしたという声も多かった」と話していた。また、イベント初登場の草野は「このままのキャストで、続編を作ってほしい」とシリーズ化に意欲を燃やし、「もう僕の頭の中では、面白いストーリーができあがっている。聞いてくれる人がいないんですが、いつか監督(本広克行)に伝えたい」と意気込んでいた。取材・文・写真=内田涼『ブレイブ -群青戦記-』全国公開中
2021年03月26日サッカー元日本代表の内田篤人氏が、26日から全国で放送されるサッポロビール「サッポロ生ビール黒ラベル」の新CM「大人エレベーター」シリーズ第37弾に出演することが25日、分かった。架空の「大人エレベーター」に乗り込んだメインキャラクターの妻夫木聡が、フロア数に応じた年齢の大人たちに出会い、“大人”について語り合うシリーズ。今回は、「大人とは」編、「若い頃の自分に」編、「奇跡は起こるか」編、「幸せとは」編、「日本に復帰した理由」編、「ずるさ」編の6パターンとなっている。妻夫木から「なぜ日本に復帰したんですか?」と聞かれた内田は、「最後を看取ってほしい。知ってるチームで、僕の好きなチームでサッカー選手終わりたい、って」とその理由を吐露。また、若い頃の自分へは「右膝ケガするけど、関係なく続けろ」「無理して来なきゃ、ここまで来れなかったよ」とメッセージを送るなど、内田の本音が垣間見えるCMだ。サッカーに対する強い思いを語りながらも、冗談や選手時代の裏話で場を和ませていた内田。内田から妻夫木へ質問する場面もあり、終始和やかな雰囲気での撮影に。内田はCM出演を「歴史のあるCMに出させて頂いてうれしく思いましたし、妻夫木さんが本当にかっこよくて、見とれてしまいました」と歓喜し、「現役時代の話から、家庭の話、今後のことについても、相談に乗ってもらっているような感覚で話をすることできました」と振り返る。また、ビールについて「ドイツにいたこともあって、ビールは身近な飲み物。これからもっとビールの似合うおじさんになっていきたい」と展望を語った。
2021年03月25日山田風太郎による伝奇小説を原作に、2年4カ月ぶりの再演となるスペクタル時代劇『魔界転生』の製作発表会見が3月23日、東京・明治座で行われ、初演に引き続き、主人公・柳生十兵衛を演じる上川隆也、最大の強敵・天草四郎役で初参加する小池徹平が顔をそろえた。初演は2018年10月〜12月に「日本テレビ開局65年記念舞台」として上演され、福岡・東京・大阪の全77ステージで、動員10万人を超える大ヒットを記録した。脚本は演劇界の重鎮・マキノノゾミが担当。堤幸彦が再び演出を手がけ、ド派手なアクションやフライング、LEDによる映像効果を駆使し、演劇と映像が融合した令和版の『魔界転生』を生み出す。魔界から蘇った剣豪に立ち向かう柳生十兵衛を続投する上川は「(初演と比較し)大きく変化した作品になったので、あえて意気込むのではなく、新鮮な気持ちで臨んでいければ」と抱負をコメント。稽古場の雰囲気は「前向きと言うよりも、前のめりな姿勢」だといい、「皆さんがどういう形で臨んでいこうかと一致団結、試行錯誤するエネルギーをひしひし感じる。再演だからと、あぐらはかいていられないなと。そんな貪欲さに近いものを感じる座組に仕上がっていて、日々刺激を受けている」と充実ぶりを明かした。稽古中の印象的なエピソードを問われると「思いつかないですね。それが苦労していない証なのかな」。それでも、コロナ禍での稽古はマスク常用だといい「二重マスクですから、声の通りがよくわからないですね。どこまで届いているのか、図りづらい部分もありますが、それは舞台に立ってから」と前向きな姿勢を示した。一方、上川と初共演を果たす小池は「初めての明治座さんということもあり、気持ちが高ぶっております」と武者震い。上川同様「パワーがすごい」と現場に圧倒された様子で、「すてきな作品に仕上がっている」と手応え十分だった。演出の堤は「コロナの時代、いかに状況に合わせて、お客様に安全に楽しんでもらえる舞台を作れるか追及しております」と挨拶し、舞台上でのフィジカルディスタンスを保つため「人海戦術が厳しい分、大幅に舞台装置を変えている。新作のつもりで、新しい地平を作り出したい」と意気込んだ。会見には共演する藤原紀香(天草四郎の姉・お品役)、村井良大(真田十勇士の生き残り・根津甚八役)、木村達成(十兵衛の弟・柳生又十郎役)、山口馬木也(軍学者・由比正雪役と刀鍛冶・叢雲常陸役)、渡辺大(二刀流の剣豪・宮本武蔵役)、浅野ゆう子(黄泉の世界から蘇った淀殿役)、松平健(十兵衛の父・柳生宗矩役)が駆けつけた。取材・文・写真=内田涼『魔界転生』原作:山田風太郎(角川文庫刊)演出:堤幸彦脚本:マキノノゾミ出演:上川隆也、小池徹平、藤原紀香、村井良大、木村達成、田村心、岐洲匠、宇野結也、財木琢磨、山口馬木也、渡辺大、浅野ゆう子、松平健ほか愛知公演:4月7日(水)~11日(日)刈谷市総合文化センター福岡公演:4月16日(金)~28日(水)博多座東京公演:5月4日(火)~28日(金)明治座大阪公演:6月2日(水)~10日(木)新歌舞伎座愛知公演:チケット発売中福岡公演:チケット発売中東京公演:チケット発売中大阪公演:チケット一般発売4月3日(土)~企画・製作:日本テレビ
2021年03月23日Amazon Originalドラマ『ホットママ』配信前日イベントが3月18日、都内で行われ、主演を務める西野七瀬、共演する千葉雄大と宮脇亮監督が出席した。仕事に子育てに奮闘する主人公・松浦夏希(西野)が前向きに成長する姿を描いたラブコメディ。2013年に中国で放送され、社会現象を巻き起こしたドラマ『辣媽正傳(英語タイトル:HOT MOM!)』を日本版リメイクし、Amazon Prime Videoにて全12話が独占配信される。女優業を本格始動させた西野は、本作でママ役に初挑戦し「最初は赤ちゃんの抱っこの仕方もわからなくて。じっくり教えていただきながら、いろんな状態で抱き上げられるようになった」と語り、「(母親の)苦労が身に染みてわかりました。赤ちゃんを抱いて、1分ももたずに、腕が痛くなった」と振り返った。子育てをしながら、キャリアを切り開こうとするヒロイン像については「すごくパワフル。好きなことに対して、絶対誰にも負けたくないというイメージで、発言も行動も大胆」と分析。自身の性格は「負けず嫌いなところは近いが、それを表に出さない」といい、「脚本を読んだ段階では、自分が演じることがあんまり想像できなかった」と明かした。夫役で共演した千葉に対しては「頼もしかったです!」と感謝の意。撮影現場では、千葉の方が赤ちゃんをあやすのが上手だったそうで、「千葉さんの方が、赤ちゃんも安心感があったみたい」(西野)、「いや、でも、それが現場ではプレッシャーに感じていました」(千葉)。そんな2人のやりとりに、宮脇監督は「劇中同様に、西野さん、千葉くんがお互いに影響し合って、成長していった。最初は自信がないと言っていた西野さんも、千葉くんを相手に、みるみるお芝居が上手になって、うまく(役柄と)リンクしていた」と両名のコンビネーションを称えていた。深みのあるハスキーボイスに定評があるAimerが、主題歌「ever after」を担当。本作は日中共同プロジェクトとして、日本と同時に中国の若年層に絶大な人気を誇る配信プラットフォームbilibiliでも配信される。本作の“海外進出”について、西野は「不思議な感じ。文化の違いなど、海外の皆さんがどう感じてくださるか気になる」。千葉は「グローバル俳優ですね、われわれ(笑)」と喜びを語った。 取材・文・写真=内田涼『ホットママ』Amazon Prime Videoにて3月19日(金)より独占配信毎週金曜日20:00から3話公開3月19日(金 )20:00 / 1話~3話3月26日(金) 20:00 / 4話~6話4月2日(金) 20:00 / 7話~9話4月9日(金) 20:00 / 10話~12話 ※最終話
2021年03月19日ジャニーズJr.内のユニット・少年忍者の12名が主演を務める『WOWOWオリジナルドラマ 文豪少年!~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~』のクランクアップ会見が3月13日、都内で行われ、出演するメンバーのヴァサイェガ渉、川崎皇輝、北川拓実、織山尚大、黒田光輝、元木湧、安嶋秀生、内村颯太、深田竜生、檜山光成、小田将聖、田村海琉、豊田陸人、平塚翔馬、青木滉平が顔をそろえた。夏目漱石、太宰治、芥川龍之介、江戸川乱歩、小泉八雲といった、日本が誇る文豪たちの傑作小説群を新規に解釈した1話完結のオムニバスドラマ。過去の名作をそのまま映像化するのではなく、現代的な視点を盛り込み、日本文学の持つ面白さを幅広い世代に伝える試み。2018年に結成された少年忍者は、総勢22名の次世代グループ。今回がドラマ初主演であることはもちろん、初出演というメンバーもおり、エンターテイナーとして大きな一歩を刻むプロジェクトとして、ファンから高い注目を集めている。第1話「クモの糸」で演技に初挑戦した黒田は「やっとチャンスが来たと感じました」と武者震い。「80年経っても忘れない、忘れたくない経験になった」と声を弾ませ、「80年は、自分が生きられる自信がある年数です」とユーモアも忘れなかった。同エピソードで共演する黒田と豊田は、ファンの間で“くろりく”の愛称で親しまれるほど親交も深く、豊田は「そばで支える立場として共演できてうれしい」と目を細めた。また、第2話「メロスを待つ男」でセリヌンティウスを演じたヴァサイェガは「セリヌンティウスは、メロスと違って評価されない人物」と分析し、「僕も仕事で自分だけ評価されないことがあったんですが、そんなとき、頭の中でSMAPさんの『世界に一つだけの花』の歌詞を考えるんです」と明かした。日本のエンターテインメント界の発展、継承に寄与、未来のクリエイターの誕生も『文豪少年!』の大きな目的。第5話「二百十日の二百十段」ではワンカット撮影が敢行されたといい、「僕も檜山も初主演。初ドラマで初ワンカットと、今後の自分のためになる良い経験ができました」(安嶋)、「(安嶋とは)8~9年一緒にいるので、信頼関係が築かれている」(檜山)と困難なチャレンジを絆で乗り越えた。終始、若さがあふれた会見では「まだ出演していないメンバーがいるので、続編ができたら」「シーズン800までやりたいです!」と早くも『文豪少年!』シリーズ化に意欲を燃やすコメントも続々。「忍者で学園ものがやりたい」という声も飛び出し、グループのさらなる飛躍を予感させていた。取材・文・写真=内田涼『WOWOWオリジナルドラマ文豪少年!~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~』3月21日放送スタート(予定)[第1話無料放送]毎週日曜日よる11時 WOWOWプライムにて放送(全10話)WOWOWオンデマンドで見逃し配信第1話「クモの糸」主演・黒田光輝(芥川龍之介『蜘蛛の糸』より)第2話「メロスを待つ男」主演・ヴァサイェガ渉(太宰治『走れメロス』より)第3話「注文が多い店には気をつけろ」主演・小田将聖&田村海琉(宮沢賢治『注文の多い料理店』より)第4話「罪と罰の散歩者」主演・川﨑皇輝(江戸川乱歩『屋根裏の散歩者』より)第5話「二百十日の二百十段」主演・安嶋秀生&檜山光成(夏目漱石『二百十日』より)第6話「稲荷坂の秘密」主演・深田竜生(谷崎潤一郎『秘密』より)第7話「外科室のある洋館」主演・織山尚大(泉鏡花『外科室』より)第8話「少年と船」主演・北川拓実(森鴎外『高瀬舟』より)第9話「雪おんなの風」主演・元木湧(小泉八雲『雪女』より)第10話「冬の青い日傘」主演・内村颯太(夢野久作『空を飛ぶパラソル』より)
2021年03月15日世界初の金魚すくいマンガにして、「このマンガがすごい!」にもランクインした大谷紀子による同名漫画を映画化した『すくってごらん』(真壁幸紀監督)の公開記念イベントが3月2日、東京・中央区のアートアクアリウム美術館で開催。映画初主演の尾上松也、共演するももいろクローバーZの百田夏菜子と石田ニコルが出席した。順風満帆なエリート銀行員人生から外れ、左遷されたプライドは高いがネガティブな男・香芝誠(尾上)が、世界一静かで優雅なスポーツと言われる“金魚すくい”や、それを取り巻く人々と出会い、成長していく。映画の題材に加えて、3月3日が金魚の日であることから、30000匹超の金魚を光、音、香りのオリジナル演出で魅せる展示「アートアクアリウム」を常設とした同所がイベント会場に選ばれた。劇中で歌唱にも挑んでいる尾上は、「新感覚ポップエンターテインメントとして、歌あり、笑いあり、ラップあり、感動あり。いろんな要素が詰まった唯一無二の作品になっています」とアピール。「絶対に映画館で観るべき映画。こんな時期だからこそ、ぜひ見に来ていただき、明るい気持ちになっていただければ」と呼びかけた。タイトルにちなみ「お互いに“すくって”あげたい部分」を問われると、尾上は百田について「インドアの部分を救ってあげたいなと思います。ももクロのリーダーとして、元気はつらつ、活発に動いているイメージが強かったんですが、撮影中にお話を聞いていると、どうやらかなり引きこもりタイプらしくて」と暴露。さらに「(ももクロの)メンバーの皆さんからも『心配している』とお話を伺いました(笑)。こんなに明るいのに、家ではずっと引きこもりって、怖いじゃないですか」と心配していた。この発言に、百田は「怖いってやめてください」と苦笑いしつつ、「お家が大好き」と尾上の暴露を渋々認める場面も。また、石田について「とてもおきれいなので、気づかれないようにずっと見ていました」と告白すると、当の石田も「共演する前からファンだった」と明かし、「まるでお姫様。かわいらしさの宝箱だと思った」と相思相愛ぶりを披露していた。取材・文・写真=内田涼『すくってごらん』3月12日(金)公開
2021年03月02日アニメ化されたライトノベル作品『とらドラ!』『ゴールデンタイム』などで話題を集める竹宮ゆゆこの同名小説を初めて実写映画化した『砕け散るところを見せてあげる』の完成報告イベントが3月1日、都内で行われ、主演を務める中川大志と石井杏奈が出席した。正義感あふれる高校3年生・濱田清澄(中川)は、激しいいじめを受けている高校1年生の蔵本玻璃(石井)を助けたことを機に、彼女に手を差し伸べようと試み、次第に心の距離も縮めていくが……。当初の予定からおよそ1年遅れで、ついに映画の封切りが近づくこととなり、中川は「映画が完成したのは、もう2年前のこと。ようやく公開されることになり、うれしく思っています」と喜びの声。「絶対にこの役を演じたいと思った」と役どころに強い思い入れを示し、「当時ちょうど20歳になったばかり。あの頃にしか表現できなかったことをいっぱい切り取っていただいた。自分にとっては宝物のような大切な作品。大変お待たせした分、早く皆さんにお届けしたい」と本作への愛着を熱弁した。共演する石井は「今日は朝から心臓がバクバクしている」と緊張した面持ち。ある秘密を抱えながら生きる女子高生という難役も「自分自身にプレッシャーをかけながら、でも、演じている時間は楽しくて。人間味あふれる玻璃は大好きだし、応援したり共感したり肯定しながら演じました」と全身全霊。それだけに「撮影が終わった後は、抜け殻のような状態だった」とも明かし、「役者を仕事にして生きてきて、本当に良かったと思える作品。玻璃として生きた証を見てほしいです」と作品と役柄に対する熱意を明かしていた。中川と石井の共演は3度目だといい「杏奈ちゃん演じる玻璃の表情を見逃さないように、目の前の玻璃に集中していた。(石井の)作品への覚悟を感じたし、僕自身も玻璃のために強くならないといけないと思った」(中川)、「私も大志くんに救われる部分があった」(石井)と本作でさらに深まった絆を披露した。完成報告イベントには共演する井之脇海、松井愛莉、北村匠海、矢田亜希子、原田知世、堤真一、メガホンをとったSABU監督が同席。「自信しかない作品」と豪語するSABU監督は、「とにかくキャストがすごく良かったので、全部を掬い取ろうと必死だった。撮影した季節、年齢、その美しさは、あのタイミングでしか出せなかった」と誇らしげだった。取材・文・写真=内田涼『砕け散るところを見せてあげる』4月9日(金)公開
2021年03月01日ハリウッド映画に多大な影響を与えたロバート・A・ハインラインの伝説的小説を世界で初めて映画化した『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』の完成報告イベントが2月13日、都内で行われ、主演を務めた山崎賢人、共演する清原果耶と藤木直人、三木孝浩監督(『フォルトゥナの瞳』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』)が出席した。罠にはめられ、すべてを失った科学者・高倉宗一郎(山崎)が未来を変えるため、30年の時を超えた冒険を繰り広げる。清原が孤独を抱える宗一郎を家族のように大切にした恩人の娘・璃子、藤木は30年後に目覚めた宗一郎に力を貸すヒューマノイドロボットを演じている。山崎は「最初はタイトルを聞いて『季節に扉ってある?』みたいに思った」と戸惑いを振り返り、「でも、冬に夏への扉を探すという、逆境でもあきらめずに進み続けるという、すてきな意味に気づき、今では大好きなタイトルです。恋愛あり、バディものの友情もあり、どんな世代の人にも楽しんでもらえる作品になった」と今では作品への思い入れも格別の様子。また、三木監督とは初主演作『管制塔』でもタッグを組んでおり、「三木さん、そして信頼しているチームの皆さんと映画作りができるワクワク感もあった」と語った。山崎同様、清原も三木監督の『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』でデビューを飾っており、「最初は原作について知らなかったが、また三木さんとご一緒できるというワクワクが大きかった。やりがいもあり、楽しい現場だった」とこちらも再タッグに喜びの声。山崎と清原演じる役どころの“純愛”模様も物語のカギとなっており、山崎は「久々にピュアな恋愛で…、いい意味ですけど、恥ずかしかったです」と照れ笑いを浮かべた。一方、藤木は「ロボット役の藤木直人です。こういう挨拶は最初で最後かも」とこちらも照れ笑い。ロボット役のオファーについて「びっくりしましたね。人間じゃないんだと(笑)。二度見ならぬ二度聞きでした。ハードルが高く、難しそうなので、一回はお断りしました」と告白すると、三木監督は「初耳です!」と驚きの表情だった。これまで、恋愛や青春テイストの作品を多く手がけてきた三木監督は「古典中の古典小説ですし、今まで映画化されていないのが不思議なくらい。僕にとってもチャレンジの多い作品だった」。それでも「プレッシャーを楽しみつつ、すてきなキャストの皆さんと作り上げた作品。壮大なSFでありながら、どこかレトロでユーモアもあり、すごく人間の温かみを感じる作品になった」とアピールした。現時点で公開日は未定となっているが、山崎は「公開は延期になっちゃいましたが、いつか良い扉が開いて、公開できる日を楽しみにしていただければ」と完成報告イベントを締めくくった。取材・文・写真=内田涼※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記。『夏への扉 ーキミのいる未来へー』2021年公開
2021年02月13日戦国時代を舞台にした青春映画『ブレイブ ‐群青戦記‐』のヒット祈願イベントが2月11日、東京・上野東照宮で行われ、本作が初の単独主演作となる新田真剣佑、共演する山崎紘菜、鈴木伸之(劇団EXILE)、渡邊圭祐、メガホンをとった本広克行監督が出席した。笠原真樹の人気コミック『群青戦記グンジョーセンキ』を実写映画化。ある日突然、校舎まるごと戦国時代にタイムスリップしてしまったスポーツ名門校の生徒たちが、“部活で培った身体能力”と“歴史を知る現代人の知識”を駆使し、戦乱を生き延びようと奮闘する。本作では三浦春馬さんが武将・松平元康(のちの徳川家康)を演じており、家康公を祀り、勝利の神様としても知られる上野東照宮がヒット祈願の会場に選ばれた。本殿での祈祷を終えた新田は「(自身が演じた高校生)蒼にとっても、僕にとっても家康はとても大きな存在なので、この場でこういうイベントができてうれしい」と感激しきり。自身を戦国武将に例えると「家康タイプ。(ホトトギスを)無理やり泣かせるのはかわいそうですし、待ちます」と分析。共演陣は「意外!織田信長に似ていると思う」(山崎)、「まっけんは確かに家康タイプ。どっしりしていて、常に落ち着いて行動している」(鈴木)と新田の印象を語った。文武問わず各分野に長けた高校生たちの戦いぶりについて、新田は「見ていて飽きない、日本版の『アベンジャーズ』。鈴木伸之さんが先頭に立つアイアンマンなんです。本当にかっこいい」。この発言に、当の鈴木は「めっちゃ、うれしい!」と大喜びし、「誰かのために行動し、決断する登場人物の姿がまぶしくて、涙がこぼれそうなシーンも多々あった。現代に生きる皆さんに共感してもらえるメッセージがある」とアピールしていた。山崎も「一生懸命に頑張る登場人物がキラキラしていてかっこいい。自信や夢をもつのが難しい状況だからこそ、明日へのパワーをもらえるはず」。渡邉は「役柄の個性が際立っている」とキャラクターの魅力を熱弁した。また、本広監督は「撮影中はこういう状況(コロナ禍)になるとは思っていなかったが、すべてがスケジュール通りで、公開も延期されることなく作品が生まれたことに、考えるところがありますね」と感慨深げ。イベントの締めくくりとして、出席者がおみくじを引くと、新田が見事“大吉”を引き当て「うれしいなあ!」と映画のヒットに期待を寄せていた。取材・文・写真:内田涼『ブレイブ -群青戦記-』3月12日(金)より公開
2021年02月11日戸塚祥太(A.B.C-Z)が1月22日、都内で行われた『未来記の番人』(松竹製作)の製作発表会見に出席した。本格的な殺陣に初挑戦することになり「先輩方の舞台で、刀を握ったことはありますが、今回は殺陣が随所に登場するので、まず『今の肉体でいけるのか』と自分に問いかけたし、通販で木刀を買いました。今日届いていると思います」とユーモアを交えながら、意気込みを語った。聖徳太子が残した“予言の書”を巡る戦いの中で、千里眼の異能を持つ主人公・千里丸(戸塚)がさまざまな出会いを通し成長を遂げる姿が、史実を織り交ぜながらダイナミックに描かれる。「足元に敷かれたレールを走ってきた千里丸が、自分の意思や志に目覚め、自分は何者なんだと自問自答し、もがき苦しみながら、真摯に命を全うする姿を表現できれば」(戸塚)。松竹製作の舞台に立つのは、約5年ぶり。「古巣に帰ってきたという気持ちもありますし、これまでの月日で学んだことをどう表現できるか楽しみ」と声を弾ませ、「こういった状況ですが、演劇を含めたエンタテインメントを盛り上げて、少しでも日本を明るくできるよう、チームで団結して、無事に走り抜けれれば。ご一緒する皆さんとの稽古場での時間を、できる限り共有したい」と“座長”としての決意も新たにしていた。自身の“特殊能力”を問われると「幼稚園生のとき、アリと話せたことがある」と珍回答も。静まり返る会見場の雰囲気に、「こんな空気になるなんて…」と反省する場面もあった。会見には戸塚に加えて、共演する松田悟志、冨岡健翔(ジャニーズJr.)が出席。松田は「コロナ禍でこのような大作に出演できる喜びを噛みしめている。我々の仕事が本当に必要なのか試されている瞬間、皆さんの不安が、明日の希望に変わるよう、全力でぶつかりたい」と真摯に語り、「僕も舞台での殺陣は初めてなので、すぐに通販で木刀を購入したい」と戸塚のコメントに乗じて、笑いも誘った。A.B.C-Zとの共演を重ね、戸塚との親交も深い冨岡は、「昔からお世話になっている戸塚くんと一緒の舞台に立たせていただき、心から光栄です。今回は僕も支えられれば」と話していた。本作には惣田紗莉渚(SKE48)、笠原章、勝野洋、渋谷天外といった豪華実力派キャストが集結。会見に同席した安孫子正(松竹株式会社代表取締役副社長)から、新型コロナウイルスに感染し療養中の渋谷天外について、「昨日、ご当人からプロデューサーにメールが入り、昨日ICUから一般病棟に移ったそうです」と報告。「開演までまだ1ヶ月ありますので、舞台に出ていただけると期待している」と回復を願っていた。【築山桂(原作)コメント】『未来記の番人』は、時を超えて予言の書を守り続ける聖徳太子の魂や、普通の人間にはない超能力をもった異能者が登場する、不思議要素の散りばめられた物語。舞台化と聞き、いったいどうやって表現するのだろうと思っていましたが、台本を読ませていただきましたら、舞台ならではの仕掛けが盛りだくさんの作品になっていました。期待しています!また、主演の戸塚祥太さんの、眼光鋭く刀を構える姿を一目見て、魅力あふれる千里丸がステージ上に生まれることを確信しました。千里丸や紅羽、士郎左や巽たちの生きる『未来記の番人』の世界が劇場に現れる日が、今から待ち遠しいです。取材・文・写真=内田涼新橋演舞場3月『未来記の番人』2021年3月12日(金)~21日(日)会場:東京都 / 新橋演舞場2021年3月27日(土)愛知県 / 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール2021年3月30日(火)福岡県 / 久留米シティプラザ ザ・グランドホール2021年4月3日(土)~11日(日)大阪府 / 大阪松竹座原作:築山桂「未来記の番人」(PHP文芸文庫)脚本:羽原大介演出・振付:神在ひろみ出演:戸塚祥太(A.B.C-Z) / 惣田紗莉渚(SKE48)、松田悟志、冨岡健翔(ジャニーズJr.) / 松村沙瑛子、山本健翔、大川良太郎 / 勝野洋、笠原章 / 渋谷天外
2021年01月22日ヤマシタトモコの同名コミックを実写映画化した新感覚ミステリー『さんかく窓の外側は夜』の公開前夜祭が1月21日、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行われ、ダブル主演の岡田将生と志尊淳、共演する平手友梨奈、森ガキ侑大監督が舞台挨拶に立った。“霊を祓える男”冷川理人(岡田)と“霊が視える男”三角康介(志尊)の心霊探偵バディが、連続殺人事件の裏に隠されたある呪いの真相を探っていく。当初昨年10月30日に公開される予定だった本作が、1度の延期を経て、ついに全国封切り。岡田は「こんな状況下でも楽しみに待ってくれる皆さんのために、心血注いだ作品を届けられるのは、すごく意味があると思うし、運命を感じる」と感無量の面持ちを浮かべた。志尊も「俳優の仕事を始めて10年。どの作品にも熱量を注いでいますが、今回はものすごく深いところで愛を感じられた。この出会いも含めて、運命だったと言えるし、心に刻まれた作品」と強い思い入れ。「続編、やりたいでしょ!」とシリーズ化にも意欲を燃やした。また、岡田が「バディが淳くんで良かった」と明かし、「口説かれてます?」(志尊)、「これ(アクリル板)がなければ、抱きしめたい」(岡田)と舞台挨拶中に強い絆を披露する瞬間もあった。平手はストーリーの鍵を握る謎の女子高生・非浦英莉可(ヒウラエリカ)役で、欅坂46脱退後初の映画出演。「北川さんとまたご一緒に共演できたことが、すごくうれしかった」と女優・北川景子との共演に触れた。そんな3人に対して、森ガキ監督は「朝4時半書いていた」という感謝の手紙をサプライズ披露。約5分に及んだ手紙で「3人に出会えたことは宝です。いい思い出しかない」と思いを熱弁すると、岡田は「泣きそうになりました」と感激しきり。「いやー、うれしいですよ。監督は僕らの思いに向き合い、受け止めてくれた。現場への愛もあふれていて、それを全力で撮ってくれるスタッフさんも最高。お仕事できたことが本当にうれしいし、今後もお付き合いさせていただければ」と再タッグに期待を寄せていた。取材・文・写真=内田涼『さんかく窓の外側は夜』1月22日(金)より全国公開
2021年01月21日第159回直木賞を受賞し、累計発行部数30万部を超える島本理生のサスペンス小説を映画化した『ファーストラヴ』の完成報告イベントが1月12日、都内で行われ、主演を務める北川景子をはじめ、中村倫也、芳根京子、窪塚洋介、堤幸彦監督が出席した。アナウンサー志望の女子大生が父親を刺殺するという衝撃的な事件を軸に、予測不能な結末と、タイトルの裏に隠された秘密を描く。北川は、動機なき殺人事件の真相に迫る、公認心理師の真壁由紀を演じ、原作の設定に合わせる形で、自らの提案で髪の毛を30cm以上カットしたことも話題に。当の本人は「よく体当たりと言っていただくが、実際にはずっと切りたいと思っていた」といい、「せっかく切るなら、大切や役どころ、思い入れのあるお仕事でと思っていた。堤組に参加するのが夢だったので、舞い上がった」と本作への強い思いを明かしていた。その上で「脚本を読み、人は誰しも大なり小なり、悩みや苦しみ、忘れられない過去があると思えた」そうで、「皆その重荷と折り合いをつけながら、必死に生きている。それでいいんだと言ってもらえたようで、私自身も気持ちが軽くなった」と作品のメッセージ性にも強く共感。「ぜひ劇場にお越しくださいと言いにくい状況ですが、皆さんの心に届くよう一生懸命つくった作品」だとアピールにも熱がこもった。由紀の義弟で、由紀とともに、事件の真相に迫る敏腕弁護士・庵野迦葉を演じた中村は「言葉にしない言葉をたくさん持っている男」と役柄を分析。初共演を果たした北川とは同い年で、共通の話題で意気投合したといい「私たちの世代にとって、窪塚さんはカリスマ!」(北川)、「僕のお兄さん役が窪塚さんと聞いて、最初はオファーを断ろうと思ったほど。いちファンとしての“フワフワ感”が出ないよう意識したが、もちろんとても光栄でした」(中村)と共演した窪塚へのリスペクトを披露した。そんな2人の言葉を受けて、窪塚は「言ってよ!嫌われているのかと思った」と当初感じた距離感に言及。由紀の夫であり、迦葉の兄・真壁我聞を演じ「北川さん、中村君とご一緒して『えっ、こんなに(演技が)できるの?』って正直驚がくした。まゆ毛のぴくっとする動きや瞬きまで、すべてをコントロールしていて…。役者って面白いけど、負けたくないというか、ケツを叩かれているようだった」と振り返ると、中村は「酔っぱらっちゃった」と尊敬する先輩からの言葉に心酔していた。取材・文・写真=内田涼『ファーストラヴ』2021年2月11日(木・祝)全国公開
2021年01月12日劇団四季の新作ショー『劇団四季 The Bridge ~歌の架け橋~』が1月10日、JR東日本四季劇場[春]のこけら落とし作品として開幕。初日上演後、演出を手がける荒木美保が取材に応じ、「お客様が(劇場に)入って完成するんだなと改めて実感しています。皆さまと生きる喜びを分かち合いたいという全員の“祈り”と感謝がさらに強くなった」と感無量の面持ちだった。“舞台を通して生きる喜びをお客様にお伝えしたい”という理念のもと繰り広げられる、劇団四季の新作ショー。ダンスやストレートプレイの台詞朗誦も交えながら、おなじみの海外ミュージカルからオリジナル / ファミリーミュージカルのナンバーまで、数多くの名曲を再構成する。当初は昨年7月、JR東日本四季劇場[秋]で開幕予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で上演計画が変更された。それだけに「今日という日を迎えても、実際に幕が上がるまで、本当に上演できるのかという思いもあった」といい、「分かっていたつもりでしたが、毎日公演できて、お客様が来てくれるのは当たり前じゃないと強く感じた。7月以降、もう1度『The Bridge』に取り組むにあたって、その思いが助けてくれた」としみじみ。コロナ禍での稽古は「完全に2班に分けて接触を避け、マスクやゴーグル着用も徹底した」そうで、「それとこまめな換気ですね。稽古場が寒くて、立っているだけでも体はきつかったはずだが、ステージ上で踊り切る。それだけでメッセージが届くはず」。本作で初めてオリジナル作品の演出を務めた心境を「ド緊張した」とも明かし、予定していなかったダブルカーテンコールについては「あれ?っと思い、走って舞台監督のところに行きました」と喜びを示した。今回初めて四季作品に参加した丸山敬太によるコスチュームデザイン(第6・7場)も大きな見せ場で、「生きる喜びをいろんな側面から描き、最後に向けてどんどん加速していくシーン。華やかで前向きなエネルギーがあればと思い、丸山さんに実際に俳優たちに会ってもらい、1人1人を魅力的に見せてほしいと相談した」と衣装にも強いこだわりが込められた。取材会には劇団四季社長の吉田智誉樹氏が同席し、「浅利(浅利慶太氏)たちが祈りを込めた仕事をしっかりと受け継いでいこうという思い」とこちらも新劇場の第一歩に感慨しきり。「このような状況で足を運んでくださったお客様には感謝しかない」と語り、「ステージとお客様の心にかかるブリッジ、橋にしかお芝居は存在しないと実感した。大切な原則である人生賛歌のメッセージを持った作品を厳選し、年に1本はオリジナル新作を送りだしたい」と決意を新たにした。一方、緊急事態宣言の再発布により「チケットのセールスは落ち込んでいる」と認めた上で、「こればかりは耐えるしかないが、基本的には粛々と指示に従い、公演はやります」と力強く宣言していた。取材・文:内田涼「劇団四季 The Bridge ~歌の架け橋~」2021年1月10日(日)~2月11日(木・祝)東京都 JR東日本四季劇場[春]2021年3月14日(日)~28日(日)福岡県 キャナルシティ劇場ほか全国公演あり構成・台本:高橋知伽江演出:荒木美保
2021年01月11日岩田剛典(三代目J SOUL BROTHERS、EXILE)が1月7日、都内で行われた単独主演作『名も無き世界のエンドロール』の完成報告会見に共演する新田真剣佑、山田杏奈、中村アン、佐藤祐市監督とともに出席。2021年の抱負を「復活」とし、「昨年は同じ空間で、生で直接届けるという表現が100%思うようにはできなかった。今の情勢から、少し気が早いような気もしますが、今年が終わる頃にはエンタメが復活してほしい」とコロナ禍におけるエンタテインメント再興への強い願いを明かした。当初は有観客での完成披露上映会が予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、急遽無観客での生配信スタイルで会見を実施。岩田は「画面の向こうにいる皆さんとつながっている時間を、精いっぱい楽しめれば」と無念そうな表情を浮かべていた。行成薫の同名小説を映画化。不遇の少年時代を過ごし、互いに支え合いながら育ったキダ(岩田)とマコト(新田)が10年の歳月をかけ、表と裏それぞれの社会でのし上がり、日本中を巻き込む“ある壮大な計画”を実行する。岩田は裏社会で暗躍する交渉屋という役どころで、「当然、今まで演じたことのない役柄ですし、ストーリーテラーでもあるので、作品の軸としてキャラクターを成立させることを考えた」と役作りを回想。若き日の出来事がきっかけで、人生が一変するという設定で「キダは心優しく、穏やかな人柄だったが、人間まるごと変わってしまう。そのコントラストを表現できるよう、大きく演じ分けることを意識した」と話していた。出演オファーから約2年を経て、ついに作品の完成報告を迎え「感慨深いです。サスペンスはもちろん、命の重みを伝える究極の純愛ストーリー。ぜひ劇場の大スクリーンで体感していただければ」とアピールにも熱が入った。初共演となる新田とは、第40回日本アカデミー賞の新人賞を揃って受賞した“縁”もあり「まっけん(新田)はイメージまんまで、すごく明るく天真爛漫。撮影が終わる頃には、人懐っこい弟のような存在になっていた」と目を細める場面も。新田も「今回ご一緒させていただくことになり、まず“がんちゃん”と呼んでいいですかと(笑)。撮影中は、がんちゃんと呼ばせていただいた」と強い絆を結んだ“秘策”を振り返った。取材・文・写真=内田涼『名も無き世界のエンドロール』1月29日(金)公開
2021年01月07日累計発行部数50万部超のヒットを記録した絵本をアニメーション映画化した『映画 えんとつ町のプペル』が12月25日、全国308館で封切り。東京・TOHOシネマズ六本木で初日舞台挨拶が行われ、声優を務めた窪田正孝、芦田愛菜、小池栄子、大平祥生(JO1)、原作者の西野亮廣、廣田裕介監督が登壇した。高い崖に囲まれ、厚い煙に覆われた「えんとつ町」を舞台に、えんとつ掃除屋の少年ルビッチが、ゴミ山から生まれたゴミ人間のプペルと出会い、誰もその存在を信じようとしない“星”を見つける大冒険を繰り広げる。『鉄コン筋クリート』『海獣の子供』で知られるアニメーション制作集団「STUDIO 4℃」がアニメーション制作を担当した。物語のカギを握るプペルを演じた窪田は「人間だけど、ゴミだし…、難しかったです」と振り返り、「プペルの人格は、ルビッチの影響を受けて形成されていくので、(役柄同様に)愛菜ちゃんに導いてもらった」と共演した芦田に対し、感謝の意を示した。さらに「本当に愛菜ちゃん(の演技)が本当にすばらし過ぎて、頭があがりません!」と尊敬しきり。コロナ禍に見舞われた2020年については「予期せぬ事態で、世界中が煙に覆われたように、思考がネガティブになり、距離もできた」と胸中を明かし、「でも、信じることで、願いは絶対いつか実る。背中を押してくれる、2020年の集大成にふさわしい作品」を誇らしげに語った。一方、窪田からべた褒めされたルビッチ役の芦田は、「一緒に演じさせていただいたこと、窪田さんがルビッチの気持ちにさせてくれた」と返礼。「できないと決めつけるのも、挑戦して一歩踏み出すのも自分。私自身、映画からたくさん勇気をもらいましたし、どんな世代の皆さんにも届くものがある」と信じる心の大切さを描くメッセージ性をアピールしていた。映画化に際し、製作総指揮・脚本も手がけた西野は「コロナ禍と重ね合わせて、皆さんの頑張りに照らし合わせてもらえれば」。2021年の目標は「ニシサックとして、YouTube一本で頑張ります。流行ってるみたいなんで」と笑いを誘っていた。取材・文・写真=内田涼『映画 えんとつ町のプペル』全国公開中
2020年12月25日コロナ禍に新たな歌舞伎の楽しみ方を提供すべく誕生した歌舞伎史上初のオンライン歌舞伎・図夢歌舞伎の第2弾となる『弥次喜多』が12月26日(土)からAmazon Prime Videoで独占レンタル配信される。400年を超える歌舞伎の歴史において、新作歌舞伎がAmazonでお披露目されるのは史上初めての快挙。平成28(2016)年8月以来、弥次喜多の新たな“迷コンビ”として、夏の歌舞伎座を盛り上げてきた松本幸四郎と市川猿之助がオンラインで珍道中を繰り広げる。幸四郎の構成・演出により、6月から生配信された図夢歌舞伎『忠臣蔵』に続く、ファン待望の第2弾『弥次喜多』。その原作に選ばれたのが、2009年当時に亀治郎を名乗っていた猿之助が、初めて現代劇に出演した前川知大作『狭き門より入れ』だ。とある街のコンビニエンスストアを舞台に“世界の更新”をテーマに据えたSF劇で、背景として疫病の流行が描かれた内容は、「今の状況にピッタリだと思ったし、最後には背筋が凍るような作りにしたかった」(猿之助)。こうして全編事前収録の映像作品として、都内のスタジオでセットを建てた撮影が急ピッチで進められ、猿之助は脚本・演出に加えて、今回初の監督業にも挑むことになった。図夢歌舞伎「弥次喜多」 市川猿之助編集風景「台本ができあがったのが、(撮影の)1週間前。限られた時間の中で、でも間に合わせは嫌ですから、精いっぱいやりました。ただ、映像制作に関しては素人集団。助監督がいない現場だったので、自分がその役目をやるのは目に見えていました。台本を直したり、カット割りを考えたり……(笑)。『なんで、こんなことやってるの?』って思いましたが、逆に考えると、それができる幸せがね。現場に立てない日々が続いたので……。今回みたいな危機は二度とあってほしくないですけど、歴史を振り返ってみても、こんなときこそ、人間は新しいものを生み出し、進歩するものですから」(猿之助)今年は『弥次喜多』の8月歌舞伎座公演が実現しなかっただけに、幸四郎も「こうした形で、弥次喜多ができてうれしい」と喜びもひとしお。「前回の図夢歌舞伎『忠臣蔵』は、いつ歌舞伎座が開くかわからない状態で、やっと芝居ができる唯一の場でした。配信はご覧いただく皆さんにも、演じる側にとってもひとつの選択肢として存在してほしいという気持ちもあったので。100年続く、その第一歩だと思っていますし」とネット配信の可能性に期待を寄せる。シリーズには欠かせない染五郎&團子はあどけない少年像から一転、“グレた”青年を図夢歌舞伎『弥次喜多』には、猿之助との“いとこ共演”が話題の市川中車が参戦。さらに幸四郎&猿之助コンビによる『弥次喜多』シリーズには欠かせない幸四郎の長男・市川染五郎、中車の長男・市川團子のふたりも2016年から続く連続出演を果たした。過去シリーズで見せていた、あどけない少年像から一転し、今回ではお家没落で“グレた”青年を演じている。「こういった過程で作られた歌舞伎なので、これに関わっている時間はむらなく(笑)戸惑っているように見えましたね。衣装も自分たちで考えてきたり、指輪やマニキュアも。マニキュアを塗ったのはいいんですけど、除光液を買い忘れて、(撮影の)次の日、学校だったから、大慌てで買いに行ったりしていました」(幸四郎)舞台となるコンビニエンスストアは、万屋「家族商店」として物語に登場。店名に加えて、緑と青を基調にした看板のカラーリングは「ファミリーマート」にそっくりだが、この仕掛けは同社と猿之助の“縁”が実現させたもの。「ただ、困ったことに幸四郎さんも中車さんも食品のCMをやっているので、『映っちゃダメ』『手にしちゃダメ』『食べちゃダメ』な商品もあって(笑)。でもコンビニだから、所狭しと商品は並べないといけないし」(猿之助)と苦労もあったのだとか。もちろん、『弥次喜多』の神髄は、弥次さん喜多さんが披露する丁々発止のやりとり。2016年から磨き上げた幸四郎&猿之助の“コンビ力”には、期待せずにはいられない。「アドリブなんてやってる余裕はないはずなのに(笑)、アドリブでこそ生き生きとしている。これは本当にお互いの信頼関係があってこそ。内容はシリアスな面もありますが、僕らが演じたら、弥次喜多が本来もつ面白みが自然と出てくるので」(猿之助)。「弥次喜多といえば、どこかに旅するというイメージですけど、旅は場所に限ったことじゃなく、何か新しいことに挑戦することも旅ですから。まあ、あのふたりは行ってどうなるか、何を得られるか、成功も失敗も考えていないですけど(笑)、だからこそ、どんな場所でも、いつの時代にだって存在できてしまうんです。それに今回は、ストーリーそのものが今の世界を映していて、そういう歌舞伎はめずらしいと思いますね」(幸四郎)。市川猿之助(左)、松本幸四郎(右)取材・文・写真(松本幸四郎・市川猿之助会見写真):内田涼図夢歌舞伎『弥次喜多』監督・脚本・演出:市川猿之助原作:前川知大『狭き門より入れ』構成:杉原邦生脚本:戸部和久監督:藤森圭太郎2020年12月26日(土)よりAmazon Prime Videoで国内独占レンタル配信www.amazon.co.jp/kabuki()さらに関連作品続々配信決定!《配信ラインナップ》▼2020年12月26日(土)~配信・シネマ歌舞伎『東海道中膝栗毛』(2017年)出演:松本幸四郎、市川猿之助、市川染五郎、市川團子 ほか レンタル料:1,900円(税込)・シネマ歌舞伎『東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖」(2018年)出演:松本幸四郎、市川猿之助、市川中車、市川染五郎、市川團子 ほか レンタル料:1,900 円(税込)・シネマ歌舞伎『女殺油地獄』(2019年)出演:松本幸四郎、市川猿之助、市川中車 ほか レンタル料:1,900円(税込)・図夢歌舞伎『忠臣蔵』第一回【大序から三段目】(2020年)出演:松本幸四郎、中村壱太郎、市川猿弥 レンタル料:600円(税込)・図夢歌舞伎『忠臣蔵』第二回【四段目】(2020年)出演:松本幸四郎、市川染五郎、市川猿弥 レンタル料:600円(税込)・図夢歌舞伎『忠臣蔵』第三回【五段目・六段目】(2020年)出演:市川猿之助、松本幸四郎、中村壱太郎、上村吉弥、松本高麗五郎、市川猿弥 レンタル料:600円(税込)・図夢歌舞伎『忠臣蔵』第四回【七段目】(2020年)出演:松本幸四郎、中村雀右衛門、市川猿弥、初世松本白鸚(映像出演) レンタル料:600円(税込)・図夢歌舞伎『忠臣蔵』第五回【九段目・十一段目】(2020年)出演:松本幸四郎、市川猿之助、市川染五郎、市川猿弥 レンタル料:600円(税込)・歌舞伎座ギャラリー特別映像『歌舞伎座の秘密~忍入舞台裏染色~』(2015年)出演:松本幸四郎 レンタル料:300 円(税込)・歌舞伎座ギャラリー特別映像『宙乗りができるまで~新臺猿初翔~』(2016年)出演:市川猿之助 レンタル料:300円(税込)▼2021年1月4日(月)~配信・シネマ歌舞伎『スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース』(2016年)出演:市川猿之助、市川猿弥、市川笑三郎 ほか レンタル料:1,900円(税込)※配信ラインナップ・スケジュールは予告なく変更になる場合がございます。※料金やレンタル期間等については Amazon.co.jp()上の各商品詳細ページをご確認ください。最新情報はこちらでチェック!どこでも歌舞伎Twitter()どこでも歌舞伎Instagram(www.instagram.com/zoom_yjkt/)
2020年12月21日東京・歌舞伎座にて『壽 初春大歌舞伎』が、来年1月2日(土)から27日(日)まで上演されることになり、本公演に出演する歌舞伎俳優の松本幸四郎と市川猿之助が取材に応じた。8月の再開以降、1演目4部制で公演が行われた歌舞伎座の舞台。そこで試行錯誤を繰り返しながら、躍動を続けた両名が、2演目3部制に切り替わる初春のめでたい舞台に立ち、新たな年の幕開けを彩る。幸四郎は第3部『菅原伝授手習鑑 車引』に梅王丸役として出演し、父・松本白鸚(松王丸役)、息子・市川染五郎(桜丸役)と共演。親子孫三代そろい踏みが実現するのは、平成30(2018)年1、2月歌舞伎座、12月南座での三代同時襲名披露、令和元(2019)年6月歌舞伎の三谷かぶき『月光露針路日本 風雲児たち』以来となる。「芝居に出られること、さらにそれが父と染五郎と一緒なのは、ありがたいことですし、幸せですね」と喜びをかみしめる幸四郎。共演が決まった染五郎の様子については「あまり感情を表に出すタイプじゃないので(笑)、ビックリな気持ちもあったみたいですけど、稽古ではうれしそうな顔をしているので……、純粋にうれしいんじゃないですかね」と目を細めた。松本幸四郎自身が演じる梅王丸の魅力は「力強さ」だといい、「演じる側も、ご覧になる皆さんも『これぞ歌舞伎だよね』ってど真ん中の魅力がありますからね。その分、セリフ、ボリューム、大きさを、身1つで表現しなければならない」と分析。その上で「先代の(中村)又五郎のおじさまからは、『花道を引っ込むときは“くくり猿”のように』と教えていただいた。ただ力を入れれば、力強く見えるのではない。そういうところが、歌舞伎の色合いであり、大らかさだと思います」と先人の教えをヒントに、令和の梅王丸をダイナミックに体現する決意を示した。新型コロナウイルスの感染拡大による公演中断を経て、再び歩みを始めた歌舞伎興行だが、幸四郎自身は「全員で再開したわけではないので、本当の再開とは思っていない」と神妙な面持ち。「例えば、幕間がどうなるのか。次の演目を劇場で待ちながら、売店で記念や情報を手にしてもらうのも、歌舞伎ですから。歌舞伎ならではの一体感が味わえる“大向こう”も今のこの状況では……。終息後の展望ですか?それはないですね。(環境が)元に戻ることはないと思いますが、時代が変わっても、歌舞伎を今なくすわけにはいかないという思いだけです」と静かに闘志をたぎらせる。「悪太郎」でいまこそ笑えるお芝居を届けたい坂田藤十郎を偲んで『夕霧名残の正月』も上演市川猿之助(左)と松本幸四郎(右)一方、猿之助は第1部『悪太郎』に出演。現在の四代目猿之助の曽祖父・二代目猿之助(初代猿翁)が初演し、澤瀉屋のお家芸『猿翁十種』のひとつとなるユーモアあふれる舞踏で、猿之助は悪太郎を演じる。本公演での上演は、平成22(2010)年1月の浅草公会堂以来となる。「こんな世の中だからこそ、笑いたいじゃないですか。稽古が十分にできない状況で、お見せできる演目となると、『悪太郎』はうち(澤瀉屋)しかできないので、めずらしいものをお目にかけようかなと」と演目を選んだ理由を明かす猿之助。初代猿翁の“当たり役”でもある悪太郎について「曽祖父が出演していた映像を見ると、当て書きされた作品だから、もう(初代猿翁が)立っているだけでおかしくって(笑)。それを演じるのは難しいですけど、もうある意味、吹っ切れて、三谷(幸喜)さんに見いだされた自分の面白みで行くしかないですね」と幸四郎同様に、こちらも新たなキャラクター像の創出に意欲を燃やす。市川猿之助本公演を皮切りに、2演目3部制に踏み出す歌舞伎座の“今後”には「吉と出るか凶と出るか。やってみないと分からないですね」と改めて気を引き締める。「世間は第3波って言われているし、8月の『歌舞伎が戻ってきた』というお祭り的な雰囲気は、今続いていないですから。もちろん、命にかかわることですし『今はまだ歌舞伎座に行けない』というお手紙もたくさんいただきます。そんななか、幸いにも11月の五変化(『蜘蛛の絲宿直噺』)では早替りをして、蜘蛛の糸を投げて……。それができたってのは小さな進歩だけど、自分としては大きな進歩で。まあ、元に戻っただけなんですけど(笑)。これからは歌舞伎にとっても転換期。もちろん、途絶えてしまってはいけないと思うので、僕らの世代がちゃんと荷物を運んであげないと。そうしないと、若い世代が荷物を片付けるとき、時代に合った取捨選択ができないですからね」『悪太郎』には猿之助に加えて、中村福之助(修行者智蓮坊役)、中村鷹之資(太郎冠者役)、市川猿弥(伯父安木松之丞役)が出演。また、『菅原伝授手習鑑 車引』には大谷廣太郎(杉王丸役)、松本錦吾(金棒引藤内役)、坂東彌十郎(藤原時平役)が顔をそろえる。なお、第1部では尾上松也らが登場する『壽浅草柱建』、第2部では亡くなった坂田藤十郎を偲んで、中村鴈治郎らが上演する『夕霧名残の正月 由縁の月』、中村吉右衛門と中村梅玉が共演する『仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場』を上演。第3部には作・岡鬼太郎の『らくだ』が名を連ねている。チケットは12月14日(月)より発売。取材・文・撮影:内田涼歌舞伎座『十時月大歌舞伎』2021年1月2日(土)~2021年1月27日(土)第一部午前11時~第二部午後2時45分~第三部午後6時45分~会場:歌舞伎座(東京)
2020年12月07日サン・セバスティアン国際映画祭(スペイン)のオフィシャルコンペティション部門に出品され、最優秀撮影賞に輝いた『泣く子はいねぇが』の公開直前イベントが11月11日、東京・新宿ピカデリーで行われ、主演の仲野太賀、共演する吉岡里帆と寛一郎、佐藤快磨監督が出席した。2014年、『ガンバレとかうるせぇ』でぴあフィルムフェスティバル映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)&観客賞をダブル受賞した佐藤監督の劇場デビュー作。秋田の男鹿半島を舞台に、覚悟がないまま、父親になった挙句、ある不祥事が原因で、家族と故郷を捨てざるを得なくなった主人公(仲野)の葛藤と成長を描いた。佐藤監督が約5年の歳月をかけ、オリジナル脚本を書き上げ、その脚本にほれ込んだ是枝裕和氏が企画を担当している。佐藤監督の脚本について、仲野は「なんてすばらしい脚本なんだと。滑稽さも含めた人間に対する愛おしさと深いまなざしを感じ、こんな風に人間を描ける作家さんは稀有だと思った」と回想。特に自身も登場するラストシーンは「強烈だった」といい、「自分が演じてみたいと思ったし、僕が今できる最大限の等身大をいかんなく発揮できる自信があった」のだとか。男鹿市でのロケ撮影は、新型コロナウイルスが感染拡大する直前まで行われたそうで「幸福と奇跡に満ちあふれた現場。僕にとって監督や皆さんとの出会いは、俳優人生のある種の転機であり、正直、自信作だと思います。本当に佐藤監督のおかげですけど、覚悟が決まった大切な作品になりました」と並々ならぬ思いを吐露していた。佐藤監督は、仲野が言及したラストシーンについて「脚本が完成するまで5年かかったが、ラストシーンだけは(当初の構想から)変わっていないし、変えなくて良かったなと思う」と強い思い入れ。「現場では自分が一番(映画製作の)経験がなかったが、スタッフの方々、俳優部の皆さんが技術と感性、情熱をたくさん注いでくださった」と感謝を示し、「男鹿市の皆さんも全面的に支えてくださり、幸せな環境で映画を作れた。本当に一生忘れられない経験になりましたし、今後の基準となる体験をさせていただきました」と感無量の面持ちだった。イベントではタイトルにちなみ、仲野、吉岡、寛一郎の子ども時代の貴重な写真も披露され、「めちゃくちゃ甘えん坊で、お母ちゃんと離れたくなくて、毎日保育園に行く朝は大号泣でした」(仲野)、「太秦映画村のお化け屋敷が怖すぎて、よく泣いていた」(吉岡)と“泣き”エピソードを明かしていた。取材・文・写真=内田涼映画『泣く子はいねぇが』11月20日(金)公開
2020年11月11日サン・セバスティアン国際映画祭(スペイン)のオフィシャルコンペティション部門に出品され、最優秀撮影賞に輝いた『泣く子はいねぇが』が11月3日、第21回東京フィルメックスが開催中のTOHOシネマズ シャンテで国内最速上映された。上映後にはメガホンをとった佐藤快磨監督が登壇し、観客とのQ&Aに応じた。2014年、『ガンバレとかうるせぇ』でぴあフィルムフェスティバル映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)&観客賞をダブル受賞し、同作で釜山国際映画祭など数多くの国内外映画祭で評価された佐藤監督。劇場デビュー作となる本作では、秋田の男鹿半島を舞台に、覚悟がないまま、父親になった挙句、ある不祥事が原因で、家族と故郷を捨てざるを得なくなった主人公(仲野太賀)の葛藤と成長を描いた。佐藤監督が約5年の歳月をかけ、オリジナル脚本を書き上げ、その脚本にほれ込んだ是枝裕和氏が企画を担当している。主人公像は「自分が投影されている」といい、「同世代が結婚し、子どもが生まれ、親になっていく中、自分は父親になれるんだろうかと。父親ではない自分が、映画の中で父性を探した感覚だった」とテーマについて言及。映画は男鹿の伝統文化であるナマハゲが重要なモチーフになっており、「泣く子どもを守り、父親としての自覚や責任を芽生えさせる側面があり、テーマとリンクしていた」と語った。佐藤監督は秋田県秋田市出身で、「男鹿市は、近いようで遠い場所だった」のだとか。幼少期、男鹿市に住む友人の家で、ナマハゲを体験したそうで「怖くても抱き着ける大人がいなくて、ずっと必死に耐えていました。心細い思いをし、トラウマのように残っている(笑)」と映画の着想に至る思い出を明かしていた。今回、サン・セバスティアン国際映画祭で受賞した月永雄太氏の撮影については「クランクイン前、個人的に男鹿を訪ねてくれて、そこで感じた印象を撮ってくださった。構図やアングルなど、月永さんに頼ったところがあるし、役者さんが一瞬見せる表情や震えを撮ってくれた」。是枝氏の後押しを受けた現場に「恵まれた環境で、好きなように撮らせてもらった。現場の皆さんが、今までにない映画を撮りたいねという思いで、全員で作った感覚がある」と強い手応えを示していた。取材・文・写真=内田涼映画『泣く子はいねぇが』11月20日(金)公開「第21回 東京フィルメックス / TOKYO FILMeX 2020」開催概要会期:10月30日(金)~11月7日(土)会場:TOHOシネマズ シャンテ/ヒューマントラストシネマ有楽町/有楽町朝日ホール他上映プログラム:東京フィルメックス・コンペティション、特別招待作品公式HP:
2020年11月04日関ジャニ∞の大倉忠義10月30日、都内で行われた主演作『窮鼠はチーズの夢を見る』の大ヒット記念舞台挨拶に、メガホンをとった行定勲監督とともに登壇した。仕事復帰後、初めてファンと対面を果たし「ご心配をおかけしましたが、万全の体調に戻りました」と報告。コロナ禍の影響で、ライブ開催の見通しも立たない中で「また、こうやって皆さんにお会いできた」と喜びを示していた。多くの女性から支持を得る水城せとなの同名コミックを映画化。7年ぶりの再会を果たした主人公・大伴恭一(大倉)と、恭一への想いを募らせ葛藤する今ヶ瀬渉(成田凌)の切ない恋愛模様を軸に「人を好きになることの喜びや痛み」を繊細に描き出す。現在までに興収7億円、動員53万人を超えるヒットを記録している。「思い返せばいろいろありました。運が悪いというか、いろいろ重なって…。骨折ったのは自分が悪いんですが、申し訳ない気持ちも。当時を思い出すと、泣きそうになる」と本作のオファーを受けた際の心境を回想する大倉。それでも、「誇りに思っているし、自分で言うのもなんですけど、代表作になれば。本当にいいシーンが詰まっている」と本作への並々ならぬ思いをファンに届けていた。また、行定監督からサプライズで感謝の手紙を送られると、「監督に成田君、本当に良い出会いができた。お二人とも、ぜひ違う作品でもご一緒したい。期待しています」としみじみ。改めて「僕にとっても、ご覧になった皆さんにとっても、大事な作品になってくれれば。また違う形でお会いできるのが楽しみ」と思い入れを語っていた。この日は客席の間隔を空けず“満席”での舞台挨拶が実施され、行定監督は「主演の大倉忠義と一緒に、満席の皆さんの前でご挨拶ができて、本当にありがたい」と感無量の面持ち。「2020年は本当に大変な、忘れられない年。映画が公開でき、皆さんに届いたのが奇跡だと思うので、これからも皆さんの心に残っていただければ、うれしいと思いっております」と話していた。取材・文・写真=内田涼『窮鼠はチーズの夢を見る』全国公開中
2020年10月30日実話に基づく感動エッセイを映画化した『461個のおべんとう』の親子試写会が10月28日、都内で行われ、親子役で共演した井ノ原快彦、道枝駿佑(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)が出席した。井ノ原が息子のために弁当を作り続けるミュージシャンで、シングルファザーの鈴本一樹、そして道枝が一樹の息子・虹輝を演じている本作。井ノ原は「めちゃくちゃ背が伸びたよね。(撮影が)終わる頃に『あれっ?』って。ちょうど成長期だったのも(役どころとして)良かったのかも」と共演した道枝の成長ぶりに驚いていた。一方の道枝は、「現場では、めちゃくちゃ優しくしていただいた。一緒にお昼ごはんを食べたり、貴重な時間でしたし、僕の誕生日を覚えていてくれて、欲しかったスニーカーをプレゼントしてくれた」と井ノ原に感謝の意。当の井ノ原は「今日も履いてきてくれたんだよね、うれしい!」「パパって呼んでくれている」「ワクワクする毎日を与えてくれた」と愛情あふれるコメントを連発し、“息子”に目を細めていた。試写会には原作「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」(マガジンハウス刊)の著者であり、本作のモデルとなったTOKYO NO.1 SOUL SETの渡辺俊美と息子・渡辺登生が同席した。渡辺は「自分の本が映画になるなんて、夢のよう」と感無量の面持ちで、「親子の記録として本を出したが、それが映画になり、物語やメッセージが自分自身にもビシバシ伝わり、最後は泣いてしまった」と回想。「まるでお弁当のように、いろんな要素が詰まった作品」だとアピールした。また、登生はこの日初めて、自身の“分身”である道枝と対面したといい「僕より身長が20センチ高くて(笑)。まるで理想の異世界転生した自分を見ているよう」と笑いを誘っていた。井ノ原と道枝は、渡辺が作詞作曲を担当した映画主題歌「Lookin’4」を一緒に歌っており、レコーディングにも立ち会った渡辺からは「上手だったよね」と太鼓判。一方、井ノ原は「俊美さんはとても暖かく、『役名も違うし、あんまり僕に寄せなくていいからね』と言ってくださった」と明かし、「ときどき俊美さんが発する(出身地)福島のイントネーションを盗ませていただいた」と役作りを語っていた。取材・文・写真=内田涼『461個のおべんとう』11月6日(金)全国公開
2020年10月28日2020年10月28日、朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)で、お笑いコンビ『ハリセンボン』の近藤春菜さんと、エッセイストの内田也哉子さんが対談。その内容が反響を呼んでいます。内田也哉子「夫婦ケンカは隠さない」内田さんは俳優・樹木希林さんと、ロックシンガー・内田裕也さんのひとり娘。夫は俳優の本木雅弘さんで、夫婦の間には2男1女の3人の子供がいます。インタビューで家族や子育てについて語った内田さん。夫の本木さんについては「私よりもはるかに気が利く小姑です」と語っていました。私よりもはるかに本木のほうが気が付くし、お母さんのようなきめ細やかさがある。旦那さんというよりも、小姑。お姉さんがいるという感じがしてします。スッキリーより引用普段、本木さんと衝突することがあるかと尋ねられると「しょっちゅうですね」と回答。夫婦がもめていると、長男が「2人とも悪くないから!」と止めに来ることもあるそうです。しかし、子供の前で夫婦のケンカを隠すようなことはしていないといいます。その理由について内田さんは次のように話していました。子供たちの前ではぴしっとしてて、急に影でっていうのではなくて、常にそれはもうもれてしまっているだけなんですけど、そこの中からもう学んでもらうしかない。こうやって、他人の2人は一生懸命すり合わせながら、家庭を築いていくんだなと。スッキリーより引用「夫婦ゲンカを子供に見せてはいけない」とよくいわれますが、時に意見がぶつかったとしても、それを乗り越えようと試行錯誤する夫婦の姿を見て、子供たちも感じるものがあるのかもしれません。また、子育てでは、子供それぞれの個性を尊重するようにしているといいます。若い時の子育てからいろんな試行錯誤の末、今はやっぱり一人ひとりの『持って生まれたたち』っていうのはあるから、それを見極めて、親のやらせたい方向に閉じ込めるのでなく。世の中に迷惑をかけないというのは大前提ですけど。裕也みたいになったら困っちゃう。スッキリーより引用「結局、自分を育ててるということに返ってくる。この世を去る時に1ミリだけ大人になれたのかなって思う瞬間が来たらいいな」と考えを語っていました。ネット上では、インタビューを見た人からさまざまなコメントが寄せられています。・グッときた。『子育てが、自分育て』という言葉、すごく納得です。・内田也哉子さん、言葉選びがとても素敵。話し方とかすごく好きだ。・親の立場を経験してないけど、「1ミリだけでも成長したかな」と思える生き方をしたいと思いました。・夫婦ケンカは子供に見せちゃだめっていうけど、そういう親の姿から学ぶものもあるよね。2018年に亡くなった母・樹木さんの人柄について「母はどんな状況でも、おかしみを拾う人だった」と表現していた内田さん。物事の『面白い側面』を見て、前向きにとらえる樹木さん流のスピリットが、母から子へ脈々と受け継がれているのでしょう。夫婦関係や子育てにまつわる内田さんの考え方は、多くの人の心に響きました。[文・構成/grape編集部]
2020年10月28日女優として数々のドラマや映画で活躍している内田有紀(うちだ・ゆき)さん。その美しいビジュアルや抜群の演技力で男女問わず、多くの人から支持されています。そんな内田有紀さんが、俳優の吉岡秀隆(よしおか・ひでたか)さんと結婚していたことや、結婚式を富良野で行なったこと、子供についてなど、さまざまな情報をご紹介します!内田有紀の結婚相手は吉岡秀隆内田有紀さんは2002年に俳優の吉岡秀隆さんと結婚。そのきっかけはドラマ『北の国から 2002遺言』(フジテレビ系)での共演でした。同作で吉岡秀隆さん演じる黒板純と、結婚を意識した間柄になる訳ありの女性・高村結役を演じた内田有紀さん。撮影を重ねていくうちに、互いの間に本物の恋心が芽生えたようですね。同年12月には富良野プリンスホテルで挙式・披露宴が行われ、多くの人が2人の門出を祝いました。内田有紀・吉岡秀隆2002年12月しかし、2005年に内田有紀さんと吉岡秀隆さんは離婚。約3年続いた夫婦生活に幕を下ろしています。吉岡秀隆ってどんな人?吉岡秀隆さんは幼少期の頃から劇団に入団し、子役として映画『男はつらいよ』シリーズなどに出演していました。1981年の小学生の時に、連続ドラマ『北の国から』(フジテレビ系)に出演。主演の田中邦衛(たなか・くにえ)さんの息子・黒板純役を演じ、天才子役として名を馳せました。同作をきっかけに、世間からさらに注目を集める存在となった吉岡秀隆さん。2003年よりシリーズ化された主演ドラマ『Dr.コトー診療所』(フジテレビ系)や、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ、ドラマ『若者たち2014』(フジテレビ系)といった多くの話題作に出演しています。近年は、ドラマ『八つ墓村』(NHK)をはじめ、山田洋次(やまだ・ようじ)監督の映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』、『Fukushima 50』、朝の連続テレビ小説『エール』(NHK)などに出演。朝ドラ『エール』では、窪田正孝(くぼた・まさたか)さん演じる主人公・古山裕一が戦後の代表曲『長崎の鐘』を生み出すきっかけとなる、医師・永田武を好演しています。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 映画「 #長崎の鐘 」の原作者・永田武に会うため、長崎へ。 #朝ドラエール #窪田正孝 #吉岡秀隆 #中村ゆり 連続テレビ小説「エール」 (@nhk_yell)がシェアした投稿 - 2020年10月月21日午後4時16分PDT内田有紀の結婚歴は?再婚の可能性を探る!内田有紀さんは吉岡秀隆さんとの離婚後、2020年10月現在まで独身です。しかし、2010年に俳優の柏原崇(かしわばら・たかし)さんとの熱愛が報じられて大きな話題になりました。もともと同級生のような関係だった2人は1995年にCMで共演したことをきっかけに仲を深め、2009年に友人を介して再会。そこから交際をスタートさせたといわれています。熱愛が報じられた時期には、腰を痛めて杖をつきながら歩く柏原崇さんに内田有紀さんが寄り添う姿が目撃。双方の事務所は「大人なので本人たちに任せる」とコメントしており、2人の行く末を見守っているようです。現在も交際が続いているといわれている内田有紀さんと柏原崇さん。今後、再婚という嬉しい報告が聞けるといいですね。柏原崇の現在の彼女は内田有紀?実は過去に結婚していた!内田有紀に子供はいるの?内田有紀さんについて、「子供はいるの?」と気になっている人が多いようです。2005年に吉岡秀隆さんと離婚していますが、子供に関する報道はなく、その後もコンスタントに仕事に励んでいることから子供はいないと思われます。 この投稿をInstagramで見る 美しいゆきさまと。 今回ディアペイシェントで 初共演の陽子先生役の内田有紀さん。 美しく優しく陽子先生のようなゆきさまに いつも癒されておりました。 何故ゆきさまかって? 初日の本読みの日 「なんて呼ばれてるの?」 と気さくに声を掛けていただき、 「じゃあしーちゃんだね!」と。 私は「じゃあ私はゆきさまと呼ばせていただきます」と言ったら 笑いながら「いいよ〜」と 撮影中はたくさんお気遣い頂き 支えてもらいました! 写真は自粛前。 こんなに頬を寄せてもらって 嬉しくて目が開いてません(笑) ついに明日から放送が始まります! 是非ご覧ください!!! #nhk #ドラマ10 #ディアペイシェント #内田有紀 #7月 #17日 #夜10時 からです!どんな#モンスターペイシェント が登場するでしょうか 貫地谷しほり (@shihori_kanjiya)がシェアした投稿 - 2020年 7月月16日午前3時25分PDTそんな内田有紀さんが、2018年2月6日放送の情報番組『ごごナマ』(NHK)に出演。自身の意外な子供時代を明かし、共演者や視聴者を驚かせました。番組では、「ほぼ男の子だった」という幼少期を紹介。おままごとをするより、外を走り回ることが大好きで活発な少女時代を送っていたといいます。また、虫が大好きで自分が知らない虫をつかまえてはカゴに入れ、教室にそれを並べて博物館を作ったこともあったのだとか。さらに、髪の毛をセルフカットしたり、いたずらでスカートめくりをする男の子とケンカをしたりすることも!これが内田有紀さんにとっての日常だったといい、自身を「ハナタレ小僧でした」と懐かしそうに振り返っています。この放送を見ていた人は、「今のイメージからは全然想像ができない!」とびっくり。おしとやかな印象が強いだけに、そのギャップに驚く人が続出しました。・内田有紀さんの子供時代が意外すぎた…。・かなりのおてんば娘だったんだね!でも、そんな有紀ちゃんも素敵!・虫とか苦手そうなイメージなのに…。絶対友達になりたいタイプだわ。もし、内田有紀さんに子供がいたら活発な性格に育っていたかもしれません。元気な子供時代を過ごしていた内田有紀さん。結婚と離婚という大きな人生経験を積んで、さらに演技に深みが増したように感じます。これからも女優としての素晴らしい才能を発揮し、活躍し続けてほしいですね!内田有紀プロフィール生年月日:1975年11月16日出身地:東京都血液型:O型身長:165cm特技:フェンシング所属事務所:バーニングプロダクション中学2年生の時にモデルデビューし、多くのCMに出演した。1992年にドラマ『その時、ハートは盗まれた』(フジテレビ系)に出演し、俳優デビュー。1994年のドラマ『時をかける少女』(フジテレビ系)での主演が話題となり、歌手デビューも果たした。2002年に俳優・吉岡秀隆と結婚し芸能界を引退。その後、2005年に離婚し芸能界に復帰した。復帰後も、以前と変わらぬ目覚ましい活躍を見せている。
2020年10月23日俳優の竹内涼真が出演する、ロッテ「クーリッシュ」の新WEB CM「お風呂あがリッシュ」編が、きょう22日に公開された。新WEB CMでは、竹内が風呂あがりのプライベート感あふれるラフな部屋着姿で登場し「お風呂フィニッシュ!」「冷凍庫にダッシュ!」「クーリッシュ I miss you(アイミッシュー)」など語尾に「シュ」のつく言葉を連発。お風呂あがりにクーリッシュを体に当てたり、味わったりする新しいナイトルーティーン「お風呂あがリッシュ」を楽しむチャーミングな表情を見ることができる。撮影は、序盤から「かっこいい!」「文句なしです!」という声が次々とスタジオを飛び交い、絶好調なスタート。多岐にわたる監督の指示に完璧に応えながら、アドリブを加えて面白く変えたりと、竹内のおちゃめな一面にスタジオが笑いに包まれるシーンも。撮影を終えた竹内に、最近夢中になっていることを聞くと「27歳になったので、歳を重ねるごとに自分の体をケアすることにこだわっている気がします。20歳になりたてのころはジャンキーなものも食べていましたが、今はちゃんと体調管理するようにしています」と食事に気を使っていることを明かす。また、CMのテーマでもある“ナイトルーティーン”については「実はあまりないんですよね(笑)」と語り、「ストレスフリーで『これやらないと寝られない!』ってことがあまりないんです。わりといつでもどこでも寝れるし……。ただ、食べてすぐ寝ると消化しにくいので、寝る前2時間くらいはあまり食事をしないです」とコメント。やはり体調管理を意識しているようだ。
2020年10月22日